俺たちは歩いていた。ひどく荒廃した世界を。
光「…ほんとにこの先にいるのかよ」
エクス・マキナ「…えぇ、います」
条乃「ったく」
長津「すまないな…和人。肩貸してもらって」
条乃「構わねぇよ」
立花「それにしてもさっきのやつは動きが速かったな」
双葉「もしかしたら倉本よりも速いのかもな」
倉本「…そうかもしれない」
本庄「で、でも…今回は話し合いするってことですし…」
三室「だが穏便に済むとも限らん」
本庄「それは…まぁ…そうですが…」
風和瀬「ねぇ、アンヴィさん」
アンヴィ「何でしょうか」
風和瀬「ロンギヌスって人、誰か知ってますか?」
アンヴィ「ロンギヌス…すいません。分かりません」
風和瀬「そっか…ありがとね」
アンヴィ「いえいえ」
風和瀬「あ、じゃあ喜怒哀楽?の人について何か知ってませんか?」
アンヴィ「喜怒哀楽ですか?」
風和瀬「はい」
アンヴィ「…喜怒哀楽は、その名の通り、4つの感情からなる存在でして、私たちはある日、その人たちによってこの世界を奪われました。ある人は計画が思い通りに進み喜び、ある人は怒り狂い、ある人は人を哀れみ、ある人は殺すことすら楽しんでいた」
風和瀬「…」
アンヴィ「ちなみに、喜怒哀楽の怒の烙印を持つ人の名はメギストス。喜の烙印を持つ人の名はルーフ。哀の烙印を持つ人の名はウリン。楽の烙印を持つ人の名はレヴィリーです」
風和瀬「じゃあ、ロンギヌスは…」
アンヴィ「すいません。分かりません」
風和瀬「そうですか…」
エクス・マキナ「みなさん。見えましたよ」
十二天星たちはエクス・マキナが指した方を見た。
条乃「なんだ?あれは」
立花「結界が張られてるね」
長津「あぁ、とても硬そうな結界だな」
光「…」
倉本「さっきの人もここにいるんですよね?」
本庄「そういう事ですよね…」
三室「まぁ、当然だな」
風和瀬「…」
エクス・マキナ「…行きましょう」
みんなはエクス・マキナに着いて行った。
トコトコトコ
みんなは結界の近くで止まった。
エクス・マキナ「…」
スッ
エクス・マキナは手を出した。
バリバリ!
十二天星「!!」
エクス・マキナは結界に触れた途端、電気が走った。
エクス・マキナ「…やはりそうでしたか」
条乃「突破できねぇのか?」
双葉「触れたら電気が走るみたいだね」
条乃「なら誰が電気に耐性のある奴はいねぇのか?」
立花「いや、いたとしても無理だろうね」
条乃「どういう事だ?」
立花「…この結界、普通にやっても壊せないよ」
条乃「じゃあどうすんだ?」
立花「…」
???「あー悲しかや悲しかや」
十二天星「!!」
十二天星たちが空を見るとそこには1人、見下ろしている人がいた。
???「この程度の結界すら壊せないとは…哀れだね」
エクス・マキナ「…」
条乃「誰だテメェ」
ウリン「私は哀の烙印を持つ者 名前をウリン」
風和瀬「あれが…喜怒哀楽の…」
ウリン「メギストスから聞いています。エクス・マキナが知らない連中を連れて帰ってきたと」
エクス・マキナ「なら話が早いですね。通してください」
ウリン「いいですよ」
風和瀬「え…いいんだ」
ウリン「話があってきたんでしょ?」
エクス・マキナ「えぇ、そうです」
ウリン「なら直接会った方が良いんじゃない?」
エクス・マキナ「…」
パチンッ!
ウリンは指を鳴らした。
シュゥゥゥゥゥゥゥゥ…
するとみるみる結界が解除されていった。
ウリン「さ、行きな」
エクス・マキナ「…」
ウリン「行かないの?」
エクス・マキナ「…どういうつもりですか?」
ウリン「え…何が?」
エクス・マキナ「…あなたが素直に通すとは思えませんが」
ウリン「まぁ、あの人の言いつけでここに来たら通すように言われてるんだ」
エクス・マキナ「あの人…」
ウリン「さ、行きな。結界を展開するよ?」
エクス・マキナ「みなさん。行きましょう。正直信用なりませんが行くしかないです」
条乃「じゃあ行くか」
スタスタスタ
一行はそのまま結界の中に入った。
そこは…何も無い空間だった。
条乃「おーい。何も見えんぞー!」
双葉「真っ暗だね」
エクス・マキナ「ちょっと待って」
トコトコトコ
前方から足音が聞こえた。
???「へぇーあなたたちがメギストスが言ってた人?」
条乃「誰だ?」
ルーフ「私はルーフ。喜の烙印を持つ者です」
エクス・マキナ「ルーフ。ここを通して。総括者に会わせて」
ルーフ「良いですよ〜」
条乃(やけに機嫌がいいな。こいつ」
ルーフ「…口の利き方には気をつけてくださいね」
条乃「!?」
条乃(こいつ…心を読めるのか…)
ルーフ「えぇ、まぁ、読めますよ」
条乃(くっ…)
エクス・マキナ「さぁ、行こう」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥ…
足元に魔法陣が展開された。
シュッシュッシュッ…
その魔法陣に立つとみんなは順々に次の場所へ進んだ。
シュゥゥゥゥゥゥゥゥ…
???「やっと来た!やっと来た!」
十二天星「?」
レヴィリー「私は楽の烙印を持つ者 レヴィリー!」
光「…面倒くさそうだな。あいつ」
双葉「…分かる」
レヴィリー「ねー!ねー!誰か相手になってよ!私の…サンドバックの!」
十二天星「!?」
エクス・マキナ「…あなたに用はないです。通してくださ…」
レヴィリー「負け犬が何言ってんの?」
エクス・マキナ「…」
レヴィリー「私たちにボコボコにされて逃げたのに。私たちになにか文句でも言える立場なの?」
エクス・マキナ「…」
レヴィリー「そんな生意気な口を聞くなら…殺すよ?」
エクス・マキナ「…」
メギストス「レヴィリー。止めんか。アホらしい」
レヴィリー「ア、アホ!?メギストス!失礼!」
メギストス「実際アホだろがお前」
レヴィリー「アホじゃないし!」
メギストス「どうでもいいわ。とにかく、そいつらには手を出すな。まだ命令が来てない」
レヴィリー「やだ!」
メギストス「殺されるぞ?お前」
レヴィリー「それもやだ!」
メギストス「…」
レヴィリー「私の言うこと聞けないの?」
メギストス「誰に口聞いてんだよお前」
レヴィリー「だって!」
メギストス「だってもなにもこれはあいつの件だ。下手に手を出すな」
レヴィリー「むー…」
メギストス「俺はお前を失いたくない。下手に手を出してあいつに殺されるのはごめんだ」
レヴィリー「メ、メギストス…」
メギストス「ほらな、お前は単純バカだろ」
レヴィリー「な!?バカじゃない!」
メギストス「うるせーわ。お前ら。あいつが呼んでる。さっさと行け」
エクス・マキナ「…みなさん。行きましょう」
トコトコトコ
エクス・マキナたちは先に進んだ。
ガチャ…ギィィィィィィィィィ……
思い扉が開く音が聞こえた。
条乃「なんだ、この暗い部屋は」
長津「うーん。何も見えないね」
光「…」
佐野守「く、暗い…怖い…」
本庄「麗奈ちゃん。私がいますよ」
佐野守「姫乃ちゃん…」
ギィィィィィィィィィ…バタン!
佐野守「ひぃぃぃぃぃ!」
双葉「扉が閉まっただけだよ」
佐野守「それが怖いんです!」
立花「それは分かる」
矢巾「立花さんまで…」
エクス・マキナ「…」
???「なんだ?やっと来たのか。随分待たせてくれるじゃねぇか」
声は前方から聞こえた。
光(ん?誰だ?)
???「随分久しぶりだな。大罪の総括者 エクス・マキナ」
エクス・マキナ「…えぇ、そうですね」
???「で、なんだ?また殺されたいのか?」
エクス・マキナ「いえ、今日は話し合いに来ました」
???「ほう」
エクス・マキナ「私たちの世界を返してください」
???「…は?」
エクス・マキナ「私たちの世界を返してください」
???「本気で言ってるのか?」
エクス・マキナ「…本気です」
???「…お前、アホだろ」
エクス・マキナ「…」
???「…それで、はい返します。なんて言うやついると思ってんのか?」
エクス・マキナ「…」
???「アホちゃうか。考えたら分かるだろ」
エクス・マキナ「なら…」
???「あ?何するつもりだ?まさか…殺し合いか?」
エクス・マキナ「…」
???「負け犬風情が、んなことできると思ってんのか?」
エクス・マキナ「…できます」
???「どうせ、後ろにいる奴らだろ?」
エクス・マキナ「…はい」
???「ハッハハハハハ!当然だなエクス・マキナ!」
エクス・マキナ「…」
???「はぁ、ところで、君らの名前を聞こうかな」
???がクルッと半回転して十二天星たちに素顔を見せた。
すると…
ビュン!ビュン!ビュン!
シュッ!シュッ!シュッ!
十二天星「!?」
十二天星たちの体から星座たちが飛び出した。
光「…ライブラ?」
ライブラ「…まさか、あなたがいるなんてね」
???「久しぶりだな。真実の天秤 ラディア」
タウラス「てめぇ!なんでここにいるんだ!」
???「知るかよ。知ってても教えねぇよ」
ジェミ「…まさかあんたが絡んでるとはね」
ジェニ「…また、やるんですか?」
スコーピオ「…何百年ぶりだ?」
アリエス「…」
アクエリアス「…あら、見たことあるわね?あの顔」
ピスケス「…もう昔の話ですね」
カプリコーン「まさか、いるなんてね」
サジタリウス「…あいつか」
レオ「野郎…」
ヴァルゴ「どうして…私たちが葬ったはずじゃ…」
???「あぁ、確かに俺は何百年か前にお前たち星座によって封印された」
アリエス「…」
???「だがまぁ、なんでか生き返った」
タウラス「あ?なぜ生き返ったのかも分からねぇほどアホになったのか?」
???「…あんまり貶すなよ」
ライブラ「…どうでもいいです」
???「…」
ライブラ「…私たちはあなたが均衡を崩そうとしてたから封印しました。なのになぜ生きてるんですか。確かに葬りましたが」
???「だから知らねぇよ」
風和瀬「ねぇ、カプリコーン。あの人は?」
カプリコーン「あいつはかつて世界の均衡を崩そうとしていた人よ。随分昔の話になるよ。私たちがまだあの世界に存在していた時の話」
風和瀬「それって今私たちが住んでる世界の昔の話?」
カプリコーン「そうよ」
風和瀬「名前はなんて言うの?」
カプリコーン「ロンギヌス…それが世界の均衡を崩そうとしていた人の名前よ」
風和瀬「ロンギヌス…」
カプリコーン「でもあいつは私たち星座によって封印されたわ。随分昔にね。私たちがあなたたち宿主から飛び出したのはあいつが生きていたからなのよ」
風和瀬「あの人何したの?」
カプリコーン「そりゃあ…暴走だよ」
風和瀬「暴走?」
カプリコーン「そう。能力が暴走し、大地が割れ、動植物にまで危害を加えた。だからあいつはライブラを筆頭に私たち十二星座が封印した」
風和瀬「そんなことが…」
ロンギヌス「…ところで、お前らは何しに来た?ライブラ」
ライブラ「…もちろん話し合いですが?」
ロンギヌス「何だと?」
スコーピオ「さっきのやつも言ってただろ。話し合いに来たんだって」
ロンギヌス「じゃあさっきの私の世界を返せってのは?」
スコーピオ「それが本題」
ロンギヌス「なら、できねぇ相談だな」
エクス・マキナ「な…」
ロンギヌス「返して欲しいなら奪い返しな」
ライブラ「…それはダメ」
ロンギヌス「あ?何がダメだ?」
ライブラ「均衡が崩れる」
ロンギヌス「知ったこっちゃねぇな?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ………ビリビリビリ!
ロンギヌスは力を溜め始めた。
ライブラ「…」
ロンギヌス「さっきも言っただろ?返して欲しけりゃ奪い返しなってな!」
ライブラ「…気炎光楼」
ロンギヌス「お?やる気になったか?」
ライブラ「…もういいです。それがいいならそうしますよ」
光「待って、ライブラ」
ライブラ「主。ここは私たち星座が相手になります。主は皆さんと一緒にいてください」
光「…分かった」
ライブラ「…アリエス、タウラス、ジェミ、ジェニ、キャンサー、レオ、ヴァルゴ、スコーピオ、サジタリウス、カプリコーン、アクエリアス、ピスケス。そろそろ準備はいい?」
アクエリアス「私は大丈夫よ」
カプリコーン「私も」
アリエス「あぁ、いいよ」
タウラス「叩き潰してやるよ」
ジェミ「私たちは」
ジェニ「準備万端です」
サジタリウス「俺もだ」
スコーピオ「あぁ」
キャンサー「バッチリだ」
レオ「俺も」
ピスケス「私も」
ヴァルゴ「私も」
ライブラ「…じゃあ、始めましょうか。ロンギヌス」
ロンギヌス「あぁ、かかってきな」