木葉の幻想郷日記   作:バスタオル

185 / 296
ルーフの決断

パキパキ…パリン!

 

ロンギヌス「!?」

 

ロンギヌスの体が一部欠けた。

  

ジェミニ「おや?また砕けましたね?ロンギヌス」

 

ロンギヌス(なぜだ…なぜ砕ける…まさか…ほんとにあいつらが…)

 

ジェミニ「ロンギヌス?これで2回目ですね?そして、あなたは楽の烙印 レヴィリーを取り込んだ。ということはあと1人ですね?」

 

ロンギヌス「!?」

 

アクエリアス「それって…」

 

ジェミニ「カプリコーンが言ってたはずですよ。ロンギヌスの心臓部分は4つに分かれてるって」

 

アクエリアス「!!」

 

ロンギヌス「…」

 

ジェミニ「さて?そろそろ始めましょうか?ロンギヌス」

 

ロンギヌス「…変化!」

 

ロンギヌスは能力を使い、戦闘力を上げた。

 

ジェミニ「無駄な足掻きですね。私の前ではありとあらゆるものが無に帰す。それが、消滅の能力なんですから」

 

ロンギヌス「やってみなきゃ分からねぇだろ?ジェミニ。俺の心臓部分はあとひとつ。それが殺られない限り俺は死なない」

 

ジェミニ「本当にそう思ってますか?」

 

ロンギヌス「あぁ、だから…ここで死ねや!」

 

ロンギヌスは能力を使った。

 

ロンギヌス(こいつの弱点は…な!?戦闘に関する弱点が…無い…)

 

ジェミニ「だから言ってるじゃないですか。私の前では…」

 

ジェミニはロンギヌスに近づいた。

 

ジェミニ「全て無に帰すんです」

 

トンッ 

ジェミニはロンギヌスの胸に手を当てた。

 

ジェミニ「はっ!」

 

ドンッ!

ジェミニは自分の魔力をロンギヌスに衝撃波として伝えた。

 

ロンギヌス「がっ…」

  

ドサッ

ロンギヌスは膝をついた。

 

ジェミニ「…また、私にやられるつもりですか?ロンギヌス」

 

ロンギヌス「てめぇ…」 

 

ロンギヌスは能力を使った。

 

ロンギヌス「変化!」

 

すると、ジェミニの消滅の能力の影響で減り続けていた魔力が回復し始めた。

 

ジェミニ「考えましたね。ロンギヌス」

 

ロンギヌス「へっ…元々こう使うつもりだったさ」

 

ロンギヌスの魔力は全回復した。

 

ロンギヌス「…ふぅ、さて、殺してやるから覚悟しな。ジェミニ」

 

ジェミニ「えぇ、どうぞ」

 

 

早乙女「あと、2人ですね」

 

条乃「…あぁ」

 

三室「これで怒と哀が逝った。残りは喜と楽だな」

 

矢巾「そうですね」

 

光「…本庄」

 

本庄「…私はもう…人を殺したくないです」

 

光「…」

長津「…」

 

佐野守「姫乃ちゃん…」

 

本庄「残りの2人は誰か代わりにやってくださいね」

 

長津「…そうだね。またその時に、誰かに任せよう」 

 

十二天星たちはウリンの部屋から出た。

 

ジジジ…バリバリバリ!

  

ロンギヌス「はぁぁぁぁぁぁ!」

  

シュッシュッシュッ!

ロンギヌスは色んな刃物をジェミニに向かって飛ばす。

  

ジェミニ「…はぁ」

  

トンッ 

ジェミニは飛んでくる刃物に向かって指を指した。

 

ジェミニ「…」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ……

すると、飛んでいた刃物は消えていった。

 

ロンギヌス「!?」

 

ジェミニ「まだ分からないんですか?ロンギヌス」

 

ロンギヌス「…変化!」

 

ロンギヌスは能力で消えゆく刃物を別のものに変えた。

  

ジェミニ「…」

 

ロンギヌス「これで…どうだ!」

  

シュッ! 

ロンギヌスは刃物から気弾に変え、ジェミニに向かって飛ばした。 

 

ジェミニ「…なら」

  

ヒュッ! 

ジェミニは変換の能力で気弾を泡に変えた。

 

ロンギヌス「くっ…どこまでもチートみたいな野郎だな」

 

ジェミニ「何とでもどうぞ。あなたが負ければそれまでなんですから」

 

ロンギヌス「黙れ!」

 

ロンギヌスは能力を使った。

 

ロンギヌス「この俺を怒らせるとどうなるか…思い知らせてやる!」

 

ロンギヌスは変化の能力で落ちてる小石を爆弾に変化させた。 

 

ジェミニ「…」

 

ロンギヌス「これで…」

 

カチッ 

ロンギヌスは爆弾を起動させた。

  

ロンギヌス「どうだ…これなら何もできないだろ…」

 

ジェミニ「はぁ…隙を晒しすぎですよ。ロンギヌス」

 

ロンギヌス「なに?」

 

ジェミニ「ライブラ、アクエリアス、スコーピオ。残りの星座たちに被害が出ないようここから遠ざけて」

 

ライブラ「分かったわ」 

アクエリアス「任せて」 

スコーピオ「あぁ」

  

ライブラたちは残りの星座たちを避難させた。 

 

ジェミニ「さて、そろそろ休憩したいですね?」

 

ロンギヌス「はっ…死ねば一生休憩できるぜ?」

 

ジェミニ「私は少しの休憩がいいと思っています」

 

ロンギヌス「なら、今すぐにでも休ませてやるぜ!あの世でな!」

 

ジェミニ「そんなこと…できないでしょうに」

 

 

ルーフ(私も…私もみんなと一緒に…いたい)

 

ルーフは一人寂しく歩いていた。

  

ルーフ(もう何百年生きたんだろ…あいつから分離されて…この世界の人たちを殺し、ここを住処として居座り、今まで生きてきた。…前からみんなと話していた…私たちの生きる意味ってなんだろって…楽しむだけだと思ってた…でも…今あるのは…哀しみだけ…楽しみなんて…ない…)

  

トコトコトコ 

ルーフは考え事をしながら廊下を歩いていた。 

 

ルーフ「…」

  

ルーフは窓の外を見た。 

 

ルーフ(荒廃している…汚い…でも…それは私たちのせい…私たちがここに来るまではさぞ綺麗だったんだろうな…私たちが来たから…この世界は…もう…いいんじゃないかな…誰か…私を…殺してくれないかな…) 

 

ルーフが窓の外を見ていると… 

 

メギストス(ルーフ)

 

ルーフ「!?」

  

どこからかメギストスの声が聞こえた。

 

ルーフ「メギストス!?」

 

メギストス(ルーフ。もういいんじゃないか?)

  

ルーフが後ろを振り返るとそこには半透明になっている怒の烙印 メギストスと哀の烙印 ウリン、楽の烙印 レヴィリーがいた。 

 

ルーフ「み…みんな…?」

 

メギストス(ルーフ。あとはお前だけだぞ)

 

ルーフ「うん…分かってるよ…」

 

ウリン(ルーフ。十二天星を探して。そして私と同じように頼んで)

 

レヴィリー(そうだよ。私みたいにロンギヌスに吸収されて死ぬよりか十二天星の人たちに殺された方がいいよ)

 

ルーフ「え…レヴィリー…ロンギヌスに…殺されたの?」

 

レヴィリー(うん。ロンギヌスに吸収されちゃった)

 

ルーフ「そう…なの…」

 

メギストス(ルーフ。十二天星たちは西の廊下にいる。お前の近くにな)

 

ルーフ「!!」

 

ウリン(十二天星に会ったら殺すように頼んで。私たちと一緒にこの世とさよならしよう?)

 

ルーフ「ウリン…」

 

レヴィリー(あとはルーフだけだよ。みんな待ってるから)

 

ルーフ「レヴィリー…」

 

ルーフは決断した。 

 

ルーフ「…分かった。私も、みんながいなくて寂しかったんだ…だからさ…みんなのところに逝ったら…また、4人で一緒にいようね」

 

メギストス(あぁ) 

ウリン(いいよ)

レヴィリー(私も)

 

ヒュゥゥゥゥゥゥ… 

メギストスとウリン、レヴィリーは消えていった。

 

ルーフ「十二天星…探さなくちゃ…」

 

 

ドゴォン!ドゴォン!ドゴォン!

  

ジェミニ「ふぅ…」

 

ロンギヌス「…」

 

ジェミニ「まだ生きてるんですか?しぶといですね?」

 

ロンギヌス「へっ…俺は殺せねぇぜ?あいつらが死なねぇ限りな?」

 

ジェミニ「…はぁ、あなたの変化の能力と私の変換の能力は同じなんですからいくら爆弾に変えたって意味ありませんよ」

 

ロンギヌス「だがまぁ、俺にはもうひとつ能力がある!」

 

ジェミニ「…それはレヴィリーの能力であってあなたの能力ではないんですけどね」

 

ロンギヌス「黙れ!」

 

ジェミニ「それに、レヴィリーは私が作り出した存在。そして、契約も破棄されてるのでどのみち殺すつもりでしたよ」

 

ロンギヌス「あ?何だと…」

 

ジェミニ「いえ、こちらの話ですので」

 

ライブラ(ジェミニ…私が知ってる双子座の星座じゃない)

 

アクエリアス「ライブラ」

 

ライブラ「?」

 

アクエリアス「このままジェミニに任せた方がいいのかしら」

 

ライブラ「…分からない」

 

スコーピオ「…これで最後だ」

  

ゴトッ 

スコーピオは氷漬けになったレオを置いた。

  

スコーピオ「ふぅ…」

 

アクエリアス「スコーピオ」

 

スコーピオ「ん?」

 

アクエリアス「スコーピオはどう思いますか。ジェミニをこのままにしておくのを」

 

スコーピオ「あのままのジェミニってことか?」

 

アクエリアス「はい」

 

スコーピオ「ん〜……まぁ、別にどっちでもいいと思うぞ?」

 

アクエリアス「どっちでも?」

 

スコーピオ「あぁ、ジェミニでもジェミ、ジェニに分かれていても」

 

アクエリアス「違いますって。このままジェミニに任せた方がいいのかってことですよ」

 

スコーピオ「あ、そっち?んー…そうだなぁ」 

 

スコーピオは少し考えた。

  

スコーピオ「俺は任せるべきだと思うな」

 

アクエリアス「何故ですか?」

 

スコーピオ「動ける星座は俺たち含め4人だけ。今のジェミニは昔、ロンギヌスを瀕死にさせたやつだ。ロンギヌスを殺すならその方が良いだろ」

 

アクエリアス「…そうですね」

 

エクス・マキナ「…」

 

アンヴィ「エクス・マキナ…」

 

エクス・マキナ「アンヴィ…私たちは何をすればいいんでしょうか。このまま、ここにいたらいいんでしょうか?」

 

アンヴィ「…」

 

イラ「まぁ、今はな」

 

オルグイユ「俺たちは何もできない。喜怒哀楽のやつらにすら勝てない俺たちにはな」

 

アセディ「まぁ、何か出来るとすれば…」

 

ルフリア「あの人に…一矢報いることでしょうか…」

 

エクス・マキナ「…」

 

アンヴィ「エクス…マキナ…」

 

エクス・マキナ「私は…総括者失格ですね」

 

アンヴィ「え?」

 

エクス・マキナ「この世界を守ることができず、挙句の果てに自分たちは何もできない。アヴァリスとグラも亡くしてしまった。こんな私に総括者を名乗る資格なんて…」

 

スッ… 

アンヴィはエクス・マキナの手に自分の手を重ねた。

  

エクス・マキナ「アンヴィ?」

 

アンヴィ「失格じゃないよ。追放された私たちを繋げてくれたのはエクス・マキナだよ。エクス・マキナがいなかったら私たちはどうなってるか分からないよ」

 

エクス・マキナ「…」

 

イラ「だな」

 

オルグイユ「俺たちは少なからずお前に助けられている」

 

ルフリア「そうですね」

 

アセディ「まぁ、アヴァリスとグラがいないのはあれだけど…それでも…」

 

アンヴィ「私たちがいるよ」

 

エクス・マキナ「みんな…」

 

アンヴィ「ねぇ、エクス・マキナ」

 

エクス・マキナ「なに?」

 

アンヴィ「私…十二天星と一緒に生きたい。私を救ってくれたあの人の力になりたい」

 

エクス・マキナ「アンヴィ…」

 

イラ「十二天星のやつらは悪い奴らじゃないしな」

 

オルグイユ「だな。俺も一緒にいて悪い気はしなかったな」

 

ルフリア「私も…同じです」

 

アセディ「僕も…」

 

エクス・マキナ「みんなも…」

 

アンヴィ「ダメ…かな…」

 

エクス・マキナ「…」

 

エクス・マキナは少し考えた。

 

エクス・マキナ「いいよ」

 

アンヴィ「!!」

 

エクス・マキナ「みんなが幸せになれるなら…私はそっちを選ぶよ」

 

アンヴィ「ありがとう!エクス・マキナ!」

 

エクス・マキナ「じゃあ私は…みんなが幸せになれるよう最後の務めを果たしましょうか」

 

スッ 

エクス・マキナは立ち上がった。

  

アンヴィ「エクス・マキナ?」

 

エクス・マキナ(みんなが幸せになれるように…)

  

スタスタスタ

エクス・マキナは歩き始めた。

 

エクス・マキナ(私は…あなたたちの幸せを守るために…あなたたちに背を向けます)

 

エクス・マキナはロンギヌスに向かって歩を進めた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。