酒を飲んで、女を抱く   作:黒色エンピツ

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二十九話:我ら眠り隊

 

 

 

 

配達会議配達戦闘配達。お金が貰えて人の為になる。働くって素晴らしい。

 

「ねっっっむい……。」

 

ロドスの通路をフラフラと壁にぶつかりながら歩く。今日からやっと休める。俺はベッドと結婚するんだ。

 

「……部屋が遠い。」

 

もう部屋じゃなくていいから休憩室なり寝転がれる所に行きたい。

そんな事を考えながらフラフラと歩いていると丁度休憩室に着いた。

 

「あれ、ラックさん?どうしたんですか!?」

 

「……ああ、ソラか。」

 

頭がガックンガックン揺れる。

 

「丁度良かった。頼みたい事があるんだけど良いか?」

 

「だ、大丈夫ですけど……。」

 

「すやすやナンバー歌って。」

 

「……え?」

 

「すやすやナンバー歌って。」

 

そのまま部屋に置いてあるソファに倒れると目を瞑る。

ふふふ、ソファベッドをドクターに無理言って全室に置いてもらって良かった。お、クッションあんじゃん。気が利いてる、枕にしよ。

 

「疲れてるのかな……?」

 

疲れてるんです。

ふーっ、と息を吐く音が聞こえると、歌が聴こえて一瞬で眠りに落ちた。

 

 

 

 

「……もう寝ちゃった。」

 

ソラが歌い始めた瞬間には寝息を立て始めた。

少しだけ歌ってソラが近付いてもイビキも出さずに死んだように眠っている。

キョロキョロと周りを確認してクッションを取るとそこに座ってラックを膝枕する。

 

「寝てるとちょっと子供っぽいかも……えへへ。」

 

ソラが頬をつつくと不機嫌そうに顔を背ける。その様子を見て、また笑みを浮かべた。

 

「あ、そうだ。」

 

自分のバッグを引き寄せて中から付け耳を取り出す。ループスのものだ。

それをラックの頭に装着すると、端末で写真を撮り始めた。

 

「……えへへ、今度白の買おっかな。」

 

「くしゅっ……!」

 

「う〜ん、毛布とか持ってきた方が良いかな。」

 

膝枕をした時と反対にクッションを間に挟むとソラが部屋から出ていった。

 

 

 

 

「う〜……寒い。制服取らなくても良いのに……テンニンカめ〜……。」

 

ソラと入れ替わるようにドゥリンが入ってきた。

いつも着ている大きな制服はなく、シャツだけの姿だ。

 

「代わりになるもの代わりになるもの……おー?ラックどうしたの、って寝てるんだね。随分可愛らしい耳付けちゃって。」

 

少し笑ってラックの頭を撫でる。

そして、いい事を思い付いたとラックのジャケットの中に潜り込むと、ラックの両手を自分の前で組んだ。

 

「寝てるからかな、暖かいね。……Zzz……。」

 

そして次の瞬間には眠りに落ちる。

 

 

 

 

「……このタバコの匂い。」

 

次にドアからひょっこりと顔を出したのはシージだった。

たまたま通り掛かってラックの匂いに気付いてなんとなく寄ったみたいだった。

寝ているのに気付くと音を立てずに歩み寄る。

ラックの付け耳を見ると自分と同じ種族の付け耳じゃない事にほんのちょっとむっとした。

更に、ドゥリンが一緒に寝ているのに気付くとむむむと眉を寄せた。

そのままラックの後ろに転がる。

 

「……。」

 

するりとラックの脇から手を入れると抱き着き、うなじに顔を寄せて、一度くんっと鼻を鳴らして眠った。

 

 

 

 

「休み……急に言われても何をすればいいのでしょう。」

 

ドクターから働き過ぎだと言われてシルバーアッシュさんと交代させられてしまいました。

どうせなら一緒に休憩したかったです……。

休日の過ごし方に詳しそうな人と言えば……やはりラックさんでしょうか。色んな遊びを知ってそうですし、さっき帰ってきたのを見かけたと聞きましたから探してみましょう。

 

「あ。」

 

休憩室に誰かいれば聞いてみようと思いましたけど、本人がいました。……けど、寝てますね。ドゥリンさんとシージさんも一緒に寝ているみたいです。

ドゥリンさんには申し訳ないですけど、家族に見えますね。……ちょっと羨ましいです。

この三人以外の方はいませんよね?

何度か部屋を見渡して廊下までチェックしちゃいました。

 

「し、失礼します。」

 

えっと、どこが空いてるでしょうか?前はドゥリンさんですし、後ろにはシージさんがいます。……横?でもそうなるとラックさんに乗ってしまいますし……。

 

「そ、そぉ〜っと……。」

 

ゆっくりとソファに乗ってラックさんの上に……むう、ラックさんが横向きですから乗りづらいですね。

 

「あ、やった。」

 

やっと乗れました。ちょっと位置を調整して……いい感じです。

……乗っても気付かないなんて、とても深く眠ってますね。

でもどうして可愛らしい耳を着けているんでしょう?

 

「ふわぁ……。」

 

皆さんが寝ているのを見てると私も眠くなってきました……。起きそうにないですし、寝ちゃいましょうか。

 

「……おやすみなさい。」

 

よく眠れそうです。

 

 

 

 

「う〜……あたしが最初だったのにー。」

 

ただ毛布と取ってきて戻ってきただけなのに三人も来てる……。アーミヤまで来てるし、エクシア達の気持ちがちょっと分かるかも。

持ってきた毛布を掛ける。アーミヤに掛けてるみたいになっちゃった。

、さっきみたいにクッションの代わりに膝枕をすると、眉を顰める。

これでもアイドルなのに酷いなぁ。

 

「えいっ。」

 

顰めた眉の間に人差し指で押すと少し力が抜けた感じがした。

みんな寝ちゃってるなら、あたしも寝ちゃおうかな。

軽くラックさんの頭を撫でて目を瞑った。

 

 

 

 

「……アッツイ。」

 

寝苦しさで目を覚ます。

なんか暗い……?

 

「うおっ……。」

 

上を向くとソラの顔が目の前にあった。膝枕してくれたのか。毛布まで持ってきてくれたのか。

……にしても暑い気がするな。というか誰か引っ付いてるだろ。

左手で毛布を剥ぐと顔に何かがぶつかった。

 

「おぶっ……アーミヤ?」

 

アーミヤの耳かぁ……。そんで前にドゥリンで、後ろにいるの誰だ……?後ろが向けねぇけど呼吸音がやたら聞こえてくる。

 

「……俺は湯たんぽか。」

 

動けねぇから早く起きてくんねぇかなぁ。

結局二時間くらいしてようやく起きてくれた。

次の日からフィリオプシスが夜になると枕を抱きかかえて後ろを着いて来ながら圧を掛けてきたから一緒に寝ることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

・ある日の一幕。

 

「ありがとうございます。お兄さん。」

 

「はいはい、次から気を付けろよ。」

 

ロドスを歩いていると、声が聞こえてそちらを見る。

 

「あれは……。」

 

階段からラックさんがエイヤフィヤトラさんをおんぶして降りてきていました。

 

「ところで、最近アーミヤさんに色々教えているって聞いたのですけど。」

 

「え?ああ、まあな。」

 

「私にもドクターの好きなことを教えてください!」

 

エイヤフィヤトラさんがラックさんの腕を掴んでそう言いました。

む……それは私だけが教えてもらってるのに……。

 

「えぇ……でもなぁ、アーミヤとは約束したけど……。」

 

「お兄さん〜、教えてくださいよ〜。」

 

掴んだ手をぶんぶんと振る。

エイヤフィヤトラさんがお兄さんと言うと少しモヤッとしてしまいます。

お兄さん……ケルシー先生は母親?保護者みたいな感じですし、ドクターは……す、好きな人ですし。

 

「……しゃーねぇなぁ。ちょっとだけな?」

 

「ありがとうございます!!」

 

「うおっ、近い近い。」

 

片手でラックさんがエイヤフィヤトラさんの頭を押さえようとしているのをパシリと掴んで私の頭に置きます。

 

「お、お兄さ……。」

 

あっ、これだと被っちゃいますから……。

 

「お兄ちゃん!!」

 

「……はい?」

 

 

 

 

……珍しく大声を出したアーミヤに視線が向いてから俺の方に方向が変わる。

 

「ち、違ぇよ!?今回は何もしてねぇからな!?」

 

ジロリと疑うような目が俺に集中する。疑ってんだろ!?

少ししゃがんでアーミヤの目の高さになる

 

「あ、アーミヤ?どうしたんだ?なにかあったのか?」

 

「むぅ……。」

 

むぅ、じゃないんだよ。可愛らしいけどさ。

 

「お兄さん、早く教えてください!」

 

「お、お兄ちゃん!」

 

二人が両側から手を引っ張ってくる。あんまり力強くないから痛くないんだけどさぁ……。

 

「ドクター、早く来てくれー……。」

 

誰かがドクターを呼んできてくれるまでずっと腕を引っ張られ続けた。

 

 

 

 







アンケート、皆さん素直で大変素晴らしいですね。
今回はかなり健全な内容でしたけど、頑張ります。

今一番悩んでるのはR-18版を書くのに♡とかの記号を付けるべきか否か。
記号があった方がエロく見えたりしますよね?
書く内容は決まってるんで気長に待ってくださいな。

今後の読みたいと思う内容

  • ラックの過去話や異格イベ等
  • このままで構わん
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