木葉の幻想郷日記   作:バスタオル

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木葉(光)の呼び方

木葉「なぁライブラ」

 

ライブラ「はい。何ですか?」

 

木葉「ライブラってさ、俺の事なんて呼ぶ?」

 

ライブラ「いきなりなんですか」

 

木葉「いいから」

 

ライブラ「…(あるじ)と呼んでいますよ」

 

木葉「だよね」

 

ライブラ「…それが何か」

 

木葉「うーん…本庄のとこの星座は本庄の事をなんて呼んでるか知ってる?」

 

ライブラ「知ってますよ。姫乃です」

 

木葉「そうそう」

 

ライブラ「…何が言いたいんですか」

 

木葉「いやー…俺が十二天星になってからしばらく経ったよね」

 

ライブラ「ですね」

 

木葉「その過程でいつからかは知らないけど俺の事を(こう)とは呼ばなくなったよね」

 

ライブラ「あー…確かにそうですね」

 

木葉「実はな、ライブラから光って呼ばれるの結構好きだったんだよね」

 

ライブラ「そうですか」

 

木葉「でもいつしか光じゃなく主って…」

 

ライブラ「そりゃあ私の主ですから」

 

木葉「でもさぁ…できれば昔みたいに光って呼んで欲しいんだよね」

 

ライブラ「…はぁ、まぁ、別に構いませんが」

 

木葉「ほんと?」

 

ライブラ「いいですよ。昔のように呼べばいいんですよね」

 

木葉「うん」

 

ライブラ「…光」

 

木葉「…はい。やっぱりこっちの方がいいな」

 

ライブラ「そうですか。私は主ではないので分かりませんね」

 

木葉「あ、主って呼び方に戻ってる」

 

ライブラ「…仕方ないじゃないですか。すぐには変えられませんよ」

 

木葉「んー…まぁ、そうか」

 

ライブラ「そうです」

 

木葉「…」

 

ライブラ「ですが、なぜ急にそんな事を?」

 

木葉「んー…」

 

 

 

木葉は少し考えた。

 

 

 

木葉「…まぁ、アクエリアスに名前で呼ばれてる本庄が羨ましかったんだよ」

 

ライブラ「…そうですか」

 

木葉「うん。十二星座が自分の主を名前で呼んでるのって第二星座のタウラスと第三星座のジェミニ、第五星座のレオ、第六星座のヴァルゴ、第十星座のカプリコーン、第十一星座のアクエリアス、第十二星座のピスケスなんだ。他の人は主って呼んでるけど、やっぱり名前で呼んでるってことはそれほど仲がいいってことなんじゃないかって思っちゃうんだよね」

 

ライブラ「まぁ…否定はしませんよ」

 

木葉「俺が十二天星になる前は母さんが十二天星やってたじゃん?」

 

ライブラ「はい」

 

木葉「その時のライブラは俺の事を光って呼んで母さんの事は沙耶って呼んでたじゃん」

 

ライブラ「まぁ、そうですね」

 

木葉「でも俺が十二天星になってからは俺のことは名前で呼ばず、主って呼んでるよね」

 

ライブラ「ですね」

 

木葉「やっぱり…寂しいなって」

 

ライブラ「…分かりましたよ」

 

木葉「?」

 

ライブラ「私も光って呼ぶようにしますから」

 

木葉「…ありがと。ライブラ」

 

ライブラ「はいはい」

 

炎天「じゃあ俺たちも呼び方変えた方がいいか?」

 

木葉「?」

 

 

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ…

 

 

木葉の体から炎天が出てきた。

 

 

 

木葉「…炎天」

 

炎天「どうだ?俺たちも光って呼んだ方がいいか?」

 

木葉「うーん…そうだなぁ…」

 

 

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ…

 

 

すると、他の六門九門たちも出てきた。

 

 

 

木葉「あれ?みんなどしたの?」

 

トガミヒメ「…ライブラが呼び方を変えるなら私たちも変えた方がいいんじゃないかって思って」

 

木葉「あー…なるほど」

 

銀神「私は主従関係というのを重視しているので主と呼んだ方がいいかと思います」

 

炎天「俺は別にどう呼んでもいいぞ。光だったら戦友っぽくて良いし主なら主でいつも通りに呼ぶし」

 

アクア「私もあまり考えませんね」

 

風神「わ、私は…主…でも…光…でも…いいよ。でも…光…の方が…親しみやすくて…いい…かな…」

 

アクア「あ、じゃあ私は光って呼ぶわ」

 

炎天「どっちでもいいんじゃねぇのかよ」

 

アクア「だから決めたのよ」

 

シヴァ「私も光って呼ぶ」

 

キル「じゃあ俺もそうしようかな」

 

ルグレ「俺もその方がいいかな」

 

トガミヒメ「私はいつも通り呼びますよ」

 

刹那「…俺もだ」

 

木葉「六属性は光で三幻力は主って…なんかすげぇな」

 

ライブラ「なぜです?」

 

木葉「いや、ちゃんと幻力は幻力で属性は属性で分かれてるなって」

 

ライブラ「あー確かに」

 

炎天「言われてみれば」

 

ルグレ「はぁ…炎天と一緒とか泣けてくるぜ」

 

炎天「あ?だったらてめぇが呼び方変えろよ」

 

ルグレ「やだね」

 

炎天「かーっ腹立つぅ…」

 

トガミヒメ「まぁ、私たち三幻力はちゃんと立場を理解していますので」

 

銀神「だな」

 

刹那「…異論なし」

 

炎天「はー?お前が立場分かってるだとぉ?冗談は能力だけにしろよな」

 

アクア「ちょ…炎天何言ってるのよ」

 

トガミヒメ「あらー?炎天に言われたくないですねぇ」

 

ルグレ「アクア。ここは炎天に言わせとけ」

 

アクア「しかし…」

 

炎天「あ?他の二人は立場がわかる奴だって分かるがお前はそう見えんがな?」

 

銀神「言われてるぞトガミヒメ」

 

刹那「ここは1つ。言い返してみてはどうだ」

 

トガミヒメ「ですね。炎天」

 

炎天「あ?」

 

トガミヒメ「まぁ、私たち三幻力は六属性よりも?立場が上なんでぇ?実質あなたよりもー?偉いんですよねぇ?」

 

炎天「…あ?」

 

トガミヒメ「なのでぇ?あなたに?言われたくないですねぇ?」

 

炎天「…てめぇ」

 

銀神「おいトガミヒメ。煽ってどうする」

 

刹那「これじゃあまた喧嘩になるぞ」

 

トガミヒメ「大丈夫ですよ。アホな炎天でも勝てないと分かっているはずです。流石に喧嘩はしないでしょう」

 

銀神「だといいが…」

 

刹那「…不安だな」

 

炎天「上等だコラ!勝負だトガミヒメ!俺がお前に勝って俺の方が偉いって証明してやるぜ!」

 

銀神「あーあ…」

 

刹那「まぁ、だろうね」

 

トガミヒメ「いいですよ?一度も勝ったことないあなたに勝てますかね?」

 

炎天「上等だ!ぶっ飛ばしてやるぜ!」

 

 

 

トガミヒメと炎天は空を飛んだ。

 

 

 

木葉「…なんでこんな事で喧嘩になるんだよ…」

 

ライブラ「まぁ、炎天は仕方ないです。負けず嫌いなので」

 

 

 

ドォォォォォン!

 

 

炎天とトガミヒメが戦闘を始めた。

 

 

 

木葉「…はぁ」

 

ライブラ「あはは…」

 

風神「あ、あの…」

 

木葉「ん?」

 

風神「主は…主か光…どっちで呼んで欲しいですか?」

 

木葉「どっちか…」

 

風神「はい…私は…呼んで欲しい方で呼びます」

 

木葉「んー…俺は風神が呼びたい方で呼んで欲しいな」

 

風神「私が…ですか?」

 

木葉「うん」

 

風神「で、では…光…っと呼んでもいいですか?」

 

木葉「あぁ。いいぞ」

 

風神「あ、ありがとう…ございます…光」

 

木葉「はいよ」

 

シヴァ「光。私は」

 

木葉「え?」

 

シヴァ「私はなんて呼べばいいの」

 

木葉「シヴァも呼びたい名前で呼んでもいいぞ?」

 

シヴァ「なら、光って呼ぶ」

 

木葉「はいよ」

 

 

 

ドォォォォォン!

 

 

 

木葉「?」

 

 

 

みんなが空を見ると丁度炎天とトガミヒメの戦闘が終わっていた。

 

 

 

スタッ

 

 

降りてきたトガミヒメには傷がなかった。

 

 

 

ドシン!

 

 

落ちてきた炎天は傷を負っていた。

 

 

 

トガミヒメ「これで私の勝ちですね?炎天」

 

炎天「チッ…てめぇ…」

 

トガミヒメ「悔しいでしょうね?女性である私に負けたなんて」

 

炎天「だぁー!うるせー!何も言うなー!」

 

木葉「…あはは」

 

ライブラ「はぁ…全くあの子たちは…」

 

木葉「でも楽しくていいな」

 

ライブラ「…そうですね」




〜物語メモ〜

六門九門
六門九門(ろくもんここのかど)は木葉(光)とライブラが作り出したもの。
常にライブラを守り、常に木葉の眷属として動く。
六門九門とは三幻力と六属性の計9人の総称。


三幻力は圧縮、軍神、雷獄の3つの幻力のこと。
六属性は炎、水、風、氷、光、闇の6つの属性のこと。


三幻力
圧縮→銀神(ぎんかく)
軍神→トガミヒメ
雷獄→刹那

六属性
炎→炎天
水→アクア
風→風神
氷→シヴァ
光→キル
闇→ルグレ


幻力とは、六属性に属さない特殊な力のこと。
三幻力とは、幻力を持った人物たちの総称。
(3人いるから三幻力。4人なら四幻力となる)


それぞれの力
圧縮…あらゆるものを潰す幻力。
軍神…あらゆるものを浄化する幻力。
雷獄…あらゆるものを堕とす幻力。

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