蒼空と茜空   作:tieck321

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麻雀の描写って思ったより苦労しますね。

第4局です。今回は麻雀をしていますが、重要ではないんでかなり短いです。


阿知賀編 第4局 「レッツ麻雀」

-金曜日・放課後・蒼空サイド-

 

 

「ロン!」

 

 

四人揃った私達は麻雀を打っていた。

現在は東3局。玄ちゃんが和了ったところだ。

 

 

「ぐ、また直撃…」

 

 

茜ちゃんががっくしと肩を落としている。

これで茜ちゃんはラスに転落。

結果、点数はこうなった。

 

 

一位 松実玄 48900

二位 羽暗蒼空 20900

三位 高鴨穏乃 17900

四位 落合茜 12300

 

 

玄ちゃんが強い。東1局ではいきなり跳満ツモ。ドラ4にはびっくり。

玄ちゃん自身も不思議そうにしてたし、マグレ、だよね?

 

 

 

 

 

 

東4局 親 茜 ドラ{八萬}

 

 

私の配牌は…やっぱり刻子はないか。

いつもなら一つぐらいはあるんだけど、茜ちゃんのせいで刻子が出来ない…。茜ちゃんの能力って結構強いと思うけど本人のプレイングミスで打ち消しちゃってるのがもったいない。能力だよりも考えもの。

 

 

「ツモっ!2000、4000」

 

 

{六萬七萬八萬八萬九萬赤五筒五筒三索四索赤五索} {中横中中} ツモ{七萬}

 

 

玄ちゃんが和了る。これで3連荘。

問題はここで茜ちゃんの能力が発動するかどうか。茜ちゃんの能力は対私と姉妹用みたいなものだから、他の人にも効果があるか分からない。

何故かは知らないけど、これまで茜ちゃんは他の人と打ったことがないから私達以外と打ったのは今回が初めてになるかな。

 

もし茜ちゃんの能力が玄ちゃん達に使えるなら私が危ない。次で三位に転落で残りは3局だし、一位は難しいかも。

 

 

 

 

 

 

-玄サイド-

 

 

あれ?変だな、いつもよりもドラが来ない。もしかして、二人のどっちかのせい?

ま、私が一位なんだから気にしない、気にしない。

 

 

 

 

南1局 親 玄 ドラ{二筒}

 

 

(今のところ二連荘中。二度あることは三度ある。まだまだ連荘しちゃうからね!)

 

 

 

 

(ふ~む。今8巡目だけど、蒼空ちゃんはオリかな?最初から和了る気ないように見えたけど、なんでだろ)

 

 

 

 

(よし、テンパイ)

 

 

{赤五萬六萬七萬二筒二筒赤五筒赤五筒六筒六筒七筒七筒二索六索} ツモ{赤五索}

 

 

(ドラ6。これを{七索}で和了れば三倍満で私の勝ち!なんだけど…なんだか嫌な予感がする。

大丈夫、だよね?) {二索}トンッ

 

 

「ロン、16000!」

 

 

{一索一索二索三索三索七索七索八索八索九索九索中中} {二索}

 

 

(はうっ!!茜ちゃんに倍満振り込んじゃった…。でもまだ一位。めげずに頑張ろう!)

 

 

「クロ、覚えておきな!二度あることでも三度はないってね」

 

 

(茜ちゃんがこの前の決めポーズを取ってる。あれ、お気に入りなのかな)

 

 

 

 

 

 

-穏乃サイド-

 

 

(茜さんの倍満で、また私が最下位。これまで一度も和了れてない。どうしよう…。

さすがに焼き鳥は嫌だな。食べる方なら好きなんだけど、ってそんなことはどうでもいい!集中、集中)

 

 

 

 

南2局 親 穏乃 ドラ{九筒}

 

 

(ここで稼がないと。三位の蒼空さんとは3000点差、一位の玄さんとの差は25000点もある。

蒼空さんも結構危ないと思うけど、大分落ち着いてる。これが大人の余裕というやつなのかな)

 

 

(それにしても配牌がヤバい。こんなのどうすれば良いんだよ…。

…こういう時、和ならどうするのかな)

 

 

 

 

 

 

(は~、なんとかテンパイ)

 

 

{一萬二萬三萬二筒三筒四筒七索七索東東} {横六萬七萬八萬}

 

 

(でも残り一巡。これがハイテイ牌、ハイテイよ来い!){七索}スッ

 

 

「えっ、あっ、ツモ。ハイテイのみ500オールです」

 

 

(ラッキー、まさかホントに和了れるなんて。もしかして私には何か力が!?なんてね。

そんなこと言ったら「そんなオカルトあり得ません」って和に怒られるかな)

 

 

(和か…和とも麻雀したいな…ってダメダメ、今は対局中なんだから目の前の相手に集中しないと。南2局1本場、頑張ろう!)

 

 

 

 

 

 

-和サイド-

 

 

(事情を、説明すべきだったでしょうか…)

 

 

学校からの帰り道、私はさっきの麻雀部のことを考えていた。

 

 

(さすがにあれは、失礼だったかもしれません。せっかくお誘いいただいたのに、理由も言わず出て行ってしまいました。嘘でもいいから何か理由を言っておくべきだったでしょうか。例えばそう、他の部活に参加している、とか、塾に通ってる、とか)

 

 

(いえ、嘘はいけませんね)

 

 

思い直す。

 

 

(私の嘘はすぐにバレますから。特に穏乃には)

 

 

付き合いが長ければ長いほど嘘はばれる。その中でも穏乃は特にこういうことに良く気が付く。

 

 

(それにしても麻雀部ですか。できることなら私も参加したかったのですが、それも長くて一年。もしかしたらもっと短いかもしれません。そんな私が麻雀部に入っても迷惑をかけるだけ…)

 

 

 

 

(……帰ってネット麻雀でもしましょう)

 

 

 

 

 

 

-部室-

 

 

「あ~っ、最下位ぃ~」

 

 

茜ちゃんは頭を抱えて唸っていた。

 

あの後、南2局1本場は私が和了り、残りの2局は二つとも茜ちゃんへの直撃で終わった。結果、玄ちゃんが一位、私が二位、高鴨さんが三位。そして茜ちゃんは最下位となった。

 

 

半荘を打って私なりに二人を分析してみた。

玄ちゃんはドラが集まりやすい体質。東3局で不思議そうにしていたのはドラが集まるからじゃなくて、あまりドラが集まらなかったからだろう。

高鴨さんは特別な能力を持っているわけではないけど、諦めない不屈の心を持ってる。その心はとても大事だ。諦めたらそこで試合終了という言葉は全てのことに当てはまる、そう私は考える。

ついでに、二人には茜ちゃんの能力が使えるようだ。

 

 

 

 

「茜ちゃん、最下位なんだから掃除してよ…」

 

 

私達は対局前に最下位が掃除をするという約束をした。ちなみに言い出したのは茜ちゃん。こういうのは言い出しっぺが負けるものだ。

 

 

「あ、高鴨さん、いいよいいよ、私達がやっとくから」

 

 

茜ちゃんがダラダラしている間に高鴨さんが掃除を始めてしまった。こんなことで高鴨さんに苦労をかけるのは申し訳ない。

 

 

「ここでは一番下ですから私がやります。あと、穏乃でいいですよ」

 

 

高か…じゃなくて穏乃は礼儀正しい上に何事にも積極的だ。茜ちゃんには彼女を見習ってほしい。

 

 

「そう、じゃあ穏乃。一緒に掃除しましょうか」

 

 

「は、はい!」

 

 

穏乃は嬉しそうに返事をして、掃除を再開した。

 

 

こっちでできた初めての後輩。精一杯掃除をする彼女の姿を見て、長野にいる私の後輩を思い出した。

 

 

 

 

 

 

-下校中-

 

 

片付けの終わった私達は四人で帰っていた。前から茜ちゃん、玄ちゃん、私、穏乃という順番だ。

 

 

「で、残り一人はどうする?」

 

 

茜ちゃんがみんなの方を振り向いて言った。原村さんが入ってくれない以上麻雀部は作れない。私達麻雀同好会の大きな課題だ。

 

 

「それならおまかせあれ!私に心当たりがあるのです!」

 

 

玄ちゃんはドンッと自分の胸を叩いた。穏乃といい原村さんといい、玄ちゃんは顔が広いらしい。

 

 

「明日の朝に連絡するから~じゃあね~」

 

 

そう言い手を振りながら玄ちゃんは走り去った。家の手伝いがあるから急ぐのだとか。

 

 

「穏乃は玄ちゃんの言っている人に心当たりある?」

 

 

玄ちゃんと同じ麻雀教室にいた穏乃なら何か知っているかもしれない。明日には分かることなのだろうが先に知っておくことに越したことはない。

 

 

「う~ん、こども麻雀クラブのメンバーでもう一人だけ中学生はいますけど、その娘は阿太峯に通ってるので違うと思います」

 

 

穏乃でも分からないらしい。となると、見当が全くつかない。さすがの玄ちゃんでも、阿太峯の人を阿知賀の麻雀部に連れてくるほど天然ではないだろう。…ないよね?

 

 

 

 

 

 

-夜・落合家-

 

 

(久しぶりにネット麻雀でもしよう)

 

 

ネット麻雀。私がこれを始めたきっかけは、小学生の時にある姉妹に負け続けたことだ。負け続けた私は強くなろうとおじさん達に無理を言ってパソコンを買ってもらった。

何年もやっているうちに今ではネットのちょっとしたレアキャラ扱い。茜ちゃんのつけた恥ずかしい名前で、自分のことを噂されるとちょっと照れる。

私もそこそこ有名だが、上には上がいるものだ、私より短い期間で私よりも有名になった人もいる。例えば今一番注目を浴びているネット雀士、そのハンドルネームはのどっち。

のどっちはネット麻雀では最強クラス。ネット内ではのどっちを運営側の用意したプログラムだという人がいるが、そうではない。のどっちは私とメールのやりとりをしているのだ、プログラムな訳がない。

 

 

私がのどっちと初めて出会った時のどっちはそこまで強くなかった。だからその時は私が勝った、ギリギリだったけど。すると対局後にフレンド申請があったのだ。もちろん私は快くその話を受けた。それからはよく対局をし、対局後にはいつもメールで反省会をして互いの腕を磨いてきた。

前までは殆ど勝っていたのに、次第に勝率は五分五分、今では二割がいいところだ。能力が使えないから仕方なくデジタル打ちをしているとはいえ、運の要素の強い麻雀でこの差は酷いと自分でも思う。

 

 

(今日、のどっちいるかな)

 

 

ワクワクしながらパソコンを起動する。

 

 

 

 

 

 

-同時刻・原村家-

 

 

(今日、フェザーダークさんはいるでしょうか)

 

 

フェザーダークさんは私がネット麻雀を始めたころに出会った友達です。理論的な打ち方をなさる生粋のデジタル派で、私のライバルであり先生といったところでしょうか。

ハンドルネームからおそらく男性の方でしょう。ということは、私の唯一の男友達ということになりますね。話し方も上品ですし、さぞ紳士的なお方なのでしょう。もし実際にお会いする機会があるなら、是非ともお会いしたいです。

 

 

(さて、始めますか)

 

 

私はいつも通りパソコンを起動する。

 

 

 

 

 

 

-深夜・落合家-

 

 

(今日は楽しかった)

 

 

久しぶりに今日はのどっちと対局できた。

ただ対局後の反省会が長引いて大分遅くなり、夜食のインスタント蕎麦三つが私の胃袋に消えた。

いつもならもっと食べているのだが、お小遣いがピンチなので今回は少なめに。茜ちゃんは食べ過ぎだと言ってくるがそんなことはない。体重が増えていないということはちゃんと消費されてるということだ。何の問題もない。

 

 

(明日の朝、玄ちゃんから連絡あるだろうからもう寝よう)

 

 

ライトを消して寝床についた。

 

 

 

 

麻雀同好会 現在4人




第4局終了。
今回はミスが多そうなので、読みづらかったらすいません。

次回は玄ちゃんの心当たりに会いに行きます。どっちのことなのかはお楽しみに。
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