木葉の幻想郷日記   作:バスタオル

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幻想郷に迷い込んだ外来人②

〜翌日〜

 

 

 

雄一「ふぁ…あ〜…」

 

 

 

雄一が目を覚ました。

 

 

 

雄一「!」

 

 

 

雄一は外に木葉がいることを視認した。

 

スッ…スタスタスタ

 

雄一は木葉の元へ歩を進めた。

 

 

 

雄一「あ、あの…」

 

木葉「…」

 

雄一「…お、おはよう…ございます…」

 

木葉「…あぁ、おはよう」

 

 

 

木葉は少し間を置いて挨拶を返した。

 

 

 

雄一「あ、あの…」

 

木葉「…」

 

雄一「その…」

 

木葉「…」

 

雄一「今日は…いい天気ですね」

 

木葉「…あぁ」

 

雄一 (もしかして…話すの嫌なのかな…)

 

 

 

雄一がそんな事を考えていると…

 

 

 

木葉「…君」

 

雄一「!」

 

 

 

木葉が口を開いた。

 

 

 

雄一「はい…何でしょうか」

 

木葉「何故ここに来た」

 

雄一「分かりません…気づいたらここに」

 

木葉「その前に誰かに会わなかったか?」

 

雄一「誰か…とは…」

 

木葉「傘をさした女の人とか。意味のわからないことを言う女の人とか」

 

雄一「…分かりません」

 

木葉「…そうか」

 

 

 

雄一は勇気を出してある質問をした。

 

 

 

雄一「あ、あの…」

 

木葉「…なんだ」

 

雄一「もしかして…僕がここにいるの…気に入らなかったり…しますか」

 

木葉「…あぁ。気に入らないな」

 

雄一「!!」

 

 

 

雄一は酷く落ち込んだ。

 

 

 

雄一「そうですか…図々しかったですよね…すみません」

 

木葉「…だが」

 

雄一「!」

 

木葉「君は俺と同じだ」

 

雄一「同じ…」

 

木葉「君は…霊夢の事をどう思う」

 

雄一「霊夢…誰のことでしょうか」

 

木葉「昨日俺と一緒にいた赤い服を着た人の事だよ」

 

雄一「あーあの人ですか…そうですね…恩人…ですかね」

 

木葉「恩人…それだけか?」

 

雄一「そうですね。それだけですね」

 

木葉「なら…いい」

 

雄一「?」

 

 

 

雄一は疑問に思ったため、質問した。

 

 

 

雄一「もしかしてあなたは…霊夢さんの事…好きなんですか?」

 

木葉「…君は色々と踏み込んだ質問をするね」

 

雄一「す、すみません…」

 

 

 

木葉は少し間を置いて答えた。

 

 

 

木葉「…あぁ。好きだよ」

 

雄一「!」

 

木葉「あの人は俺がここに来て初めて会った人なんだ。身寄りのない俺をここに泊めさせてくれた」

 

雄一「そうなんですね…」

 

木葉「…君の名前は確か…」

 

雄一「佐藤 雄一です」

 

木葉「…なら雄一」

 

雄一「はい」

 

木葉「君がここに来る前の生活を聞かせては貰えないだろうか」

 

雄一「…前の生活…ですか」

 

木葉「あぁ」

 

雄一「そうですね。僕は今、学校に通ってますがそこでは僕をバカにする人がいます」

 

木葉「…いじめか」

 

雄一「はい。僕はその人たちから色々言われてきました。でも僕は弱気なので強く言えないんです。それが面白いのか、あの人たちはずっと僕をいじめてきました」

 

木葉「…」

 

雄一「でもそれは学校だけじゃないんです」

 

木葉「…」

 

雄一「家では僕より優れた兄がいます。父さん母さんは秀でた兄を甘やかし、何も出来ない僕を悪く言います」

 

木葉「…それで」

 

雄一「僕の家の近くに神社があるんです。僕はそこでお願いしたんです。温かい人の元に行きたいと」

 

木葉「…」

 

雄一「そして目を開けたらいつの間にかここにいました」

 

木葉「…そうか」

 

雄一「あの…」

 

木葉「話してくれてありがとう。君の事情は理解出来た」

 

雄一「…あの」

 

木葉「…何?」

 

雄一「ここに…なっちゃんはいませんか…」

 

木葉「なっちゃん…」

 

雄一「はい…彼女は…いじめられてた僕をずっと支えてくれたんです」

 

木葉「…」

 

雄一「今僕はここにいて、元の世界にはいません…だから…なっちゃんが…」

 

木葉「…分かった」

 

雄一「…」

 

木葉「探してみよう」

 

雄一「!!」

 

木葉「心配なんだろ?その子が」

 

雄一「はい!」

 

木葉「…君の願いは…それかい?」

 

雄一「はい!なっちゃんに会いたいです!」

 

木葉「そうか。任せて」

 

雄一「え…任せてって…」

 

 

 

スタスタスタ

 

2人が話していると霊夢が来た。

 

 

 

霊夢「2人とも。朝ごはんできたわよ」

 

雄一「あ、霊夢さん。おはようございます」

 

霊夢「えぇ、おはよう」

 

木葉「…」

 

霊夢「木葉」

 

木葉「霊夢」

 

霊夢「…何よ」

 

木葉「…少しだけ、ここを離れる」

 

霊夢「どうしたのよ」

 

木葉「…まぁ、少しね」

 

霊夢「?」

 

 

 

パキン!

 

 

 

木葉は結晶を割り、ある場所へ移動した。

 

 

 

雄一「な、なんですか…今の…」

 

霊夢「木葉の移動手段ね」

 

雄一「移動手段…」

 

霊夢「えぇ、木葉はあぁやって世界を行き来するのよ」

 

雄一「そ、そうなんですね」

 

霊夢「さ、早く朝ごはんを食べてらっしゃい」

 

雄一「は、はい…」

 

 

 

スタスタスタ

 

雄一は朝ごはんを食べに行った。

 

 

 

霊夢「…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所…???

 

 

 

光「…ここか」

 

 

 

光(木葉)はある場所にいた。

 

 

 

光「ライブラ」

 

 

 

ヒュォォォォォォォ……

 

ライブラは光の体から出てきた。

 

 

 

ライブラ「なんですか?」

 

光「…ここで間違いないんだよな?」

 

ライブラ「…そうですね。間違いないですね」

 

光「…そうか」

 

 

 

ヒュッ

 

 

 

光は雄一が言っていたなっちゃんと言う人物の部屋に入った。

 

 

 

千夏「雄一くん…」

 

光「…君がなっちゃんか」

 

千夏「!!」

 

 

 

千夏は急に声が聞こえたため、辺りを見渡した。

 

 

 

千夏「な、なに…今の…」

 

光「やっと見つけた」

 

千夏「!!」

 

 

 

千夏は再度見渡した。

 

 

 

千夏「誰!この部屋にいるの!」

 

 

 

ヒュォォォォォォォ…

 

 

 

千夏「!」

 

 

 

光は千夏の前に姿を現した。

 

 

 

千夏「あ、あなたは…」

 

光「突然押しかけてすまないね。普通なら玄関から行くんだが、如何せんこっちの方が都合が良くてね」

 

千夏「あの…誰ですか」

 

光「俺は十二天星 第七星座 天秤座の天野 光だ」

 

千夏「あ、あなたが…十二天星…」

 

 

 

千夏は目を見開いた。

 

 

 

千夏「あ、あの…」

 

光「…」

 

千夏「お願いがあります」

 

光「…何でしょうか」

 

千夏「雄一くんを…探して貰えませんか…」

 

光「…」

 

千夏「昨日から全然見当たらないんです…家にもいないし学校にもいない…死んじゃったんじゃないかって思って…」

 

光「…心配ですか?」

 

千夏「…はい…心配です…」

 

光「丁度良かったです」

 

千夏「?」

 

光「実は…佐藤雄一という人物からお願いされましてね」

 

千夏「雄一くんがいるんですか!?」

 

光「はい。彼からなっちゃんに会いたいと言われましてね。あなたを探していました」

 

千夏「雄一くん…」

 

光「どうしますか?会いに行きますか?」

 

千夏「ど、どこにいるんですか?」

 

光「忘れられたものの楽園…幻想郷に」

 

千夏「忘れられた…幻想郷…」

 

光「…どうしますか?」

 

千夏「そこに雄一くんがいるのなら行きます!」

 

光「…では、行きますか」

 

千夏「はい!」

 

光「ちなみに、君の名前は」

 

千夏「新田 千夏(あらた ちなつ)です!」

 

光「そうですか。では行きましょうか」

 

千夏「はい!」

 

 

 

パキン!

 

光は結晶を割った。

 

 

 

千夏 (雄一くん…待ってて…)

 

 

 

ヒュッヒュッ

 

 

 

光と千夏は幻想郷に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

霊夢「全く木葉ったら…どこに行ったのよ」

 

雄一 (この人が霊夢さん…あの人が好きって言ってた人…)

 

 

 

雄一は霊夢に質問した。

 

 

 

雄一「あ、あの…」

 

霊夢「何?」

 

雄一「あの…霊夢さんは…あの人のことをどう思ってるんですか?」

 

霊夢「あの人って?木葉の事?」

 

雄一「こ、木葉…?」

 

霊夢「あ、そう言えば自己紹介がまだだったわね。私は博麗霊夢よ。で、今朝あんたと話してたのが博麗木葉。あんたがあの人って言ってるのは木葉の事?」

 

雄一 (え…博麗…あの人も同じ苗字…まさか…家族…)

 

霊夢「で、どうなの」

 

雄一「あ、はい。その木葉さんって人のことです」

 

霊夢「私が木葉の事をどう思ってるか…ね…そりゃあもちろん好きよ。付き合ってるんだし」

 

雄一「!?」

 

霊夢「何?急にそんな質問して」

 

雄一「いえ…その…朝木葉さんと話した時、昨日とは全然違う雰囲気だったので…それに、僕がここにいるのが気に入らないって言って…」

 

霊夢「はぁ…全く…木葉はそんなこと言ったの?」

 

雄一「はい…」

 

霊夢「全く…どっちが酷いのやら…」

 

雄一「それで」

 

霊夢「大体理解出来たわ。つまり木葉は私があんたを泊めたことに抵抗があったのね。私が昨日木葉と相談していれば幾らかマシだったのかもしれないわね」

 

雄一「…」

 

霊夢「ごめんなさいね。こっちの問題に巻き込んで」

 

雄一「い、いえ…そんな…」

 

霊夢「木葉はああ見えて頼れるから。何かあったら頼んでみるといいわ」

 

雄一「そう…ですね…」

 

 

 

ヒュォォォォォォォ……

 

 

 

雄一「!!」

 

 

 

突然、境内に光が差し込んだ。

 

 

 

雄一「な、何ですか?」

 

霊夢「帰ってきたみたいね」

 

雄一「帰ってきたって…」

 

 

 

ヒュォォォォォォォ…

 

ヒュッヒュッ!

 

 

 

その光が解け、ふたつの影が見えた。

 

 

 

木葉「さぁ、着いたよ」

 

雄一「!!」

 

千夏「!!」

 

霊夢「…」

 

 

 

木葉は現代から新田 千夏を連れてきた。

 

 

 

雄一「なっちゃん!」

 

千夏「雄一くん!」




〜物語メモ〜

新田 千夏(あらた ちなつ)
雄一が「なっちゃん」と呼ぶ人物。
彼女はいじめられている雄一に唯一寄り添った女の子。
雄一が学校に来てないことに違和感を感じ家に向かったが、誰も雄一の事を知らなかった。
そんな中現れた木葉(光)が雄一の居場所を知っていると知り、千夏は藁にもすがる思いで木葉に雄一の事を探すようお願いした。


木葉の今朝の態度
木葉は霊夢が雄一の事を泊めたことに不満を抱いている。
自分以外の男を神社に上げるなんてどうにかしてると思っている。
夜遅くにライブラと色々話をしたが、やっぱり気持ちが収まらず、朝の挨拶をしにきた雄一に強く当たった。
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