プリキュア4   作:皆笠

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久々の投稿です。
ちょくちょく書き進めてはいたものの、以前よりも書けなくなってしまい、どうにかこうにか仕上げた一話です。


プリキュア4 #06《 How to change the shy girl 》

「ようこそ、我がベルベットルームへ」

いつか見た青い部屋。

「人と人との出会いは偶然の積み重ねによって起きること。しかし、それから先を決めるのは偶然ではなく、貴女や、その相手による意思、つまりは必然なのです」

珍しくイゴールさんが語ってる。

だが、そこで口を閉ざした。

ああ、またマーガレットさんとのバトンタッチ会話か。

「友との絆を育むのも良いですが、新たな出会いを見つけてみるのも、良いかもしれませんよ?」

どちらにせよ、と続ける。

「絆の力は、貴女を着実に強く致します。必要な時に力及ばずだなんて、嫌でしょう?」

……まあ、それもそうですけど。

絆ってとっても難しいんですよ?

 

声も届かず、夢は終わっていく。

したことはないが、階段を踏み外すような感覚に襲われる。

妙な虚無感と浮遊感、そして不安感。

気づいた頃には現実に戻ってる。

………

 

 

【SmilePrecure!×Persona4】

 

 

The sixth episode.

《 》

 

………

 

[4/28 水]雨→[4/29 木]雨

 

………

雨だから、と一応マヨナカテレビをチェックしたが、映ることなどは無かった。

ただ砂嵐が映るだけで、マヨナカテレビは終わった。

おそらく、青木さんを救ったからだろう。

そう推測立てて眠りに着いたのは、零時半のことだった。

 

 

雨だから少し気は滅入っていたものの、登校はしっかりと果たし、窓の外をたまに眺めていると、午前の授業は終わっていた。

 

 

昼はいつものみんなとともにしようと思ったが、生憎、忙しいと伝えられた。

だから、仕方なく傘を持ちながら、庭の東屋まで来て一人で食事……と思っていたら、おや?先客がいるようだった。

 

見覚えのある少し茶髪がかった髪、それをカチューシャで留めている。

背筋は伸びず、むしろ猫背気味で常におどおどしている様な彼女。

クラスメイトだったとは思うが、残念ながら名前までは知らない。

転校してから半月は経った。

しかし、彼女と話したことはなかったのだった。

 

良い機会だ、と東屋に入ってみると、彼女は少し驚いた様にこちらを見た。

「あの~」

声を掛けてみる。

だが、それだけの行動で彼女は手に持つ弁当を揺らすようにビクッと震えた。

緊張しているのだろうか?

「貴女の名前って何だっけ?」

あかねちゃん辺りならば、知らんのかいっ!!とビシッとツッコミを入れてくれるであろう質問だったが、本当に知らないのだから仕方あるまい。

彼女は弁当を丁寧に置き、小さく口を開いた。

「き………よい」

「え?」

雨が喧しい、小さな声は中々届かなかった。

「黄瀬……やよいです……」

少し声のボリュームを上げての言葉、そうしてようやく聞き取ることが出来た。

そっか~、黄瀬さんか。

「初めまして、黄瀬さん。私は星空みゆきです」

ペコリとお辞儀までする。

それから、黄瀬さんの対称に座る自分の下の椅子を指差す。

「ここ、座っても良い?って、もう座ってるんだけどさ」

あかねちゃん辺りなら、ここで、自分で言うんかいっ!!とガッツリツッコミを入れてくれる筈だった。

黄瀬さんはコクり、と頷くだけだった。

 

「………」

「………」

沈黙が続く。

耐えきれなくなった私は何か話題を見つけようと少しキョロキョロして、そしてとあるものを見つけた。

「絵、得意なの?」

彼女の背に隠れるようにして立て掛けられたスケッチブック。

 

そう言えば、と少し過去を思い出した。

私も、スケッチブックで絵本を創ろうと勢い込んで、やたらとスケッチブックに向かっていた時期もあったっけ。

完成しては、お祖母ちゃんに見せて、何なのか自分でさえも分からなくなるような絵で、お祖母ちゃんを困らせつつも楽しませようとしてた。

あれは確か……幼稚園の頃だったっけ……。

 

黄瀬さんはまた、小さくコクり、と頷くだけだった。

「そうなんだ、ちょっと見せてくれる?」

手を伸ばす。

その動作に黄瀬さんは、「キャッ」と小さく悲鳴を上げて、スケッチブックを抱き抱えたのだった。

それは彼女なりの懸命な拒否。

行き場を失った右手を少し中に残してから、またすぐに下ろした。

「ごめんなさい、無理にとは言わないの。ただ、少し興味があっただけだから」

「………」

未だ、彼女は変わらなかった。

瞳の端に薄く涙を張り、無口にスケッチブックを守っていた。

 

キーンコーンカーンコーン。

雨の中でも校舎に響く鐘がなり、私からそそくさと東屋を後にするのだった。

黄瀬さんは少し遅れて、午後の授業に参加した。

………

 

[4/29 木]雨→[4/30 金]晴

 

………

朝のホームルームで青木さんは壇上に立って口を開いた。

「今度、校内美化週間ポスターのコンクールがあるのですが、どなたかやってくださる方はいませんか?」

 

クラスは整然として、誰も何も言わず、空気が止まる。

だが、それもすぐに、お前やれよ、などと他人に押し付ける様な話で騒然とし始めてきた。

前の席に座るあかねちゃんもそういう一人だったようで、後ろに座る私を見て、一言。

「みゆきは絵、得意?」

首を横に振る。

「ううん、だから絵本とかも上手くは作れないんだよね……あかねちゃんは?」

あかねちゃんは手も付けてさっぱり、と首を横に振った。

「うちも全然やな」

それから、顎に手を当てて、少し考え始めた。

「やっぱ、絵と言ったらやよいなんやろうけど……やよいはこういうのに出たがらんタイプやしな……」

やよい……黄瀬さんのことか。

後ろからざっと教室を眺めてみる。

そうしている内に、あかねちゃんは察して、

「教卓の前に座っとるカチューシャ付けた女の子がやよい」

「うん」

背中しか見えないが、いかにも臆病そうに体が小さく、猫背になっている。

昨日と何も変わらないその姿に、なんとなく申し訳ない気持ちになった。

 

誰も立候補しない硬直した場が続く。

青木さんが「他薦でも構いません」と、そう言った。

「っ」

手を上げかけ、そして、下げる。

………やめておこう。

よく知りもしない黄瀬さんを他薦する、なんて普通じゃありえない。

「どうかしましたか、星空さん?」

「ううん、何でもないよ」

青木さんの問いに、ただ首を振るだけだった。

 

その直後、鐘がなった。

しぶしぶ、と言ったように青木さんはまたクラスメイトの視線を集めた。

「どなたか立候補してくださる方がいらっしゃるのなら、今日中にお願いします。でなければ……クジで選出しますので」

青木さんの最後に浮かべた笑みは、綺麗なのに恐ろしい、と言う複雑な表情だった。

 

 

昼休み、黄瀬さんの姿を探しに教室を出た。

出掛けにあかねちゃんに「どしたん?」と聞かれたが、「ちょっと用事が」と答えて急いだ。

黄瀬さんは昼休みになるとすぐ、忍者のように姿を消した。

中々探すのに苦労しそうだ……。

 

第一候補、東屋……いない。

 

第二候補、庭……いない。

 

第三候補、グラウンド……いない。

 

第四候補、教室……いない。

 

第五候補、屋上………いた。

 

黄瀬さんは一人スケッチブックに向かって何かを描いていた。

顔は真剣そのものだ。

だから、近づいても気づかれはしなかった。

そっとスケッチブックの中身を覗く。

 

……………とてもカッコいい絵だ。

 

そして、確実に上手い。

カッコいい強さの中に可愛らしさも見える。

どうやら、スーパーヒロインものなのだろう。

どうであれ、私ではこんな絵は何年経っても描けないだろう。

 

「あの……」

声を掛けると、黄瀬さんはビクッと震えた。

すぐさま逃亡対策をたてようとする黄瀬さんの肩を掴んだ。

「待ってっ!!」

またビクリと反応をした。

「少し話をしてはくれませんか?」

黄瀬さんはコクりと頷くとも、フルフルと首を振るともしなかった。

 

「絵、好きなの?」

多少強引にはなったが、黄瀬さんをベンチに座らせ、隣り合っての会話……予定。

彼女はコクり、と頷いた。

「そっか……さっきみたいにカッコいいのが好きなの?」

「うんっ!!」

彼女はコクリ、と強く頷く、そして直後に爆発するようにボンッと赤面した。

「……見て……たの?」

今度はこちらがコクりと頷く番となった。

 

黄瀬さんはその返答に、また脱兎のごとく逃げ込みを決しようとしたが、それをどうにか押さえた。

「いや、良いと思うよ?うん、いいと思う」

どうにかフォローを掛けるが、間に合うだろうか。

 

………フシュゥ。

良かった、間に合ったか。

「あのさ……黄瀬さん」

「……何でしょうか?」

「……今朝のコンクールに出てみない?何にも出来ないと思うけど、私、手伝うから」

「………」

「だって、黄瀬さんは絵が上手だし。適任だと思ったんだ。それに……黄瀬さんとも仲良くなりたいし……」

後半がやや小さな声になってしまった。

どうにも気恥ずかしい。

黄瀬さんは驚いたような表情を向け、そそくさと立ち去っていった。

後に残された私は一人嘆息。

ダメだったかぁ……。

 

キーンコーンカーンコーン。

昼休み終了の鐘がなった。

……あっ、お昼食べてないっ!!

 

 

帰りのHRでは、青木さんがまた壇上に立った。

「……では、朝にも言いましたようにクジでコンテストに出すポスターの人を選出しようと思います」

そう言いながら少し大きめの箱を取り出した。

 

その時、そっと手を上げる人が一人。

青木さんは最前列に座る彼女に声を掛けた。

「どうしましたか?」

彼女はいつも通りの控えめな声で宣言した。

「私……やります……」

その声に、青木さんはニッコリと微笑んだ。

「分かりました、ありがとうございます」

そう個人的に礼を述べてから、クラスに向き合い直した。

「では、黄瀬さんが立候補してくださったので、今回は黄瀬さんに任せようと思います。賛成の方は拍手をお願いします」

クラスは拍手に溢れた。

 

 

ホームルームが終わり、教室から出る人が多くなってきた頃に、黄瀬さんは私の机に近づいてきた。

「責任……取ってね……」

少しだけ驚いたが、悟られることの無いように頷いた。

「オッケー、何をすれば良いかな?」

黄瀬さんは小招きして、教室から出た。

「それじゃ、そういうわけで。じゃあね」

あかねちゃんとかに別れを告げ、黄瀬さんの後を追った。

 

歩の遅い黄瀬さんにはすぐに追い付け、彼女の後を追うままに、屋上へとやって来た。

黄瀬さんが立ち止まったのに合わせて止まり、背中に声を掛けた。

「それで、私は何をすれば良いの?」

黄瀬さんは何秒か悩む風にして、それからようやく意を決したように、強く頷いて、

「それじゃあまずは……」と、問題を投げ掛けてきたのだった。

 

 

ぜぇ、ぜぇ、と息を吐く。

黄瀬さんの要求は単純な様で難しい。

右手を高く上にし、左手は首の下辺りを通るように、右足は左手に平行になるように膝辺りから横に、そして左足は他の部位が原因で不安定な体を支えるために垂直に立たせる。

………。

 

………ん?

「ねぇ……黄瀬さん?」

笑いを堪えているように見える。

「………な、なぁに…ほ、ほしぞら、さ、さん」

「随分と楽しそうに見えますが、これって……」

うん、どう考えてもアレです。

「うん、シェーー!!だよ?」

「だよねっ!?このポーズってモデル必要なのかな!?」

黄瀬さんはまさか、と言う風に首を横に振った。

「…………………」

沸々と怒りがこみ上げて………こなかった。

無言の圧力を感じたのか、黄瀬さんは怯え始めてるが、なんてことはない。これはおそらく黄瀬さんの仕返しなんだ。目立つようなことはしたくない、たとえ日陰であっても、居やすい場所に居たい、と望む黄瀬さんを注目される場所へ連れ出したのは私なのだから。

嫌なことをされたら、誰だって仕返ししたくなる。そういうものだろう。

 

だから、私はニヤニヤしながら、さっきのポーズを崩さないように、高らかに言い放ったのだった。

「シェーーーッ!!!」

 

黄瀬さんは一瞬呆気に取られたが、すぐに警戒を解いて、高らかに笑いだした。

それを見てから、ポーズを崩して、私も笑いだした。

 

一度笑いが収まったのを感じてから、少し休憩しない?と提案した。

まあ、緊張を解くため、と言うか、ふざけてただけだから、作業は始まってすらいないのだが。

 

黄瀬さんの隣に座る。

さっきまでなら恐るべき処理能力で拒否されていたことだろう。それこそ、黄瀬さんの姿を見失ってしまったり。

だが、今は避けられない。一瞬ビクッとはなったが、離れられたりはしなかった。

穏やかな口調をするように気を付けて、あくまで怒ってないのを分からせるようにさっきの事に触れることにした。

「これって、黄瀬さんの仕返しでしょ?」

「えっ?」

「だって、私のせいで出たくもなかっただろうコンクールに出ることになっちゃったし……」

黄瀬さんは疑問そうな顔を見せてから、首を横に振った。

「ううん、それは違いますよ」

「え?」

「シェーはしてもらいたかっただけですし、コンクールは出たかったけど、目立つのが苦手で遠慮していただけですし……」

今度はこっちが驚かされる番だった。

元々やりたかった?それは一度置いておこう。

「シェーはやってもらいたかっただけなのかいっ!!」

その声は部活中の友達にも聞こえたと言う。

それから、少し仲良くなった黄瀬さんと、ポスターのデザインについて話したりした。

 

まだ敬語は取れない。

 

 

号外として七色ヶ丘中学新聞が出されていた。

内容はコンクールの出場者についてだ。

………しかし、人数が多くて、誰が拐われるかは分からない。

黄瀬さんの名前があったから、少し気がかりだ。

………

 

[4/30 金]晴→[5/1 土]曇

 

………

休日で心も少し晴れ晴れとしているが、昨日した黄瀬さんとの約束があるため、家にはいなかった。

 

良かった、黄瀬さんはちゃんといる。

また誰か拐われただろうか?

気掛かりではあるが、今はそれどころではない。

昨日相談した結果、ある程度決まったものを、軽く黄瀬さんが描いてきて、それに加筆修正するような形で、デザインの元を完成させた。

明日あたりから本物を描き始める予定だ。

 

黄瀬さんと仲が深まった。

しかし、まだ敬語は取れない。

………

 

[5/1 土]曇→[5/2 日]雨

 

………

ついに雨が振りだしたか……。

少し気分が重くなる。

マヨナカテレビをチェックしなければ。

 

 

今日も黄瀬さんと約束している。

約束の場所に向かった。

 

待ち合わせに少し遅れるような感じで黄瀬さんは来た。

不安が拭われていくのはやはり心地良い。

 

その日は絵の下書きをした。

まだ完成には程遠い。

 

黄瀬さんと仲良くなった。

だが、敬語はやはり取れない。

 

 

深夜になる、今日は雨。

マヨナカテレビのチェックは忘れられない。

この休日も部活に勤しんでいた友人三人にメールを送り、起きていることを確認した。

何も映らなければ良いが………

ジジジ、とテレビが勝手につき、砂嵐が現れる。

そして、その中に………。

見えにくい人影だったが、確信を持って答えられる。

これは…………黄瀬さんだ。

………

 

[5/2 日]雨→[5/3 月]雨

 

………

今日も雨だ。

マヨナカテレビを見なければ。

 

 

ゴールデンウィークで休みだ。

今日も黄瀬さんと約束がある。

今日は三人も部活がないようだ。

 

………よし。

 

 

待ち合わせ場所に行くと、黄瀬さんは15分前なのにいた。

「おはよう、黄瀬さん」

「うん……おはようございます」

「待たせちゃった?」

「ううん、今来たところです」

にっこりと微笑みながらの一言。

………可愛いなぁ。

「それでは、行きましょうか」

「あ、ちょっと待って」

撫でたい感情を必死に抑えて、黄瀬さんに言った。

 

しばらくすると、

「おはよう、みゆき。って、黄瀬さんもいるっ!?」

「おはようさん、みゆき、やよい」

「おはようございます」

どうせだから、三人も呼んでみました。

黄瀬さん、あかねちゃんとも少しは仲良かった筈だし。

「ダメだった……かな?」

黄瀬さんは少し考えた後、首を横に振った。

「良かった」

ほっと安心した。

 

少し後で聞いた話だが、私は知らずに秘奥技『上目遣い』を使っていたらしい。その破壊力は恐ろしく、ついキュンっ、となってしまっていたらしい。

あの……忘れてないと思うけど、私たちガールズですよ??

 

 

今日は黄瀬さんの手伝いをする、と事前に伝えておいたおかげで、作業はサクサクと進んだ。

主軸として、黄瀬さん。

それを支え、的確な助言を与える青木さん。

たまに出る奇抜なアイデアと昼ご飯担当のあかねちゃん。

絵の具その他必要な道具を素早く収集してくるなおちゃん。

 

……あれ?私何してたっけ?

周りのハイスペックさに、平凡な私の存在は霞み、最終的に呆然と立ち尽くすのみとなった。

お茶でも買ってこようかな……。

 

 

作業は多いに進み、丸二日分くらいを一気に終えた。

それほど大きなポスターではないとはいえ、時間が掛かる。

ほとんど完成だが、まだ完成ではない。

また明日も、と約束をした。

 

黄瀬さんを問わず、あかねちゃん、なおちゃん、青木さんと仲良くなった。

しかし、黄瀬さんの敬語は解けないし、青木さんを名前で呼ぶことはなかった。

 

 

ジジジ、とテレビが着いた。

砂嵐からのカラー映像。

また誰か拐われたらしい。

………!!!

 

タッタッタッ、と闇の中を少女が走る。

その少女を見下ろすように、一人の悪魔が空中を飛びながら追っていた。

『クックックッ、俺様から逃げられるとでも思っているのか?』

悪魔は笑みを浮かべ、そう言いながら、その少女の行く先にビームを放った。

『っ!!』

少女は咄嗟に後方に跳ぶことで避け、そして目の前の惨状を見た。

それから、逃げ道がないことを察して、悪魔に対峙する。

『貴方の世界征服の企みはこの耳で確かに聞いたわ』

悪魔は笑みを崩さず、片手を少女に向けた。

『フフ、やはり聞いていたか。良い覚悟だ』

その手から禍々しい闇が生まれ、塊が少女に向かった。

『くっ』

横に跳ぶ必死の回避も空しく、直撃は免れたが、爆風に巻き込まれ、少女は遠くまで飛ばされ、壁に強く体を打ち付けた。

『ぐうぅっ!!』

だが、その時、少女から光が溢れる。

『ぬっ!?』

悪魔はついに笑みを崩し、少女を見た。

光が収まると、少女は謎の機械を手にしていた。

『変身!!』

少女の変身シーンが始まった。

短髪だった髪はロングになり、色が闇に同化する茶色から闇を照らす鮮やかな黄色に。そして、アクセントとしてリボンが添えられる。

服も一般的な物から、黄色を基調としたフリフリのドレスの様な物に。

『歪んだ悪は逃さない』

キッと悪魔を睨み付け、それからポーズを取る。

『正義の戦士 ミラクルピース参上!!』

 

ジジジ、とテレビが消えた。

うん、アレは黄瀬さんだった。

普段からは想像も付かないような凛々しい姿だったけど、声も顔も黄瀬さんそのものだ。

唯一違うのは変身後か、アレはもう別人だった。

ところで……黄瀬さんってプリキュアのこと知ってたっけ?

どう考えてもアレ、プリキュアそのものんだけど……。

とりあえず……うん、面白かったな。

続きが気になる。

 

色々ツッコミ、いや、考えを浮かべていると、あかねちゃんから電話が来た。

「もしも

『やっぱりやよいが拐われたか』

「予想ついてたみたいな言い方だね」

『まあ……なんとなくな』

「とりあえず、すぐにでも助けに行かなきゃ」

『分かっとる。でも、焦っても仕方ない。明日、うちに集合や』

「……うん、分かった」

通話を切る。

ツー、ツー、と携帯から聞こえる音が耳に残った。

 

 

#06《 How to change the shy girl 》fin

 

………

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………

 

『ちょっと本棚借りるね』

『そんなこと、私が一番理解してるよ!!』

『寒い友情ごっこはもう終わりでいい?』

「もうやめてよ!!」

 

#07

《 Hero , please help me 》

 




書き終えてから気づいたのですが、日付が本家のP4から既にズレまくっています。
その分5人の楽しい時間を書いていけたらと考えています。
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