IS Let's make you a happy days 作:AK74
「分かりましたか?女の子に手を出すのはどんな理由があってもダメです。いいですね?」
「・・・・・・はい」
「ンだテメェ。それが返事だってェのかコラ?その腐った根性叩き直したろか?ン?」
「了解であります虚様ッ!!!」
虚さんが怖すぎて生きていくのが辛い。
織斑一夏今日の教訓
”女子を怒らせてはいけない”
虚さんにプライドとかへったくれもなく、完璧に叩きのめされてしばらく。今は生徒会室に向かっている。
そこには凪沙がいるみたいだ。早く会いたいなー。
「痛てー。まだ腕の感覚がおかしい」
「流石にやりすぎたかもしれなせんが、それから短時間で復活する一夏君も一夏君ですよね・・・」
「そう思うならやらないでくださいよ・・・・・・・」
「簪様が一夏君がゴミ屑以下と言われていると聞いたとき、すごい怒りを覚えましたね。大切な家族ですもの」
「そう言ってもらえるのはありがたいんですが、無視はしないでもらえません?」
「いえ。悪いことをしたんですから怒るのは当たり前です」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
正論だから何も言えない。
中学の時は肉体言語が主な会話方法だったから、何言えばいいかわからない。というかかかって行っても、殺気で撃沈するだろうし。やっぱり俺の知り合いの女子って切れると怖い人ばっか。
秋羅兄と何回かそれについて真剣に話し合ったことがある。飲みながらだけど。
「一夏君。まさか私たちがいない時、法律に触れることしていたんですか?(じとー)」
「いえいえいえ。流石に法律に触れることになんて・・・・・・ねぇ?」
「・・・・・・最後のは誰に話しかけたんですか?まぁそんな事をしたらお説教です。いいですね?」
「はいっ!!!!」
「・・・・・・・その返事が気になりますが良しとしましょう―――」
失礼な、俺は元気よく返事をしただけなのに。
「というのは嘘ですよ一夏君?」
「な・・・・・・なん・・・だと!?」
そのにっこり笑顔で俺のトラウマ刺激しないでくんさい。
「私を誰だと思っているんですか?一夏君の義姉ですよ?義弟の言うことなんてお見通しです」
なんだか、おかしいところがあるような。
「どうせ、お酒でも飲んだのでしょう?」
「な・・・・・・・・・・・っ!?な、なんでわかったっ!?」
「ふふふ・・・・、カマかけてみましたが本当だったんですね♪」
(しまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!?????)
「ということで♪・・・・・・・もういっぺん死んでこいや一夏」
「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!」
「一夏君は犠牲になったんです(にっこり。ただし地獄の笑み)あはっ♪♥」
もうボコボコにされるのや。
そんなこんなでやっと(比喩ではない)やっとたどり着いた、生徒会室前。虚さんは再会なんですからと俺はひとりでいる、気を利かせてくれたらしい。ボコボコにするのはやめてもらいたいが。
ノックをして、返事がきたのを確認して開ける。
部屋には一人の女性、いや凪沙がいた。記憶と少し違ってはいるものの、見間違えるはずもない。 2年ぶりの凪沙はすごく綺麗だった。
「久しぶりだね一――――ってどうしたのその姿!?」
「あははは・・・・・・道中いろいろ大変なことがあってさ・・・」
本当いろいろ大変だった。ボコられたりボコられたりボコられたりボコられたり・・・・・・あれ?おれってぼこられてばっか。
「もう・・・一夏こっち来て、怪我の手当てするから」
凪沙に言われるままにそばへ行く。すると救急箱を取り出してきた・・・・・・ってこの部屋スゲェな、救急箱なんて保健室にしかないと思ってた。
「まったく無茶ばっかりするんだから。でも変わらないね、そうゆうトコ」
「へ?そうか?」
「うん。後先考えないで行動することだよ。たくさんそんな経験あるでしょ?」
・・・・・・・・思いたる節が多すぎて困る。
そんな俺を凪沙は傷口を消毒しつつ笑う。
「ちょ・・・!?わ、笑うなよ凪沙・・・」
自分でわかりきっている分、そうゆう態度を取られると悲しくなるわけではないけども、なんか変な気分だ。
「今日ね?かんちゃんが一夏が喧嘩起こしたとか、侮辱されたって聞いたときびっくりしたよ。でも侮辱されたとき冷静だったみたいだね」
「まぁ・・・な。中学ではそんなことザラだったからさ、いちいち反応するのにも疲れるし慣れちったよ」
「・・・・・・・そう。慣れちゃった、か」
それだけで俺がどんな中学生活を送ってきたのか理解したらしく、顔を曇らせた。
(そんな顔して欲しくないんだけどなぁ・・・・・・)
いつも笑っている凪沙の事を見てきたからか、凪沙が暗い顔をすると辛い。そうさせたのが俺ならなおさらだ。
「そんな顔しなくてもいいって、毎日毎日喧嘩ばっかりしてる訳無いし、それに楽しかったんだぞ?親友もできたしさ」
「そう・・・なんだ。良かった!一番心配していたことがあったけど杞憂に終わったみたいでなによりだよ」
一転して明るくなる。うん、凪沙は笑っている時が一番だ。
「一番心配?」
「そう。一夏人付き合いすんっごく悪いから心配だったんだよ、ロシアにいる時もその事ばかり考えちゃって。テヘ」
「む。失礼な、俺にだって作ろうと思えばトモダチなんか作れるぞ」
「でもIS学園では思いっきり失敗してるらしいね、第一印象」
「うぐっ、痛いところつくなぁ凪沙は。でも俺は平気だよ」
「平気?」
頭の上に疑問を浮かべ首をかしげた凪沙が可愛いと思ったのは、仕方ないと思う。
「おう。俺は一人じゃない、凪沙が皆がいる。それだけで十分だ」
昔のように四面楚歌出ないし、大切な人達がそばにいる。これ以上の事を望むってほうがおかしいさ。
俺は一人じゃない。
「一夏・・・・・・、一夏っ!」
「おっと」
凪沙がいきなり飛びついてきて、態勢を崩しそうになるが耐える。凪沙の声は震えていて、泣いている、もしくは泣きそうになっているのが丸分かりだ。
泣かせるような事を言っちまったんだろうか。
「凪沙?なんか俺ひどいこと言っちまったのか?言ったなら謝る」
「ううん、違うの。二年以上待ち続けたんだから、これくらいいいよね・・・・・・?”ただいま”一夏」
ギュッとしがみついてくる凪沙を優しく抱きとめる。凪沙の体は細く、力を込めれば壊れてしまいそうで小さく、温かい。
(”ただいま”、か。そうだな帰ってきたんだよな俺も、凪沙たちのところに)
「俺も、だ”ただいま”凪沙」
「(コクン)」
抱きとめた凪沙からほっとするような甘い香りがする。その香りや凪沙の温もりが、ずっと前に抱きとめられた時と変わってなくて安心した。
「・・・・・・一夏」
目に涙を貯めながらも俺を見てくる。
「涙で綺麗な顔が台無しだぞ?」
「ん」
凪沙の白い肌を傷つけないよう優しく涙を拭うと、整った顔があらわになる。泣いたせいか目が赤くはなっているけれど、紛れもない凪沙が俺の腕の中にいる。
俺たちはしばらく見つめ合い、そしてどちらともなく顔を―――――
「ふっふっふ・・・・・・!お二人さんいい雰囲気ですねぇ(ニヤニヤ)」
IS学園とある校舎の屋上には、新聞部部長黛薫子がニヤニヤしてカメラ(望遠レンズ付き)を構えていた。カメラを向けているのはIS学園生徒会室、つまり一夏と凪沙のお熱い場面(注・R18指定になることではない)が繰り広げられているところである。
ちなみに彼女は、放課後一夏に真っ先に気絶させられ医務室でお世話になっていたはずだが、独自の情報ネットワークにより二人の関係などを調べ上げ、生徒会室で二人きりになるという情報まで入手した。
最初は半信半疑だったがカメラを構えて待つこと1時間。全くその通りになったではないか、しかも二人の特別な関係を裏付ける場面に遭遇した次第だ。
(1時間も張り込んでいた甲斐があったってものよ・・・・・・!)
ちなみにだが医務室など抜け出してきている。黛薫子という、三度の飯よりスクープ好きの彼女にとって、新聞を完成させるためならば手段を選ばない。
記者魂全開の人間はとどまることは知らない。彼女はその典型的なパターンだ。
(とんでもないネタになるわよこれは・・・!徹夜を決行する必要があるわ)
ちなみに彼女の近くには、何やらでっかい箱が一つある。それの中身は言わなくてもわかるだろう、大量の撮影道具だ。
通常用に始まり、水中用、風景撮影用、人物撮影用、果までは高速被写体撮影用まで有り、スタンドなどなどプロに引けを取らないほどの機材が入っている。
パシャパシャと遠慮なく激写していく。そこに人権など存在していない。
「う~ん。こりゃ望遠レンズをかえる必要があるわね」
とった写真を専用の機材で確認すると独り言のように言い出す。実際十分にはっきり撮れているが、ネタにするにはもっと大きくはっきりとした写真の方がいいと判断したらしい。
ただ声が聞こえないのが少々残念なところ。
望遠レンズを取り替えようと後ろを向く。ただそれが彼女にとってよかったのかどうかはわからない。
「ほう?医務室を抜け出したと思えば、ここにいたのか黛、随分と仕事熱心だな。その熱心を少しは座学に向けたらどうだ?」
「おおおおおおおおおおお、織斑先生ッ!!??」
IS学園の生徒なら誰もが恐れる地獄の鬼教師がいたからだ。
「馬鹿者。私は織斑では無い、雪片だ」
パシィッ!
「へぶし!?」
「医務室を抜け出すバカがあるか。それは許可を取ってからにしろ」
「え?許可を取ればいいんですか!?」
キラキラキラァッ!!と薫子の目が輝く。あの織・・・ゲフンゲフン雪片先生が優しいことを言うなんてっ!
が、現実はそこまで甘くない。厳しい人がいきなり優しくしてきたら、裏があると思っていいだろう。
「バカめ、それは嘘だ」
「ひっ!?」
心なしか千冬の目元が暗くて見えない。あたりが暗いからというわけではなさそうだ。
「さぁ、貴様の罪を数えろ・・・・・・!」
「ひ、ひいぃ・・・・・」
あいにく唯一の逃げ道は千冬の後ろだった。
「言い残すことはあるか?」
「わ、私はこんな事じゃへこたれ―――――」
「却下だ(ニヤリ)」
「いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!」
のちの黛は言う。
「あの時の雪片先生の目獲物を見つけたハンターのようだったわ・・・・・・」
と。
一方生徒会室では。
「あのさ凪沙。俺代表候補生と戦うことになったんだ」
腕の中で穏やかな表情をしている凪沙に言う。
「入試ではどうにか勝てたけど、アイツと戦って勝つ自身がないんだ。でも勝ちたい」
「うん」
「だからISの事教えて欲しいんだ。俺がんばるから」
「うん・・・いいよ。それじゃあ、いっぱい頑張らないとね」
「絶対勝つよう努力する」
「がんばろう?」
そしてもう一度お互いの唇を重ね合った。
最後のは甘すぎる気がしますが気にしません。
ちなみにこの二人まだ付き合ってはいませんよ?
今回は少し短めです。