条乃「おい早乙女!てめぇ一体どういうことだ!」
早乙女「…」
佐野守「渚ちゃん…」
条乃「おい!」
光「和人。やかましいわ。少し黙れ」
条乃「あ?なんだと?」
光「渚を見ろよ。お前がギャーギャー言うから困ってんだろ」
条乃「だからどうした!それが負けを認めたことと関係あんのか?」
光「ねぇよ。だがお前がそうやって突っかかると渚が話せないだろ」
条乃「…」
光「少しは渚の話を聞こうとしろよ」
条乃「チッ…」
条乃は黙った。
光「ほら渚。話してごらん。なんでリタイアしたの?」
早乙女「…あの人から話を聞いたんです…これまでの事を」
光「これまでの事?」
早乙女「うん…あの人は何故大罪と呼ばれるようになったのか、その時この世界で何が起こったのか、そして現状も含めて私に話してくれたの」
光「…」
早乙女「あの人たちは私たちの力を"奪う"のではなく"借りたかった"だけだそうです。あの人は私たちに助けを求めるつもりだったんだけど大罪たちをまとめている人が私たちの力を奪うように指示したんだそうです」
長津「ということは奪おうとしているのはエクス・マキナだけで大罪たちは借りようとしているだけか」
早乙女「はい…そうです」
光「じゃあなんでリタイアしたの?」
早乙女「…私はその話を聞いて戦う意味が無いと判断しました。あの人たちは嘘は言ってません。ほんとにただ力を借りたい、つまり助けを求めていただけなんです。私はそんな人たちと戦いたくありません」
光「…なるほど」
本庄「渚ちゃん…」
光「なぁ智志」
長津「ん?」
光「あいつに…エクス・マキナに話してみないか?この事を」
長津「…その意見には賛成するが、いかんせん話を聞いてくれるかどうか…」
光「…じゃあ俺が行こうか?」
長津「どういう事だ?」
光「俺があいつと話してこようか?」
長津「…できるのか?」
光「話すだけならできるだろうな」
長津「んー…」
長津が考えているとエクス・マキナが声を上げた。
エクス・マキナ「1回戦の結果 大罪側は3人、十二天星側は2人勝ち進みました。さて、次に進めましょうか」
そう言ってエクス・マキナがルーレットを回そうとした時
光「ちょっと待ちな」
エクス・マキナ「!!」
光「なぁ、エクス・マキナさんよぉ」
エクス・マキナ「…何でしょうか」
光「お前、何故こんなことしてるのか自分で分かってるんだよな?」
エクス・マキナ「…どういう事でしょうか?」
光「そのままの意味だ。この戦いに意味はあるのか?」
エクス・マキナ「…えぇ、ありますが」
光「じゃあその意味はなんだ?」
エクス・マキナ「…始まる前にも言いましたが、私たちがあなたたちの力を奪うためです」
光「…で、どうするわけ?奪ってから」
エクス・マキナ「それは…」
エクス・マキナは黙った。
光「話はある程度聞いたぞ。それを聞いて俺は考えた。能力を奪う必要はあるのかと」
エクス・マキナ「!!」
光「お前、"あいつら"から世界を守りたいだけなんだろ?」
エクス・マキナ「…」
光「なのになぜ俺たちの力を奪おうとする。助けを求めれば事は済んだだろ?」
エクス・マキナ「…かつて共に世界を作った…現在は大罪と呼ばれ恐れられた人たちはある人たちによってその世界を奪われてしまった。彼らは異世界から来て私たちの世界を奪った。その世界を取り戻そうと考えた私たちはある事を考えた。それは、昔追放された世界に住む新たな力を持つ者から力を奪おうということだった」
光「…俺たちのことか」
エクス・マキナ「そう。あいつらが私たちの世界を奪ったように私たちもあなたたちから力を奪おうとした」
光「…なるほど、つまりはあいつらと同じになりたかったわけだな?」
エクス・マキナ「…違う」
光「…違わねぇよ。奪うということ自体同じだろ。やってることは」
エクス・マキナ「…」
光「お前は自分たちの世界を守りたいだけなんだろ?なら、あいつらと同じになるのは違うんじゃないか?」
エクス・マキナ「…」
光「普通に助けを求めたらいいじゃねぇか。ここにいる12人は星座の力を持つ人間なんだぜ?」
エクス・マキナ「…」
エクス・マキナは口を開かなかった。
アセディ「…すごいねあの人たちは」
オルグイユ「…あぁ」
アンヴィ「…やっぱり、私はあの人たちから力を奪うのは反対だよ」
オルグイユ(さぁ…どうする。エクス・マキナ)
アセディ(正直僕たちはあの人たちの意見に賛成だよ)
アンヴィ「…」
エクス・マキナ「…なら」
光「…」
エクス・マキナ「…なら、あなたたちはどうなのよ…アヴァリスとグラ…2人を奪っておいて…」
光「…」
エクス・マキナ「あの2人を奪っておいて…」
光「その2人は結局"能力を奪うため"に動いたんだろ」
エクス・マキナ「…」
光「あのな、最初から助けを求めてたら良かったんじゃないのか?考えてもみろよ。あの2人は俺たちだけでなく、霊夢たちにも危害を加えた。関係のない人たちにまで影響を与えた。ゴードンに関しては俺の母親までも奪った」
エクス・マキナ「…」
光「実に腹立たしい。親を奪われた気持ちがお前に分かるか?」
エクス・マキナ「…」
光「あいつが死んだのはその報いだろ。関係のない人たちや世界にまで手を出して。それでいざ殺されてそれが奪われたとか言って被害者ぶるのか?」
エクス・マキナ「…」
光「グラに関してもそうだ。霊夢たちから色々聞いた。俺たちを取り込み、幻想郷を消そうとしてたらしいな?俺たちの力を奪う先は、幻想郷の破壊。ここで目的が違うのが分かるだろ。お前は力を奪って世界を取り戻すんだろ?だがグラは違った。能力を奪い、幻想郷を消そうとした」
エクス・マキナ「…」
光「殺される理由がある人たちを奪われたとか言って被害者にするのはお門違いだろ」
エクス・マキナ「…」
光「俺たちは奪ったんじゃない。それ相応の対処をしただけだ」
エクス・マキナ「それが…」
光「…」
エクス・マキナ「それが…私たちからしたら…奪ったってことなんでしょ!」
ブォン!
光「!!」
エクス・マキナは攻撃しようとした。
エクス・マキナ「こっちの世界がどうなってるのか知らないからそんな事言えるのよ!何も知らないあなたたちが私たちの何を語れるのよ!」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥ!
エクス・マキナに魔力が集まる。
エクス・マキナ「私はただ世界を取り戻したいだけよ!」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥ!
エクス・マキナの魔力がどんどん上がる。
エクス・マキナ「もう何も奪わせない…これ以上…何も…」
エクス・マキナの魔力が上限を達した。
エクス・マキナ「これ以上何も!」
ジジジジ…ビリビリ!
辺りに電気が走る。
光「…」
長津「…なんでこうなるんだ」
光「…心が幼いだけだろ。ここで逆上するのは間違ってる。ここで逆上するってことはそれ以外の選択肢が無いからだろうな。ただ怒って暴れるしか頭に無いんだろうな」
長津「…」
エクス・マキナ「そこまで知っててなんで助けようと思わないのよ!私たちが辛い目をしてきたことを知っててなぜ助けようとしないのよ!」
光「ほら、聞いたか?なぜ助けようとしないのかだってよ。さっきまで奪われたとか言ってたのにな。結局、あいつが1番自己中心的だな。奪われたとか喚き散らし、挙句助けようとしなかったらなぜ助けないのかと言ってくる。素直にならず、思い通りにいかなかったら他人のせいにして、自分は悪くないよう言い聞かせてる。これじゃあ命令を守るやつなんかいないわな…グラみたいに」
長津「…そうだな」
オルグイユ「エクス・マキナ!俺たちも同じだ!」
エクス・マキナ「!!」
光「…」
オルグイユ「俺たちもこの戦いをする意味が無いと思っている!最初から助けを求めていればアヴァリスやグラが死ぬことなんてなかった!」
エクス・マキナ「…」
光「あーあ…言っちゃったか…」
長津「光。どういう事?」
光「想像してみ?誰かがやったことに対して意味が無いとか言って全てを否定したり、こんなことにならなかったとか、すべての責任を押し付けるようなことを言ったらどうなるよ?その人はその責任から心を閉ざすんじゃないか?」
長津「…なるほど」
エクス・マキナ「私の…せい…アヴァリスやグラが死んだのも…私の…」
オルグイユ「エクス・マキナ!もういい!これ以上この人たちに迷惑をかけるな!」
光「ほら、聞いたか?智志。迷惑をかけるなだとよ。責任を押し付けてる。少なからず関わっているやつが今更責任をあいつに押し付けようとしてる」
長津「…」
光「なぁ、智志」
長津「…なんだ?」
光「子供が1番して欲しいことって何か知ってるか?」
長津「…さぁ?」
光「…"受け入れて欲しい"ことだよ」
長津「受け入れて欲しい?」
光「あぁ、子供ってのは自分がしたことを否定されると次第に何もしなくなる。何故なら、何をしてもそれを"受け入れてもらえない"からだ」
長津「じゃあ…どうすれば…」
光「一旦落ち着かせて改めて話し合おう。今度は、否定的な言葉を使わずにちゃんと話を聞いて結論を出そうか」
長津「…分かった」
エクス・マキナ「もういいよ!どうせみんな私に責任を押し付けるんでしょ!私が悪いんでしょ!私がいなかったらこうはならなかったんでしょ!」
光「ほら…ね」
長津「…」
エクス・マキナ「ならもういい!みんないらない!みんな私の前から消えて!」
エクス・マキナは技を発動した。
エクス・マキナ「死滅 冥獄堕忌!!」