その頃…
長津「みんな、光を見なかったかい?」
早乙女「光ですか?」
本庄「見てないですね…」
三室「なんだ?まだ来てないのか?」
長津「あぁ、そろそろ来てもおかしくないんだけどね…」
条乃「あいつなら大丈夫だろ。死にゃしねぇよ」
長津「まぁ、そうだが…」
倉本「なら矢巾さんに見てもらいましょうよ」
立花「確かに。光輝なら阻害されてなかったら見えるしな」
矢巾「分かりました。サジタリウス。力を貸して」
サジタリウス「あぁ、いいぞ」
矢巾は千里眼の能力を使った。
矢巾「…いました」
長津「今どの辺?」
矢巾「あ、誰かと一緒にいますね」
長津「誰かと?」
矢巾「えぇ、女の子です。だっこしてます」
長津「こっちに来てる?」
矢巾「はい。その子をだっこしながらこっちに来てます」
長津「なるほど…」
条乃「またあいつ誰かに手を出したな?」
本庄「条乃さん!光さんは人助けをしたんだと思います!そんな言い方はダメですよ!」
条乃「じゃあ手助けじゃなかったらどうするよ?」
本庄「私が条乃さんの料理を食べます!」
三室「!?」
矢巾「!?」
条乃「それじゃあ罰にならんだろ…」
三室 (和人の料理か…)
矢巾 (流石に罰になりますね…)
本庄「じゃあ私が勝ったら1週間家事やってくださいね!」
条乃「いいだろう!やってやるぜ!」
矢巾 (条乃さん…お疲れ様でした)
長津「ところで、光はどの辺?」
矢巾「そうですね。ここから少し歩いたところに橋がありますよね?もう少ししたらその橋に着くってくらいです」
長津「じゃあもうすぐ着くね。飲み物でも用意しておこうかな」
スタスタスタ
長津は台所に行った。
佐野守「矢巾さん!光さんがだっこしてる女の子はどんな子ですか?」
矢巾「そうですねぇ…服は白で服と言っても恐らく布1枚かと、それに裸足、体に傷は無いようです。でも、ずっと目を閉じていますね」
佐野守「それって…」
風和瀬「捨てられた子…だったりしますか?」
矢巾「…分かりません。でも、可能性はあります」
本庄「…」
倉本「…」
早乙女「何かあったら私たちが守らないと…」
立花「目を閉じてるってどういう事だ?」
矢巾「分かりません…」
三室「目が見えねぇのかもな」
矢巾「なるほど…そうかもしれませんね」
本庄「目が見えない…ですか…」
佐野守「じゃあその子のために光さんは家に連れてくるってことですかね」
風和瀬「そうかもしれませんね」
三室「なら風和瀬。お前の能力でその子の心を読めばいいんじゃないのか?」
風和瀬「!!」
三室「そうなればこっちも会話がスムーズにできるだろ?」
風和瀬「でも…」
三室「?」
風和瀬「私はそれでも良いんですが、その子がどう思うかは分かりません」
三室「…そうか」
本庄「光さんも一応読めるので光さんに任せてはどうでしょうか?」
三室「それもそうだな」
その頃光は…
光「さて、この橋を通ればもうすぐだな」
??? (…)
光(あ、どうしよ。だっこしてたら会話できねぇな…)
ライブラ (なら私がやりましょうか?)
光 (ライブラ。できるのか?)
ライブラ (えぇ、大丈夫ですよ)
光 (ならお願い。話す時は肩を叩いてやってくれ)
ライブラ (はい)
トントン
そう言ってライブラはその子の肩を叩いた。
??? (!!)
??? (…何かあったのかな…)
スッ
その子は手を出した。
ライブラ (も・う・す・ぐ・つ・き・ま・す・よ)
??? (!!)
??? (…手が冷たい…お日様が出てるのに。それに、あの人の手じゃない…誰だろ…)
その子が混乱していると…
スーッスーッ
ライブラ (こ・わ・が・ら・な・い・で)
??? (!!)
ライブラ (わ・た・し・は・き・み・の・み・か・た・だ・よ)
??? (味方…そっか…)
スーッスーッ
その子はライブラの手に文字を書いた。
??? (あ・り・が・と・う・ご・ざ・い・ま・す)
ライブラ (ありがとうございます…ね。良かった…通じた…)
ライブラはその子から手を離した。
光「どう?ライブラ。なんて言ってた?」
ライブラ「もうすぐ着きますよって言ったら、ありがとうございますですって」
光「そっか…それは良かった」
ライブラ「それでは…」
光「あぁ、ありがとうライブラ」
スゥーーーーーーーーーッ
ライブラは姿を消した。
光 (みんなにはどう話そうかな)
その頃他の十二天星たちは…
矢巾「そろそろ着きますよ」
長津「じゃあ玄関開けてくるね」
条乃「俺たちはどうしたらいいんだ?」
本庄「条乃さんは口を閉じてた方がいいですよ」
条乃「な!?」
三室「だーっははは!和人!お前はお口にチャックしろよ!」
条乃「うるせぇ!」
三室「お前は余計なことしか言わねぇからな〜口閉じてた方がいいぞ?」
条乃「くっ…てめぇ…」
三室「にしし」
ガチャ…
光が玄関前に着くと同時に玄関が開いた。
光「ん?」
中から智志が出てきた。
長津「やぁ光。おかえり」
光「智志か。ただいま」
長津「さ、その子を抱えながらじゃ玄関は開けられないだろうから入って」
光「ありがとうよ」
そう言って光は家に入った。
本庄「おかえりなさい光さん」
光「お、本庄か。ただいま」
矢巾「おかえりなさい光さん」
光「あぁ、おかえり」
佐野守「光さんその子は誰ですか?」
光「この子は駅の近くにいたんだ。まぁ、ちょっとこの子について話があるから聞いてくれるか?」
早乙女「分かったわ。でも、まずは水分補給ね」
光「そうだな」
本庄「じゃあその子の水分補給は私が」
光「ん?あぁ、ありがとう」
本庄がその子を抱こうとした。
??? (え…何…誰…怖い…やめて…離れたくない…)
その子は光から離れようとしなかった。
本庄「あれ…離れませんね」
風和瀬「姫乃ちゃん!その子は光さんから離れたくないそうですよ!」
本庄「そうなの?」
風和瀬「はい!いきなり触られて怖がってます!」
本庄「あ…そっか…」
条乃「結局心を読むんじゃねぇか」
風和瀬「仕方ないです。あの子が嫌がってたので」
三室「和人?お口チャックは?」
条乃「うるせぇ」
トントン
光がその子の肩を叩いた。
本庄「光さん何してるんですか?」
光「あぁ、会話の合図。この子はこうしないと会話できないんだ」
本庄「そうなんですか…」
光が肩を叩くとその子は手を出した。
本庄 (手?)
すると光はその子の手に文字を書いた。
光 (な・に・か・の・む・?)
本庄「!!」
風和瀬「!!」
するとその子は光の手に文字を書いた。
??? (は・い)
光「智志。何か飲み物くれないか?できれば飲みやすいのを」
智志「分かった。外に出たのならスポーツドリンクでもいいか?」
光「あぁ、それでいいよ」
智志「分かった」
スタスタスタ
智志はそのまま台所に行った。
風和瀬 (手に文字を書いてた…もしかして…)
三室「なぁ、風和瀬」
風和瀬「何ですか?」
三室「あの子、目が見えないだけじゃなさそうだな」
風和瀬「やっぱり…三室(みむろ)さんもそう思いますか?」
三室「あぁ…本庄があの子をだっこしようとした時、あの子は嫌がった。そしてお前が言った怖がってるってのもある。恐らくいきなりの事で身構えたんだろう。でもあの子は小さいから恐怖になった」
風和瀬「そうですね。その通りです」
三室「となるとやはり…」
風和瀬「目が見えないだけじゃなく…耳も聞こえないんじゃ…」
その間、光とその子は水分補給を終えた。
光「さて、水分補給も終わったことだし、そろそろこの子の話をしようかな」
本庄「あ、じゃあそこのソファに座ってください」
光「あ、あぁ、分かった」
スタスタスタ…スッ…
光はソファに座った。
??? (これは…なんだろ…ふわふわしてる…)
スッ
光はその子の手を取り文字を書いた。
光 (い・ま・か・ら・き・み・の・こ・と・を・は・な・す・よ)
その子は光の手を取り文字を書いた。
??? (わ・か・り・ま・し・た)
光「よしっ…」
光はその子を隣に座らせた。
??? (…)
光「それじゃあ話なんだが…」
ギュッ
光「!!」
その子は光の腕に抱きついた。
本庄「あらあら…」
風和瀬「親子みたいですね」
光「怖かったのかな」
ポンポン…なでなで…
光はその子の頭を撫でた。
??? (あぁ…またしてくれた…)
光「落ち着いたかな」
風和瀬「すごく気持ちよかったみたいですよ!」
光「そっか…じゃあ話を始めようかな」
そうして光はこの子と何があったのかを説明し始めた。