指揮官はつらいよ~美女美少女ばかりの職場でいかに性欲を発散するか~   作:サモアの女神はサンディエゴ

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後編だマッソー!!

長過ぎて前後編に分けてしまって読み難くなってしまったマッソー!!

でも皆が楽しんで読めるように書いたので、筋トレのお供くらいに軽く読んでほしいマッソー!!

それではレッツマッソー!!


クリスマス特別編 アイアンボトム・サウンド鏡面海域撤退戦 後編

 

「何度目だ!!」

 

「もう6度目です!敵の編隊、まだ途切れそうにありません!!」

 

そこはまるで地獄の釜の底だった。

次から次へとやって来るセイレーンの艦載機。

せっかく手に入れた新造戦艦の新システムが噛み合っているとはいえ、許容オーバーなのは目に見えている。

一度の空襲で目測400〜500機程の大編隊が次から次に襲い掛かって来るのだから。

 

「対空砲及び機銃の砲身加熱度が限界間近です!!もう持ちません!!」

 

「くそっ、単艦での対空戦闘ではここが限界か………聯合艦隊の撤退は?」

 

「半数が撤退出来ずに撃沈されて腹を晒してます………旗艦もそろそろ限界かと」

 

「………最悪だな」

 

「……艦長」

 

そろそろ年貢の納め時か?

代理からの報告にそんな考えが頭を過ぎる。

このままでは圧倒的な物量に擦り潰されるのは分かりきった事実だった。

だが突破する方法が無い。

 

「重桜から貰っていた三式弾は?」

 

「すでに撃ち尽くしました」

 

「…………流石に万策尽きたか」

 

密集して襲ってくるセイレーンの艦載機に、重桜開発の主砲から放たれる対空砲弾である三式弾がよく突き刺さり、出来た隙間を縫うように投爆や雷撃を回避していたのだが………それもここまでのようだった。

史実ではあまり効果的な砲弾ではなかったのに流石アズールレーン世界、充分使えるのが驚きだ。

だが、本当の意味での限界が間近に迫ってくる。

すでに対空兵装の6割が使用限界に近づいているこの状況はヤバ過ぎた。

 

「旗艦からはなんと言っている!」

 

「変わらず殿として敵機への攻撃を続け、囮として孤立せよ……と」

 

「本当に馬鹿なのか!?こちらの艦の方が圧倒的に艦隊より対空性能が高いのに、それを艦隊に組み込んで旗艦を護衛させるという考えすらないのか!?」

 

通信手からの返答に思わず大声で怒鳴ってしまった。

どうあっても自分達だけ逃げるという選択しか出来ないようだ。

まぁアズールレーンの指導者達が乗り込む船なのだから、最優先で防衛しなければならないのは分かる。

しかし、今この状況でそんな目立つ真似をすればどうなるのか?

 

 

 

「大尉!!旗艦左舷側から水柱4本上がりました!!!被雷した模様です!!」

 

 

 

恐れていた事が起きた。

回頭して撤退する旗艦艦隊を双眼鏡で見ていた代理が慌てた様子で叫ぶ。

艦長と俺の事を呼んでいた筈なのに、慌て過ぎて元の呼び方に戻ってしまっている程に焦っていた。

 

「落ち着け!!!」

 

「っ!?」

 

「落ち着いて状況を報告しろ。上の俺達が焦ったら下も混乱するんだ、焦るよりも先に状況を確認して最善を尽くせ!!」

 

「失礼しました!!」

 

そんな代理を落ち着ける為にも大声で声をかけ、双眼鏡を当てて旗艦艦隊の状況を改めて確認する。

まだだ、まだ終わって無いはずだ。

そう思って旗艦艦隊を見た瞬間………

 

 

 

旗艦である戦艦が巨大な爆発と煙の向こうに姿を消した。

 

 

 

艦橋内はまるで時が止まったかのようだった。

静まり返り、対空砲の射撃音だけが響く時間が僅かに過ぎ去る。

俺達を捨て駒にしようとした旗艦は………一瞬のうちに紅蓮の炎に包まれ、側で護衛していた巡洋艦数隻にその残骸をバラ撒いて損傷させながら冷たい水底へと消えていったのだ。

 

「………艦隊に通信を繋げ」

 

「………」

 

「通信手!!艦隊に向けて通信を繋げ!!」

 

「りょ、了解しました!!」

 

呆けている通信手に怒鳴る。

護衛対象が沈んだ時点で俺達の負けだ。

しかし、俺達はここから生きて帰らなくてはならない。

その一手を絞り出す為にもここで立ち止まる訳にはいかないのだ。

 

「こちらダストボックス大隊、護衛対象の轟沈を確認した。そちらの被害状況を知りたい」

 

『ふ、ふざけているのか貴様!!貴様らがちゃんと囮にならないから閣下達の乗る船がやられたのだぞ!?どう責任を取るつもりだ!!』

 

艦隊に向けた無線にそう問いかけると、聯合艦隊に参加していたらしい俺達の上官………いつも俺達を毛嫌いして無茶振りをかましてくるデブハゲが音割れする程の音量で怒鳴り込んできた。

何故そこに居るのかも聞きたくないというか、正直話をしたくもないが軍での上官の命令は絶対だ。

ため息を吐きたくなるのを堪えて話を続ける。

 

「今この状況でどう責任を取れと仰るのですか?全艦が空襲を受けているこの状況でどうすればよろしいのでしょう?」

 

『決まっている!貴様達が敵へ特攻を掛けろ!そして我々をこの海域から撤退させて死ね!!それ以外に閣下達への詫びにはならん!』

 

………コイツよく軍にいられるな?

艦隊側の最大火力の旗艦である戦艦が沈み、その余波で周囲に居た対空戦闘の要であった巡洋艦が損傷した時点で対空能力が格段に落ちた現在………次に誰が狙われるか気が付いていない。

それに限界が近いと言ってもまだこちらの対空能力は落ちていないし、損傷も機銃を撃ちかけられた程度でほぼ無傷と言ってもいいのだ。

そうなれば被害を減らす為、そして狙いやすく数を減らす意味でも先に狙われるのは向こうの筈。

まぁあのハゲの発言は、誰かに責任を押し付ける事だけしか頭にないからこその言葉なのだろう。

 

俺としては別にこのハゲが沈んでも問題は無いのだが、それに付き合わされる艦隊が不憫でならない。

おそらくそれに気が付いている者達も居るはずだが………誰も無線に割り込んでくる気配がない。

………もしかするとコイツ以上の階級の高い奴が残っていないのか?

そんな俺の疑問を答えてくれるかのようにハゲが指令を下す。

 

『ゴミ共に告げる!聯合艦隊における現最高階級将校の私からの指令、最優先事項だ!!我々の撤退が終わるまで……いや、終わっても戦い続けろ!!』

 

「………了解」

 

俺は無線機のマイクを握り潰しそうになるのを堪えながら通信を切った。

誰もが口を開かずに俺の方を見つめる。

俺は一度だけ目を閉じて深呼吸した。

色々考えるが、もうどうにもならない。

この海域における未来は決定した。

 

「艦長………」

 

「やるぞ」

 

「本気ですか?」

 

不安げに聞き返す代理の方を見ずに俺は話を進める。

もう、この場において望む希望が残っていないのだから。

 

「陸に居た時、KAN‐SEN達から話を聞いた事がある。鏡面海域にも上陸して休める施設や陸地等が存在すると」

 

「つまり………」

 

「そうだ、連中を撤退させたら俺達はそこを目指す。撤退終了後も戦うとしても、拠点になる場所を確保してはいけないとは言っていなかったからな」

 

「了解しました」

 

残念だが、この海域を彷徨うのは確定事項のようだ。

しかし、まだほんの僅かではあるが………賭けに近いような希望はある。

砕けて散った欠片のような希望ではあるが、俺達が生き残る為に必要な縋れる希望が。

 

「艦内通信を開け」

 

「アイ・サー………繋がりました」

 

通信手にそう声かけて繋がったマイクを口に近づける。

一度大きく深呼吸をして………俺は大隊全員に伝えた。

 

「大隊諸君、俺達はこの鏡面海域に残って戦う事が決定した。我等が尊敬するハゲ上がりが何故かあの聯合艦隊に居て、しかもアイツが現在の艦隊における最高階級将校だそうだ………」

 

俺は淡々と事実を語る。

艦内にいる全員が既に察している事だろう。

またいつもの無茶振りが起きたのだと。

 

「戦い続けろ……だそうだ。弾だって無限じゃないのになぁ………実に面倒で馬鹿馬鹿しい話だ。本当に軍人なのか適正を調べ直した方が良さげな案件だと俺は思うよ」

 

そんな俺の言い様に艦橋内から複数の忍び笑いが聞こえた。

そうだ、このくらいの緩みがなくては潰れてしまう。

絶望的な状況でも他者から不要のゴミだと罵られようとも、俺達はそれでも人間らしく生きていきたい。

苦しくて逃げたい戦場の中で、少しくらい笑い話をしたって罰は当たらない筈だ。

 

「大隊諸君、俺はKAN‐SEN達から鏡面海域内にはセイレーンの施設や上陸出来る陸地もあると聞いた………だから肉付きが良過ぎて鈍足な上官殿の居る艦隊が撤退したら、俺達はそこに向おうと思うんだ。戦うにしたって腹は減るし、眠って休みたいしな?そこを頂戴して休んだっていいだろ?」

 

戯けるような俺の口調に艦橋内に笑い声が響き始めた。

士気を上げる為にも少し戯けた話し方をするのも気分が良い。

乗ってくれるコイツ等もだいぶ俺に毒されたようだな。

 

「という訳で諸君、俺と一緒にもう一仕事だ。肥満体型を維持する上官殿を見送ったら、陸地か施設かのどちらかを見つけてバカンスと洒落込もうか。安心しろ、見目麗しい美女は居るぞ?海の上に浮んでるし人類の敵であるセイレーンってのがな?ナンパに成功したら教えてくれ、俺も参考にする」

 

この頃には皆が大笑いしていた。

艦橋の外の地獄絵図な景色とは大違いだ。

これがいい。

これこそが俺達ダストボックス隊にふさわしい空気なのだ。

一呼吸おいて告げる。

 

「さぁ戦友ナンパ師の諸君。デートの相手はそこら一帯に居るぞ?退屈させないようにもてなそうじゃないか!!!覚悟を決めろ!!!ダストボックス大隊、任務を遂行せよ!!!

 

「「「「サー・イエッサー!!!!!」」」」

 

艦橋だけでなく、無線の先からも声が聞こえてきそうな元気な返事だった。

ゲラゲラと笑う皆を見ながら俺も笑う。

全く………本当に俺には勿体ないくらい良い連中だよ。

 

「さぁ、お嬢様方には悪いが………ここからは自重無しの泥臭い男の時間だ!!機関増速!!足の遅い上官殿を眺めながら前進と行こう!!」

 

「機関増速!!」

 

俺の指示に合わせて代理が復唱し、艦の速度が上がっていく。

最大船速32.5ノットの快速戦艦が大海を割って疾走していく。

空から見れば火花を散らしながら水面を切り裂く大剣にも見えただろう。

そんなカッコイイ姿を自分の目で見れない事を残念に思いながらも空を睨み続ける。

 

「レーダー回復しました!前方39Km地点に15隻の敵艦隊を補足、反応から推測して……戦艦を含む本隊と思われます!!」

 

「おー、来なさったか………諸君、良い女ってのは時間に少しルーズで男を待たせるものらしいな?このまま眺めているのもいいが、やはり俺達にそんな紳士的なのは性に合わない。さっさとダンスのお誘いといこうか?全主砲照準!!敵艦隊に対して砲雷撃戦用意!!!

 

「砲雷撃戦用意!!繰り返す!!敵艦隊との砲雷撃戦に突入する!!」

 

レーダー観測手からの報告に思わず口の端が釣り上がるのを感じた。

そんな中でも俺の指示に復唱して指示を飛ばしている。

脳内が戦闘によってスッキリしていく。

さっきまで上官殿に感じていたイライラなんてどこかへ消えていく。

 

 

 

嗚呼………ここが俺の居場所なんだ。

 

 

 

なんて不謹慎な気持ちなのだろうか?

戦場で仲間達と戦う事に安らぎすら感じてしまっている。

居場所を無くした俺達の、最後に残った聖域(サンクチュアリ)。

戦いが始まってしまえばそこから先は全てを戦いに捧げてしまい、文字通り全身全霊を振り絞って生き残る事のみを考え抜くのだ。

 

………その戦いが自分達の最期だとしても。

 

「レーダー観測手!!主砲要員に情報を伝達してレーダー照準を合わせろ!マニュアル通りだ!!先に前衛を潰すぞ、レーダーからの観測射撃を開始せよ!!」

 

「アイ・サー!レーダーからの情報を送ります!!!」

 

この名も無き戦艦はこの時代にそぐわない能力が載っている。

まるで現代戦に合わせたかのような未来の装備と言ってもいい赤外線誘導装置に自動装填装置、そしてマニュアルを確認した時に俺も驚いたのだが………砲射撃指揮装置だ。

 

コイツがあれば敵をレーダーで捕捉し、電波を指向し当て続ける事で高精度でロックオンする事ができる。

あとはその情報を元に精密射撃を行うだけでいい。

本来は未来の兵器である誘導兵器のミサイルの照準に使われる技術ではあるのだが、この戦艦は自身の主砲だけでなく全ての兵装とシステムリンクしているのだ。

 

つまりレーダーで捕捉、ロックオンする事ができれば高精度の攻撃を叩き込む事ができる………そんな理不尽の塊のような存在。

最初はレーダーがジャミングされていて使えなかった方法が今は使える。

それだけでもかなりの強みだ。

 

「敵艦へターゲットロック完了!!主砲に位置情報入力完了したとの事です!!」

 

そうこうしている間に照準が終わったらしい。

それでは見せて貰おうか。

現代戦の装備を身に纏った戦艦の力を見せつけてやる!!

 

「よし!主砲斉射始め!!」

 

「主砲斉射!!」

 

号令と共に空を睨む主砲から爆音と煙がぶち撒けられた。

だがすぐに主砲を下ろして装填作業に移り、あっという間にまた主砲を持ち上げて照準を終わらせる。

 

「次弾目標設定完了!いつでもいけます!」

 

「次からは指示無しで良い。前衛が潰れるまで装填と照準が終わり次第順次発射せよ!」

 

「アイ・アイサー!」

 

俺はそう指示したあとに双眼鏡で空を眺めると………空にあれだけ居た敵機が疎らにしか見受けられなくなって居る事に気が付いた。

やはり俺の予想は当たったらしい。

今頃、聯合艦隊の方は蜂の巣を突いて逃げた子供達のような騒ぎになっているだろう。

 

「ま、ざまぁってな」

 

「艦長?」

 

「いや、せっかく美女とダンスをしてるんだ。贅肉タップリな男の事なんて考えたくもないな」

 

「は、はぁ?」

 

頭を振りかぶりながらそう言う俺を見た困惑気味の代理の様子に少し笑ってしまった。

とにかく今は敵を叩く。

また主砲が発砲する。

雷のような轟音が響き渡り、レーダーをチラリと見れば戦闘前に映っていた点がいくつか消えているのが分かった。

向こうの点の塊が縦に長くなったので、一方的に撃たれるのを嫌がって足の早い船で接近を試みているようだ。

 

「麗しいセイレーンも俺達の花束に喜んて近寄って来てるぞ?近い順にもっと渡してやれ」

 

「イエッサー!近い敵から先に照準を変更します!」

 

駆逐艦や巡洋艦による至近距離からの雷撃狙いなのだろう。

だがそうはさせない。

本番がまだ残っているのだからここで………消えてもらうのだ。

 

「………今までの戦闘とは比較にならないですね」

 

「戦争は技術を大きく進歩させる。今は有効な手段であってもいつかはそれも陳腐化して旧式となるものだ」

 

「そうですね。ですが今の私達が人類側におけるその最先端です」

 

「ああ、だからといって手加減はできんがな?」

 

「それは勿論です」

 

代理と軽口を交わしている間にも戦況は変わっていく。

前衛艦隊が文字通り消し飛んだセイレーンだが、後ろから近寄っていた2隻の戦艦の射程圏内にそろそろ入っているはずだ。

 

「美女達はどうやら俺達を熱烈に歓迎しているらしいぞ?強烈な投げキッスが飛んでくる。そんな物喰らったら俺達も男だ、一発で昇天しちまうな………」

 

「それはいけませんね。我々は男性ですからキチンとエスコートする必要があります」

 

「そうだ、男の意地にもかけて先に口説き落とせ。まずはドレスを褒める所から始めようか?敵艦上層装備に砲弾のシャワーを浴びせて脱がせてやれ!!」

 

「アイ・サー!!ドレスから褒め殺す為にも情報入力を開始します!!」

 

俺と代理の冗談にレーダー観測手も笑いながらそう言って操作を始める。

主砲が細かく動く。

何度も照準を合わせ直し………発砲を開始した。

この頃には周りを飛んでいた敵機は居なくなり、対空砲火は止まっていた。

後は目の前の敵に専念するだけ。

そこから新たな拠点を確保して………

 

「っ!?少し油断したか?」

 

「至近弾ですね………次は当たってもおかしくはないかと」

 

「嫌になるな、人類がここまで頑張ってもその先を行くのは卑怯を通り越して尊敬に値するよ」

 

「それは今に始まったことではありませんよ。ヤツ等はいつも先に居ますから」

 

7度目の斉射が終わった頃だろうか?

とうとう敵から砲撃がこちらに迫ってきた。

彼我の距離はすでに30Kmを切っている。

だが、初弾で至近弾を撃ってくるのは想定外だった。

 

「だが向こうも装備がボロボロの筈だ。ここからが正念場だぞ!!気合を入れていけ!!!」

 

「「「「サー・イエッサー!!!!」」」」

 

すでに何度も命中弾を受けている向こうの1隻はすでに炎上まで起こしている。

問題はもう1隻の方だ。

ほぼ無傷でこっちに来るのが目に見えている。

 

「………いや、前の戦艦が被害を受ける担当を担っているのか」

 

「確かに………そうするとすれ違いざまに一撃、といったところでしょうか?」

 

「こちらの主砲は性能が良い。口径こそ小さいが、貫通や装填速度で向こうを超えているんだ。大口径の主砲で一撃………と考えているのかもしれんな」

 

「それなら早めに先頭の艦の処理する必要が………」

 

そこまで代理が話した所で俺は………この戦艦にある一つの装備を思い出した。

普通ならば戦艦は長距離の砲撃戦を行う為に使わず、逆にその砲弾の殴り合いの際に誘爆の危険があるので後の改装で姿を消していった装備。

ちょうどこのまま接近してくるのであれば、その装備の射程に入る。

 

「代理、俺に考えがある」

 

「はい?いったいどのような……」

 

「アレを使う。前の船での要員は今対空砲に着いてるな?」

 

「まさか………」

 

「補給の目処も立たないんだ。残すのも危険だし、使ってしまおう」

 

俺は嗤いながら取り出した艦のマニュアルにある、その装備のページを代理に見せる。

代理は驚きを隠せない様子ではあったが、最終的には俺の作戦に同意してくれた。

 

 

 

さて………フィナーレだな?

 

 

 

敵との距離が15Kmを切った。

至近弾が降り注ぐ。

こちらも負けずに撃ち返すが、黒煙と炎をまき散らしながら盾になり続ける前の戦艦に砲弾を吸い取られてしまっていた。

しかし、前の戦艦は主砲が捩じ切れて使い物にならず、本当の意味で盾としての役割しか果たせなくなっていた。

敵艦は俺達から見て右舷側に位置取ろうとしているのが分かる。

恐らくそのまま全砲一斉射する事で決着を着けるつもりなのだろう。

 

「当たってないのが奇跡だな」

 

「それだけこちらの操舵手の腕が良かったということでしょう」

 

「あー、陸地を見つけたら操舵手には重桜の資材にあった酒を振る舞ってやるか」

 

「それがよろしいかと。………そろそろですね」

 

「ああ………それじゃいくぞ!!“魚雷全弾発射”!!」

 

「了解、魚雷全弾発射!!」

 

艦側面に1基ずつ装備されていた魚雷発射管。

右舷側の魚雷を全弾発射する。

転舵の遅い戦艦にこの至近距離で魚雷を撃たれたらどうなるのか?

それは簡単だ。

 

「弾着………今」

 

「面白いように刺さるもんだな」

 

「全弾命中を確認しました………敵艦の砲撃停止及び傾斜を確認、撃沈です」

 

「まぁあれだけ喰らえばそんなものか………意外とあっさり決まって拍子抜けしたよ」

 

ついでと言わんばかりに炎上していた前の戦艦も誘爆を起こして2隻とも沈黙。

激しい戦闘の終焉とは思えない光景に俺は少し気が抜けたような感じでその様子を眺めていた。

だが次の瞬間、それ以上の衝撃が俺達を襲うことになる。

 

「た、大尉!?空を、空を見て下さい!!」

 

「…………嘘だろ?」

 

艦橋内は驚愕で静まり返っていた。

先程まで虹色だった空が………青空へと変わっていったのだから。

つまりこれは………

 

「鏡面海域が解除された?」

 

「つまり…………我々は人類史上初の鏡面海域の解除に成功したのですか?」

 

人類史上初の快挙に俺達は呆然としてしまっていた。

実感が持てずに誰もが動けなかったともいう。

 

 

 

その後、俺達は鏡面海域を調査及び攻略に来た重桜のKAN‐SEN艦隊と合流。

そこで重桜から俺達が人類だけで初めて鏡面海域を攻略した事を大々的に公表した。

しかし、あのハゲ率いる聯合艦隊はどうやら生き延びていたらしく、癇癪のまま補給も無しにそのまま海域の調査出撃命令を下そうとして………大将、後の元帥にその命令の撤廃と全軍撤退命令が下された。

 

 

 

そして俺達ダストボックス大隊は………人類史上初の快挙を成し遂げた英雄としてプロパガンダ、広告塔の役割を担う羽目になる。

 

 

 

その為にあのハゲ上官からの指揮を外れ、大将直轄の部隊に代わる事となったのだ。

まぁあの面が見れなくなってせいせいした………と思っていたんだか………

まさかあのハゲデブがジャン・バールにあんな事をするとは思いもよらなかったさ。

未遂だったから良かったけどな。

 

 

 

あの戦いの後、俺達の乗っていた戦艦は解析に回される為に取り上げられてしまった。

とても良い船で気に入っていたのだが、人類の発展の為に言われて持っていかれてしまったのだ。

まぁその後に新造の駆逐艦を渡されたのでそれ以上に忙しかったのもあるが、あの船がその後どうなったのかは俺には分からない。

 

 

 

まぁ、もしかしたら………また何処かで出会えるのかもしれないな。

 

 

 





という訳で後編だったマッソー!!!

何度も書き直したから歪になってるけど本当に許してほしいマッソー!!

また少しずつ執筆しながら失った筋肉も取り戻していくので期待していてほしいマッソー!!

それでは今回はここまで!!

次回も皆でマッソーマッソー!!

友人にアズレン小説書いてるのがバレて言われた一言「史実側、宇宙人に侵略されている歴史にも居るんでしょこの指揮官?それってどんな感じなん?」これはいる?

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