IS Let's make you a happy days   作:AK74

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秋羅さんのイメージCVは鈴村健一さんです。

 FFⅦのザックス、FF零式のジャックとかの声やってる人です。

 


 第十七話

 あの日以来たびたび(具体的には毎日)保健室にお世話になりつつある毎日を送っていた。

 体中アザだらけで頭には包帯巻いて、左腕骨折してますが何か? 

 

「とうとうこの日になっちまったかぁ・・・・・・」

 

「どんまいなんだよいっち~」

 

 そう。

 今日は間違えることがないクラス代表トーナメントである。

 でも左腕が骨折してるから出場できないという、残酷極まりない現実があった。

 

 もう一度言う。

 

 現実は余りにも残酷である。

 

 

 既にトーナメント自体は始まっていて、ピットにいても何だか悲しくなるから観客席にいる。

 と言うか、さっきまでピットにいたんだ。

 

「ねぇねぇ。ポッキー食べる~?美味しいよ?」

 

「貰っとく」

 

 何だか本音ののほほんとした雰囲気が最近心の保養に欠かせなくなってきたと思う。

 癒し系バンザイ。

 

「かんちゃん勝てると思う?」

 

「おいおい。簪が負けるところを想像できるか?」

 

「ん~と。無理だねぇ~」

 

「だろ?特にあの弾幕張れば訓練機ぐらいの機動性能じゃ避けきれないだろ」

 

 俺が体験したあの弾幕は機体負荷が高いとかであまりできないにしろ、それでもIS1機に対して向ける火力はやっぱり過剰とも言える。

 リヴォルヴァーカノン2門に32連射ミサイル砲(ハイアクト)2門はやっぱりやばい。

 

「だよね~」

 

 本音からもらったポッキーを食べながらアリーナをみると、ちょうど簪の試合で、そして独壇場だった。

 対する女子はラファールを使っているが、やっぱりというのか簪に一撃も入れられていなかった。

 近距離はガトで近づけないようにして、中距離はガトとミサイルの併用、ガトが当たりにくい距離ではコレでもかというほどのミサイルを連射。

 

「・・・なぁ、これって俺が出るより簪が出たほうが確実だよな」

 

「それ言っちゃったら終わりなんだよ、いっち~」

 

 不意にそう思ってしまう。

 俺みたいなど素人よりも経験の多い簪の方がクラス代表にピッタリなのかもしれないって。

 あの時なんで簪は立候補しなかったんだろうね?

 セシリアを倒すことに夢中で気づかなかったけれど。

 

「ひいいいいいいいいいいいっ!!!!!」

 

 簪の対戦相手がいつの間にやら悲鳴をあげて必死に逃げていた。

 

「・・・・どんまいって言ったほうが良いのか?」

 

「かんちゃんのかお凄いことになってる~」

 

 本音に言われて見てみると簪はやっぱりすごいことになっていた。

 主に黒い方で。

 

 やっぱり簪は腹黒いなぁ。

 

「とどめぇ!!」

 

「ッ!?」

 

 いきなり展開されるISを超える大きさを持つ巨大な砲身。

 ガスタービンジェネレーターが火を噴いているということは、エネルギーチャージの途中という他にならない。

 

「頭下げろ!!!」

 

 とっさに近くにいた人全員に向かって叫ぶ。

 アレをこんなところで撃つとか有り得ない。ちょっとは考えろよ簪!!

 

「ファイヤー♪」

 

 直後、アリーナが揺れた。

 

 

 

 

 

「お前はッ!!どうしてッ!!オーバードウェポンを使いたがるんだッ!!私を過労死させるつもりかッ!!殺すつもりなのかッ!?お前がッ!!それを使うたびどれだけッ!!始末書を書かされると思っているんだッ!!!!」

 

「ごごごごごごごごごごごめんなさぁぁぁぁぁぁぁいいッ!!!!!!」

 

 キレる我が姉。

 そしてビバD・O・G・E・Z・Aな簪。

 

 あ、そうそう。

 HUGE CANNONに関してなんだが、攻撃力がぶっ飛んでいるためなのかノーロックなのだとか。

 んで、簪はそれを直撃させるという大道芸をした訳。

 もちろん、アリーナが揺れるほどのエネルギー爆発を起こすそれをモロに食らった人は、まああれだ。

 今頃保健室にいるだろうよ。

 

「大体な!!なぜ私だけがこんな目にあわなければいけない!?秋羅が帰ってくると思っていたらすっぽ抜かされて!!」

 

 ・・・・・・アレ?何だか話の方向ズレてきてない?

 

「あ、あのおりm「(ギロリ)」雪片先生落ち着いてください・・・・」

 

「ほぅ?更識随分と偉そうな口答えだな、ん?」

 

「そ、そんなつもりはないんですけど・・・」

 

「大体、貴様らがいちゃついてるのもいけ好かないんだッ!!」

 

「「「「「「へ?」」」」」」

 

 姉さんの発言にここにいる全員が呆れるような、説明しにくい顔になる。

 なんだろう?何か姉さんの悪い方のスイッチが入った気がする。

 

「入学した日の夜にはいちゃついてッ!!終いには付き合ってッ!!仲睦まじいカップルと噂になってッ!!2年などあっという間だろうが!!私は3ヶ月も全く会えてないんだぞ!?貴様らは私に喧嘩でも売っているのか!?」

 

「「・・・・・・・・・・・・(八つ当たり?)」」←俺、凪沙

 

 一応言っておくが、俺たちは姉さんがしているようなイチャイチャはしていない。

 

「なぁ姉さん?2年と3ヶ月じゃ2年の方が圧倒的に長いんだけど・・・・・・」

 

「ウルサァァァァイッ!!!細かい事を気にするなぁあ!!」

 

 ゴガッ!!

 

「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!??腕がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!???」

 

 唐突に振り下ろされた出席簿の狙いは俺の左腕。

 いわゆる骨折しているところ。

 いつもの数倍はあろうかという力でぶっ叩かれ悶絶する俺。

 

 切られたところを抉られるような痛みが左腕に走る。

 

 いわゆる激痛。

 

「ツギハオマエダ、サラシキ」

 

「ひ、ひぃぃ・・・・」

 

「ゆ、雪片先生?もうすぐ試合の時間なのですが・・・」

 

「ふん、仕方ない。オルコットに免じて”今のところは”許そう」

 

「と、言いますと・・・・?」

 

「謹慎処分1ヶ月だ」

 

「そ、そんなぁ!!」

 

 

 

 ところ変わって壊れているところが多々あるアリーナ。

 

 な・ぜ・か・俺が簪の代わりに試合に出ることになってしまった。

 

 いや、元々クラス代表は俺だからおかしいところはないんだけどね?

 でも言わせてもらいたい。

 

 怪我人を試合に出すというのはおかしいと。

 

 姉さんがボコっておきながら身勝手にこんなことまでされてしまった。

 とりあえず秋羅兄カムバーック、姉さんどうにかしてくれ。

 

「だ、大丈夫・・・・・・?」

 

「心配してくれるのはありがたいが、ぜんっぜんだいじょばない」

 

「・・・・・・・・・そっか」

 

 試合相手となる3組の人が心配はしてくれた。

 気持ちだけ受け取っておく。

 

 ・・・・・・・・・気のせいだろうか?白騎士からも哀れまれている感覚がする。

 

 割とガチて堪えるんだよな。

 

 左腕はISのパワーアシストのおかげか動かす分には問題ないが、やっぱりブレードを振るとなると話は別で無理。

 簪から射撃反動が少ないマシンガンをインストールしてもらっていて助かったというべきか。

 まぁ、白騎士にはFCSがないから目測で撃つしかないんだけど。

 利き手でもないからまともに当たりやしないけど。

 

 ・・・・・かなしいなぁ

 

「とりあえず試合を始めようよ・・・・・・」

 

「・・・・・だな」

 

 世界は姉さんを中心に回ってるとしか思えないのが、なんだか悲しい。

 

 ・・・・・・・実際ソレに近くなってるが。

 

 

 

 

「強いわねぇ一夏」

 

「そうですわね。本当にISを動かして1ヶ月とは思えない動きですわ」

 

 あの修羅場とも言えるピットから帰還したセシリアとあたしは、二人大人しく観戦していた。

 

「そういやさ、セシリアって一夏と戦ったんでしょ?どうだった?」

 

「わたくしの逆転負けでしたわ。でも最後の一夏さんの動きはすごかったですわよ?雪片先生みたいでした」

 

「ははは、やっぱりかぁ・・・・・」

 

 やっぱり一夏は戦闘に関しては常人超えているのか、なーんて再認識。

 昔っからそうゆうのに関しては人が変わったというくらい強いけどISも例外じゃなかったってことね。

 まぁ、昔癪に触ること言われて徹底的に一夏をボコボコにしたことはあるんだけど。

 それ以来、ムカつくことをいってくるバカはいなくなったけれども。

 

「確かに一夏さんは強いお方なんですけれど、いつもはいたって普通な感じですわよね」

 

「そう?ま、中学の頃の一夏を知らないんじゃ仕方ないか」

 

「?・・・どうゆうことなんですか?」

 

 頭の上に疑問符を浮かべるセシリアに苦笑しつつ、宝物とも言える一枚の写真を取り出す。

 それはいつものメンバーで撮った物だけど、やっぱり思い出だからね。

 

 ・・・・・・・・とある人と離れていて、ツーショット写真に偽造できなくて涙を飲んだこともあるやつだけど。

 

「ここに写ってるのが一夏ね」

 

「・・・へぇ、これが昔の一夏さんですか。なんだか不機嫌そうというのか、そんな表情ですわね」

 

 やっぱりというか、そんな反応だ。

 

「まーね。というか昔、中学の時しか知らないけど、その時の一夏はいつもそんな顔つきだったわよ?」

 

「え?それじゃ・・・」

 

「セシリアが言いたいことは分かるわ。でもねそうじゃないのよ~。一夏ってああ見えて結構寂しがり屋だったのよ?」

 

「え?ほ、ほんとなんですの?」

 

「ホント。馬鹿だの失せろだの、邪魔だの言う割には、本気であたしたちを遠ざけようとしなかったのよ?

 ま、その分というのか、人付き合いはかなり悪かったわ。将来が心配になるくらいにね」 

 

 だから、普通に女子と会話したりする一夏を見てガラにもなく涙を流したんだけれど。

 それにしても一夏に好きな人がいたとはねぇ~。

 こればかりはかなり驚いた。

 だってあの女嫌いの一夏で有名だったからね。

 弾たちに言ったらどんな反応するんだろ、こんど言いに行ってみよ。

 

「ところでさ、セシリア」

 

「どうかしたんですか?鈴さん」

 

「・・・・・・・あたしたちってまともな出番今までなかったよね」

 

「・・・・・・・・鈴さん、ソレは禁句だと思いますわ」

 

 はは、やっぱりかぁ・・・・・

 

 

 

 マシンガンのマガジンを交換しつつ、相手の出方をみる。

 FCSによるロックオンできないといえ、使い方を考えれば十分使えた。

 ロックオンできないならブレードの間合いから撃ち込めばいいだけ。

 相手のISが打鉄というのと、兵装がブレードのみというのが幸いしてか、今のところエネルギー量では勝っている。

 

「せいっ!」

 

 片手で力の込められたブレードを受け止めることは難しいため、できるだけ力を分散しつついなし、脇腹へとマシンガンをお見舞いする。

 だが腕への負担を考えたためにマシンガンでは相手を硬直させるほどの衝撃力も、攻撃力もないために、すぐに離脱される。

 マシンガンがなければ負けていたかもしれないと思うと、簪には感謝しなきゃな。

 

「悪いな。左腕が使えないぶんこんな戦法しかできなくて。ホントなら本気で戦いたいんだけどな」

 

「大丈夫。むしろ本気で来られたら私が困る」

 

 そう言う割には、好戦的な感じなやつだ。

 

「そうか。ま、出来る限りで頑張るさ」

 

「この勝負勝たせてもらうから・・・・・!」

 

「ソレはこっちのセリフだって。俺だって勝ちたいんだよ」

 

 もう負けるのはごめんだ。

 というのを心の中で付け加えて。

 

「ッ!」

 

 馬鹿みたいにお互い真正面からぶつかり合おうとし、交差する直前

 

 大爆発が起きた。

 

「うぉっ!?そっちは大丈夫か!」

 

「う、うん。一応なんともない」

 

 試合相手の安否を確認すると、爆心地らしき場所をみる。

 もくもくと煙が立ち上っていてまともに見えない。

 よくよく見たら、アリーナのシールドが一部壊れていて、そこから侵入してきたことが分かる。

 それにアリーナのシールドをぶち抜くということは・・・・

 

―――――ロックされています。

 

「うわたぁ!?」

 

 咄嗟に行動できたのが幸いして、寸前のところで飛来した・・・見た所エネルギー兵器をよけれた。

 

 ったく、いきなり攻撃してくるなんてどこの不良だ。

 

 この手の襲撃とかはなれているものの、やっぱりムカつくことには変わりない。

 

 煙がようやく晴れるとそこにはISと思わしき物体がそんざいしていた。

 

「ISか?アレは」

 

「分からないけど・・・・」

 

 一言で言うなら異型の巨人というのがしっくりくる。

 2メートルはあろうかという腕、ところどころに配線されているコード類からもISとは思えないが、ISなんだろう。

 

”一夏、何があった?”

 

 こんな時だからのか、冷静になった我が姉からの通信。

 

「簡単な話しさ。どっかの誰かさんがISを送り込んできたらしい。もう攻撃してきたからに、大名義分はこっちにある」

 

”どっかの誰かさんか・・・・・・まぁいい。撤退しろ、といっても聞かないんだろう?”

 

「まぁね。大事な試合を邪魔してくれたんだ。一発ぶん殴らないと気が済まない」

 

”そう言うと思っていたよ。危なくなったらすぐに連絡を入れるんだ。直ちに救援を向かわせる。そんなところで死ぬなよ”

 

「了解」

 

 姉さんの言葉に返事をしてから、女子に向き直る。

 

「お前は避難して逃げるんだ。そのエネルギー量じゃ満足にアイツとは戦えないだろ?」

 

「でも・・・」

 

「大丈夫だ。こういう輩の襲撃離れてる。なんせ俺は暴君だからな」

 

「・・・・・分かった。気をつけて」

 

「あいよ」

 

 ピットに戻ったところを見届けてから、ISらしき、いやISに向き直る。

 

「良くも大事な試合を邪魔してくれたな兎さんよぉ」

 

 ISを好き勝手にこんなことに使えるのはあの人しか俺は知らない。

 なんだか頭が冴えているのか、ここまでの結論に至るまで時間はかからない。

 俺でも、たまにあるこんな感じの頭が冴える感覚。

 

「とりあえず、それなりの覚悟はあるんだろ?」

 

 マシンガンの残弾は200ちょい。[白雪]はまだまだ使える。

 

「ぶっ壊させてもらう」

 

 

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