ある日のこと…
霊夢「木葉ー!起きなさーい!」
木葉「ん…」
霊夢「木葉ー!」
木葉「ん…」
霊夢「もう!木葉!」
霊夢が寝床に来た。
霊夢「もう朝だって!起きなさい!」
木葉「ごめん…無理…」
木葉の声は小さかった。
霊夢「え?何?聞こえない!」
木葉「霊夢…今日は…寝かせて…」
霊夢「何言ってるの!あんたいつまで寝るつもりよ!さっさと起きなさい!
バサッ!
霊夢は布団を取り上げた。
霊夢「ほら!さっさと起きる!」
木葉「…」
木葉は起きようとしなかった。
霊夢「もう!起きなさいって!」
パシッ!
霊夢「!!」
木葉は霊夢の手を掴んだ。
木葉「霊夢…」
霊夢「な、なによ…」
ピトッ
木葉は霊夢の手を自分の額に当てた。
木葉「これで…分かった?」
霊夢「あ、あんた…風邪!?」
木葉「…」コクコク
木葉は小さく頷いた。
霊夢「なら何でもっと早く言わないのよ!」
木葉「だって霊夢…聞かなかったじゃん…」
霊夢「うっ…ごめん」
木葉「いいよ。でも…今日は寝かせて…お願い…」
霊夢「分かったわよ…じゃあ食べられそうなもの作るから待ってて」
木葉「うん…」
スタスタスタ
霊夢はその場をあとにした。
霊夢 (木葉が風邪…あいつでも風邪なんて引くのね。でもどうしよ…何作ったらいいのかしら…)
霊夢は少し考えた。
霊夢 (とりあえず…お粥ね)
霊夢はお粥を作り始めた。
霊夢「ほら、持ってきたわよ」
霊夢は先程作ったお粥を持ってきた。
木葉「これって…お粥?」
霊夢「そうよ。ほら、口開けて」
霊夢はスプーンを木葉の口に近づける。
木葉「大丈夫だよ。自分で食べれる」
霊夢「ダメよ!私が食べさせるから!」
木葉「…分かったよ」
木葉は頭が痛かったため、言い返すのをやめた。
木葉「…熱い」
霊夢「こういうのは冷たいものより暖かいものがいいのよ。ほら、口開けて」
木葉「うん…」
その後、何とかお粥を食べることができた。
木葉「霊夢…ありがとう」
霊夢「えぇ、いいわよ。他に何かして欲しいことある?」
木葉「ううん。今はないかな」
霊夢「そう。私ちょっとお買い物に行ってくるわね」
木葉「うん」
霊夢「そこでじっとしててね」
木葉「うん」
霊夢「それじゃあ行ってくるわね」
木葉「うん。いってらっしゃい」
スタスタスタ
霊夢は買い物に出かけた。
木葉「…」
その部屋は静寂に包まれた。
場所…人里
霊夢「えーっと…風邪の時は何がいいのかしら…」
咲夜「あら、霊夢じゃない」
霊夢「!」
霊夢の背後から声が聞こえた。
霊夢「あんたは…咲夜…」
咲夜「今日は木葉は一緒じゃないの?」
霊夢「木葉なら風邪で寝込んでるわよ」
咲夜「あら、そうなのね」
霊夢「だから今日は木葉が食べられそうなものを買いに来たのよ」
咲夜「今神社に誰かいるの?」
霊夢「いないわよ」
咲夜「え!?あなた…病人を1人にしてるの!?」
霊夢「え…うん…」
咲夜「何やってるのよ!病人放ったらかしたらダメでしょ!」
霊夢「放ったらかしてないわよ!」
咲夜「それでも木葉は今1人なんでしょ?」
霊夢「そりゃあ…そうだけど…」
咲夜「買い物は私がやるからあなたは木葉のそばにいなさい!」
霊夢「え、でも…」
咲夜「いいから!」
すると咲夜は霊夢の分の買い物をし始めた。
霊夢「はぁ…分かったわよ…」
霊夢はそのまま神社に戻った。
霊夢は神社に戻ってきた。
霊夢「!」
神社から人の声がする。1人は木葉、もう1人は…
霊夢「げっ…」
映姫「あら、博麗の巫女。ご無沙汰ですね」
霊夢「あんたは…地獄の…」
神社にいたのは地獄の閻魔 四季映姫だった。
霊夢「な、何しに来たのよ…」
映姫「いえ、何かしに来た訳ではないんですよ。ただふと木葉さんが頭に浮かんだので会いに来ました」
霊夢「あっそ…」
映姫「ですが来てみたはいいものの、木葉さんが風邪だとは思いませんでしたよ」
霊夢「…」
映姫「ところで博麗の巫女」
霊夢「…なによ」
映姫「病人を1人にしておくのはいただけませんね」
霊夢「…買い物に行ってたのよ」
映姫「そうですか。見たところ何も持ってませんが?」
霊夢「途中で咲夜に会って代わりに買い物に行ってもらってるわ」
映姫「そうですか」
木葉「俺も驚いたよ。映姫がまた来てくれるなんてね」
映姫「…」
木葉「でもごめんね。今日は話を聞くことしかできないんだ」
映姫「構いませんよ。今日は非番ですので」
木葉「そっか…」
映姫「博麗の巫女」
霊夢「な、なによ…」
映姫「私が木葉さんの面倒を見るのであなたは休んでいてください」
霊夢「はぁ!?何でよ!」
映姫「放っておけないからです」
霊夢「私が見るから平気よ!」
映姫「あなただけだと必ず木葉さんが1人になる時間ができてしまいます。その間に何かあったらあなたは責任が取れるんですか?」
霊夢「うっ…」
映姫「こういう時は助け合いが必要ですよ」
霊夢「でも…」
木葉「霊夢。お願い」
霊夢「木葉…分かったわよ」
霊夢は木葉のお願いを聞いた。
霊夢「じゃあお願いね」
映姫「えぇ、任せてください」
霊夢「私は掃除してくるわ」
映姫「分かりました」
スタスタスタ
霊夢は境内の掃除をしに行った。
映姫「…木葉さん」
木葉「…ん?」
映姫「博麗の巫女との生活はどうですか?」
木葉「毎日楽しいよ…霊夢は優しいし」
映姫「…そうですか」
木葉「…」
映姫「木葉さん」
木葉「ん?」
映姫「あのですね…」
映姫が何かを話そうとした時、誰かが神社に来た。
咲夜「木葉。ほら、買ってきたわよ」
それは、買い物を済ませた咲夜だった。
木葉「咲夜さん…こんにちは」
咲夜「えぇ、こんにちは。霊夢はどこ?」
木葉「外だよ」
咲夜「そ、分かったわ」
咲夜は霊夢の所へ行った。
木葉「映姫?どうしたの?」
映姫「…」
映姫は黙ったままだった。
木葉「ねぇ…どうしたの?」
映姫「!!」
木葉は映姫に顔を近づけた。
映姫「ちょ、何でもないですよ!寝ててください!」
木葉「え、うん」
木葉はそのまま寝かされた。
木葉「ねぇ映姫」
映姫「何ですか」
木葉「今日はどうしたの?」
映姫「…何でもないですよ」
木葉「嘘…ついてない?」
映姫「!!」
木葉「閻魔さんは嘘つかないと思ってたけど…映姫にもそういう一面があるんだね…」
映姫「…なんの事でしょうか」
木葉「さぁ…なんの事だろうね…自分の心に…聞いてみて…」
映姫「…」
木葉「…なにか、して欲しいこと…あるんじゃない?」
映姫「…えぇ、まぁ、そうですね」
木葉「話して…聞いててあげるから」
映姫「大丈夫ですよ。病人にこんな話をしても仕方ないので」
木葉「ううん。いいよ。聞かせて」
映姫「…そうですか」
映姫は木葉にあることを話した。
咲夜「霊夢」
霊夢「あら、咲夜じゃない。ありがとうお買い物に行ってくれて」
咲夜「いいわよ。でも何であの人がいるのかしら」
霊夢「さぁ?分からないわ」
咲夜「…」
霊夢「木葉の面倒を見るって言ってたから少し任せてるだけよ」
咲夜「そう…分かったわ」
霊夢「あんたも早く帰ってやんなさい。主人がうるさいわよ」
咲夜「そうね。そうさせてもらおうかしら」
霊夢「それじゃあね」
咲夜「えぇ」
パチン!
咲夜は能力を使って紅魔館へ帰っていった。
霊夢「さて…と、私もそろそろ終わらせましょうか」
その後、霊夢も掃除を終わらせ、神社に戻った。
霊夢「木葉。喉乾いてない?って…どうしたのよ」
木葉「ううん…何でもないよ」
映姫「…」
霊夢「で、どうなの?」
木葉「んー…じゃあ何か貰おうかな」
霊夢「分かったわ」
スタスタスタ
霊夢は飲み物を取りに行った。
映姫「さて、私もそろそろ帰りますね。また来る時は元気な姿でいてくださいね」
木葉「うん。ありがとう」
映姫「それでは」
木葉「うん」
映姫はそのまま地獄へ帰っていった。
霊夢「…あれ?あいつはどこ行ったの?」
木葉「帰ったよ」
霊夢「そう。はい、これ」
木葉「ありがとう」
ズズズ…
木葉「…ふぅ」
霊夢「ねぇ木葉。他に何かしてほしいことある?」
木葉「う…うん…え…っと…」
木葉は急に体が重く感じた。
木葉「ごめ…霊夢…少しだけ…ね…」
バタン!
突然木葉が力なく倒れた。
霊夢「木葉!?木葉!しっかりして!木葉!」
霊夢は何度も声をかけたが木葉は返事をしなかった。
霊夢 (ど、どうするべきかしら…このまま誰かに助けを…でもダメね…今は私と木葉の2人…私が離れたら木葉が1人になる…)
霊夢が色々考えていると声が聞こえた。
魔理沙「おーっす霊夢〜遊びに来た…」
霊夢「魔理沙!」
魔理沙「え…なんだぜ」
霊夢「お願い!力を貸して!」
魔理沙「え?」
数分後…
魔理沙「な、なるほど…」
霊夢「どうしよ…木葉がこのまま起きなかったら…」
魔理沙「ならあの医者のところに行くか?」
霊夢「でも…こんな状態じゃ…」
魔理沙「何言ってんだぜ!こんな状態だからこそだろ!ほら!早く木葉を担いで行くぜ!」
霊夢「待って!」
魔理沙「な、なんだよ…」
霊夢「木葉にあまり無理させたくないの…だから魔理沙はあの兎を呼んできてちょうだい」
魔理沙「うどんげの事か?」
霊夢「そうよ」
魔理沙「…任せろ!すぐに呼んでくる!」
ビューーーーン!
魔理沙は永遠亭の方へ飛んで行った。
霊夢「…木葉」
その頃魔理沙は…
魔理沙「とまぁそんな事だ!早く来てくれ!」
永琳「分かったわ。うどんげ。行ってあげて」
うどんげ「分かりました!行ってきます!」
永琳「これとこれ…あとはこれね…はい」
魔理沙「何だぜこれ」
永琳「薬よなんとかなると思うわ」
魔理沙「分かったぜ!」
魔理沙とうどんげが神社へ向かった。
その頃紅魔館では…
レミリア「え!?木葉が風邪!?」
咲夜「はい。そうです」
レミリア「こんなことしてる場合じゃないわ!行くわよ!咲夜」
咲夜「ですが大勢で行くのは失礼ですよ」
レミリア「私と咲夜の2人なら行けるわよ!」
咲夜「いえ…3人になりますよ」
レミリア「どういう事よ」
フラン「フランも行く!」
レミリア「フラン!?ダメよ!風邪引くわよ!」
フラン「それはお姉様もでしょ!ほら!早く行かないと!」
レミリア「なりふり構ってられないわね…行くわよ!咲夜!」
咲夜「…はい」
パチン!
咲夜は能力を使って2人を運んだ。
霊夢「…木葉」
パチン!
レミリア「木葉!」
霊夢「!」
神社の外にはレミリアとフラン、咲夜がいた。
霊夢「あんたたち!何しに来たのよ!」
レミリア「何って木葉が風邪を引いたって聞いて飛んできたのよ!」
霊夢「あんたたち何するか分からないからダメよ!」
レミリア「それでも何かしたいわ!」
フラン「フランも!」
咲夜「お嬢様。病人の前でうるさくするのは良くないですよ」
レミリア「そ、そうね…」
フラン「ねぇ、木葉はどうしたの?」
霊夢「…返事をしないのよ」
レミリア「!?」
フラン「!?」
咲夜「!?」
3人は驚いていた。
霊夢「何度も声をかけたけど返事をしなかったのよ…」
咲夜「そ、そんな…木葉!聞こえるでしょ!木葉!」
木葉「…」
木葉は返事をしなかった。
フラン「ほんとだ…返事しない…」
レミリア「だ、大丈夫よ!きっと目を覚ますわ!」
霊夢「…」
魔理沙「おーい!霊夢ー!」
霊夢が外に目をやると魔理沙とうどんげがいた。
魔理沙「連れてきたぜー!」
2人は木葉の横に座った。
魔理沙「あれからどうだ?」
霊夢「…」
霊夢は何も言わなかった。
魔理沙「…変わらなかったんだな」
うどんげ「じゃあ診てみましょうか」
うどんげは色々と木葉にやってみた。
うどんげ「…これは、うーん…」
魔理沙「どうなんだ?うどんげ」
うどんげ「…私の推測になりますが…これは…」
霊夢「…」
うどんげ「…お師匠様でしか分からないと思います」
魔理沙「え…」
霊夢「何でよ!」
うどんげ「…木葉さんには何も変化がありません。ここまで来ると無事かどうかも分かりません」
霊夢「そんな勝手なこと言わないでよ!」
レミリア「とにかくあの医者のところに行きましょうよ!」
うどんげ「…誰か木葉さんを安全に運べる人は…」
???「おやおや?お困りかな?」
魔理沙「お前は…」
そこにいたのは大きな鎌を持った赤髪の子だった。
霊夢「…あんたは」
小町「小町です!四季様に言われて来ました!」
咲夜「あ、そういえば…あなたの能力って…」
小町「はい!距離を操る程度の能力です!」
レミリア「これなら安全に運べるんじゃ…」
うどんげ「じゃあ力を貸してください!小町さん!」
小町「はいよ!任せな!」
小町は能力を使い、神社と永遠亭の距離を操った。
永琳「うーん…これは酷いわね」
うどんげ「やっぱり重症ですか?」
永琳「えぇ、まぁ、そうね」
魔理沙「なぁ!何があったんだ!?木葉に!!」
永琳「これは過度なストレスね」
レミリア「過度な…」
咲夜「ストレス…」
永琳「えぇ」
霊夢「これは…治るの…」
永琳「…まぁ、普通なら治るわよ」
霊夢「普通ならって…」
永琳「とりあえずこの子が起きないと話が進まないわね。今日はここに泊めるけどいいかしら?」
霊夢「えぇ…いいわよ」
永琳「うどんげ」
うどんげ「はい」
永琳「ベッドの用意をして」
うどんげ「分かりました!」
うどんげはベッドの用意をしに行った。
魔理沙「な、なぁ永琳。木葉は治るんだよな?」
永琳「心配ないわ。精神的なものだから」
魔理沙「そ…そうなのか…」
永琳「でもね、みんな聞いて」
霊夢「…」
永琳「人がストレスを溜め込むのは、何かに対して我慢してる証拠なのよ。人が我慢せずに思ったことを喋ったり、やりたいことをやってればストレスは溜まらないのよ。しかもここまで重症だとこの子は色んな事を我慢してきたのでしょうね。なにか心当たりはない?」
霊夢「…」
みんなは色々考えた。
魔理沙「ダメだ…何も思い出せない」
レミリア「確かに…」
フラン「私…わがままを聞いてもらった…」
レミリア「!!」
フラン「あっちの世界に行った時に木葉と一緒にいたいってわがままを言った…木葉はそれを聞いてくれた…木葉にとって…それはストレスになってたのかな…」
みんなは何も言わなかった。
永琳「…それはこの子が起きた時に聞きなさい」
フラン「…うん」
永琳「さ、この子のことは私たちに任せてみんなはもう帰りなさい」
霊夢「…嫌よ。私は残るわ」
永琳「…」
霊夢「…私がそばにいないとダメなのよ。木葉は」
永琳「…そう。なら一緒にいてあげて。ただし、1人だけね」
レミリア「そんな…」
永琳「病人にとって大人数で押しかけられた時って結構負担になるのよ。この子が大切に思っている人が1人いれば十分よ」
魔理沙「…分かったぜ。その代わり…木葉を治してくれよな」
永琳「…えぇ、任せなさい」
レミリア「咲夜」
咲夜「はい」
レミリア「帰るわよ」
咲夜「…はい」
パチン!
咲夜は能力を使って紅魔館へ帰っていった。
魔理沙「じゃあ私も帰るぜ。起きたら連絡してくれよな」
永琳「えぇ」
魔理沙はそのまま家に帰っていった。
永琳「…」
霊夢「ねぇ」
永琳「!」
霊夢「木葉は本当に目を覚ますの…」
永琳「…分からないわ。でも目を覚ましたらちゃんと治るように最善を尽くすわ」
霊夢「…そう」
永琳「…」
〜物語メモ〜
は、今回はないので次回にしますね。