木葉の幻想郷日記   作:バスタオル

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嫉妬と独占欲

魔理沙「言想ノ結?」

 

木葉「あぁ、そうだよ」

 

霊夢「言想って幻想郷の幻想?」

 

木葉「あーいや、違うよ。言想って言葉の想いと書いて言想だよ」

 

霊夢「あら、そうなの」

 

魔理沙「てかさ、それ相手の頭に直接語りかけることができるんだよな?」

 

木葉「うん。できるよ」

 

魔理沙「ならそれがあればその子と話せるんじゃないか?」

 

木葉「…あ、そうか」

 

霊夢「まぁ、そうよね」

 

木葉「じゃあ一応幾つか作っておくか」

 

魔理沙「私のを最初に作ってくれ!」

 

木葉「はいはい。分かった分かった」

 

ツンツン 

美羽が木葉の服をつついた。

 

木葉「ん?どうしたの?」

 

美羽「さっきの…なに?急に頭に声が入ってきた…」

 

木葉「あぁ、これはね…」

 

木葉は言想ノ結を手に取り答えた。 

 

木葉「これは相手の頭に声を届けることができるものだよ」

 

美羽「声を…届ける?」

 

木葉「あぁ。これがあれば耳が聞こえてなくても会話できるよ」

 

美羽「そっか。良かった」

 

ポンポン…なでなで… 

木葉は美羽を撫でた。 

 

美羽「んーーーー…」

 

木葉「それじゃあ俺はこれ作ってるわ」

 

霊夢「分かったわ」

 

木葉「じゃあこれ霊夢のね」

 

霊夢「私?」

 

木葉「あぁ。一緒に暮らすから霊夢にも持ってて欲しいな」

 

霊夢「分かったわ」

 

木葉「ちなみにこれは一方通行だからこっちの声は届いても相手の声はこっちに届かないよ。あくまで報告のためのものだからね。でもこれを持っている人同士なら会話ができるよ」

 

霊夢「分かったわ」

 

魔理沙「木葉!私のも!」

 

木葉「はいよ」 

 

木葉はその後、魔理沙と自分の分の言想ノ結を作った。

 

魔理沙「ありがとうだぜ!」

 

木葉「大事にしてくれよ?危ないものだから」

 

魔理沙「分かってるぜ!」

 

木葉「あと使う前はちゃんと誰に送るかを申告しろよ?」

 

魔理沙「それも分かってるぜ!」

 

木葉「ならよし」

 

霊夢「木葉。今日の夕飯の買い出し行ってきてくれないかしら?」

 

木葉「いいぞぉ〜何が足りないんだ?」

 

霊夢「ここに書いてあるから」

  

そう言って霊夢はメモを渡した。

  

木葉「分かった。行ってこよう」

 

スッ 

 

美羽「!!」

 

木葉が立ち上がったその時… 

 

ガシッ!

  

木葉「!!」

 

木葉が足元を見ると美羽が木葉の足にしがみついていた。

  

木葉「美羽?どうしたの?」

 

美羽「どこ行くの…」

 

木葉「買い物だよ」

 

美羽「私も…行く」

 

木葉「んー…分かった。じゃあ一緒に行こっか」

 

美羽「うん!」

 

木葉「じゃあ行ってくるわ」

 

霊夢「えぇ、行ってらっしゃい」

 

スタスタスタ 

木葉と美羽は買い出しに行った。 

 

霊夢「…」

 

魔理沙「どうした?霊夢。木葉が取られて悔しいのか?」

 

霊夢「なんでもないわよ」

 

魔理沙「まぁ、あの子は耳が聞こえないから木葉から離れると不安になるんだと思うぞ?」

 

霊夢「だからなんでもないって」

 

魔理沙「まぁ、木葉を襲うなら程々にな」

 

霊夢「お、襲わないわよ!」

 

魔理沙「さぁーどうだか」

 

霊夢「…」

 

魔理沙「それじゃあ私は帰るぜ!」

 

霊夢「はいはい」

 

魔理沙「じゃあな!霊夢!」

 

霊夢「はいはい」

 

ピューーーン 

魔理沙は箒に乗って帰っていった。 

 

霊夢「…嫉妬しているのかしら…自分でもよく分からないわ…」

 

 

場所…人里

 

木葉「んーと…店は確かこの辺だったよな…」

 

咲夜「あら、ひよっこじゃない」

 

木葉「!!」

 

木葉は声のした方を振り向いた。

  

木葉「おや?咲夜さん」

 

咲夜「あなたもお買い物?」

 

木葉「あぁ、そうだよ」

 

咲夜「あら…あなた…この子…」

 

咲夜は足元にいる美羽を見た。 

 

木葉「ん?美羽のことか?」

 

咲夜「み…美羽…あなた…もう…霊夢との子を…」

 

木葉「違うって!この子は霊夢とは関係ないって!」

 

咲夜「あら、でも他に無いんじゃないかしら?霊夢との子供って事以外」

 

木葉「この子は向こうの世界に帰った時に会ったんだよ。身寄りがなさそうだから保護してるんだ」

 

咲夜「じゃあ誘拐ね」

 

木葉「…咲夜さんは俺にどうなって欲しいわけ」

 

咲夜「そうね。土に還ってほしいわね」

 

木葉「…」 

咲夜「…」

 

木葉「…はぁ、物騒になったね。咲夜さん」

 

咲夜「これが普通よ」

 

木葉「…凶悪鬼畜メイド」ボソッ 

 

グサッ!

  

木葉「ぐおぉぉあぁぁぁぁぁぁ!」

 

美羽「!!」 

 

木葉にナイフが刺さった。

  

美羽「光…大丈夫…」

 

美羽が木葉に寄り添う。

 

咲夜「へぇ…あなた。この子にどんな調教したのよ。あなたを心配するなんて」

 

木葉「あー…いてぇ…まぁ…咲夜さんよりも優しいってことなんだよ」

 

咲夜「あら?私も優しいわよ?」

 

木葉「優しいやつはナイフなんて飛ばさねぇよ…」

 

咲夜「さぁ?なんの事かしら?」

 

木葉「くっ…」

 

咲夜「まぁ、なんでもいいわ。ちゃんとその子を守りなさいよ?」

 

木葉「分かってるって…」

 

咲夜「それじゃあ…」

 

パチン! 

咲夜は指を鳴らし、時を止めてその場を去った。 

 

木葉「…全く、時間を操るってのはつくづくチートだと思うわ」

 

美羽「光…大丈夫?」

 

木葉「あぁ、大丈夫だよ。さ、早く買い物済ませて帰ろっか」

 

美羽「うん…」

  

その後、木葉と美羽は買い物を済ませ、帰宅した。

 

 

場所…博麗神社

 

木葉「霊夢ー!帰ったよー!」

 

霊夢「おかえり木葉。ありがとうね」

 

木葉「あぁ、いいってことよ」

 

霊夢「じゃあご飯作るから」

 

木葉「おう。分かった」 

 

木葉と美羽はその後ご飯ができるまで一緒に過ごした。その日の夕食はとても美味しく美羽も喜んでいた。

  

そしてその夜… 

 

霊夢「木葉…」

 

木葉「ん?どした?」

 

霊夢「スゥーッハァーッ」

 

霊夢は木葉の匂いを嗅いだ。

  

霊夢「いい匂い」

 

木葉「そりゃどうも」

 

霊夢「ねぇ木葉…」

 

木葉「ん?」

 

霊夢「久しぶりに…キスしたい」

 

木葉「!?」

 

霊夢「ねぇ…ダメかしら」

 

木葉「い、いいよ…」 

 

チュッ 

 

木葉「!?」 

 

木葉が答えたのと同時に霊夢は木葉にキスをした。 

 

木葉「んーっ…」

 

霊夢「はぁ…はぁ…もっと…」

 

木葉「え…ちょ…まっ…」 

 

霊夢はその後少しの間キスをした。

 

木葉「…全く。どうしたの霊夢」

 

霊夢「いや…まぁ…その…」

 

木葉「…」

 

霊夢「我慢…きかなかった…」

 

木葉「そっか…でもまぁその…」

 

霊夢「?」

 

木葉「あれくらい強引な方が…好き…」

 

霊夢「!!」

 

木葉「だから…その…またしてくれると…嬉しいな…」

 

霊夢「わ、分かった…」

 

その様子を見ていたひとつの影…

 

美羽(光…やっぱりあの人と…欲しい…光が欲しい…)

 

 

ー翌日ー

 

霊夢「ふぁー…眠い…ちゃんと寝たはずなのに眠い…」

 

霊夢はこの時、ある異変に気づく。

  

霊夢「あれ…木葉が…いない」

 

魔理沙「霊夢ー!遊びに来たぜー!」

 

霊夢「あら魔理沙。いらっしゃい」

 

魔理沙「木葉はいるか?」

 

霊夢「それがいないのよ。朝起きた時から」

 

魔理沙「じゃああの子の耳を治すために向こうの世界に帰ったのかもな」

 

霊夢「そうね。じゃあまた帰ってくるわね」

 

魔理沙「というかさ、永琳に頼めばいいんじゃないのか?」

 

霊夢「あ、そっか。それもあるわね」

 

魔理沙「とりあえず連絡入れようぜ」

 

霊夢「そうね」

 

魔理沙は懐から昨日木葉から貰った言想ノ結を取り出した。

  

魔理沙「言葉を…木葉に…」

 

だが言想ノ結は光を発さなかった。

 

魔理沙「ありゃ?おかしいな…光るはずなんだが…」

 

霊夢「じゃあ私ので…」

 

霊夢も言想ノ結を取り出した。

 

霊夢「言葉を木葉に」

 

だが、霊夢の言想ノ結も変化しなかった。

  

霊夢「あれ…私のも反応しない…」

 

魔理沙「確か木葉は場所は違っても届くって言ってたよな?」

 

霊夢「えぇ…言ってたわね…」

 

魔理沙「…」 

霊夢「…」

 

魔理沙「あ、じゃあ木葉の名前じゃなく光って名前ならどうだ?」

 

霊夢「やってみましょう」

 

魔理沙「言葉を光に」

 

霊夢「言葉を光に」 

 

だが言想ノ結は変化しなかった。 

 

魔理沙「うーん…おかしいな…」

 

霊夢「壊れてるのかしら?」

 

魔理沙「いや?私でもそこまで雑に扱ってないし昨日貰ったばかりだぜ?」

 

霊夢「そうよね…」

 

魔理沙「あ、じゃあ木葉の仲間に連絡するのはどうだ?」

 

霊夢「あ、そっか」

 

魔理沙「向こうの世界に戻ってるならあの人たちにも会ってるだろうから」

 

霊夢「そうね。やってみましょう」 

 

霊夢は言想ノ結に向かって言った。 

 

霊夢「言葉を木葉の仲間に」

  

ぽわ〜ん 

言想ノ結は光を発した。 

 

魔理沙「やった!成功だぜ!」

 

霊夢「えぇそうね」

 

魔理沙「早く木葉の事を言おうぜ!」

 

霊夢「あ…でもあの人たちってこれ持ってたっけ?」

 

魔理沙「あ…」

 

霊夢「と、とにかく言ってみましょうか」

 

魔理沙「そ、そうだな」

 

霊夢「もしもし?聞こえるかしら?私は博麗霊夢。実は木葉の事で聞きたいことがあるのよ」

 

魔理沙「…」 

霊夢「…」

 

魔理沙「…返事…ないな…」

 

霊夢「えぇ…そうね」

 

 

その頃現代では…

 

霊夢(もしもし?聞こえるかしら?私は博麗霊夢。実は木葉の事で聞きたいことがあるのよ)

 

長津「おや?霊夢さん?木葉の事で聞きたいこと…?」

 

早乙女「長津さん!さっき霊夢さんから…」

 

条乃「俺もだ」

 

佐野守「私も来ました!」

 

本庄「私も聞こえました」

 

双葉「俺も!」

 

矢巾「僕も聞こえました」

 

三室「俺もだ」

 

倉本「私もです」

 

立花「俺も聞こえたぜ」

 

風和瀬「私も聞こえましたー!」

 

長津「みんな聞こえてるんだね」

 

早乙女「何かあったんですかね?」

 

長津「さぁ…どうだろうね」

 

条乃「あいつなら平気だろ。そうそう死なねぇし」

 

長津「うーん…」

 

 

その頃幻想郷では…

  

魔理沙「木葉は確か、持ってない人からの声は聞こえないって言ってたぜ!だからこっちの要件を言ったらどうだ?」

 

霊夢「そうね。そうしましょう」

  

霊夢は言想ノ結に向かって言葉を発した。 

 

霊夢「木葉がいなくなったのよ。そっちの世界に戻ったんだと思うんだけど見てないかしら?美羽ちゃんの耳を治すためにそっちの世界に戻るって言ってたから大丈夫だと思うけど念の為にいるか確認したいのよ」

 

霊夢はそのまま言想ノ結を口から離した。 

 

魔理沙「届いたか?」

 

霊夢「…多分ね」

 

 

その頃現代では…

 

条乃「光がいなくなった?」

 

長津「んー昨日幻想郷に戻ったばかりだよね?」

 

早乙女「そうですね」

 

条乃「じゃああの子の耳を治すためにどこかにいるんだろ?」

 

三室「アホか。それを確認したいって言ってんだろ?向こうが」

 

条乃「何だ?喧嘩売ってんのか?」

 

本庄「お二人とも…うるさいです」

 

条乃「すまねぇ…」

 

三室「わ、悪かったな…」

 

長津「光輝。光が何処にいるか分かる?」

 

矢巾「…残念ながら分かりません。この世界にはいないようですよ」

 

長津「んー…」

 

立花「また事件か?」

 

風和瀬「光さんなら何とかできると思いますが…」

 

佐野守「難しいですね…」

 

倉本「そう言えばこの直接頭に聞こえるのは何でなんだろ…」

 

条乃「光がなんか作ったか向こうにその能力を持つやつがいるんだろうな」

 

倉本「なるほど…」

 

長津「…」

 

双葉「これは…嫌な予感がしますね」

 

早乙女「私も同じです」

 

条乃「智志。これはもう…」

 

三室「あっちに行くしかないんじゃないか?」

 

立花「俺も同感だ」

 

長津「…そうだな。一度幻想郷に行ってみようか…」

 

こうして光を除いた十二天星たちは幻想郷に行くことにしたのだった。

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