木葉の幻想郷日記   作:バスタオル

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幻想入り

俺は寝ていた…何故こうなっているのか分からない…何処にいるかも分からない。でもとても涼しく心地よい。背中には固いものが当たっている。しかもとても冷たい。石っぽい。でも時々日が当たって気持ちいい。正直このまま寝ていたい。願わくばこのまま俺が起きるまで寝かせて欲しい。

  

たが、その願いは届かなかった。

  

???「ちょっとあんた!ここで何してるのよ!起きなさいって!ちょっと!」

  

前からやかましい声が聞こえる。こっちは寝てるんだからもう少し静かにしてほしい… 

 

???「全くもう!誰よこいつ!ここで寝られたら掃除できないんだけど!」

 

無視をしてみる。 

 

???「あぁそう!そっちがその気ならこっちにも考えがあるわ!」 

 

俺 (何するつもりだ?てかこいつ寝てるやつになにムキになってんだ?)

 

???「夢想封印!」

  

ドカーン!

  

俺「痛ってぇーーーーーーーーーーーーー!」 

 

???「ふふーん♪掃除終わりっと!」

 

俺「ちょっと待て!いきなりなにすんだよ!」

 

???「何って掃除よ掃除」

 

俺「随分派手なお掃除だな!命の危機を感じたわ!」

 

???「あんたがどかないのが悪いんでしょ」

 

俺「ふぁー!なんじゃそりゃ!」

 

???「てかあんた誰よ。見たことないけど外の人?」

 

俺「外の人?なんやそれは。俺はな…俺は…」

 

俺はある事に気づいた。そう。自分の名前が分からないのだった。

 

???「…」

 

俺「…なぁよ」

 

???「…なによ」

 

俺「俺は…誰なんだ?」

 

???「知らないわよそんなこと!こっちが聞いてんの!あんた自分の名前も分かんないわけ?」

 

俺「すまん。何も分からない」

 

???「はーもう!何でこう面倒事が起こるのよ!」

 

俺「え?あ、うん。なんか、すまん」

 

???「はぁ…とりあえず中に入って。ここで寝られても困るから」

 

俺「あ、はい。それで、あんた名前は?」 

 

霊夢「博麗霊夢。ここ博麗神社の巫女よ」

 

 

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場所…???

 

???「おい。まだあいつが来てないぞ。誰か知らねぇか?」

 

???「珍しいですね。あの人が遅刻なんて」

 

???「確かに。いつもなら5分前には来ているはずなのに」

 

???「何かあったんでしょうか」

 

???「昨日から連絡がつかない。なにかあったんだろう」

 

???「どうせ携帯の電池が切れたとかそんなんだろ」

 

???「仮にそうだとしてもここには顔を出すだろ」

 

???「どっちにしろあいつなら大丈夫だろ」

 

???「でも…やっぱり心配になります…」

 

???「そりゃあお前はあいつのパートナーだからな。無理もない」

 

???「光さんなら大丈夫だと思いますよ。なんせ彼は"私たち十二天星"の中で最も強いんですから」

 

???「そうですね…」

 

 

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場所…博麗神社

 

霊夢「で、何も分からないと。気づいたらあそこで寝ていたと」

 

俺「はい。寝てました」

 

霊夢「はぁ…紫の仕業ね。全くもう」 

 

俺「紫って誰だ?」

 

霊夢「この幻想郷を管理している妖怪よ。幻想郷は博麗大結界って呼ばれる結界によって外の世界から切り離されているの。だから外の世界からこっちに入ることは基本出来ないのよ。そして、それと同様にこっちから外の世界にも出られないようになっているのよ」

 

俺「ほぇー暇にならんの?」 

 

霊夢「時々異変が起こるし、あんたみたいに紫が勝手に外の世界の人を連れてくることもあるから退屈しのぎはそれだけね」

 

俺「ほーん」 

 

しばらく話していると神社に誰か来た。その人は金髪で白黒の服、手には箒を持っている。珍しい格好だ。

  

???「よう霊夢!遊びに来たぜ!」 

 

霊夢「あら魔理沙いらっしゃい。丁度いいわ。その箒で境内を掃除してきてちょうだい」

 

魔理沙「この箒は掃除するためのものじゃないからお断りだぜ!」

 

霊夢「はぁ…使えないわね」

 

魔理沙「なぁ霊夢。こいつは誰だ?新入りか?」

 

霊夢「紫が連れてきたんだと思うわ。でも名前が分からないのよ」

 

魔理沙「名前が分からない?何言ってるんだ?聞けばいいだろ?」

 

霊夢「そう言うことじゃなくて本人が名前を知らないのよ」

 

魔理沙「本人が名前を知らない?なぁお前名前はなんて言うんだ?」

 

俺「いや、俺にも分からん」

 

霊夢「ほらね」 

 

魔理沙「はーなんだそりゃ記憶喪失ってやつか?」

 

霊夢「そうかもしれないわね」

 

魔理沙「でもそうなるとこいつのことどう呼んだら…」

 

霊夢「博麗(はくれい) 木葉(このは)。とりあえず今はこれでいきましょ。よろしく木葉」 

 

木葉「お、おう。よろしく」 

 

魔理沙「なんだなんだ?苗字が博麗なのはなんでだ?苗字なくても木葉でいいだろ?なんで博麗が付くんだろうな〜あ〜何でだろうな〜もしかして霊夢こいつと一緒にいたいとk…」

 

ドカーン! 

いきなり俺の横を光の玉?みたいなのが通り過ぎ、魔理沙に命中した。

  

霊夢「苗字付けないと帰る場所が無くなるでしょ。何考えてるのよ。あんたも変な気を起こさないでよ」 

 

木葉「あ、はい…」

 

俺はこの時、こいつに逆らうのはやめようと思った。

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