精霊の使い魔   作:ちっぱい眼鏡っ娘が好き

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許容範囲超えてるんですけど

 

声のした方に振り向けば。

 

全身真っ赤な男が立って居た。

 

揶揄《やゆ》ではない。

 

年の頃は、20台半ばと言った感じか。

 

髪の色、瞳の色、長袖のシャツ、ズボン、靴。

 

全てが赤い色で統一されている。

 

「パパ!!」

 

男の子が声を上げる。

 

「ママ!」

 

女の子も声を上げる。

 

男性の隣には、これまた緑色の髪に、緑の瞳。

 

緑の帽子に、緑色のワンピースに、緑色のサンダルを履いた、20台前半くらいの女性が立って居た。

 

両親の姿を見て、俺から飛び降りて両親の元に向かう子供たち。

 

「再会の感動中に悪いんだが。 早く逃げた方が良い! 化け物がコッチに向かってきてるっ!」

 

「心配いりませんわ。 ほら。」

 

母親の方が、小鬼《ゴブリン》を指さす。

 

そこには、1人の少女が小鬼《ゴブリン》を3匹倒していた。

 

手には木刀を持ち。

 

黒く長い髪を靡《なび》かせて、4匹目の小鬼《ゴブリン》を木刀で薙ぎ払った。

 

木刀なのに、小鬼《ゴブリン》の身体が上下に別れる。

 

血飛沫が舞い、少女のセーラー服に付着する。

 

顔にも数滴の血の跡が見れる。

 

少女の血ではない。 小鬼《ゴブリン》どもの返り血だ。

 

少女は最後に残った、大き目の小鬼《ゴブリン》を見る。

 

少女と大き目の小鬼《ゴブリン》までの距離は、およそ15メートルほど。

 

次の瞬間には、少女は大きめの小鬼《ゴブリン》の首を刎《は》ねていた。

 

時間にすれば、瞬《まばた》き1つ。

 

ブン。と木刀を一払いして、俺たちの方に近寄って来る少女。

 

「お怪我は?」

 

「ない。」

 

少女の言葉に父親が答える。

 

「良かった。」

 

そう言って、少女が笑顔を見せる。

 

その笑顔に、迂闊にも心臓の心拍数が上がってしまう。

 

それを自覚して、50にも為ろうと言うのに。 何を中学生くらいの年頃の女の子にトキメイているのだと自己嫌悪に。

 

「それで、こちらの方は?」

 

「知らん。」

 

子供たちの父親が、俺を見て言う。

 

「あ。えっと・・・。 七五三(しのしめ) と言います。

 

迷子に為ってた、その子たちを見つけて・・・。」

 

どう説明したらいいの分からずに、言葉を詰まらせる俺。

 

「私が聞いているのは、そう言う事ではありません。

 

何故、一般人の貴方が、この結界の中に入れているのですか?」

 

少女が睨みながら、俺に聞いてくる。

 

「・・・・・。 結界?」

 

一瞬。 漫画かアニメの見過ぎの痛い子なのかと思うが。

 

先程の小鬼《ゴブリン》の死体は、そこに目視できている。

 

軽く口の中で、自分の舌を噛んでみる。

 

普通に痛い。

 

おもむろに、少女たちから5歩離れて、上着の胸ポケットから煙草を取り出して火を点ける。

 

煙草の煙を肺の中に取り込んで吐き出す。

 

「スマン。 少し頭の中を整理させてくれ。 意味が分からん。」

 

そう言って、煙草を満喫して、今の状況から逃れる事にした。

 

 

 * * * * * * *

 

 

「・・・・と、言う訳です。」

 

煙草を吸い終わり呆けている所を。、父親の方に首根っこを掴まれて、少女たちの方に連れ戻される。

 

そこで、少女の話を聞かされる羽目になる。

 

少女の名は 姫宮《ひめみや》 十花《とうか》。

 

私立 聖桜花(おうか)学院の生徒で、歳は14歳の中学2年生。

 

身長は160くらいだろうか。

 

陰陽師で、姫宮《ひめみや》の舞姫らしい。

 

妖魔、妖怪、異世界の怪物。っと言った物を退治する存在だとか。

 

うん。まぁ、此処までは、100歩譲って、何とか許容内。

 

うん。 無理やりだが、許容内。

 

 

そして、子供たちの父親。

 

全身赤色の男性。

 

彼の名前は、イフリート。

 

精霊界での大精霊。

 

そして母親。

 

全身緑の女性。

 

彼女の名前はジン。

 

同じく、精霊界での大精霊。

 

そして、男の子が。 未来の精霊王《オベロン》の孝也《たかや》。

 

女の子の方が、未来の精霊女王《ティターニア》の美優紀《みゆき》。

 

勿論、地球での呼び方。

 

 

「あぁ、うん。 どうも、お手数をおかけしました。

 

ご両親にも会えたようなので、私はこれで。」

 

5人に向かって御辞儀をして、子供たちに向かって手を振り立ち去ろうとする。

 

「待て。 何処に行く気だ?」

 

おもむろに、父親《イフリート》に首根っこを掴まれる

 

「自分の家に帰ろうかと?」

 

「私達の秘密を知っておいて。 帰れると思っているのですか?」

 

「いや! 待って! 俺から聞いたわけじゃないよね!? 勝手に自分たちで喋ったんだよね!?

 

それに、仮に誰かに話しても。 俺の方が奇人扱いされるよね!? 精神病院紹介されちゃうよ!?」

 

「おじちゃん・・・・帰るの?」

 

精霊女王《ティターニア》の美優紀《みゆき》が泣きそうな顔で言う。

 

「うっ!」

 

子供大好きな俺としては、この表情は反則で在り。

 

「おじちゃん・・・。」

 

精霊王《オベロン》の孝也《たかや》が手を伸ばしてくる。

 

「まだ帰らないさ。」

 

孝也の頭を撫でて、同じように美優紀の頭も撫でる。

 

 

「それでは、結界を解いた後に。 私の家で話すと言う事で宜しいでしょうか?」

 

「そうしてくれ。」

 

十花《とうか》の言葉に、イフリートが返事を返す。

 

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