アリスの変貌にユーカとエドソンだけでなく、当のアリス自身も動揺していた。
「………………………何あれ……………!!?」
「……………
「!?」
「分からないの!!!?
あいつは
「!!!?? 何それ!!!!?」
***
アリス本人が自身の容姿が激変したことに驚いていた。
「……………え? 私、どうなって……………………
!!!!?」
それを考えるより早く、彼女の頭に頭痛とは違う奇妙な感覚が走った。
(………………こ、これは…………………!!!!?)
アリスの頭の中に膨大な情報が一斉に流れ込んできた。
自分が
そして自分の本名が【アリス・インセンス】ではなく、【アリス・インセンス・ジュナイプ】という妖精族であるという事実を理解するより早く痛感させられた。
しかしそこに苦痛はなく、彼女はあくまで冷静だった。
その記憶を理解するのではなく、思い出したかのようにはっきりと頭の中に入り込んできた。
(………………そうか。 私は妖精族 《
今こそ皆の役に立つ時なんだ!!!!!)
アリスは閉じていた目を開き、ユーカとエドソンを一瞥した。
その視線には公式戦でファンやマキムが見せたものと同じ【決意】が宿っていた。
***
「…………何なの その目……………!!!」
ユーカは自分に送られているアリスの視線に対してそう言った。
しかしそれは不満からではなく、自分の中で無意識に芽生えた恐怖を抑え込むための言葉だった。
「エドソン!! 先にあいつにトドメを刺しちゃって!!」
「分かった!!!」
ユーカの指示でエドソンはファンに杖を向け、彼の上部に再び岩の腕を展開した。
その時、
「!!?? 風魔法!!?
あいつが使ったの!? あたしに当てつけたつもり!!!?」
自分と同じ風魔法を使われて、ユーカの動揺はついに頂点に達した。
「……………………!!!!
何とか言いなさいよ!!!!」
何も答えないアリスに痺れを切らし、ユーカは風の弾丸を数発 発射した。
フワッ……………
「!!!??」
アリスは風の弾丸が直撃する寸前、手を払ってそれを全てかき消した。
「…………あたしの風を
ユーカが動揺を隠せない中、エドソンは思考を巡らせていた。
(……………!!! まさか!!!!
あの時、あいつを包む風が岩の腕から、
ますかあいつの魔法は…………!!!!)
「分かったぞ!!!! あいつの魔法は君とは違って単純な風魔法じゃない!!!
僕のと同じ種類だ!! あいつは近くにある風の大きさや向きを操る魔法を使うんだ!!!」
「!!? 風を操る…………!!!?」
エドソンの予想は当たっていた。
アリスの頭に流れ込んできた情報は、自分が
「…………魔法の効果や弱点は分かった。 だけど……………!!!」
「!? だけど何なの!!?」
「………はい。 多分あなたの考えている通りだと思います。」
「!!?」
アリスはその場で指を軽く振った。
その手の平から巨大な塵旋風が巻き起こる。
「!!!?? ちょっと!!!
風を作ってんじゃんあいつ!!!!」
「いや違う。 風を
指を軽く振ってほんの少しだけ
「嘘でしょ!!!? そんなの弱点 あってないようなもんじゃない!!!!」
ユーカは竜巻を手に佇んでいるアリスに視線を送った。
その顔は笑っていなかったが、目は勝ち誇っているように見えた。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!
チョーシ乗ってんじゃないよ!!!!!」
ユーカは冷静さを失い、杖の先端に《
「!!!! バカ 止めろ!!!!」
「!!! し、しまった!!!!」
エドソンの予感通り、アリスはユーカの大技の主導権さえも乗っ取って見せた。
「うわっ!!??」
ユーカは竜巻に巻き込まえて前に吹き飛ばされた。
「ユーカ!!! !!!??」
ユーカを追いかけようとしたエドソンを分断するかのように竜巻が発生した。
そしてそれは本来の物理法則を無視して壁のように楕円状に変形していく。
(こいつ、竜巻の形を変えることもできるのか…………!!!
不味いことになった