木葉の幻想郷日記   作:バスタオル

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三柱の訪問②

魔理沙「じゃあ話してくれ。あいつの事を」

 

木葉「おう。いいぞ」

 

 

木葉は座ってサン・ソレイユについて話し始めた。

 

 

木葉「これは俺が読んだ本とライブラの話だけの情報なんだがな、サン・ソレイユ。あの人は俺たち十二天星とともに生きている星座たちの生みの親なんだ」

 

霊夢「生みの親?」

 

木葉「あぁ。ライブラたちはサン・ソレイユと同等の力を持つ三柱という人たちで作られた存在なんだ」

 

魔理沙「三柱ってなんだ?」

 

木葉「三柱はね、俺たちの住む世界の均衡を保っている人たちなんだ」

 

魔理沙「あれ?確か木葉もそうなんじゃなかったか?」

 

木葉「そう。でも俺はただの監視役だよ」

 

魔理沙「監視?」

 

木葉「そう。俺が監視して三柱たちが均衡を修正するんだ」

 

魔理沙「ほぇー」

 

木葉「でね、今日2人が会ったあの人はね、その三柱の中で最も強い人物なんだ。俺たちの世界の頂点と言ってもいい」

 

魔理沙「え!?あいつが?」

 

木葉「あぁ。彼は三柱の二刻神 太陽を担っている人物だ」

 

霊夢「三柱って何なの?組織?」

 

木葉「えーっと三柱は全員で9人いるんだ。それぞれ時間と領域、四季を司っているんだ」

 

魔理沙「時間?朝とか昼とか夜とかのか?」

 

木葉「そうそう」

 

魔理沙「じゃあ領域ってなんだ?」

 

木葉「領域は大陸と深海、天空のことだよ。陸と海と空」

 

魔理沙「ほぇー」

 

木葉「それで、四季は春夏秋冬のこと」

 

霊夢「じゃあその人たちが木葉の世界を動かしているのね」

 

木葉「そうそう。それで今日会ったあの人は時間を司る人物なんだ」

 

魔理沙「ほぇー」

 

霊夢「あの人ってそんなに強いの?」

 

木葉「あぁ。俺の仲間に背の高いゴツゴツした男の人がいたの覚えてる?」

 

魔理沙「え、誰だっけ?」

 

木葉「まぁ覚えてなくてもいいんだけどね、その人が昔その三柱に喧嘩を売っちゃった時があったんだ」

 

魔理沙「で?どうだった?」

 

木葉「そいつは1度も触れられずに完敗したよ」

 

魔理沙「1度も…」

 

霊夢「触れられずに…」

 

木葉「そう。俺でもあの人には勝てない。俺たちは勝てないことを知ってるからあの人たちには手を出さないんだ。でもここの人たちはそれを知らない。もしそのまま戦いでもしたら…」

 

霊夢「…マズイわね」

 

木葉「うん。向こうの世界に帰った時に三柱の大陸を司っている人に二度と幻想郷に戻るなって言われたよ」

 

霊夢「え…」

 

木葉「もちろんその時はサンが止めてくれたよ」

 

魔理沙「サン?」

 

木葉「あぁ今日会ったあの人の名前だよ。サン・ソレイユ」

 

魔理沙「あ、そうなのか」

 

木葉「でね、サンがいなかったら俺は本当にここへは戻ってきてなかったよ」

 

霊夢「良かった…あの人がいてくれて…」

 

木葉「ほんと…」

 

魔理沙「なぁなぁあの人ってどんな能力を持ってるんだ?」

 

木葉「…それに関しては書物にも記されてないしライブラたちにも知らされてないんだ」

 

魔理沙「そうなのか…」

 

木葉「ちなみに、三柱は9人いるけど、俺は誰にも勝てないよ」

 

霊夢「え…」

 

魔理沙「木葉でも勝てないのか?」

 

木葉「あぁ、勝てない」

 

霊夢「そんなに強いんだ…」

 

木葉「強いって言うか根本的なところで勝てないんだ」

 

魔理沙「根本的なところ?」

 

木葉「あぁ。俺たちの使う力とあの人たちが使う力って全然違うんだ。俺たちが使う力はあの人たちにとっては虫に刺された程度。でも俺たちがあの人たちの使う力を受ければもう二度と元の状態には戻れないよ」

 

魔理沙「え…」

 

霊夢「それって…死んじゃうの?」

 

木葉「…運が悪ければ死んじゃうよ。良くても体はボロボロ」

 

魔理沙「な…」

 

木葉「あの人たちの使う力は俺たちには負担が大きすぎて耐えられないんだ。それに、俺たちの力はあの人たちには通用しない」

 

霊夢「なんで?」

 

木葉「…あの人たちが使う力ってね俗に言う神力…神が使う力だからね」

 

魔理沙「神が使う力?」

 

木葉「そう。だから俺たち人間には荷が重すぎるんだ」

 

魔理沙「そ、そうなのか…」

 

木葉「俺はそんな危険な人たちをここへは連れてきたくなかった。何が起こるか分からないからね」

 

霊夢「…ごめんなさい」

 

木葉「え、なんで霊夢が謝るの?」

 

霊夢「これ…」

 

 

コトッ

 

霊夢は木葉が買い物に行ったあとに見つけた石を机に置いた。

 

 

木葉「これ…あの人の…」

 

霊夢「木葉がお買い物に行ってる時に見つけたの…触ったらいきなり割れちゃって…」

 

木葉「まぁいいよ」

 

霊夢「でも…」

 

木葉「元々あの人はここに来るつもりだったしね」

 

霊夢「…」

 

木葉「あと、あの人なら大丈夫。何かあったら守ってくれるから」

 

魔理沙「なぁ木葉」

 

木葉「ん?」

 

魔理沙「あの人について他に何かないか?」

 

木葉「んー…ねぇライブラ。何か知らない?」

 

 

ヒュゥゥゥゥゥゥ…

 

ライブラは木葉の体から出てきた。

 

 

ライブラ「…そうですね。あの人はとても優しい人ですね」

 

木葉「他には?」

 

ライブラ「…人の心を読むことだってできるし言葉で思い通りのこともできますね」

 

魔理沙「言葉で?」

 

ライブラ「はい。私の能力は音と言霊を操る能力です。これは私を作ったサン・ソレイユとルナ・ムーンが持っていた能力なんです」

 

魔理沙「ルナ・ムーン?」

 

ライブラ「はい。ルナ・ムーンはサン・ソレイユと同じ時間を司る人物です。サンが太陽ならばルナは月、サンが昼をルナが夜を司っています」

 

魔理沙「ほぇー」

 

ライブラ「サンとルナは2人で二刻神(にこくしん)と呼ばれています」

 

魔理沙「二刻神?」

 

ライブラ「はい。三柱は二刻神(にこくしん)三領(さんりょう)保神(ほしん)四季宝神(しきほうしん)の3つによって成り立っています。サンとルナはその内の二刻神に属しています」

 

魔理沙「なぁ、そのルナってやつも強いのか?」

 

ライブラ「はい。サンの次に強いですよ」

 

魔理沙「おぉ…」

 

ライブラ「あの人たちには私たち星座ですら敵いませんから」

 

霊夢「そうなの?」

 

ライブラ「はい。私たちは主のような十二天星がいないと力を発揮できません。ですが、あの人たちを前にすれば十二天星がいてもいなくても関係ないんです」

 

魔理沙「ますますあいつが分からなくなってきたな…」

 

木葉「まぁ言えることは、あの人には手を出さない方がいいってことだね」

 

霊夢「そうね」

 

ライブラ「ですね。彼らは私たちですらどうにも…」

 

ライブラ「!!」

 

 

ライブラは突然外を見た。

 

 

木葉「ライブラ?どうした?」

 

ライブラ「…主」

 

木葉「ん?」

 

ライブラ「…マズイですよ」

 

木葉「え?何?」

 

ライブラ「…霊夢さん魔理沙さん」

 

霊夢「え、何?」

 

魔理沙「どうしたんだぜ」

 

ライブラ「…今すぐどこかに隠れてください」

 

魔理沙「え?隠れるって…」

 

霊夢「何かあったの?」

 

ライブラ「…」

 

木葉「ライブラ?」

 

ライブラ「…どこでもいいです。この襖の影にでも隠れててください」

 

霊夢「え、うん」

 

魔理沙「わ、分かったぜ…」

 

ライブラ「主」

 

木葉「何?」

 

ライブラ「…グランド・ボーガン様が…来ます」

 

木葉「え…」

 

 

木葉は焦りに支配された。

 

 

霊夢「ねぇ木葉…誰のこと?」

 

木葉「…三柱のうちの一人…大陸を司る人」

 

魔理沙「三柱って…木葉が勝てないって言ってた人たちか?」

 

木葉「あぁ…ここに霊夢たちがいるのがバレたらどうなるか分からない…霊夢!魔理沙!この襖の影に隠れてて!」

 

霊夢「わ、分かったわ」

 

 

スタスタスタ

 

霊夢と魔理沙は襖の影に隠れた。

 

 

木葉「ライブラ…」

 

ライブラ「はい…」

 

 

スタスタスタ

 

木葉とライブラは外に出た。

 

 

魔理沙「木葉…大丈夫かな…」

 

霊夢「分からないわ…でも…ここにいるしか…」

 

 

ヒュォォォォォォォォ……

 

 

霊夢「!」

 

 

突然外から異様な気配を感じた。

 

 

霊夢「何…この気配…」

 

魔理沙「なぁ霊夢…これ…ほんとにヤバいんじゃ…」

 

霊夢「…」

 

 

ジジジ…バリバリバリ!

 

 

木葉「…」

 

ライブラ「…」

 

 

シュゥゥゥゥゥゥ……

 

煙とともに現れたのは、三柱の三領保神 大陸を司る人物。

 

名前をグランド・ボーガン。

 

 

ボーガン「…」

 

木葉「…」

 

ライブラ「…」

 

 

ボーガンは辺りを見回した。

 

 

ボーガン「…ここがお前の言っていた異世界か?第七星座」

 

木葉「…」

 

ボーガン「どうなんだ?ライブラ」

 

ライブラ「…」

 

 

2人は何も言わなかった。

 

 

ボーガン「…何も言わないのか?おい」

 

木葉「…何しに来たんだ」

 

ボーガン「あ?何ってそりゃあここの大地を吸収するために来たんだよ。そうすれば俺はまた強くなる。メルやヒンメルのやつらに遅れを取らない」

 

木葉「…ダメだ」

 

ボーガン「あ?」

 

木葉「それはダメだ」

 

ボーガン「んだと?」

 

木葉「聞いたことがある。お前が吸収した大地はお前の支配下に置かれる。つまり、ここもお前の領域になる」

 

ボーガン「よく分かってるじゃねぇか」

 

木葉「絶対ダメだ。そんな事させない。ここはここに住む人たちのものだ。俺たちのものではない」

 

ボーガン「あ?知るかよ。ここに地面がある以上俺の領域だろ」

 

木葉「違う!ここはお前の領域なんかじゃない!」

 

ボーガン「いちいちうるせぇな。弱い犬ほどよく吠えるとはこの事だな」

 

木葉「…」

 

ボーガン「てかてめぇがこの世界にいなければこんな話にはならなかっただろ」

 

木葉「違う!あんたがそんな考えを起こさなければこうはならない!」

 

ボーガン「…じゃあ何?俺に歯向かうわけ?」

 

木葉「…」

 

ボーガン「なぁライブラ。そういう事だろ?」

 

ライブラ「…」

 

 

2人は何も言えなかった。

 

 

ボーガン「お前には分からねぇだろうな。三領保神の中で最弱と言われてる俺の気持ちがな」

 

木葉「だからなんだ…」

 

ボーガン「あ?」

 

木葉「それでここの人たちの迷惑になるようなことをするのか…自分の力を他の2人に見せつけるために…」

 

ボーガン「あ?ちげぇよ。あいつらを潰すんだよ」

 

木葉「己の目的のためにここの人たちを困らせるなら…」

 

 

ザッ…

 

 

木葉「…俺は、あんたを止める」

 

ボーガン「お?やるのか?この俺と」

 

木葉「ここの人たちは俺たちとは関係ない人たちだ。絶対に何もさせない」

 

ボーガン「関係ないだと?何言ってんだお前。お前がここのやつらと関係を持ってるだろ。アホか」

 

木葉「だから…あんたには関係ないってことだよ」

 

ボーガン「そうか。じゃあやってみろよ。ここの人たちを守りたいなら俺を止めてみな」

 

木葉「…ライブラ」

 

ライブラ「はい…」

 

木葉「ごめん…少しの間…俺のわがままに付き合って」

 

ライブラ「…いいですよ」

 

木葉「…ありがとう」

 

ボーガン「なんだ?来ねぇのか?」

 

木葉「…ふぅーっ…十二門の鍵…天幻光后(てんげんこうごう)…解錠!」

 

 

ジジジ…バリバリバリ!

 

木葉は十二門の鍵を使い、姿を変えた。

 

 

ボーガン「…ほー?流石天秤座。世界の監視をしてるだけあるな」

 

木葉「…絶対に…止める」

 

ボーガン「はっ…やってみな。弱者が」




〜物語メモ〜

三領保神
三領保神は他の三柱とは違って自分の領域の大きさで力の強さが変動する。
三領保神で最も強いのが天空 シエロ・ヒンメル。
次に強いのは深海 メル・メーア
大陸 グランド・ボーガンは三領保神の中では最も弱い。
三領保神の中では最弱だが、それでも三柱の中では真ん中あたりの強さ。
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