「ハンドガンの訓練?」
急にケルシーに呼び出されたと思ったらと紙を渡された。
「そうだ。共通の武器を使っているオペレーター同士で教え合う事になって、ハンドガンの技術で最も優れているであろうとドクターから言われたからな。」
「だからって、なんで俺だけ別なんだ?他の連中はドクターの所に集合だったろ?」
「……逃げるだろう?」
「いやー、そんなことー……。」
「ドクターよりも私から言った方がちゃんとやってくれると思ったからな。」
まあ、男に言われるよりもやる気は出るけどさぁ……。
「やっぱめんどくせぇ。」
「褒美があってもか?」
「褒美ィ?」
「相手をしてやろう。」
「相手っつーと……夜の?」
ケルシーが頷く。
うっそだぁ……。
「引き受けてくれないのか?」
「怪し過ぎる。」
「オペレーターの強化がロドスを、ドクターを守る為に必要な事だからだ。
その為なら私の体くらいはいい。」
「金とか考えなかったのか?」
「別に困っていないだろう?」
確かに金は普段の配達とか仕事で足りるけどよ。
「それに、私だって発散したい時くらいある。」
「……わぁったよ。」
訓練なんかめんどくせぇけど、ここまで誘われてんのに断る理由もないだろ。
「当日は頼んだぞ。」
「任せな。」
手を軽く振って答えた。
そして当日。
予定していた訓練室には張り紙が貼ってあった。
『お腹が痛いので今日の訓練は中止にします』
訓練を受ける予定だったリスカムとジェシカとメイはケルシーの顔を見て顔を青ざめた。
「まあ、絶対何かあるし、単純にめんどくせぇ。」
ケルシーが訓練やっただけでヤらせてくれるとは思えねぇ。溜まってるつっても抑制する薬だってあるだろ。
「最近仕事出来てなかったし、溜まってんな。」
確か、俺がロドスに行ってる間に好き勝手してる連中がいるんだっけ。
片手に持ったファイルの中から今いる場所から一番近い物を探す。
「ふんふん……なんだ、ガキが多いな。」
他のグループもガキばかりだ。
孤児か、それともただのやんちゃなガキか。とにかく少しとは言え被害が出てるなら説教しに行くか。
「おっと。」
頭を右に傾けると銃弾が頭のあった所を通り過ぎる。
「今ので当たらなかったの……?」
振り返るとジェシカが銃を構えていた。
思ったより見つかるのが早かったと思ってこっちも銃を出して発砲する。
「チャージ!」
「ん、リスカムか。」
発砲音で周囲の一般人がザワつくが、俺の姿を見ると落ち着いて一定の距離を取った。
観戦する気満々じゃねぇか。
「サンダーストーム!」
「よし来た。」
リスカムからアーツの予兆を見て、腰から投げナイフを取ると空中で電撃を受け止めて電撃をナイフに集めて地面に投げると拡散して消えた。
「奥義雷返し、どーよ?」
極東のシノビやサムライが昔使っていたらしい技だ。本当なら刀を振って雷に指向性を持たせるみたいだけどそんな変態技術がねぇからナイフを投げて代用だ。
「フリーズ!なのだ!」
「いや、撃ってんじゃん。」
後ろからの銃弾を振り向いて撃つことで相殺する。
「銃で俺に勝てると思うなよ?」
今ハンドガンしか使えねぇけど。
「同時になら!」
リスカムの合図で三人が同時に撃つ。
メイの弾だけ体を傾けて躱して、正面からの二発はリスカムの弾に向かって撃つと弾が弾かれあってジェシカの弾に当たって弾き飛ばした。
「甘い甘い。」
銃を回してホルスターに収めると走り出す。仕事もあるからな。
「ま、待ちなさい!」
路地を跳ねるように走り回っていると目的の集団を見つけた。
あーあー、壁にペイントなんかしちゃって。落とすの大変なんだぞ。
「おーい、そこのおま「約束は、守りなさ〜い!!」うげっ。」
ビルの上からワイフーが落ちてきた。
まずい、厳重注意か軽くボコるくらいしか考えてなかったけど、ワイフーが勝手に大事にしそうだ。
くそっ、リスカム達ならまだ話が通じるのに。
「ま、待てワイフー!」
「言い訳無用!む、あなた達、何をしているんですか?壁に落書きするなんて!成敗ッ!!」
「あっちゃ〜……。」
ワイフーは俺を見た後、すぐ側の集団に気付くと飛びかかり、色々な過程をすっ飛ばしてフルボッコにし始めた。
「ラック!いい加減にしなさい!」
ああ、リスカム達も追い付いちまった……。
「俺、しーらね。」
ポケットから閃光玉を出して叩き付けると周囲が眩い光で包まれた。
この隙にとんずらしよっと。……なんて報告しよう。
それからというもの、行く先々で別のオペレーターによって物理的な解決がされていた。
時にはジェイがたまたま通りがかったり、チェンやホシグマが騒ぎを聞いて駆け付けていたり。
俺の仕事なんだが?それやられたら怒られるの俺なんだけど?
しかもその間も追い掛けられてるし、チェンとホシグマも後処理を別の人間に任せると混ざってきたし。何これ、レユニオンの大隊と戦うの?
階段を前宙して飛び降り、途中で後ろを確認して飛んできた銃弾を銃弾で弾く。
リスカムのアーツは空中でナイフを使って受け止めて接近してきていたワイフーやチェンに投げ返す。
「退いた退いたァ!怪我すんぞー!」
なんだなんだと街の人々が俺達を見る。
や、別に事件とかじゃねぇから、俺が働きたくなくて逃げてるだけだから。
「あのっ、そろそろ疲れて来たんだけどー!?」
流石に走りながら後ろは撃てねぇ。ゴム弾だからって痛いもんは痛い。
くっそ、これならちゃんと訓練やりゃあ良かった!!
そんなこんなで追いかけっこをしているといつの間にか袋小路に追い詰められていた。
「マジかっ、俺が道を間違えた!?」
振り返ると、追いかけていたやつらがジリジリと距離を詰めてくる。
「も、もうちょっと穏便に話し合いしねぇ?」
後ろに下がると遂に壁が背中に当たった。
「確かに、方法は良くないが結果的に訓練にはなった。」
「うげっ、ケ、ケルシー……。」
リスカム達の後ろからケルシーが歩いてくる。お、怒ってる?でも訓練にはなったっつってるし……。
「しかし、約束を破ったことに違いはない。」
パチンッと指を鳴らすとなんかが降ってきた。
「は……?」
なんだこいつ、見たことねぇぞ。なんだってこんなの連れて……。
「やれ、Mon3tr。」
「んぎゃっ」
呆然としている間に軽く頭を上から叩き潰されて気絶してしまった。
「……いってぇ。」
なんだっけ……確か、ケルシーのよく分かんねぇやつに気絶させられたんだっけ。お、ベッドふかふか。
「ここは……。」
「私の部屋だ。」
少し離れた所からの声に肩を跳ねさせた。
「よ、よぉ、ケルシー。元気?」
「これから元気になれそうだ。」
「そ、そっかぁ。」
よく見ると、いつも上に着ているコートみたいなのを脱いでいる。
「ケルシーの服って、コートっぽいの着てないとセクシーだよな!」
「お前の好みだろう?」
「めっちゃ好き。だから許して?」
「ダメだ。言っただろう、私も発散したいと。」
ケルシーの目が細められる。
「ひえっ。」
ベッドの隅まで下がると、ケルシーが寄ってきた。
「どうして避けるんだ?女を抱くのが好きなんだろう?」
「け、ケルシーせんせー、め、目が怖いんですけど。」
「いつもみたいに呼び捨てで構わない。」
ケルシーが上に跨って、頬を撫でてくる。
大丈夫?急にさっき気絶させてきたやつの鎌になったりしない?
「へ、へへへ、呼び捨てなんて照れちまうぜ。」
「その割には青ざめているがな。」
そう言うと軽くキスをしてくる。
……うん?攻め攻めな態度な割になんかぎこちない、あんまり慣れてない?
目を丸くしていると口を離して腕で顔を隠した。当然隠しきれるはずもなく、隠れてない所は真っ赤に染まっていた。
「……ずっと、研究ばかりしていたからな。その、あまり経験がないんだ。」
かっっわ……!?急にそんな一面見せてくるのは止めてくれ、心臓が止まっちまう。
なるほど……これがギャップ萌えってやつか。
「だから……リードしてくれると助かる。」
「……任せてくれ。」
ケルシーを抱き寄せると、腰と尻の間にある少し膨らんだ部分を触れるか触れないかくらいで撫でるとピクッと跳ねた。
「ッ……!?」
「ここ、結構良いだろ。」
首筋にキスをするとくすぐったいのか軽く身を捩った。
「ら、ラック、そこよりも……。」
「まあまあ、慣れてないならじっくりやるのが大事だぜ?」
腰、首、耳元、脇腹、腿と撫でていくと、最初はくすぐったそうにしていた反応が徐々に変わっていき、手を潤ませて息を少し荒くして俺の首に抱き着く。
合間でキスをすると、求めるように応じてくる。随分と可愛い反応しちゃって。
「そろそろいいか。」
元々の布地が少ないからこのままで良いだろ。
パンツを脱がして……おお、紐パンか。
紐を解いて、胸の部分を引っ張って下にずらすと形の良いおっぱいが飛び出す。
「……あまり、大きくはないが。」
「いんや、大きさなんて関係ねぇよ。」
ちゅうっと乳首に吸い付くと小さく声を上げる。
ふむ……何人も抱いてきたけど、胸が小さい方が感度が良いのは正しいのかっつー問題の答えは未だに出てこねぇや。
「んっ、ふっぅ……」
「声我慢しねぇ方が良いぜ。どうせこの部屋防音だろ?」
ケルシーをベッドに押し倒して服を脱ぐ。
「ぁ……うぅ……」
恥ずかしげに目を逸らす。
まるで生娘だな。
「よぉ〜く見てろ、こいつがこれから入るんだからな。」
ケルシーの喉が鳴る。
その様子をいつもと違うなと楽しみながら、ケルシーの小柄な体に覆い被さった。
「……んぃぃあふっ……よく寝た。」
昨日はあの後一度ヤッてからケルシーも積極的になってきて、結局何回ヤッたっけな。
「ふ、おはよう。」
「ん、はよ。」
目を覚ますとケルシーを抱き締めて寝ていたみたいで、彼女の顔が俺の胸辺りにあった。
いつもより緩んだ顔をする彼女の額にキスを一つ。
「全く、昨日ははしゃぎ過ぎた。」
「でも、良かっただろ?」
「……。」
「沈黙は肯定だぜ。」
ケラケラと笑って頭を撫でると、顔を隠すように胸に顔埋める。
「今日の仕事は?」
「……休みにしてある。」
こうなる事を予想してやがったな。
「よぅし、そんなら俺がスペシャルな朝食でも作ってやんよ。」
スペシャルっつってもそこまで変わんねぇけどな。
寝起きで重い体を起こそうとすると腕にケルシーが抱き着く。
「も、もう少し……。」
「……しょうがねぇなぁ。」
そんな事されちゃ甘やかしたくなっちまうだろうが。
結局、一時間くらいベッドでイチャコラしてしていた。
・もしもの一幕
「……ん。」
「あ、おはよう。」
「……おう。」
ゆっくりと目を開くと笑顔を浮かべたマゼランが俺の顔を眺めていた。
「そんなに見てて面白いもんでもねぇぞ。」
「だって見てないとどこかに行っちゃうでしょ?」
「はぁ……そんときゃ一言言うよ。」
こいつと出会ったのは数ヶ月前。
旅の途中で寄った町で軽く酒でも飲もうかと思って入った居酒屋で出会った。
探検って言葉に釣られてとりあえず一回だけって話で一緒に探検に行った。まさか一度の探検に一月掛かるとは思わなかったが……まあ、無事に探検を終えて、はいさよならって所で問題が発生した。
『やだやだやだやだぁー!!ラックはもうあたしの探検隊の一員なのー!!』
と駄々をこね始めてしまって、結局ずるずると一緒にいる。
その上何度か出て行くという話をしているうちにびったりとくっついてきて寝る時、最終的には風呂でさえ一緒に入ってくるようになってしまった。
まあ、それだけ一緒にいるとヤることもヤったりもしたが。
「おら、とっとと起きろ。」
「あ〜……。」
「パンツ引っ張んな。」
なんとかマゼランを剥がしてスボンとすっかり馴染んだニットを着る。
これも最初はマゼランに似合ってるって褒めたのに数日後にはお揃いっつって押し付けられた。
サイズもビッタリだし、暖かいけど、なんだかなぁ……。
「いつまでも下着だと風邪引くぞー。」
「着替えさせて〜。」
「……はぁ、しゃーねぇなぁ。」
ばんざーいと両手を上げて待つマゼランにニットを着せると抱き着いてきた。
「えへへ、暖かいね。」
「そーだな。」
ため息を吐いて抱き寄せる。
最近はもう旅に戻ろうって考えもなくなってきて、このまま探検隊にいても良いと思えてきた。
「……次は、どこに探検に行くんだ?」
「一緒に行ってくれるの!?」
「ん。」
軽く頷くと、やったー!と喜んで探検のプランを楽しそうに話す彼女を俺は眺め続けた。
研究者はエロいって俺は同人誌で学んだ。
おっかしいな、一幕はもっとヤンヤンな感じにしようとしてたのに。純愛っぽくなってる。
今後の読みたいと思う内容
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ラックの過去話や異格イベ等
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このままで構わん