木葉の幻想郷日記   作:バスタオル

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紫の心配事

ご飯を食べて少し時間が経った。

 

 

紫「(こう)

 

木葉「何?」

 

紫「ちょっといいかしら」

 

木葉「ん」

 

霊夢「!」

 

シヴ「…」

 

 

霊夢とシヴは紫と木葉が部屋を出るのを見た。

 

 

霊夢 (何かあったのかしら)

 

シヴ「…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所…縁側

 

 

木葉「それで?なんか用?」

 

紫「光。あなた 刹那って人…聞き覚えない?」

 

木葉「刹那?」

 

紫「えぇ」

 

木葉「刹那がどうかしたのか?」

 

紫「!?」

 

 

紫は思ってた返事が返ってこなかったため、驚いた。

 

 

紫「え、あなた…刹那って人…知ってるの?」

 

木葉「当たり前だろ。六門九門の三幻力のうちの1人だ」

 

紫「!!」

 

 

紫はそれを聞いて辺りを見渡した。

 

 

木葉「周りを見渡して一体どうしたんだよ…」

 

 

紫「いい?光。よく聞いて」

 

木葉「なに…」

 

紫「あなたが連れてきたあの子…刹那って人を探しているらしいのよ」

 

木葉「刹那を?」

 

紫「そうよ。なぜあの子がその人を探しているのかは分からないけど、もし何かあったら…」

 

木葉「シヴが…あ、男の人ってそういう事か」

 

紫「そうよ」

 

木葉「シヴはあの時男の人としか言わなかった。でもどうやって聞いたんだ?刹那を探してるって」

 

紫「あの子から話してくれたのよ。私が誰を探しているの?って聞いたらその人を探してるって」

 

木葉「うーん…」

 

紫「刹那って人があなたと関わりを持っているなら注意しておいて欲しいのよ」

 

木葉「あーまぁ、分かったわ」

 

紫「今はあの子の素性や目的が分からないわ。注意は怠らないようにね」

 

木葉「シヴがそんなことするようには見えないが…」

 

紫「何かあってからだと遅いわ。もし何かあってこの幻想郷が危険な目に遭ったら…」

 

木葉「それは天秤座として見過ごせないな」

 

紫「でしょ?だからお願い。もし何かあったらあの子を全力で止めて欲しいのよ」

 

木葉「分かったけどなんでそこまで警戒してるんだ?」

 

紫「あの子が誰なのかが分からないからよ」

 

木葉「まぁ、確かに」

 

紫「そういう人が一番危険なのよ。あなたも今まで生きてきてそういう人いたんじゃない?」

 

木葉「さぁ?」

 

紫「まぁとにかく…あの子からは目を離さないで。お願い」

 

木葉「はいはい。分かったよ」

 

 

紫と木葉が2人で会話していると…

 

 

シヴ「あ、ここにいた」

 

紫「!?」

 

 

紫の後ろにシヴが立っていた。

 

 

木葉「シヴ?どうした?」

 

シヴ「こっちに来て」

 

木葉「え、いいけど」

 

 

スタスタスタ

 

グイッ!

 

 

シヴは木葉に近づき、木葉の手を握った。

 

 

シヴ「ほら、早く」

 

 

そしてシヴは木葉を連れて部屋に戻った。

 

 

紫 (まさか…さっきの会話…聞かれたんじゃ…)

 

 

紫は少し焦った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

木葉「どうしたのシヴ」

 

シヴ「ここに座って」

 

木葉「え、うん」

 

 

木葉は言う通りに座った。

 

 

木葉「で、座らせてどうす…」

 

 

ギュッ…

 

 

木葉「?」

 

 

木葉が座った時、シヴが木葉の上に座って木葉に抱きついていた。

 

 

ポンポン…なでなで

 

 

木葉はシヴの頭を撫でた。

 

 

木葉「…どうしたの。シヴ」

 

 

ギュゥゥゥゥゥゥ…

 

シヴはより強く抱き締めた。

 

 

シヴ「…どこも痛くない?」

 

木葉「え?」

 

シヴ「あの人に…何かされた?」

 

木葉 (あ、紫の事かな)

 

木葉「大丈夫。痛くないよ。それに、何もされてないよ」

 

 

スッ…

 

木葉がそう言うと強く抱き締めていたシヴの手が緩んだ。

 

 

シヴ「…良かった」

 

木葉「一体どうしたの」

 

シヴ「…あの人とどこかに行ってた…だから私は探した」

 

木葉「そ…分かった」

 

 

木葉はしばらく同じ体勢で過ごした。

 

あれから少し時間が経った。

 

 

シヴ「スゥーッ…スゥーッ…」

 

 

木葉が気づいた時にはシヴは寝ていた。

 

 

木葉 (あらら…寝ちゃったか…)

 

 

木葉はシヴを起こさないようゆっくり体を倒した。

 

 

木葉 (俺も少しだけ…休も…)

 

 

そして木葉も少しの間だけ寝ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから大分時間が経った。

 

 

木葉 (ん…)

 

 

木葉は目を覚まし、体を起こした。

 

 

木葉 (んー…今何時…)

 

 

木葉が目を開けて辺りを見渡した。

 

辺りは真っ暗。

 

恐らく深夜だろう。

 

 

木葉 (…嫌な時間に起きたな…)

 

シヴ「スゥーッ…スゥーッ…」

 

木葉「!」

 

 

シヴはまだ寝ていた。

 

 

木葉 (起こすのはダメだな)

 

 

木葉はシヴをゆっくり動かしてそっと寝かせた。

 

 

木葉 (さて)

 

 

木葉はそのまま外に出た。

 

 

木葉 (ん〜〜〜〜)

 

 

木葉が体を伸ばすと骨がポキポキと鳴った。

 

 

木葉 (ん…っはぁ…)

 

 

木葉は体を伸ばし切り、脱力した。

 

 

木葉「…ふぅ」

 

 

木葉が一息つくと…

 

 

紫「あら、早いわね」

 

木葉「?」

 

 

木葉が声のした方を見ると、そこに紫がいた。

 

 

紫「いつもこんなに早起き?」

 

木葉「ううん。今日は早めに寝ちゃったんだ。だからこんな変な時間に起きた」

 

紫「そう」

 

木葉「…ふぅ」

 

紫「ねぇ光」

 

木葉「何?」

 

紫「あの時の話…あの子に聞かれてたかしら」

 

木葉「さぁ?…でも、シヴは俺が紫に連れてかれて何かされてたって思ってたらしいよ」

 

紫「そう。あの話は話題にならなかったのね」

 

木葉「あぁ。あの子もすぐに寝ちゃったし」

 

紫「そう。それは良かったわ」

 

木葉「うん」

 

紫「ところで光」

 

木葉「ん?」

 

紫「あの子の探している人…どうするの?」

 

木葉「んー…どうするもこうするも身近にいるしなー…」

 

紫「私、あの子が誰なのかが分からないから手出しできないのよ。もし凄まじい力を持つ子なら尚更」

 

木葉「んー…だろうね」

 

紫「そして、今の光の状況を見てあの子に手を出したらどうなるか…」

 

木葉「…」

 

紫「下手に動かない方が良さそうね」

 

木葉「分かった分かった。何かあったら俺も何とかするから」

 

紫「そう。お願いね」

 

木葉「あぁ」

 

 

すると紫は神社に戻っていった。

 

 

木葉 (うーん…シヴは紫が考えてることしないと思うけどな…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日…

 

 

シヴ「ん…んー…ん…」

 

 

シヴが目を擦りながら起きてきた。

 

 

シヴ「ん…」

 

シヴ (あれ…あの人…いない…)

 

 

シヴは立ち上がり外を見た。

 

 

シヴ「!」

 

 

すると外には木葉がいて、空を見ていた。

 

 

シヴ (いた)

 

 

スタスタスタ

 

シヴは木葉のところに行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

木葉 (…ふぅ)

 

 

ギュッ…

 

木葉は後ろから誰かに抱きつかれた。

 

 

木葉「?」

 

 

木葉が振り返るとそこにはシヴがいた。

 

 

木葉「おはよう。シヴ」

 

シヴ「おはよう」

 

 

シヴは一向に離してくれない。

 

 

木葉「シヴ?」

 

シヴ「何?」

 

木葉「どうしたの?」

 

シヴ「何が?」

 

木葉「全然離れないね」

 

シヴ「朝いなかったから心配したの。でも見つかってよかった」

 

木葉「そっか。ごめんねちょっと空を見てたんだ」

 

シヴ「空?」

 

木葉「そう。空」

 

シヴ「?」

 

 

シヴは木葉が見ていたように空を見た。

 

 

シヴ「?」

 

 

シヴには空を見る理由が分からなかった。

 

 

シヴ「空を見て…どうするの?」

 

木葉「ん?どうもしないよ。ただ見てただけ」

 

シヴ「ふーん」

 

霊夢「木葉ー!」

 

木葉「?」

 

シヴ「?」

 

 

木葉は突然誰かに呼ばれた。

 

振り向くと霊夢が木葉を呼んでいたことに気づいた。

 

 

木葉「何ー?」

 

霊夢「ご飯できたらしいから来なさーい!」

 

木葉「分かったー!」

 

 

スタスタスタ

 

木葉が返事をすると霊夢は居間の方に向かった。

 

 

木葉「シヴ」

 

シヴ「?」

 

木葉「ご飯できたって。食べに行こっか」

 

シヴ「うん」

 

 

スタスタスタ

 

木葉とシヴはご飯を食べに行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所…居間

 

 

木葉「いただきます」

 

シヴ「いただきます」

 

妖夢「はい。どうぞ」

 

 

木葉とシヴは妖夢が作った朝ごはんを食べる。

 

 

幽々子「妖夢〜おかわり〜」

 

妖夢「幽々子様!食べ過ぎは体に良くないですよ!」

 

幽々子「いいわよ別に〜私死んでるんだし〜」

 

妖夢「良くないですって!」

 

幽々子「むー妖夢のケチー」

 

妖夢「ケチで結構ですよ!」

 

木葉「…妖夢」

 

妖夢「何ですか?」

 

木葉「…いつもこんなやり取りしてるのか?」

 

妖夢「…はい。残念ながら…」

 

木葉「…大変だな」

 

妖夢「ほんと…大変ですよ…」

 

シヴ「お姉ちゃん」

 

妖夢「お姉ちゃん?私のことですか?」

 

シヴ「うん。お姉ちゃんのご飯…おいしい」

 

妖夢「!」

 

 

妖夢は嬉しい気持ちでいっぱいになった。

 

 

妖夢「ありがとうございます!気に入ってくれて良かったですよ!」

 

木葉「良かったな。妖夢」

 

妖夢「はい!」

 

幽々子「妖夢〜おかわりは〜?」

 

妖夢「ダメです!」

 

幽々子「え〜」

 

木葉「あ、そういえば霊夢」

 

霊夢「何?」

 

木葉「紫が見当たらないけどどっか行ったの?」

 

霊夢「さぁ?知らないわね」

 

木葉「妖夢は?」

 

妖夢「私も知りませんね」

 

木葉「幽々子さんは?」

 

幽々子「私も知らないわ〜」

 

木葉「みんな知らないのか」

 

霊夢「そのうち帰ってくるでしょ」

 

木葉「うーん…そうだな」

 

木葉 (ま、何も無かったらいいけど)

 

シヴ「?」

 

幽々子「妖夢〜おかわりは〜?」

 

妖夢「だからダメですって!」

 

 

こうして賑やかな朝食は終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それからその日は1日紫を見ることは無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間…深夜

 

 

木葉「ん…」

 

 

木葉はまたしても変な時間に起きた。

 

 

木葉「ん…あれ…まだ暗い…」

 

 

木葉は昨日と同じ時間に起きた。

 

 

木葉「昨日もだったな…」

 

 

木葉は寝ぼけて考えが散漫していた。

 

 

木葉「とりあえず寝よ…」

 

紫「待って。光」

 

木葉「?」

 

 

木葉はどこからか紫の声が聞こえた気がした。

 

 

木葉「…幻聴か」

 

 

木葉が寝ようとした時…

 

 

紫「ちょっと光。寝ないでちょうだい」

 

木葉「!」

 

 

今度はしっかり聞こえた。

 

 

木葉「…紫か?」

 

紫「そうよ。今すぐ外に来て」

 

木葉「外?」

 

紫「昨日いた場所…分かる?」

 

木葉「え、うん…分かった」

 

 

スッ…スタスタスタ

 

木葉はそのまま外に出た。

 

 

紫「…良かったわ。寝なくて」

 

 

外には紫がいた。

 

 

木葉「…今朝いなかったけど何かあったの?」

 

紫「…えぇ、まぁね」

 

木葉「ふーん」

 

紫「光。聞いて」

 

木葉「何?」

 

紫「今朝…いや、恐らくこの時間帯…博麗大結界が揺らいだのよ」

 

木葉「…で?」

 

紫「…えらく冷静ね」

 

木葉「あ、いや、その先の話が聞きたかったんだ」

 

紫「そう。で、それだけならいいんだけど問題はそれだけではなかった」

 

木葉「ふーん」

 

紫「あなた、今日人里で何かあったの知ってるかしら」

 

木葉「人里?うーん…知らないな」

 

紫「…でしょうね。知ってたらもう行動を起こしてると思うわ」

 

木葉「何があったんだよ」

 

紫「…そうね。人里に妙な亀裂が走ってたのよ」

 

木葉「亀裂?」

 

紫「そうよ」

 

木葉「何でまたそんなものが?」

 

紫「知らないわよ」

 

木葉「えー…」

 

紫「私が朝からいなかったのはそれを調べてたからなのよ」

 

木葉「ふーん」

 

紫「でも原因は見つからずね」

 

木葉「亀裂…ねぇ…」

 

紫「心当たりは大結界が揺らいだことかしら」

 

木葉「まぁ、それしかないよね」

 

紫「一応他にもいろいろと探ってみるわ。何かあったら報告してくれないかしら」

 

木葉「まぁ、いいけど」

 

紫「それじゃあ、お願いね」

 

木葉「おう」

 

 

シュッ…

 

紫はスキマに入っていった。

 

 

木葉「亀裂…ねぇ…」

 

ライブラ「光…」

 

 

突然ライブラの声が聞こえた。

 

 

木葉「ん?ライブラ?」

 

ライブラ「はい…」

 

木葉「何?どうした?」

 

ライブラ「光…実は…」

 

木葉「?」

 

ライブラ「昨日から…天秤座の力が…反映されていません」

 

木葉「…え?」




〜物語メモ〜

天秤座の力
天秤座は現在、現代(十二天星たちがいる世界)と幻想郷の2つの世界の均衡を保っている。
天秤座が均衡を保っているのは、三柱の二刻神 太陽と月の力を受け継いだ時にサン・ソレイユとルナ・ムーンから世界の均衡を保つよう命じられたから。
天秤座は均衡の傾きを修正するほどの力を持っている。
ただしそれは、天秤座の十二天星と十二星座の2人が存在している時だけ。
どちらか片方が欠けている場合、その力は反映されず、すぐに世界は傾き始める。
これは天秤座の「公正」という特性によるもの。
天秤座の十二天星が亡くなった時、十二天星の力は消え、十二星座の力しか残らない。
そのため、天秤は十二星座の方へ傾く。
この天秤の傾きこそが世界の傾きとなる。
これを防ぐために第七星座 天秤座だけは絶えず継承してきた。
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