木葉の幻想郷日記   作:バスタオル

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向こうの世界に遊びに行く⑧

フラン「木葉!遊ぼ!」

 

霊夢「ダメよ。木葉は今動けないから」

 

フラン「えー!なんでー!」

 

霊夢「何でもよ。他の子たちと遊びなさい」

 

フラン「木葉がいいー!」

 

霊夢「ダメ」

 

フラン「ぶー!」

 

光「ごめんな。今は動けないから」

 

霊夢「ほら、言ったじゃない」

 

フラン(あ、そうだ)

 

 

 

スタスタスタ

 

フランは光に近づいた。

 

 

 

光「ん?」

 

 

 

ストン

 

フランは光の横に膝を着き、首元に顔を近づけた。

 

 

 

カプッ

 

 

 

光「ーーーー!」

 

 

 

フランは光の首元を噛んだ。

 

 

 

光「ちょ、フラン…」

 

フラン「んーーーっ」

 

霊夢「ちょっと!何やってるのよ!」

 

 

 

霊夢がフランを無理やり引き剥がした。

 

 

 

霊夢「もう!今木葉は動けないんだから我慢しなさい!」

 

フラン「イヤーーー!」

 

光「はぁ…はぁ…全く…油断してた…」

 

霊夢「木葉大丈夫?」

 

光「あぁ、何とか…」

 

フラン「ねぇ木葉。もっと吸ってあげよっか?」

 

霊夢「ダメだって!」

 

 

 

霊夢はフランを抱え、その場を離れた。

 

 

 

光「…ふぅ、危なかった」

 

咲夜「あら、我慢してたのかしら?」

 

 

 

光の後ろに咲夜が立っていた。

 

 

 

光「お、咲夜さん」

 

咲夜「ごめんなさいね。妹様が」

 

光「いいよ。あれ以上吸われてたらまたあの時みたいになってたし」

 

咲夜「そう…」

 

光「それよりどうしたの?」

 

咲夜「いえ、用はないですよ」

 

光「あら、そなの」

 

咲夜「あ、やっぱりあるわ」

 

光「…なんだよ」

 

咲夜「あなた、うちで働いてみない?そうすればお嬢様や妹様は喜びますし」

 

光「…やめとくよ」

 

咲夜「あら、そうなの」

 

光「この前、妖夢に剣の修行をつけてほしいって言われたことがあってね、その時の霊夢はとても悲しそうだったんだ。それに、紫から霊夢との時間を大切にしなさいって言われてるし、これ以上離れると霊夢はもっと悲しくなる」

 

咲夜「…分かったわ。じゃあ働くのは無しにして、遊びに来ることくらいはしてよね」

 

光「あぁ、血を吸わない条件ならな」

 

咲夜「えぇ、分かったわ」

 

霊夢「あら、咲夜じゃない」

 

咲夜「霊夢。妹様は?」

 

霊夢「うるさいからレミリアに預けたわ」

 

咲夜「そう」

 

霊夢「あんたは?」

 

咲夜「…なんでもないわ。それじゃあね」

 

 

 

パチン

 

咲夜は指を鳴らし、能力を使ってその場をあとにした。

 

 

 

霊夢「?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数時間が経って夜になった。

 

 

 

長津「みんなー!そろそろ遅いから寝る準備して〜」

 

フラン「はーい!」

 

レミリア「はぁ…」

 

光「どうした?レミリア」

 

レミリア「…全く、霊夢がフランを連れてきた時は驚いたわよ…しかもその後、フランは駄々こねるしで…もう疲れたのよ」

 

光「お、お疲れ様…」

 

レミリア「今日はあなたと一緒に寝ないと気が済まないわね」

 

光「…は?」

 

レミリア「あら、聞こえなかったかしら?木葉と一緒に…」

 

光「いや聞こえてるって」

 

レミリア「じゃあなに?」

 

光「…いや、俺は自室で寝るぞ?レミリアは棺にでも入ってたらどうだ?」

 

レミリア「そんなこと言うとまた血を吸うわよ」

 

光「…やめてくれ、フランにまた吸われちゃったから」

 

レミリア「はぁ…ごめんなさいね。フランが」

 

光「いいって。咲夜さんにも言われたよ」

 

レミリア「そう…」

 

長津「光」

 

光「ん?」

 

長津「本庄に聞いたところによるとこの別荘には広い空間があるらしいんだ」

 

光(…嫌な予感)

 

長津「だから、みんなそこで寝ようと思うんだが、どう?」

 

光(はぁ…やっぱり…)

 

レミリア「あら、いいわね。私はそれに賛成よ」

 

光「は?」

 

長津「その部屋は適温になってるらしいから寒かったり、暑かったりする心配はないらしい」

 

レミリア「あら、ますますそっちの方がいいじゃない」

 

長津「じゃあ、そうしましょう」

 

 

 

トコトコトコ

 

長津はその部屋に向かった。

 

 

 

光「…俺の決定権は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、みんなで布団を敷き、寝る準備が整った。

 

 

 

長津「よしっ、あとはこの布団を適温に保つだけだね」

 

光「おう。頑張ってくれや」

 

長津「じゃあみんなはお風呂にでも入ってきて〜」

 

フラン「お風呂ー!」

 

長津「ここのお風呂は大きいので、複数人で入れますよ」

 

フラン「やったー!」

 

文「これは至れり尽くせりですね」

 

早苗「ほんと、ここはいいところです」

 

妖夢「私もそう思います!」

 

フラン「木葉ー!一緒に入ろー!」

 

 

 

ガシッ!

 

フランは突然腕を掴まれた。

 

 

 

霊夢「ダメよ!」

 

フラン「れ、霊夢!?」

 

レミリア「ほんと、あんなのが入ったら穢れるわ」

 

フラン「お、お姉様!?」

 

光「おい…穢れるって…」

 

霊夢「さ、あんたは私たちと入るのよ」

 

フラン「嫌ー!」

 

 

 

霊夢とレミリアはフランを拘束し、連れていった。

 

 

 

立花「なぁ、光」

 

光「ん?」

 

立花「一緒に行っても良かったんだぞ?」

 

光「…お前は俺を社会的に殺すつもりか」

 

立花「あっははははは!」

 

光「…はぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フラン「霊夢のバカ…」

 

霊夢「うるさいわね。あんたもさっさと着替えなさい」

 

フラン「フラン、木葉と入りたい」

 

レミリア「ワガママ言っちゃダメよフラン」

 

フラン「嫌!木葉と入る!」

 

 

 

タッタッタッ

 

フランは脱衣所を出た。

 

 

 

レミリア「あちょ…フラン!」

 

霊夢「…はぁ」

 

レミリア「ごめんなさいね…」

 

霊夢「はぁ…どうするのよ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光「なぁ、ライブラ」

 

ライブラ「何ですか?」

 

光「んー…俺ってもっと人の気持ちを汲み取るべきかな」

 

ライブラ「はい。そうするべきですね」

 

光「…やっぱりかー」

 

ライブラ「どうしたんですか?急に」

 

光「いやー…今日はフランのお願いを断ってばっかだったからな…」

 

ライブラ「そういうことですか…」

 

光「んー…まぁ、考えてみるか」

 

ライブラ「いえ、するべきですよ」

 

光「…はい」

 

ライブラ「よろしい」

 

アクエリアス「ライブラ」

 

ライブラ「何ですか?」

 

アクエリアス「レオを見なかった?」

 

ライブラ「レオですか?んー…見てませんね」

 

アクエリアス「そう。分かったわ」

 

ライブラ「何かあったんですか?」

 

アクエリアス「いえ、なんでもないのよ」

 

ライブラ「?」

 

 

 

アクエリアスはその場をあとにした。

 

 

 

ライブラ「何かあったんでしょうか?」

 

光「んー分からん。てか、ライブラの透視の能力で見れなかったのか?」

 

ライブラ「あ、そうですね」

 

 

 

ライブラは透視の能力を使った。

 

 

 

アクエリアス(んー…レオが見つからない…これじゃあお風呂の温度が下がっちゃう…)

 

ライブラ「あ、そういう事だったの」

 

光「で、どういう事だったんだ?」

 

ライブラ「レオがいないとお風呂の温度が下がっちゃうらしいですよ。まぁ、ここの浴場は広いので温度を一定に保つのは難しいんですよね」

 

光「あーそういう事…じゃあ佐野守に聞けばいいんじゃ?」

 

ライブラ「そうですね。行きましょうか」

 

光「あぁ」

 

 

 

光とライブラは佐野守の元へ向かった。

 

 

 

フラン(木葉…さっきの所にいなかった…どこに行ったんだろ…)

 

 

 

ブルブル

 

フランは体を震わせた。

 

 

 

フラン(寒い…夜ってこんなに寒いんだ…)

 

光「フラン?」

 

フラン「!!」

 

 

 

そこには光とライブラがいた。

 

 

 

光「こんなところで何してるんだ?」

 

フラン(木葉…)

 

光「みんなとお風呂に入ってるんじゃないのか?」

 

フラン「フラン、木葉と入りたい」

 

光「!」

 

フラン「ずっと探してた。さっきの部屋に木葉いなかったから」

 

光「…そっか」

 

フラン「ねぇ、木葉。一緒にお風呂入って」

 

光「…」

 

フラン「…ねぇ」

 

光(なぁ、ライブラ。こんな時どうすれば…)

 

 

 

光はライブラに問いかけたが、そこにライブラはいなかった。

 

 

 

光(え…ライブラ?えちょ…ライブラ!?)

 

ライブラ(〜♪〜♪少しは自分で考えてくださいね〜)

 

光(あ、あの野郎!)

 

フラン「ねぇ、木葉」

 

光「え…えーっと…そうだなぁ…………!!」

 

 

 

光はフランが寒そうにしているのに気づいた。

 

 

 

光「フラン。もしかして、寒い?」

 

フラン「うん…寒い」

 

光「…分かった。おいで」

 

フラン「!!」

 

 

 

光はフランをだっこした。

 

 

 

フラン「木葉?」

 

光「一緒に入るかはあれだけど、今のままじゃ風邪ひくよ。俺の部屋に暖房があるから温まろ?」

 

フラン「だんぼー?」

 

光(ライブラ。佐野守の事、頼むぞ)

 

 

 

光の心の声はライブラに届いていた。

 

 

 

ライブラ(はいはい。分かりましたよ)

 

 

 

ライブラは佐野守の元へ飛んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガチャ…

 

 

 

光「ほら、ここが俺の部屋。それで、あれがさっき言ってた暖房だよ」

 

フラン「だんぼー?」

 

光「これがあったら暖かくなるんだよ」

 

フラン「へー…」

 

光「よっこいしょっと」

 

 

 

光はベッドに腰掛けた。

 

 

 

光「…フラン。そろそろ離して欲しいな」

 

フラン「…嫌。このままがいい」

 

光「…分かった。じゃあちょっと捕まってて」

 

フラン「うん」

 

 

 

光はそのまま暖房をつけた。

 

 

 

フラン「暖かい…」

 

光「だろ?これで冷えた足も暖かくなるよ」

 

フラン「うん」

 

光「フラン。ごめんな」

 

フラン「え?」

 

光「お昼からずっとお願いを断っちゃって」

 

フラン「…うん」

 

 

 

ギュッ

 

フランは力を強くして抱きしめた。

 

 

 

光「…よしよし」

 

 

 

光はフランの頭を撫でた。

 

 

 

フラン「木葉…お風呂…入ろ?」

 

光「んーーー………」

 

フラン「ダメ?」

 

光「そうだなぁ…じゃあ…」

 

 

 

バンッ!

 

突然ドアが勢いよく開いた。

 

 

 

レミリア「フラン!こんな所にいたの!」

 

フラン「お姉様!」

 

レミリア「さ、早く入るわよ!全く人騒がせな妹ね!」

 

フラン「嫌ー!木葉と入るー!」

 

レミリア「ワガママ言わないの!ほら、行くわよ!」

 

フラン「嫌ー!木葉ー!」

 

 

 

フランはレミリアに連れていかれた。

 

 

 

光(レミリア…ナイス)

 

 

 

その後、フランはレミリアたちとお風呂に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光は部屋を出てライブラを探していた。

 

 

 

光「んー…どこいった?」

 

ライブラ「主」

 

光「お、ライブラ。佐野守は見つかったか?」

 

ライブラ「はい。今レオとアクエリアスでお風呂の温度を一定に保ってますよ」

 

光「そうか。それは良かった」

 

ライブラ「…で、あの子はどうしたんですか?」

 

光「レミリアが無理やり連れてったよ」

 

ライブラ「そうですか…ヘタレ」

 

光「…素直に落ち込むぞ…」

 

ライブラ「ふふふ」

 

 

 

霊夢たちがお風呂に入ったあと、十二天星たちも順番にお風呂に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、寝る時間になった。

 

 

 

フラン「嫌!私が隣で寝る!」

 

霊夢「何言ってるのよ!普通私でしょ!」

 

フラン「霊夢はずっと寝てるじゃん!」

 

霊夢「それでも隣は譲れないわ!」

 

光「…はぁ」

 

三室「モテモテだな。光」

 

光「…何とでも言ってくれ」

 

矢巾「あの…」

 

光「ん?」

 

矢巾「お二人が隣で寝たいなら一緒に寝たらどうでしょうか?」

 

光「…だよな」

 

矢巾「光さんが端っこで寝ない限り、光さんの隣は両側にあるのでお二人とも寝られますよね?」

 

光「まぁ…そうなんだが…」

 

フラン「嫌!お風呂だって一緒に入れて貰えないのに一緒に寝ることもダメなんて!」

 

霊夢「当たり前でしょ!あんたは何するか分かったもんじゃないわ!」

 

フラン「何もしないよ!添い寝するだけだもん!」

 

霊夢「それがダメって言ってるのよ!」

 

光「…はぁ」

 

 

 

スタスタスタ

 

光は霊夢とフランの元へ行った。

 

 

 

フラン「あ!木葉!隣で寝てもいいよね?」

 

霊夢「ダメよ!隣は私よ!」

 

光「…あのな、俺が端っこで寝なきゃいいだけなんだからさ…二人が隣で寝ればいいじゃん」

 

フラン「?」

 

霊夢「?」

 

光「え…まさか、意味わからない?」

 

フラン「木葉って端っこじゃないの?」

 

光「え…どこでもいいけど…」

 

霊夢「でもあれ…」

 

 

 

霊夢は端っこに敷いてる布団を指した。

 

 

 

光「!?」

 

 

 

その布団には「光専用の布団です」と書かれたものが置いてあった。

 

 

 

光「なんだ…これ」

 

 

 

光はそれを拾い上げた。

 

 

 

光「なぁよ…これ誰が書いたんだ?」

 

長津「ん?知らないな」

 

三室「俺もだ」

 

本庄「光さんって書いてるってことは私たちの中の誰かですよね?」

 

光「!!」

 

 

 

光はある事に気づいた。

 

 

 

光「…」

 

 

 

条乃だけ下を向いていた。

 

 

 

光「…和人」

 

条乃「!!」

 

 

 

みんな一斉に条乃を見た。

 

 

 

光「これ…お前が書いたのか?」

 

条乃「〜♪〜♪」

 

 

 

条乃は口笛を吹いた。

 

 

 

光「はぁ…全く…」

 

本庄「条乃さん…?」

 

条乃「!?」

 

 

 

本庄は条乃を睨んでいた。

 

 

 

本庄「…覚悟…できてますね?」

 

条乃「いやちょっと待ってくれ!俺はただ光を取り合ってるところが見たかっただけなんだ!それだけなんだ!許してくれ!」

 

本庄「あのですね…そうやって人を茶化すのは…」

 

 

 

ヒュォォォォォォォォ……

 

 

 

条乃「!!」

 

本庄「良くないんですよ?」

 

 

 

本庄は能力を使った。

 

 

 

本庄「条乃さん。あなたは今日、外で寝てくださいね」

 

条乃「え…ちょ…おま…」

 

 

 

パチン

 

本庄は指を鳴らした。

 

 

 

すると、どこからともなく水が出てきて条乃だけを押し流した。

 

 

 

条乃「ちょぉぉぉぉぉぉ……」

 

光「…」

 

長津「…」

 

三室「…」

 

霊夢「…」

 

フラン「…」

 

本庄「さて、寝ましょうか」

 

光「お、おう…そうだな」

 

 

 

条乃はその日、リビングで一人寂しく一夜を過ごしたのだった。




〜物語メモ〜

・木葉とライブラ
木葉とライブラはリンクしているため、お互いの声を聞かずに頭の中で会話ができる。
木葉もしくはライブラが相手に語りかければ声が届く。
もちろん普通に声を出して会話はできるが、声を出すか出さないかはその時の場合による。


・第十一星座 水瓶座 本庄 姫乃
本庄は十二天星の中で、最もお金持ち。何もしなくてもお金が入ってくる。いつも第二星座 牡牛座の条乃を叱っている。
本庄は条乃が光(木葉)を茶化しているのを見かけたら条乃を威圧している。


・第二星座 牡牛座 条乃 和人
条乃は本庄のパートナーである。いつも光(木葉)を茶化しては本庄に怒られている。本庄には頭が上がらない。
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