〜t7s if story〜 真夏のストレイシープ 作:なごむ
Summer time
『……コニー……さん?』
・・・
203■/06/30 03:07
今日も最悪の目覚めだった。またあの日の夢。
いいや、現実なのだから思い出しているだけなのかもしれない。
あの日から、連絡は未だ取れていない。
最初はいつものように遅刻しているだけなのだと思っていた。
連絡が通じないのもホロコンの充電が切れていて、寝ているだけ、ただそれだけだと思っていた。
でも彼女は、次の日もまた次の日も連絡が取れず、事務所にも現れなかった。
彼女の家を知る者はおらず、僕達は忙しさで誤魔化しながら、彼女の影を追う日々を続けていた。
いつもの気まぐれなのだと、自分達に言い聞かせて。
彼女がいなくなってから、すでに一月もの時が過ぎ去っていた。
203■/06/30 03:57
今年の夏も溜め息が出るほど暑い。
3時間も寝ていないのに、布団は汗でぐっしょりと濡れてしまっている。
夢を見てしまったのは、寝苦しさのせいもあったのかもしれない。
仕事をして、帰ってきて、シャワーを浴びて、寝て、仕事をして……その繰り返し。でも辛くはなかった。
皆んなの笑顔を絶やさないこと、僕が
ひたすらに無理をしてでも無理を隠した。でも、隠しただけで忙しさは変わらない。
それこそ、クーラーをつけ忘れてしまうほどに多忙なのはきっとバレているだろう。
僕が気付かないところで、皆んながフォローしてくれているであろうことも、薄々わかっている。
誰も口にはしなかった。いや、
そんな状態でも1ヶ月はあっという間に過ぎてしまうのだから、時の流れってモノは残酷なのかもしれない。
「ホロコン……どこだ……?」
最近は忙しさのせいなのか、独り言をよく言ってしまう。スースとスミレに指摘されるまでは全然気付かなかった。
……見つからない。
ナナスタに忘れてしまったのだろうか?
もう4時近いし、ひとまず事務所に行かなくてはいけない。いつも通りマコトはいるだろうし……
彼女だって多忙なのだから、ちゃんと寝るように言っているんだけど、絶対僕より前に事務所にいる。
最近は朝ごはんを作って待ってるぐらいには生活管理をされてしまっている。嬉しいのだけれど、僕より先に倒れないか心配だし……
どうすれば説得できるのかをいつものように考えながら、支度を終える。
いつもと何も変わりなかった。
日が昇る前に外に出て、ナナスタに着いて。
鍵を家に忘れた事に気付いて今日は踏んだり蹴ったりだなと思いながら、ドアの前できっといるであろう彼女を呼んだ。
「マコトー!いるんだろー?鍵を忘れちゃったんだ、開けてくれないかー?!」
しかし、彼女からの返事はなく、僕の声だけがその場に響いた。
寝坊だろうか?珍しいどころか初めてかもしれない。
驚きもあるけれど、既読を付けられない状態だし良かったのかもしれない。
この時は、まだ異変に気付くことができず、そんな軽い気持ちでいた。
家に帰り、鍵を持って事務所に戻ってきて、ようやく僕は知る事になる。
---203■/06/30 06:00