指揮官はつらいよ~美女美少女ばかりの職場でいかに性欲を発散するか~ 作:サモアの女神はサンディエゴ
シルバーウィークも皆で目指そうスーパーマッソー!!
とうとうやってきたシルバーウィークも毎日欠かさず筋肉を鍛えよう!!
だけど自分の限界を過ぎて筋肉を虐めるのはやめようね!!
何事にも程度というものがあるからね?
今日はそんな限界を見極めるお話だよ!!
それではレッツマッソー!!
指揮官です。
今日は自分の限界に挑戦してみたいと思います。
トレーニングルームにて人間の限界と言われる重さのバーベル500kgに挑戦しするのです。
何故限界と言われているのかというと、人間の骨の限界強度が500kgと言われているからだ。
「………汝なら如何なる苦難や試練をも越えられる、妾はそう見えた」
「………一応普通の人間なんだがなぁ」
重桜空母 信濃が眠そうな目をしながらそう言ってくるのを苦笑しながら答える。
俺の答えに少し不思議そうな表情を浮かべる彼女は今回の挑戦の見届け人みたいなもので、挑戦する日は誰にも言っていなかった筈なのに何故かこのトレーニングルームに既に居たのだ。
ロイヤル驚異のビックバン胸部装甲に負けず劣らずどころか凌駕してしまっている御立派様をお持ちになっている彼女は、前世の世界でいう世界最大級の戦艦 大和の姉妹艦にあたるKAN-SENだ。
最近になって重桜からこの母港に着任しに来たのでここでは新顔の一人なのである。
「というかよく俺がこれに今日挑戦するって分かったな?」
「此度の事……夢にて既に知っており申した………Zzzzz」
「………立ったまま寝るなよ」
「……はぁ…失礼お詫び申す……あまりにも寝心地よい場所であった故に」
深々と頭を下げる彼女に思わず頭を搔く。
彼女はまるで眠り病にでも罹っているかのように何処でも寝てしまうのは、この母港でもすでに広まっている話だ。
最近はよく駆逐艦の子達と一緒にお昼寝しているのを見かけるのだが、あまりにも気持ち良さそうに寝ているので、集まって一緒にお昼寝している駆逐艦達を盗撮しようとするロリコンをジョギング中のトレーニングの一環として後ろから口を封じヘッドロックをかけてベルファストの所まで連行し、眠りを妨げないようにしている。
………何処にでも湧くなアイツ(呆れ)
そんな彼女が眠い目を擦りながら俺の挑戦を見届けてくれるというのだ。
本当は眠いだろうに………これは頑張って結果を残さねば。
「しっかり見ててくれよ信濃?絶対成功するからな!!」
「妾は汝を見届ける。既に確定した結果であれど………何より汝の勇姿をこの眼に焼き付けたいが故に………」
「………そこまで言われると少し照れるな」
信濃の期待にこそばゆい気持ちになりながらもしっかりと準備を進めていく。
バーベル自体の亀裂や歪み等の不備は無い。
錘の留め具や錘自体にも変わった様子は無い。
最後に手を保護する手袋を填めてしっかりと滑り止めの粉を手に塗りこんだ。
「すー………はー………いくぞ!!!」
遂にその時が来た!!
大きく深呼吸しながら心の中でマッソー神に祈りを捧げてまずはゆっくりと持ち上げる。
「ぬぐっ!!」
やはり重い。
このままゆっくりと胸元まで上げるのだが、全身の血管が浮き出て筋肉がバンプアップして大きく膨張しているのが感覚で分かった。
かなりの負荷で全身から汗が吹き出始めるが、己の筋肉を信じて落とさないよう慎重に持ち上げていく。
「ふぐぅぅぅぅぅ……おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
苦しげに雄叫びを上げると俺の前で離れて見続けている信濃が心配そうに俺を見ていた。
彼女は俺が成功すると夢で見たと言っていたが、実際に挑戦を目の当たりにして不安になったのだろうか?
ならばその不安を取り除かなければ!!!
俺に宿りしマッソー神よ!!
俺に力を!!!
「ゔぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
渾身の力を振り絞ってバーベルを頭上に掲げる。
そのまま右足を前に出してスナッチと呼ばれるウエイトリフティング競技のキープ用のポーズを取った。
目の前のキープ時間を示すランプが点灯していく。
この日の為に夕張が用意してくれた自動測定器が俺の記録を測ってくれている。
体感時間で永久に思えるキープ時間。
全身の筋肉が渾身の力を込めて己を支え続けているのが感じ取れる。
信濃が祈るように胸の前で手を組んでいるのもよく見えた。
信濃も応援しているのにこれで奮わなかったら漢(おとこ)じゃねぇよな?
「ぐぅぅぅぅぅがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
最後の咆哮と共に計測器のブザーが鳴る。
その音を聞いた瞬間に俺はバーベルを前に落として少し後ろに後ずさった。
やった………やったぞ!!!
自己記録の498kgを2kg更新したぞ!!
人類の想定される限界値を持ち上げたんだ!!
「やったぞ信濃!俺は成し遂げたんだ!!」
その場に座り込みながらガッツポーズを取る。
この喜びを見届け人である信濃と分かち合いたかった。
俺は笑顔のまま信濃の方へ顔を向けると
「わぷっ!?」
柔らかく暖かさの感じる肌色が視界の全て遮った。
そのまま頭の後ろに感じる手のひらが俺の予想通りの状態なのだとしたら…………俺は今信濃に抱きしめられてるのか!?
「ああ……ああ……よくぞ……よくぞこの試練を成し遂げられた。妾は汝を誇りに思う」
「ふごご……(息が……)」
超絶ビックバンな胸部装甲に包まれて股間の息子も大歓喜な程に嬉しいのだけれど、鼻と口を塞がれて息が出来ない!?
こ、このままでは窒息してしまう………
「今は………妾の胸の中でゆっくりと休息を………素晴らしき偉業を成した汝に妾から………出来うる限りの賞賛を……」
「ご…が……(もう……むりぽ……)」
その思考を最後に俺は深い闇へと意識を落とした。
そして気が付くと俺の私室のベットにトレーニングウェアのまま寝ていたのだった。
すぐ横のテーブルに書置きが置いてあり
『疲弊し眠られた様子なので私室へ運ばせて頂いた。無理せずしっかりと休まれよ 信濃』
と書いてある。
「いや、絞め落とされたようなもんだと思うんだが………」
あのビックバン胸部装甲の柔らかさと暖かさを思い出しつつも、実際に窒息するような事になるなんて脅威の事実を知ってしまった俺は…………
「…………あれ?俺って信濃に私室の場所教えたっけ?」
少しだけ背筋がひんやりしたのだった。
でもあの胸部装甲は反則過ぎる大きさだわ…………
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「ふぅ………眠られたか?」
偉業を成した指揮官を自身の胸の中で抱きしめて眠らせる。
これもまた夢で見えた事。
力の抜けた彼の身体をすぐに横たえて膝枕をする。
「………こうして見れば……あの夢で見えた汝とは別人のよう……」
妾の夢は幾つにも別れた欠片のようなもの。
戦陣の中で沈む夢や全てを失って絶望しながら生き永らえる夢もあった。
しかし、この指揮官のいる夢だけは………彼が望むも望まぬも常に英傑と呼ばれている姿ばかり。
「不思議な御方………どう転んで立ち上がっても……その先は英傑としかならぬなんて………」
彼の髪を撫でながら顔を見つめる。
いくつもの傷を負い痕を遺すその顔は………妾が好意を寄せる凛々しき尊顔。
「………どのような時も挫けぬ限界を超え続ける強靭な精神……夢の中で妾達と共に翔ける嵐のようで……護りに赴きを傾けた御方」
夢の欠片では妾達を護ろうと自身の肉体すらも、戦陣で失う事すら彼はしてしまう。
しかし、その強靭過ぎる精神故に戦陣から離れる事なく失ってしまった身体の大半を機械に置き換え、子を残す事すら放棄してまで戦いに参加する姿の痛々しさは、妾の心を酷く哀しませる。
「ああ……夢の中とはいえ、夫婦(めおと)の契りまで交わした汝に……斯様な未来を歩ませたくはない……」
夢の中で何度もめぐり逢い、そしてようやく自覚した恋心を知られて愛と成した未来………
あの欠片では滅びを迎えて全てを水底へと消えてしまった。
「此度こそは………滅びなどさせぬ………」
撫でていた手を止めて彼の頬に手を添える。
そして後ろにある電源の落ちた測定器を見て小型隠しカメラの位置を確認し、式神を飛ばして貼り付けた。
「これより先は………夫婦の営み故……」
熱くなる頬を感じながらゆっくりと彼の顔に自身の顔を近づける。
それは誓い。
此度こそは汝と共に全てを終わらせる事を………
そして、再びこの現世で夫婦とならん事を…………
その為ならば………限界という言葉すら超えてみせると…………
という訳で限界を見極めるお話だったね!!
筋トレも限界を超えると疲労骨折といって骨に異常が出ちゃう事もあるんだ!!
自分では限界が分からなくなる事もあるからしっかりと普段から自身の限界について知っておこう!!
それでは皆もマッソーマッソー!!
友人にアズレン小説書いてるのがバレて言われた一言「史実側、宇宙人に侵略されている歴史にも居るんでしょこの指揮官?それってどんな感じなん?」これはいる?
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いる
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いらない
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マッソー