酒を飲んで、女を抱く   作:黒色エンピツ

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五十七話:ロリロリお出かけファッションショー

 

 

 

 

「あの、今日はケルシー先生が忙しくて、ラックさんに遊びに連れて行ってもらうといいって言われて、いいですか?」

 

「ブレイズに暇ならラックの所に遊びに行ってきたらって言われた」

 

唐突だが両手にロリだ。なんてこった、ここが楽園か?

 

「オッケー!」

 

スズランとロスモンティスに満面の笑みでサムズアップを返すと近くを通りすがったチェンに引かれた。次ヤる時潰してやる。

 

「んじゃまあ龍門にでもぉっと?」

 

歩き出そうとすると右手を掴まれた。

振り向くとロスモンティスだったようだ。

 

「?」

 

「はいはい、手ぇ繋ごうな」

 

「わ、私も……」

 

「はいはい」

 

右手にロスモンティス、左手にスズランを侍らせて廊下を歩く。

すれ違ったエンカクにドヤ顔を見せ付けているとため息を吐かれた。なんでぇ、アイツめ。

今度はエンシオからスズランの言う事を聞くように言われた。ガキじゃねぇんだぞ!!

 

「全く、失礼なやつらだな」

 

「ラックさんの周りはいつも賑やかですね」

 

ころころとスズランが笑う。

まあ、確かに俺が騒がしいってのはあるがアイツらだって十分騒がしいからな。

うんうんと頷いているとラナがスズランとロスモンティスにお小遣いを渡していた。

 

「二人とも大丈夫だと思うけど、ラックくんの言う事ちゃんと聞いてね?」

 

「はい!」

 

「うん」

 

「あ、ラックくんもいる?」

 

「ガキじゃねぇんだからいらねぇよ!」

 

ふんっ、と鼻を鳴らしてラナの頭を撫で回す。

それでもラナが楽しそうに笑う。ええい子供扱いしやがって、俺のが年上っての忘れんなよ!

 

 

 

 

「いつ来ても龍門は賑やかですね」

 

「騒がしいとも言えるけどな」

 

「ラック、あれ何?」

 

「ん?どれだ?」

 

「あれ」

 

「ああ、串焼きの屋台だな。二人とも食うか?」

 

「食べます」

 

「うん」

 

「んじゃ、ちょっと買ってくる」

 

「待ってください!さっきラナお姉さんから貰ったお小遣いがあるので自分達で買ってきます!」

 

スズランとロスモンティスがサイフを掲げる。

そんな見せびらかしてたら盗まれるぞ。

 

「そういや貰ってたな。んじゃ行ってきな」

 

「はい!行きましょう!」

 

「行ってくるね」

 

 

手を繋いで屋台に向かう二人に手を振って少し離れた所から見守る。

そんな二人に近付こうとする男がいた。口笛を吹きながら歩く男に殺気を向けた。お前スリだろ。

体を硬直させて周囲を見渡し、俺と目が合うと手を振ってやると冷や汗を流しながら来た道を帰っていった。

全く、油断も隙もない。

 

「ラックさ〜ん!」

 

「おー、おかえり。……随分と買ったんだな」

 

スズランとロスモンティスが戻ってきた。

……なんか、袋パンパンに詰められてんな。

 

「えへへ……本当は一本ずつ買おうと思ったんですけど、おじさんからサービスをたくさん貰っちゃいました」

 

「もぐもぐ……」

 

「そっか。ちゃんとお礼言ったか?」

 

「はい!」

 

「あぐあぐ……」

 

「よし、じゃあ他にも屋台あるそ、もうちょっと回ってから座れる所を探すか。ロスモンティス、美味いのはわかるけど歩きながら食べると危ないからそれ早く食べな」

 

「わふぁっふぁ」

 

もぐもぐと口の動きが早くなり、すぐに食べ終わった。

 

「ラック、あげる」

 

「はいはい」

 

ロスモンティスから食べ終わった串を渡され受け取る。そして歩き出そうと思うと袖を引かれた。

 

「ん」

 

「いや、俺串持ってる……」

 

「ん」

 

「へいへい……」

 

仕方なく串を口に咥えて手を握る。

ゴミ袋持ってきた方が良かったな。

 

「お嬢ちゃんたちー!こっちのも美味いぞー!」

 

おっさんの声に二人が反応して見ると焼きそばの屋台があり、ソースの臭いが漂ってくると駆け出した。

 

「転けるなよー」

 

聞こえているのかどうなのか。

その間に近くの屋台からビニール袋をもらってゴミを入れ、ついでにビールときゅうりの一本漬けを買う。

この辺りは祭りでも無いのに毎日出店が出てるから楽しめると思って連れてきたが正解だったな。

ぐびくびとビールを飲み、ついでに適当なツマミを食いつつ二人の方もちゃんと見ておく。

たまにちょっかいを出そうとするやつにはさっきのやつみたいに殺気のプレゼントだ。

 

「ただいま戻りました!」

 

「戻ったー」

 

「おかえり、たくさん買ってきたな」

 

二人の頭をくしゃりと撫でる。

いや、ほんとにたくさん買ってきた……うん?もしかしてめっちゃサービスしてもらってないか?

 

「たくさんサービスを貰っちゃったんですけど食べられるでしょうか……」

 

やっぱりか、いくら可愛いからってやり過ぎだぞ。……いや、俺もそっちの立場ならするかも。

 

「余ったらロドスにお土産として持って帰りゃいいだろ?そら、そこが空いてるから座って食おうぜ?」

 

スズランから袋を受け取ると近くのテーブルへと向かい、袋から食べたいものを各々取り出す。

 

「「「いただきます」」」

 

熱々のたこ焼きを口に放り込む。

 

「はふはふっ」

 

アッツ……!いやだがこの熱さが堪らな──いややっば熱過ぎる!

急いでビールを流し込んで鎮火する。

 

「ふう……」

 

「急いで食べようとするからですよ。もう」

 

一息つくと、スズランが笑ってティッシュで俺の口元を拭う。

ロドスにはスズランよりも歳下の子も多いからか、最近はお姉さんぶった所作をするようになってきた気がする。

 

「スズランは良いお母さんになりそうだな」

 

「本当ですか!えへへ、私もいつかママみたいな素敵なお母さんになりたいです」

 

「ははは、そりゃあまずは少なくとも俺よりも強い男じゃないとなぁ」

 

うちの子をそうやすやすと嫁に出来ると思うなよ。まだ見ぬ未来の男。

 

「私は?」

 

「ん?」

 

「私は良いお母さんになれる?」

 

ロスモンティスがそんな事を言うだなんて、ちょっと意外だ。

笑ってロスモンティスを抱き抱えて膝に乗せる。

 

「もちろん、ロスモンティスだって良いお母さんになれるよ」

 

「うん」

 

「あーっ!あっ……うぅ……」

 

急にスズランが大きな声を出す。

どうしたのかと目を向けると恥ずかしそうに身を縮めた。しかし、その目はロスモンティスへと向かっていた。

 

「後で抱っこしてあげるから、今はロスモンティスの番な?」

 

「あっ、いえ、そのあの……はい」

 

さっきまでロスモンティスにはお姉さんぶってたから子供っぽく見られるのが恥ずかしいのか?

本当に可愛い子だ。しかし、スズランの抱っこを我慢しているのは俺も同じだ。だがロスモンティスも可愛いから仕方ない。

 

「私も食べたい」

 

「はいはい。ふー、ふー……あーん。まだ熱いから気をつけろよ」

 

「あ〜……ほふほふ……」

 

「大丈夫か?」

 

両手で口を押さえながら頷く。

 

「むぅ……」

 

「スズラン、こっち空いてるから来な」

 

ジーとこっちをみるスズランにそう言って、ぽんとさっきまでロスモンティスの座っていた場所を叩く。

本人は今膝の上だからいいだろ。

 

「は、はい!」

 

するとスズランがテーブルの下に潜り込んでこっちまで来た。

 

「ん、しょっと……あ、あれ?」

 

椅子に座ろうと向きを変えようとするが尻尾が詰まって抜けなくなってしまい、目尻に涙を浮かべてこちらに手を伸ばした。

 

「ら、ラックさぁん……」

 

「はいはい」

 

両脇を掴んで持ち上げて隣に座らせる。ついでにスズランの方にあった料理も引き寄せておく。

さっきまで涙目だったのはなんだったのかと言いたくなるような笑顔を浮かべてポテトを摘んで俺に差し出した。

 

「はい、あーんです」

 

「あー」

 

俺が食べると嬉しそうに耳がぴくぴくと動く。

 

「私も欲しい」

 

「わかりました。はい、あーんです」

 

「あむ」

 

ビールで油を流し、お次は串焼きだ。

こういう出店の串焼きってのは高いがついつい食べたくなってしまう。まあ地味にいい肉使ってるのもあるんだろう。

串に刺さった肉を一枚引き抜き、続けてビールを……お?

 

「こーら、ロスモンティス」

 

「あぅ……」

 

こっそりとビール手を伸ばしたロスモンティスの手をぺちりと叩く。

 

「まだダメ」

 

「でも、ラックが美味しそうに飲んでるから飲んでみたくて……」

 

「む」

 

確かに、大人が美味しそうに飲んでたら子供が興味持つのは必然か。

 

「……ちょびっと舐めるだけだぞ」

 

「うん」

 

ロスモンティスにビールの入ったプラカップを渡すと俺に言われた通りほんのちょっと傾けて舌を伸ばしてビールを舐める。

すると驚いたように飛び跳ねて耳と尻尾を逆立てた。

 

「にがい……」

 

「まあそうなるよな」

 

頭を撫でてあやす。

そうしていると横から手が伸びてきた。

 

「スズラン?」

 

「え、えへへ、その、私もちょっと気になっちやって……」

 

「ふぅむ……しゃーねぇか。いいか、さっきのロスモンティスみたいに舐めるだけだぞ」

 

「はいっ」

 

先程のロスモンティス同様ほんのちょっと傾けて舌を伸ばして舐めるとぴゃっとビールから顔を離して目をきゅっと瞑った。

 

「うぅ……にがいです……」

 

カップを置くと縋り付くように右腕に抱き着いてきた。

あ、なるほど。そういう事か。

意図を察して左手で撫でてやればぴこぴこぱたぱたと耳と尻尾を揺らした。

いつの間にこんな事を覚えたのやら。

でもまあ甘えられる分には俺も嬉しいしそのままにしておこう。ただ、出来ることならばそういうのは家族や俺とかロドスのやつらだけにしてくれると嬉しいかな。

しかしこれじゃ両手が塞がるな。

そう思っていると目の前に唐揚げが出てきた。

 

「あーん」

 

ロスモンティスだった。さっきのスズランの真似か?

ただでかいな……

 

「あー……あがっ……」

 

ゴキンッと顎から音がした。

ザクッとした衣で食感は心地良いな。

 

「ふぁりふぁと」

 

「うん」

 

頭を撫でるとぐりぐりと手に頭を押し付けてきた。

それからは黙々と、たまに食べさせ合いっこしながら食事をした。

 

 

 

 

食べ終わり、満足気な二人と手を繋いで通りを歩く。

 

「次は服でも見てみるか?」

 

「服ですか?あ、でも……」

 

スズランがどこか躊躇う。

 

「ん?どうかしたか?」

 

「たくさん……食べちゃいましたから、その……お腹が……」

 

なるほど、ぽっこりお腹が出て恥ずかしいと。

ロスモンティスはどうかと思ったがそういう事も無さそうで周りを珍しそうに見ていた。

 

「大丈夫大丈夫。ちょっとくらい出てたって可愛いもんだよ」

 

「そういう事じゃ……むー」

 

「んー、じゃあそれが気にならないような服でも選んでみるか?ちょっと大人っぽくコートとか」

 

「コート……ママみたいにかっこよく着こなせますか?」

 

「ほー?スズランの母さんってかっこいい系なのか」

 

「はいっ!とってもかっこよくて綺麗なんです!」

 

「う〜ん、でもまだかっこよくってのは難しいかな。そういうのはもっと大きくなってから。今日は可愛いのにしてみようか?」

 

「うー、やっぱり身長でしょうか……わかりました、行きましょう!」

 

「おっとっと、あんまり引っ張るなよっと」

 

「わっ」

 

走ろうとするスズランに手を引かれてロスモンティスを抱き上げて追い掛ける。

 

 

 

 

「どうですか?」

 

「もふ、もふ……」

 

もこもこのコートを着た二人に向けて何度もシャッターを切る。

 

「めっちゃ可愛いぞ!」

 

「とってもお似合いですよ!」

 

店員と二人で褒めちぎるとスズランが照れて頬に手を当てる。

ロスモンティスはファーが気に入ったのか、ずっともふもふ触っている。

 

「それ気に入った?」

 

「うん、とっても気持ちいい。ラック、これ買って?」

 

「もっちろん!」

 

パチンと指を鳴らすと店員がタグをハサミで切る。そのまま俺の方に来ると俺はクレジットカードを渡した。

 

「スズランのも一緒に頼む」

 

「もちろんです」

 

互いにサムズアップを交わした。

スピーディに会計を終えて外に出る──

 

「あ、私も写真撮っても良いですか?」

 

「……この子達に聞いてくれ」

 

店員の子に呼び止められて少しの間撮影会が開かれた。

 

 

 

 

しばらくして撮影会が終わり、帰路に着く。

 

「二人とも悪いな。疲れたろ」

 

「ちょっと疲れちゃいましたけど、楽しかったです!」

 

「私も楽しかったよ」

 

「そっか。ならよかった」

 

二人と手を繋いで帰ったが、帰るとまた撮影会が待っている事を俺は知らなかった。

 

「へぇ〜、パパに可愛い服買ってもらったのね」

 

「えへへ……似合ってますか?」

 

「ブレイズ、どう?もふもふ」

 

「すっごく可愛いわよ!」

 

うんうん、分かる分かる。めっちゃ可愛いよな……!!

色んなオペレーターや職員が撮影会をしている中、服を後ろから引かれて振り返る。

するとポプカルとシャマレがじーっと俺を見上げていた。

チラリとサイフの中身を確認する。……よし。

 

「……買ったらァ!」

 

二人を抱き上げて龍門へ再び繰り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

シラクーザでの一幕

 

 

「エクシア!隙あるぞ!んな変な狼ぶっ飛ばせ!」

 

「チェリーニア!今よ!」

 

「やれやれ……」

 

俺は今シラクーザのピザ屋でテキサス達がザ……ザー……ザッハトルテ?っつー変な狼と戦っているのをピザを食いながら応援していた。店主はいなかったから勝手に拝借させてもらった。もちろんその分の金は置いておいたがな。

一緒に応援しているのはなんか斬られそうだった美女のジョヴァンナとおっさんに殺されそうだったおっさん、ダンブラウンだ。

ダンブラウンは劇場で観劇しているとピザをくれたから助けた。腕は立ちそうだし、適当な仕事をしてもらいつつローニンの補佐でもしてもらおう。ただ、あのピザマジでトマトソース以外美味くなかったからそれだけは許さん。

ジョヴァンナはシラクーザを探検している時に見かけてナンパしようとしていと追いかけていたらなんかマフィアに殺されそうだったから助けた。全く、あの男め、こんな美人を斬ろうとしやがるなんてとんでもないやつだ。シラクーザの男はまるでなってないな!

とまあ、色々あって二人とも連れて帰ろうとしているとザッハトルテとテキサス達が戦う事になっていたから三人で見物をする事にしたのが現状だ。

ちなみに俺はエクシアがとどめを決めるに賭けていて、ジョヴァンナはテキサスに賭けている。ダンブラウンはラップランドだ。どうにも殺されかけたおっさんがラップランドの親父らしい。物騒な親子だな。

 

「やれ!そこだっ!あー……」

 

「いいわよ、チェリーニア!」

 

「ちょっとー!?気が散るんだけどってあぶなっ!?」

 

ザッハトルテの攻撃をエクシアが間一髪避けた。

 

「前見て戦えー!」

 

「誰のせいだとっ!?」

 

「無事か、エクシア」

 

「あー、なんとかね。あそこの二人なんとかならない?」

 

「……今は戦いに集中しろ」

 

言葉を交わすとまた飛び込んでいった。

 

「お二人さん、酒あったぜ」

 

「くれ!」

 

「もらうわ!」

 

「……へいへい」

 

うおおおおおおお!!!!

俺とジョヴァンナは肩を組んで互いに賭けた相手を応援しつつ酒を呷った。

 

 

 

 

戦いは長く続き、テキサス達がついに追い込まれた時だった。

 

「んだよぉクソペンギィン!!すっこんでろー!」

 

「まだよ!まだチェリーニアはやれるわよぉ!」

 

「……うるせぇ!こっちは大事な話してんだからちったぁ静かにしてろ!」

 

「んだとぉ!?」

 

「なんだやんのかぁ?酒に酔ったまま勝てると思うなよ」

 

「やってやろうじゃねぇか!」

 

グラスを地面に叩き付け……あ、やっちまった。

グラスの代金を置いて刀を担いで勇んで行こうと思うと肩に手を置かれた。

 

「まあまあ、旦那。そろそろ龍門に行きやしょうよ。俺らわかんない事だらけですから」

 

「む……」

 

……今ペンギンと喧嘩しても意味無いか。

 

「てめぇ龍門に帰ったらボッコボコのボコにしてやっから首洗って待ってろよ!」

 

「しっぽ巻いて逃げんのかよ!一昨日来やがれ!」

 

互いに中指を立てると酔い潰れたジョヴァンナを担いでダンについて行った。

龍門に帰るとダンは予定通りローニンに補佐役として、ジョヴァンナはまた台本を書き始めて、龍門で演劇を流行らせると息巻いていた。

 

 

 

 






二次創作めっちゃ久し振りに投稿しました。

その間にまたオリジナル作ったんで良かったら読んで貰えたらと思います

今後の読みたいと思う内容

  • ラックの過去話や異格イベ等
  • このままで構わん
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