指揮官はつらいよ~美女美少女ばかりの職場でいかに性欲を発散するか~ 作:サモアの女神はサンディエゴ
ようやく復活マッソー!!!
普通に肋骨は痛いわ過労で倒れるわ療養でネットの無い環境に放り込まれるわと散々な毎日だったよ!!
今回は特別編として、指揮官の過去編を少しだけ公開だマッソー!!
KAN‐SENとの絡みは今回少ないけど、また次回から(指揮官が)頑張るマッソー!!
それではレッツマッソー!!
潮騒の音が俺の意識を覚醒させる。
船体を打ち付ける波の音が嫌に心地良い。
やはり自分は海の上でしか生きられないという事を実感させる音だ。
「………ガダルカナル島及びソロモン諸島沖か」
史実において世界を巻き込んだ大戦である第二次世界大戦。
その戦いにおいて数多くの船や航空機が沈んだ海域であり、アイアンボトム・サウンドと後に呼ばれる場所を俺達、ダストボックス隊は船で進む予定でいた。
「いや、ダストボックス大隊か………大きくなったもんだな」
自分しか居ない艦長室でポツリと呟く。
ダストボックス大隊、その名の通り現在の隊員数は480名である。
ここに来た奴らは、犯罪者や左遷された連中が多い。
しかし、よくよく話を聞きてみると冤罪だったりクソみたいな理由で上に顔の効く奴に左遷された連中ばかりだ。
本当に犯罪者だったりした奴が居ないのを見るに………ここは本当の意味でゴミ箱なんだろうな。
「アズールレーンの上層部は終わってる………ここから本編へとどうやって進むんだ?俺がセイレーンなら次の世界に望みを託して捨ててるぞ?」
艦長室に据えられた簡易ベットに寝そべりながら考えてみるが、何も思いつかない。
まぁ俺如きの頭脳では思いつきもしないような実験に明け暮れているんだろう。
そう思いながら俺はベットから起き上がった。
「そろそろ出港の時間だ」
壁に掛けてある時計を見れば、出港の30分前だ。
少しのんびり休み過ぎたかもしれない。
副長……いや、副長代理や乗船している大隊の全隊員達に、長丁場となる可能性があるから休むように嘆願されて部屋で寝っ転がっていたのだが………結局の所一時間程しか眠れなかった。
休むのも仕事の内なのだというのにな。
「本当に俺には勿体ない位の連中だよなあいつらはさ」
恵まれた仲間達に感謝しながら立ち上がって上着を羽織り、帽子を目深に被って部屋を出る。
さあ………仕事の時間だ
部屋を出て少し歩いた先にある艦内のエレベーターに乗り、最上階の艦橋の階を記したスイッチを押す。
低い駆動音と共に登っていき、エレベーターが止まった先にある扉が開かれると………艦前方を一望できる艦橋が目に入った。
「大尉……いえ、艦長、お休みされていたのでは?」
「代理か、もうすぐ出港だろう?少し早いが、眠気も無いんで見に来たんだ………新しい船に少しだけ浮かれてな?」
「………目の下の隈は取れてませんよ?あまり眠れてませんね?」
「あ〜、なんだ。見なかった事にしてくれ。それよりコイツの慣熟訓練はどんなもんだ?俺達の手に余りそうな気もしたんだが………」
艦橋に入った瞬間にやって来た代理に、すぐ目の下の隈を指摘されてジト目で小言を言われながらも苦笑しつつ窓の外を眺めた。
「はぁ………とりあえずは、なんとかなりそうな所ですね。………ですが本当によく貰えましたねこんな船」
「本当にな………」
俺と代理は二人揃って窓の外を眺めつつ話す。
眼下に広がる新品の船体。
艦前方に配置された巨大な二基の砲塔と砲身の長い三連装の主砲は、それまで乗っていたどの船よりも力強い事をを示している。
「12インチ56口径か………既存の戦艦よりも小さい主砲だが、試射実験で従来の主砲と比較しても高性能って報告だったんだってな?」
「そうらしいですね。………この船も我々と同じで捨てられたモノ、という存在なんでしょう」
「…………皮肉なもんだな。コイツも時代が時代であれば戦艦として名を馳せていたんだろうが………」
何とも言えない感情を感じつつ、俺達は自分達が乗る船を眺め続けた。
全長250m余り、砲塔4基、主砲12門、533cm4連装魚雷2基、最高船速32.5ノットの俺達に与えられたこの戦艦は………KAN‐SENが生まれた事により御役御免にされた船だ。
最新鋭の試作装備特装戦艦として鉄血で建造され、解析されたセイレーンの技術を盛り込んだこの世界における正に最新の技術を粋をかき集めて建造され、国の象徴となる栄誉ある生まれとなる筈だった船は………KAN‐SENの有用性や戦略的価値の上昇の煽りを受け、名前すら与えられずに鉄血の軍船登録からの除籍、及びスクラップか標的艦としての末路が決まってしまっていた。
しかし、そこに待ったをかけたのが鉄血で力を見せつつあったKAN‐SENのビスマルク。
KAN‐SENも元を辿れば船である。
そんな彼女がこの名も無い戦艦の悲惨な末路を哀れに思ったのか、どうせなら戦って沈んでほしいと俺達を直接指名して送り付けたのだ。
当然、俺達の上は戦艦なんて高級品を与える事に反対したのだが………
「あら、良いじゃありませんか別に。それにセイレーンの技術を盛り込んで造った艦を試験できるのですよ?人員が少なくても運用できるように設計してあるのですから今後の建造にもその経験は使えますし、実戦での情報も貴重な資料となるはず………なら実戦経験の豊富な彼らに渡して使ってもらった方が良いでしょう?」
早くからKAN‐SENが実権を握っていた重桜の代表 長門の代理としてアズールレーン本部に来ていた赤城からの言葉が鶴の一声となり、俺達ダストボックス大隊が受領する運びとなったのだった。
俺達が受領するまでに面白く思わなかった上の連中がどうにか妨害や故障させようと工作員を送り込んでいたみたいだが、重桜に所属する隠密に長けたKAN‐SENにより工作員等が捕縛………というよりも公開処刑を行ったと聞いている。
なんでも身内でこのような事をしでかそうとする者はセイレーンと繋がっている可能性がある為、スパイの可能性が高くセイレーンに情報を抜かれる前に即刻処刑するのが望ましいとその場で銃殺刑に処されたとの事。
なんとも恐ろしい話だ。
そして新品そのままで重桜から信じられない量の資材や備品をたっぷり積み込まれたこの船は、俺達の元へと届いたのだった。
受領の際に赤城から濃密なボディタッチ、いや、絡みつかれるように抱き着かれながらペンを持たされて書類にサインさせられたのは………まぁ、置いておくか。
「今回の任務は南の大陸における示威行為の目的の式典に参加せよ、だったな?」
「そうですね。全く、上層部も何を考えているんだか………」
赤城の事を忘れようと頭を振りかぶりながら、今回の作戦を思い出すように代理に聞くと頭を抱えそうな雰囲気でそう答えた。
確かにそうである。
アズールレーンとしてセイレーンと対抗する為に結束を強めなければならない昨今の情勢で、重桜を刺激するかのように行われる軍船を集めて行われる式典には少々首を捻らざる負えない。
「しかも人が乗っている船ばかりを集めて式典を行うなんて……KAN‐SEN主体の政権である重桜を見下していると言ってもいいやり方だぞ?こんな事をしている場合じゃないのにな………」
「もしかすると我々の件で癇癪でも起こしたのでしょうか?人ではないKAN‐SENが口を挟むな……と。」
「今のアズールレーン参謀本部や元帥は人間至上主義派だからあり得るな………KAN‐SENに自分達のお株を奪われたと考えてもおかしくはない」
「………せっかくセイレーンの攻勢を切り抜けて制海権をある程度取り戻し、人類とKAN‐SENが歩み寄り始めたばかりだというのに」
「割り切れない人間もいる……そういう事だろうな。実に馬鹿らしい話だが」
徐々に出港準備が整いつつある艦橋内で俺と代理は、先行きの見えない未来への言いようのない不安を募らせてしまうのは仕方のない事だろう。
だが、指令を受けた身である俺達はそれに従わなければならない。
………どうせ今回の俺達の役割はこのスクラップ予定だったこの船を新造戦艦としてお披露目する事、そしてKAN‐SENが居なくても人類がここまで出来るのだというプロパガンダの広告として使うつもりなんだろうな。
「………まったく、嫌になる」
「そうですね……」
出港日和な晴れ渡る空とは裏腹に、俺と代理の心は曇っていくのだった。
「ああくそっ………面倒なことになった」
出港から8時間後、鼻つまみ者である俺達に護衛なんて贅沢な物もなく単艦でアズールレーン聯合艦隊との合流地点であるソロモン諸島沖に向かっていると、怪しげな雰囲気を醸し出した虹色の空間が広がっているのが見えた。
「これは………鏡面海域というやつですか?セイレーンの連中が展開する特殊な空間だと聞いていますが………」
「ああそうだ。聯合艦隊が見えない所を察するに………“アレ”に飲み込まれたんだろう」
「近海のKAN‐SENが在籍する基地へ連絡すべきでは?我々では荷が重すぎます」
代理の言う事に俺も頷く。
通常海域で彷徨っている野良のセイレーンならば俺達でも対処が可能ではある。
しかし、この世界とは別の空間と繋がっていると言われる鏡面海域では俺達の常識は通用せず、KAN‐SEN達の持つメンタルキューブに納められたリュウコツから発せられる特殊な力 “スキル”が必要となってくるのだ。
KAN‐SEN固有の技であるその力は自身の力を増幅させたり、逆に敵の力を弱めたり、はたまた天変地異と見間違うようなど派手な攻撃をしたりと様々である。
そんな現代兵器では再現不可能であるその力を持つKAN‐SENでなければ………鏡面海域を突破、もしくは解除するなど不可能に近い。
まだドレットノート級戦艦等がいた頃に、KAN‐SEN否定派の将校達が鏡面海域の攻略を独断で行い、参加した250隻あまりの軍船が僅か2隻のみしか帰ってこなかった事もある。
第一世代のKAN‐SENである三笠やアヴローラ達が慌てて介入しなければ、その2隻すら帰還できなかったと言われる程に厳しい環境………それが鏡面海域なのだ。
「通信手、至急本部に通達。こちらダストボックス大隊、聯合艦隊との合流予定の地点に到着も聯合艦隊は見当たらず。合流地点に鏡面海域の発生を確認。至急KAN‐SENの派遣を要請する。送れ!!」
「アイ・サー!電文を本部へ送ります!!」
「………これでKAN‐SENが来てくれると良いのだが」
「艦長、嫌な予感がします」
「ああ、俺もだ」
そう二人して嫌な予感を振り払えずに居ると、すぐに本部から電文が帰ってきた。
それを最初に受け取って内容を確認した通信手の顔色がどんどん青ざめていく。
………最悪の中の最悪を引いたんだな。
その様子から俺はそう思った。
少し他人事のように思ってしまったが、現実逃避してしまいたかったのだろうか?
いい加減この現実味を感じられない転生した時から続くあやふやな感覚をどうにかしないといけないな。
そんな思いでこちらを向く通信手に頷いて内容を艦橋全員に聞かせる事にした。
「本部からの指示です。聯合艦隊が鏡面海域にいる可能性が高く、聯合艦隊には式典に参加する予定だった元帥閣下と参謀本部の幹部複数名が旗艦に座乗している。よってダストボックス大隊は鏡面海域に単艦で突入し確認。聯合艦隊が居た場合はそのまま殿を勤め、居なかった場合はそのまま調査せよ………との事です」
艦橋内の空気が死んだ。
本部は俺達に死ねと言ってきたのだからこうもなる。
一番聞きたかったKAN‐SENの派遣なんて一言も言わなかった。
生還率が1%もない戦場に行けと?
「本部の連中は………俺達に消えてもらいたいらしいな」
「そのようですね。鏡面海域での活動なんて………KAN‐SENに護衛してもらったとしても安全な場所なんて無いのに………狂ってますよ」
「………本当にな」
自分で処刑台の階段に登らされている気分だった。
だが止まってもいられない。
このまま俺達が止まっていても、後ろから味方に敵前逃亡として撃たれるのは目に見えている。
どうせKAN‐SENに護られた後詰めの艦隊がやって来て、俺達が鏡面海域に入ったか確認しに来るのは明白だ。
もはや逃げ場すらない。
「艦内放送を繋げ」
「アイ・サー!……繋がりました」
「ダストボックス大隊諸君、本部より鏡面海域内の迷子の捜索と内部の調査の指令が下った。いつも通りだ。いつも通りの仕事をしよう。どうせろくに期待なんかしていない連中だからな。それどころか俺達をゴミと思ってる………だがな?ゴミが連中の出来ない事をやるんだ、やり遂げたら連中はゴミ以下って事だ!!いくぞ野郎ども!!上品な役立たず共を迎えに行って、ついでにセイレーンに一泡吹かせてやれ!!両舷前進!!」
「「「「サー・イエッサー!!」」」」
号令は下した。
あとはいつも通り戦うだけだ。
名も無き戦艦に揺られて死地へと進む。
ああ………いつも通りのクソみたいな戦場だ。
「鏡面海域に突入します!!」
操舵手がそう叫ぶ。
よく見れば腕が少し震えていた。
こんな手の込んだ自殺のような行動をしていればそうもなるだろう。
「総員、突入時の衝撃に備えろ!!来るぞ!!」
艦内放送を付けっぱなしにしたまま、俺はそう叫んだ。
艦の前方が空間に入った瞬間………目の前の光景が一変した。
七色に光る空、そして紅蓮の炎が揺らめく海原。
よく見れば見覚えのある残骸が最期の力でゆらゆらと浮かんでいた。
聯合艦隊だ。
式典に参加予定だった150隻の艦隊の殆どが残骸と成り果てている。
先を見ればまだ戦っている船も見えた。
今回の主役として各陣営に威容を見せつける筈だった旗艦である戦艦と、その取り巻きもまだ健在だ。
「よし、迷子は見つけた。両舷増速!!艦隊に合流するぞ!!復唱は不要だ!!」
「了解!!」
俺の指示に従って乗っている艦の速度が上がっていく。
操舵手の腕により浮かんでいる残骸を見事に避けながら突き進んでいた。
「向こうの連中にこっちの事を知らせておけ。一応味方だしな、撃たれたら面倒だ」
「了解しました!!」
俺の指示に通信手が無線を飛ばす。
暗号化もされていないただの短波無線なのだが仕方ない、存在を知らないと向こうも混乱するのが目に見えているからな。
戦場においてこういう連絡は本当に大事な事だ。
未確認の船が接近するなんて恐怖以外の何ものでもないし、同士討ちなんて目も当てられない状況になるのは明白だ。
そうして敵の位置を双眼鏡で確認しながら前進している内に、聯合艦隊の右側面から回り込もうとする20隻程の敵の巡洋艦部隊が主砲の射程圏内に入ってきた。
「まずは旗艦右舷側の巡洋艦部隊を掃討するぞ!全兵装の使用を許可する。セイレーンの技術で作られたんだ、連中にその威力を味合わせろ!!」
「了解!!主砲一番二番、照準合わせ!!目標、旗艦右舷側の巡洋艦部隊先頭艦!!」
俺の指示を受けて代理が砲塔内のスピーカーに繋がる無線を手に持ち、目標への照準を指示する。
それに合わせて砲塔がゆっくりと旋回し始めて指向し、主砲が持ち上がっていくのが艦橋からの見て取れた。
「艦長、照準終わりました。いつでも撃てます」
「よし、一番二番………撃てぇええええ!!!」
「一番二番、発射!!」
俺の号令と共に代理が指示を下した瞬間、主砲発射のブザーが鳴り響き………轟音と煙が巻き起こる。
腹の底に響き渡るような轟音が耳を打ち、艦橋付近まで巻き上がる煙が俺達が今戦場に居るという事をその身に分からせてくるのだ。
そして撃ち出された砲弾はあっという間にセイレーンの巡洋艦へと殺到していく。
そして着弾。
初弾から命中弾を出した。
発射された砲弾6発のうち、3発が命中。
その内の2発が正面砲塔を突き破って内部で爆発、弾薬庫に誘爆したのか船体正面が爆裂して吹き飛ぶように消し飛んだかと思ったら、そのまま艦尾を持ち上げ始めてしまった。
「………敵巡洋艦撃沈しました」
「凄まじい命中力だな」
俺と代理は敵艦の撃沈を喜ぶよりも、この戦艦のポテンシャルの高さに驚いていた。
だが時間は待ってはくれない。
狙うべき敵はまだまだたくさん居るのだから。
「よし、このまま敵の数を減らす。目標は浮足立っている巡洋艦部隊のままだ」
「了解。次弾目標、撃沈した先頭艦すぐ後方の艦」
主砲が下がり、装填を開始する。
しかし、それほど時間を置かずにまた主砲が持ち上がって照準を始めた。
「セイレーンの技術を解析して作った自動装填装置か………凄まじい装填の速さだな」
「照準の補正を効かせる装置もセイレーンの物を解析して作られたのだと聞きました。お陰で砲塔内の人員も3人程度で運用できるようになっていますからね………改めてヤツ等の技術力には驚かされますよ。………照準完了しました」
「全くだな………次弾発射!!」
「発射!!」
号令と共にまた砲弾が轟音を立てて敵に飛んでいく。
そしてセイレーンの技術力の高さを証明するかのように、また水面上に紅蓮の華を咲かせるのだった。
「次弾命中、敵巡洋艦の船体が真っ二つに折れました」
「ああ、見えている」
双眼鏡で見るまでもなく分かる、まるで開いていた本を閉じようとするかのように船体の前後が持ち上がっているのが見えた。
こうなるともう一方的に撃ちまくるだけだ。
主砲が下がってまた装填し、また持ち上がって照準する。
俺達はまるでゲームの的を撃っているかのような気安さで、次々と旗艦艦隊の右舷側に回ろうとしていた敵巡洋艦部隊を撃沈していった。
だが油断は出来ない。
ここは鏡面海域で、セイレーンのホームグラウンドなのだから。
そして、最後の一隻を撃沈した所で旗艦からの通信が入ってきた。
「それで?向こうはなんだって?」
「………貴艦の援護感謝する。これより撤退を開始する為、殿を要請する、との事です」
「………はぁ、予想通りだな。ま、最低限の礼は言ってきたんだ。殿くらいはしてやるさ………了解、殿を務める。旗艦に送れ」
通信手からの報告にため息を吐きながらそう返した。
またいつもの面倒事。
そう思いながら燃え続ける海原を睨む。
正直この程度の数で聯合艦隊がやられたなんてありえない。
寄せ集めの人が乗った船とはいえ、巡洋艦部隊程度でここまで数を減らされる事など無理だ。
つまり、まだ聯合艦隊を襲った何者かが潜んで居るわけなのだから安心なんて出来そうにもない。
そう思いながら………ふと海原から視線を空に向けた
第六感と言ってもいい。
本当に何気なく双眼鏡を当てて空を見上げたのだ。
そこには………七色の空に浮かぶ数えるのも嫌になる程の黒点が徐々に大きくなっていくのが見えた。
「対空戦闘用意!!」
そんな俺の声に艦橋に居た皆が呆気に取られていた。
しかし、いち早く立ち直った代理が艦内スピーカーに無線を繋げて叫ぶ。
「敵機襲来!!繰り返す!!敵機襲来!!対空戦闘用意!!」
「レーダー反応ありません!ジャミングされている可能性があります!!」
その言葉と共に全員が次々に準備を始めた。
代理の言葉にレーダー観測手がレーダーを確認するが、何も映っていない。
ここにきて鏡面海域における我々人類では太刀打ち出来ない要素が出てきた。
こんな状況でも、KAN‐SENならば打破する為の力がある。
しかし、我々人類では用意していた手札でしか対応する事が出来ない。
この差はかなり大きいものがある。
それでも俺達は黙ってやられる訳にはいかないのだ。
俺達が人で在る為にも。
「新しい対空戦闘システムは全員頭に入れてるな?射程圏内に入った砲から射撃を開始しろ。訓練通りだ、訓練通りにすれば生きて帰れる………いいな?」
「「「「サー・イエッサー!!!!」」」」
繋げていた通信用の無線から威勢の良い返事が帰ってきた。
この戦艦に使われている新しくなった対空システムは、セイレーンの技術をほぼそのまま組み込んだと渡されたマニュアルに載っていた。
正直に言ってみれば、実戦で使う事に抵抗はあるが………そんな事を言っている暇はない。
だが、この新システムには良い所がある。
「対空戦闘員を艦内に入れたまま対空砲を動かし外をモニタリングするカメラで敵の位置を確認して、赤外線照準装置で補足………トリガーだけを人間が引く…か」
「一応誘導装置を切って、マニュアルで照準する事も出来るとありましたね………どこまで信じて良いのやら………」
「弾込めも基本自動装填らしいからな、異常が発生しない限りは人員への被害が極限まで減らされる仕様の船か………いつか本当に人が要らなくなる時代が来るかもしれないな」
「ええ、そうですね………ですが今は現状を乗り切ると致しましょう」
「ああ、乗り切るぞ!!」
まるで空を覆い尽くすような敵機に視線を向けつつ、正念場がやってきた事を俺は感じていた………
という訳で前編だったマッソー!!
リハビリとして書き始めたから少し荒い文章になってしまったけど、またクオリティーを上げていきたいマッソー!!
それではまた後編に続くマッソー!!
友人にアズレン小説書いてるのがバレて言われた一言「史実側、宇宙人に侵略されている歴史にも居るんでしょこの指揮官?それってどんな感じなん?」これはいる?
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いる
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いらない
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マッソー