酒を飲んで、女を抱く   作:黒色エンピツ

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六話:急にラブコメな話するじゃん

 

 

 

今日は俺にしては珍しく、出歩かずに自室のベッドでゴロゴロしていた。

 

「ん。」

 

そう言うと胸の上で転がっているテキサスが俺の口にチョコレートを入れる。

前回の出来事から、たまに部屋に来るようになった。流石にまた怒られたくないから手は出さないようにしてるけどな。

部屋にある本は全部読んでるし、かと言って外に行く気が起きない。

ため息を吐いてテキサスの頭に手を置く。

 

「やあ、ラック。来たよ。」

 

「おう、ラップランド。」

 

返事をしてラップランドを見ると驚いていた。

 

「いつの間にテキサスと仲良くなっていたんだい?」

 

「この前だ。」

 

「へぇ、テキサスもずるいじゃないか。」

 

「……何がだ?」

 

「ヴッッ……!」

 

ラップランドがテキサスの上に乗る。

美女が二人上に乗ってるってのは気分が良いが流石に重い。

 

「……人の上でイチャイチャすんなよ。」

 

「あれぇ、もしかして嫉妬しているのかな?」

 

「そーかもな。」

 

大きく欠伸をすると指をねじ込まれる。

 

「んごっ!?んぶ!?」

 

「ラックの事も相手してあげるから、安心しなよ。」

 

こんにゃろ……こっちが全くやる気ない時に好き勝手やってくれるじゃねぇか。

つーかこいつが何してぇのかよくわかんねぇし、めんどくせ。

ラップランドが突っ込んだ手をぺろりと舐める。

 

「……なんだ、煽ってんのか?」

 

「アハハ、そんな事ないよ。」

そう言いながらテキサスごと抱き締めると、そのまま頬ずりをする。その姿がお気に入りのぬいぐるみを抱いてるみたいに見えるぜ。

 

「……。」

 

テキサスは諦めたみたいで大人しく菓子を食ってやがる。

まあ、この状況も悪くねぇと思いながら二人を撫でた。

 

 

 

 

昼飯を食べようとふらふらと食堂へ向かう。

テキサスとラップランドはまだ部屋にいるらしい。

 

「グムー、飯くれ〜。」

 

「あ、はいは〜い、何が良い?」

 

「んぁ〜……オムライス。」

 

「じゃあちょっと待っててね!」

 

食堂の椅子に座り、待っているとどんどん眠くなってきてカクンと頭が落ちる。

 

「あ、あの、大丈夫ですか……?」

 

この声と香りは、メランサか?

 

「おー、メランサー。」

 

ひらひらと手を振ると、隣に座って俺の額に手を当てる。

 

「え、何、どした?」

 

「あ、いや、体調が悪いのかなって……触ってきませんし。」

 

「誰だって無気力な日があんだろ?それ。」

 

べちゃりと机に突っ伏す。

 

「グム特製オムライスかんせ〜い!」

 

置かれたオムライスの匂いに反応して起き上がり、スプーンを持って食べるが……なんか食べにくいな。

 

「もー、目を瞑ってるから溢れてるよ!

本当ならグムがやりたいけど、まだお仕事あるから。メランサちゃん、ご飯が勿体無いから食べさせてあげて!」

 

「えっ、わ、私が、ですか?」

 

「よろしくね!」

 

「あ、は、はい。」

 

スプーンを取られた。

 

「く、口を開けてください。」

 

言われるがままに口を開くとオムライスが入れられる。

そのまま続き全て食べ終えたらしい。

 

「メランサ、あんがと。」

 

ぽふりと軽く撫でて食堂をふらふらと出て少し歩いた所でぶっ倒れた。

 

 

 

 

「……ああ?」

 

「あ、起きた?」

 

「モスティマ……?」

 

えっと確か、食堂でオムライス食って……どうなったんだっけ?

 

「熱だってさ、たまたま私が通ってなかったら悪化してたかもしれないよ?」

 

「熱?熱なんて生まれてから一度も出した事ねぇけどな。」

 

「たまにある気だるい日がそうだったみたいだね。私もあまり気にしてなかったから気付かなかったよ。」

 

「あー、そうだったのか。

モスティマ、助かった。」

 

「どういたしまして。私としては行動で示してほしいけどね。」

 

「行動っつっても……。」

 

今出せる物なんてねぇかんな。

 

「今はこれで良いよ。」

 

そう言って俺の左手を握る。

 

「……?ああ、そういう事か。」

 

「ラック?」

 

握られた手を持ち上げて手の甲にキスをする。

 

「悪ぃ、熱移しちまうといけねぇから今はこれで我慢してくれ。」

 

「…………。」

 

「モスティマ?」

 

返事がないと思って顔を見ると真っ赤にして握られた手と逆の手で顔を覆っていた。

 

「ご、ごめん、ちょっと用事思い出したから行かないと……。」

 

「そうか……そりゃちょっと寂しくなるな。」

 

ん……あ?今俺なんつった?

 

「い、今のなし、とっとと行けよ。」

 

さっきと違ってモスティマはにや〜っと聞こえてきそうなくらいの笑顔になった。

 

「ふぅん、そっかぁ、寂しかったんだねぇ。」

 

「くっ、この……。」

 

「仕方ないから今日はラックのお世話をしてあげるよ。」

 

肩を押されてベッドに横になる。

 

「少し冷たいよ。」

 

「つめたっ……!?」

 

「冷たいって言ったよ?」

 

頭に濡らしたタオルが乗せられて、その冷たさに驚く。

くそ、看病されるってなんか恥ずかしいな。調子が狂っちまう。

 

「何かしてほしいことはある?」

 

「あ?ねぇよ。」

 

ちょっと汗がじっとりとしていて気持ち悪いがそれを言うのは嫌だった。

 

「そうだ、汗かいてるから拭くよ。」

 

考えを先読みされたみたいで気に食わない。

 

「いい、このくらいどうってことふぁ……くしゅっ!」

 

「ほら、悪化したら遊びにも行けないよ。」

 

「……今回だけだかんな。」

 

シャツを脱いで背中を向ける。

 

「前は自分で出来るから背中だけで良い。」

 

「はいはい、病人は黙って看病されてよ。」

 

結局押し切られて腕や前も拭かれた。

 

「下は流石に良い!!?」

 

「まあまあまあ。」

 

「くっ、ち、力強……。」

 

「む、ラックが弱ってるだけでしょ。酷いなぁ。」

 

「あっ、ちょっ、ま……。」

 

これは人には言えねぇな……。

 

「もうお婿に行けない……。」

 

「安心してよ、私が貰うから。」

 

……惚れたわ。

 

「惚れた?」

 

「うっせ。」

 

読むんじゃねぇ。

鼻先を指で弾く。

 

「いたっ、乙女の顔に何するのさ。」

 

「言ってろ。」

 

布団を被って寝ようとすると頭を撫でられ、子守唄が聴こえてきた。

……それは昔よく唄ってやってた━━━━━━━

 

 

 

 

「……。」

 

体を起こして頭をかく。それなりに長い時間寝ていたみてぇだな。

 

「あん?」

 

左手を見ると、モスティマが左手を握りながら寝ていた。ずっと看病していてくれたんだな。

 

「物好きめ。」

 

寝顔を見ていると首に何かが掛かっていた。

 

「これ……あん時投げたやつじゃねぇか。」

 

見た目がおかしくて買ったピエロの首飾り。まだ持ってたのかよ。

 

「テキトーに捨てちまえば良かったのに。」

 

「そんな事出来ないよ。」

 

「うおっ、起きてたのか。」

 

「丁度今起きたんだよ。」

 

「そうか……あんがとよ。」

 

「お礼は拇印で良いよ。」

 

「ハッ!」

 

次の日の朝まで戦った。

 

 

 

 

 

 

 

 

・今日の一幕

 

「時間停止系のAVの数%は本物説ねぇ……。」

 

目を滑らせるとシャツとホットパンツだけでベッドに転がるモスティマがいる……もうちょっとでパンツ見えそう。

 

「エッチ。」

 

「ははは、言いがかりはやめろ。

ところでさ、モスティマ。頼みがあるんだ。」

 

「言うだけ言ってみなよ。」

 

「時間停止系AVに出てくぶっ!!」

 

顔を思い切りビンタされた。

 

「最低。」

 

ふっ……新しい扉が開きそうだったぜ。

 

 

 




感想は読んだらGOOD押してるんで、良かったら書いてやってください。モチベ上がりますぜ。

ちなみに仕事中に考えたIFルートのゴッドモスティマルートは名前の割に余りにも重い話になった上に感情移入し過ぎて軽く泣いたんで書きません。

今見たら思ったより短かったんで次はちょっと長めにします。

今後の読みたいと思う内容

  • ラックの過去話や異格イベ等
  • このままで構わん
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