今話は場面の変わりが早いです。
はい、お知らせは以上です。
場所…博麗神社
うどんげ「ひとまずこれで…」
木葉と霊夢の応急処置が終わった。
うどんげ「ふぅ…」
スーッ
突然、襖が開いた。
うどんげ「!」
妖夢「?」
すると、十二天星たちが入ってきた。
本庄「あの、光さんは大丈夫なんですか?」
うどんげ「あ、はい。今は大丈夫ですよ」
本庄「一応傷を見てもいいですか?」
うどんげ「あ、どうぞ」
スッ…
本庄は木葉の横に座った。
本庄「…アクエリアスさん」
アクエリアス「えぇ」
ヒュゥゥゥゥゥ…
本庄の体からアクエリアスが出てきた。
アクエリアス「…」
そしてアクエリアスは木葉の体を見た。
アクエリアス「…深いわね。この傷。何があったのかしら。この力…よくこの形を保てたわね」
本庄「え、アクエリアスさん…それはどういう…」
アクエリアス「感じたことの無い…凄まじい力を感じるわね」
本庄「凄まじい…力…」
アクエリアス「しかもこれはただの残り香。ただの残り香ですらこの程度の強さを感じるってことは、本物は相当な強さなんでしょうね」
本庄「そうなんですか」
アクエリアス「えぇ。この力は私たち星座ですら受け止めきれるかどうか…キャンサーなら余裕で耐えられるでしょうけど。私のように結界や自分の身を守る術を持ってない星座は危ないでしょうね」
本庄「な、なるほど…」
アクエリアス「でもまぁ、ここまで肉体が綺麗に残っているのは幸運ね」
本庄「そうですね」
アクエリアス「でもこれを治すとなると少し難しいわね。私が治してもいいけど、本人にその体力があるかどうか…少なくとも今の彼は自分の体を治すための体力を持っていない。そうなると治療中に死んでしまう可能性があるわ」
本庄「え、じゃあどうすれば…」
アクエリアス「…」
???「…お困りですか?」
本庄「!!」
アクエリアス「…」
そこにいたのは見知らぬ人物だった。
本庄「あ、あの…あなたは…」
フォーン「僕はセルメア・フォーン。怪我されてる方がいたので来ました」
本庄「あ、怪我してる人なら…」
スタスタスタ…スッ…
フォーンは木葉の横に座った。
フォーン「…この方も怪我されてるんですか?」
そう言ってフォーンは霊夢を指した。
本庄「あ、はい。そうなんです」
フォーン「…」
フォーンは木葉と霊夢を見た。
フォーン「…見たところ傷が深いようですね」
本庄「はい。そうなんです」
フォーン「…」
フォーンは右手を出した。
フォーン「…任せてください。この程度」
フォーンは小さく呼吸した。
フォーン「ふぅ…」
すると、木葉の体の近くに緑の玉が出現した。
本庄「こ、これは…」
フォーン「…治癒玉です。本人には体力が無さそうですのでこれで回復を」
すると、その治癒玉は木葉と霊夢の体に入っていった。
フォーン「…これで大丈夫ですよ。しばらく寝させてあげてください」
本庄「あ、あの…ありがとうございます」
フォーン「いえいえ…それでは…」
スッ…スタスタスタ
フォーンはそのまま部屋を出た。
本庄「良かったですね。光さん」
アクエリアス「姫乃」
本庄「はい?」
アクエリアス「さっきの人…注意しなさい」
本庄「なんでですか?」
アクエリアス「…」
アクエリアスは黙ったままだった。
本庄「アクエリアスさん?」
アクエリアス「…感じたのよ」
本庄「何がです?」
アクエリアス「この子が受けた力と全く同じ力をあの人から感じた。もしかすると…」
本庄「!!」
本庄は部屋の外を見た。
だが、そこにはもう、その人はいなかった。
場所…???
ルナ「エア。ここは…」
エア「ここは…改変者が…いるところです…私が探知…しました」
ルナ「…」
ルナとエアは少し遠くを見た。
ルナ「…2人いるね」
エア「で、ですね…」
ルナ「一人は事象もう一人は天帝ね」
エア「はい…」
ルナ「…行きましょう」
エア「え!?」
ルナ「えっ…て…そのために来たんでしょ?」
エア「で、でも…私…勝てるかどうか…」
ルナ「大丈夫よ。あなたの強さは私がよく知ってるわ。あなたの能力があれば大丈夫よ」
エア「そ、そうですか…」
ルナ「さ、行きましょう」
エア「は、はい…」
ルナとエアはシヴとルルの元へ向かった。
シヴ「!」
シヴは特殊な気配を感じた。
シヴ「あ、お客が来たようですね」
ルル「…」
シヴ「これはこれは…三柱の月と春ですね。楽しめそうです」
ルル「…」
シヴ「インドラ。2人来たので私たちで1人ずつ倒しましょう」
ルル「…はい」
そしてシヴとルルはルナとエアが着くのを待った。
場所…刻領宝殿
サン「書物に変化は無し…ただし、3冊が失われている」
サンは外を見た。
サン「天秤からの信号が無い。機能停止したのかな。もしそうならタイムリミットも近いかな」
コツコツコツ…ギィィィィィィィ…
サンは書物を保管している部屋の奥にある一室に入った。
サン「…沙耶。もしかすると、あなたの作ったこれを使わなければならないかもしれません」
そう言ってサンはその一室に保管されている槍を手に取った。
サン「あなたが作ったこの槍はできれば使いたくありません。ですが、もし天秤が崩壊しそうになったら…もしくは、ライブラが壊れて暴走したら…」
コトッ…
サンはその槍を置いた。
サン「あなたが言った通り、天秤を殺すために…この槍を使いますね…」
サンはその槍を見た。
サン「…ゲイボルグ。全てを貫く槍。これを使えば天秤を止めることができる。でも、ライブラは無事じゃないだろうね」
サンはゲイボルグに触れた。
サン「あなたが大事にしていた
サンは外を見た。
サン「…沙耶。私が力を使うのを…許してくださいね」
クルッ…コツコツコツ…ギィィィィィィィ…
そしてサンはその部屋から出た。
場所…博麗神社
アクエリアス「姫乃」
本庄「はい…」
アクエリアス「さっきの人は…絶対に手を出しちゃダメ。分かった?」
本庄「はい」
タウラス「なぁアクエリアス」
ヒュゥゥゥゥゥ…
条乃の体からタウラスが出てきた。
タウラス「よっと」
アクエリアス「タウラス」
タウラス「俺も同じ気を感じた。あいつはまさか…」
アクエリアス「私は今までで感じたのは1人だけ。でももし、さっきの人が私の見た1人と同じであるなら…」
タウラス「…改変者か」
アクエリアス「…うん」
スコーピオ「だがよぉ、あいつらは書物に封印されたんじゃねぇのか?」
ヒュゥゥゥゥゥ…
三室の体からスコーピオが出てきた。
スコーピオ「確か親父がそう言ってただろ?」
アクエリアス「そうね。封印はされたわよ。でも、最近になって封印が解かれた…だから改変者が存在してるんじゃないかな」
ヒュゥゥゥゥゥ…
他の十二星座たちが各主の体から出てきた。
レオ「うーん…もし本物の改変者であるなら俺たちじゃどうにも…」
ピスケス「ですね。私たちじゃどうにも…」
カプリコーン「まぁ、改変者はお父さんやお母さんが封印したんですから」
ヴァルゴ「私たちはそんな両親の子供だよ?もしかしたら勝てるかも」
ジェミニ「いえ、それは不可能ね」
ヴァルゴ「なんで?」
ジェミニ「お父様とお母様は私たちとは次元が違う。そして、そんな次元が違う人たちが封印した。私たちにできるわけがないよ」
アリエス「…残念だが、私もジェミニの意見に賛成だ」
ヴァルゴ「!」
アリエス「封印はほぼ不可能。できても少しの足止めだろうね」
サジタリウス「だな。俺もそう思う」
キャンサー「守りに徹すればなんとか生き延びることはできるが…」
スコーピオ「それでも攻撃しないとやられっぱなしになって結局負けるぞ」
キャンサー「…だな」
本庄「そんなに…強い人たちなんですね」
アクエリアス「えぇ。私たち星座ですら敵わないと思うわ。ましてや、姫乃たちのような人間には到底不可能ね」
本庄「…」
タウラス「なぁ、ライブラは出てこないのか?」
スコーピオ「あ、確かに」
アリエス「主が眠っているのならライブラも眠っているのだろう。私たち星座は天星とリンクされた状態にある。主に起きていることは星座であるライブラにも同じことが起きる。今眠っているってことはライブラも眠っているのだろう」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ…
全員「!!」
突然妙な音が響き渡った。
タウラス「なんだ…この音は…」
タウラスが外に出ようとした時…
サジタリウス「待てタウラス!今は出るな!」
タウラス「な、なんだよ…」
サジタリウス「今の音は…空に浮かんでいる目が起こしたものだ。もしこのまま外へ出れば攻撃されるだろう」
タウラス「外の目か…あれは何をやったんだ」
サジタリウス「分からない。だが、今は外に出ない方がいい」
タウラス「…そうか」
サジタリウス「今は第七星座の主が起きるのを待とう。あと、隣で寝ている彼女を守ろう」
スコーピオ「それは賛成だ」
そして十二天星と十二星座たちは木葉と霊夢が起きるのを待った。
場所…???
ザッザッザッ
ルナとエアはシヴたちのところに着いた。
シヴ「久しぶりですね。三柱の二刻神 月 ルナ・ムーン。そして、四季宝神 春 エア・ヴェスナー」
ルナ「あなた、何してるの?」
シヴ「何って…そりゃあ、他の改変者を集めているんですよ」
エア「!!」
シヴ「私の後ろにあるこれで力を集めて1人ずつではあるんですが蘇らせています。今は天帝と劣悪が蘇ってますね」
ルナ「…随分話してくれるのね」
シヴ「はい。当然ですよ。だってあなたたちはここで脱落するんですから」
ルナ「…私の力を忘れたようね?シヴ」
シヴ「あなたこそ、私を昔の私だと思っていませんか?」
ジジジ…ゴゴゴゴゴゴゴゴ…
エア「え、えと…ルナ…ホントに戦うの?」
ルナ「エア。もし戦いたくないなら下がっててもいいよ。私がやるから」
エア「え…」
ルナ「もし下がるなら私があなたを守るわ。指1本触れさせないから」
エア「…」
エア (あなたはいつもそう…いつも弱い私を守ってくれる…昔から…私はそんなあなたに憧れてなんとか頑張ってきた…もう…守られる立場にはなりたくない…今度は…私が…)
ザッ…
ルナ「!」
エアは1歩踏み出した。
ルナ「エア?」
エア「…私だって戦えるよ。もう守られるのは嫌なの。今度は誰かを守る立場になりたい」
ルナ「…ふふっ。カッコイイね。エア」
エア「えへへ…」
シヴ「そうですか。ではこちらも」
ルル「…」
ルルは1歩前に出た。
シヴ「さぁ、やりましょうか。死ぬ覚悟は出来ましたか?」
ルナ「あなたも、覚悟は出来た?」
ドォォォォォォォォン!
シヴ「さぁ!始めましょう!」
ルナ「全く…私を侮らないでくださいね」
ルナは力を使った。
ルナ「"圧"」
ブォン!
シヴ「!?」
ドシン!
シヴ「ぐっ…」
ルナ「あなた、ずっと眠ってたからかしら。私の力を忘れてないですか?」
シヴ「あなたこそ…ここは私の空間…私の思ったことを起こすことができるのよ!」
クイッ
シヴは指を下に向けた。
ドゴォンドゴォンドゴォン!
すると、ルナは突然何かに押しつぶされた。
シヴ「!?」
ルナ「あなた、ほんとに忘れたんですか?私の事」
だが、ルナは無傷だった。
シヴ「な…」
ルナ「私は三柱の二刻神 月です。この程度、造作もないですよ」
バキバキ!
ルナは見えない何かを粉砕した。
シヴ「な…」
ルナ「さて…やりましょうか」
ルナは力を使った。
ルナ「…ふぅ」
すると、ルナのステータスが大きく上昇した。
ルナ「さて、殴り合いは好きですか?事象の改変者 カタストロフ・シヴ」
シヴ「ぐっ…」
ビュン!
シヴ「!?」
目の前にいたルナが突然消えた。
シヴ (な…どこに…)
目の前から消えたルナはシヴの真上にいた。
そして上から拳を振りかざした。
ドゴォォォォォォォォン!
シヴ「がぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ルナ「…」
シヴは思ってた以上の攻撃が来て対応ができなかった。
シヴ「この…」
クイックイッ
シヴは指を2回動かした。
グヮン!グヮン!
ルナ「!?」
すると、重力が2回向きを変えた。
ズサーッ…
ルナは重力の影響を受け、シヴから距離を離された。
ルナ「へぇ…こんな事もできるんですね」
シヴ「はぁぁぁぁぁぁ!」
バリン!
シヴは力を使ってルナが発生させた力を突破した。
ルナ「…私が作った圧を突破するなんてね」
シヴ「はぁぁぁぁぁぁぁ!」
シヴは魔力を溜めた。
ルナ「あら、そっちの方がお好きなのね。いいですよ。私も」
ギュォォォォォォォォ!
ルナは高速で魔力を溜めた。
ルナ「魔力を溜めるの遅いですね」
ドォン!
ルナは溜めた魔力を放った。
シヴ「!?」
シヴはそれに気づき、早く魔力を溜めようとした。
シヴ (ダメ…間に合わ…)
ドゴォォォォォォォォン!
ルナの放った魔力はシヴに直撃した。
シヴは自分の魔力が溜まりきらず、そのまま被弾した。
スタッ…
ルナは倒れたシヴの前に降り立った。
シヴ「あ…あ…」
ルナ「…相変わらず遅いですね。あなたは空間内で自在に事象を起こすのを得意としていたはず。なのに魔力勝負になるとは」
シヴ「…」
ルナ「おまけに魔力が溜まりきらず、私の魔力と自分の溜めた魔力を一度に受けてしまった。私の魔力だけならもっとマシだったでしょうが、あなたが溜めた自分の魔力にも被弾してしまった。だからここまで傷が深い。さて、まだ3発しか攻撃を与えていませんが、どうですか?勝てないと悟りましたか?」
シヴ「まだ…まだよ」
ググッ…
シヴはよろめきながら立ち上がった。
ルナ「まぁ、流石に3発では仕留めきれませんよね」
シヴ「はぁっ!」
ジジジ…バリバリバリ!
辺りに電気が走る。
シヴ「これで…どうだ!」
ドゴォォォォォォォォン!
シヴは走らせた電気を一点に集め、落雷としてルナを攻撃した。
シュゥゥゥゥゥゥ…
辺りは電気と黒煙に包まれている。
シヴ「はぁ…はぁ…」
やがて黒煙は晴れた。
シヴ「!?」
ルナ「…」
だが、ルナは無傷だった。
シヴ「な、なんで…」
ルナ「やっと攻撃したと思ったら…はぁ、ダメですね」
シヴ「!」
ルナはシヴに向かって指を向けた。
ルナ「落雷ってね、こうやって落とすんですよ」
クイッ
ルナは指を少しだけ下に向けて戻した。
シヴ「…?」
ジジジ…バリバリバリ!
シヴ「!?」
ドゴォォォォォォォォン!
シヴ「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
シヴはルナが発生させた落雷に被弾した。
シュゥゥゥゥゥゥ…
シヴ「あ…あ…」
シヴはルナの落雷により、先程受けたダメージよりもさらに大きなダメージを受けた。
ルナ「分かりましたか?」
シヴ「!!」
ルナはシヴを見下していた。
ルナ「これが三柱の力です。あなた方改変者はこの力に負けたんです。あの時と同じことを繰り返すつもりですか?」
シヴ「まだ…負けてない…」
ルナ「そう。なら…」
ジジジ…バリバリバリ!
ルナは魔力を溜めた。
ルナ「さようなら」
ジジジ…ドゴォォォォォォォォン!
ルナは溜めた魔力をシヴに直接当てた。
シュゥゥゥゥゥゥ…
シヴは跡形もなく消えていた。
ルナ「…私は三柱の中で2番目に強いんです。そんな私に改変者の中で1番弱いあなたが敵うわけないでしょ。普通に考えて」
ルナはさっきまでシヴが倒れていた場所を見た。
ルナ「…無謀すぎますよ」
ルナはそのまま振り返り、エアたちを見た。
ルナ (さて、エアたちはどうなってるかしら)
エア「さ、さぁ!私だって戦えます!か、かかって来てください!」
ルル「…」
エア「…?」
ルルは全く動かなかった。
エア「ほ、ほんとに攻撃しますよ!いいんですね!?」
ルル「…」
ルルは返事すら返さなかった。
エア「ちゅ、忠告しましたからね!あとから言っても遅いんですからね!」
ルル「…」
エア「…っ!」
ジリッ…ダッ!
エアは地を蹴り、走った。
エア「はぁぁぁぁぁぁぁ!」
ジジジ…バリバリバリ!
エアは走りながら魔力を溜めた。
エア「これで!」
ドゴォォォォォォォォン!
エアは溜めた魔力をルルに当てた。
タッタッタッ!ズサーッ!
被弾を確認したエアは走るのをやめた。
エア「ど、どうですか!私だって…え!?」
ルル「…」
ルルはその場に伏せていた。
エア「え…え…え!?」
エアは状況が読み込めなかった。
エア「当たって…ない…?な、なら…もう一度!」
ジジジ…
エアは魔力を溜め始めた。
ルル「…やめて」
エア「!」
エアは突然声が聞こえた気がした。
エア (今…確かに声が…)
ルル「やめて。攻撃しないで」
エア「!」
エアはその声がルルの声だと気づいた。
エア (もしかして…この子の声?)
ルル「私は戦わない。意味が無いから。でも、あなたが戦いたいなら別だよ。どうする?」
エア「!」
ルルはエアの顔を見て言った。
エア (どういう事…改変者って何か悪いことをしようとしてたんじゃ…)
ルル「…」
ルルはずっとエアの顔を見ていた。
エア「…どういう事ですか…」
エアはとりあえず聞いてみた。
ルル「…私は蘇るべきではなかった。もし封印してくれるならそうして欲しい。私は、以前のような生活ができるとは思っていない。殺すなら殺して。手加減しないで。死ねないじゃない」
エア「!」
ルルは生きることを否定していた。
予想外の言葉が返ってきたエアは混乱していた。
エア「え…でも、あなたたちはこの世界を…」
ルル「そう考えているのはアルマだけじゃないかな。分からないけど。でも、少なからず私はそれを望んでいない。できるならずっと封印されたかった」
エア「…」
エアは少し理解が出来なかった。
エア「あなた…」
ルル「ごめんなさいね。戦うつもりだった?でも残念。私は死ぬ気だったよ。だからあなたの攻撃をガードしなかった。死にたいから」
エア「…」
シュゥゥゥゥゥゥ…
エアは溜めた魔力を解除した。
ルル「…?なぜやめたの?」
エア「さ、さぁ…何故でしょうね。あなたからは一切危険な香りがしないんですもの」
ルル「…」
エア「あなた…」
ルル「何よそれ!」
エア「!!」
ルルは突然怒鳴った。
ルル「あなたは私たちを倒しに来たんでしょ!なのに何故敵の前で攻撃をやめるのよ!危険な香りがしない?それで敵の善悪を図るな!私は死ぬつもりだった!だからあなたの攻撃を受けた!これで死ねると思った!なのに…あなたは…」
エア「!!」
ルルは泣いていた。
ルル「…私の願いを…叶えてよ」
エア「…」
2人は黙ったまま少し時間が経った。
ルル「もういい…もういいよ!」
エア「!!」
ルル「もう知らない!どうなっても知らない!私はもう止められない!あなたが私を殺さないなら私があなたを殺すわ!」
エア「え…」
エアはここで「なんでそんな考えに?」と思った。
ルル「死ね!死ね!死ね!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ…
エア「!?」
ルルは天帝の力を使った。
ルル「もう知らない!全部いらない!消えてなくなれ!」
ゴォォォォォォォォォ!
エア「!?」
ルルは手を上にあげ、何かを作り始めた。
エア「ちょ…あなた何してるんですか!」
ルル「分からない?…消すのよ…ここを…あなたたちを…私自身を!」
エア「でも!そんなことしたら!」
ルル「そんなことしたら何よ!私は生きたくなかった!私がいるだけで幸せな生活が壊れるなら私は進んで死を選ぶ!私の邪魔しないでよ!」
エア「でも!」
ルル「うるさいうるさいうるさい!消えてなくなれ!」
ゴォォォォォォォォォ!
エア「!」
ルルが発生させた何かは膨張し始めた。
エア「待って!」
ルル「さようなら三柱!さようなら私!」
ゴォォォォォォォォォ!
ビュン!
ドゴォォォォォォォォン!
エア「!」
ルル「!?」
ルルは何者かに攻撃された。
シュゥゥゥゥゥゥ…
そして、ルルが発生させた何かは徐々に小さくなっていった。
エア「な、なんで…」
ルル「…」
ルナ「…そんなに死にたいなら私が送ってあげるわ」
ルルを攻撃したのはルナだった。
エア「ルナ…なんで…」
ルナ「エア。あの子は死にたがっている。私たちはあの人たちを止めなければならない。考えは同じだよ」
エア「でも!あの子の持つ力を取り除けば…」
ルナ「無理だよ」
エア「え…なんで…」
ルナ「無理だよ。1度植え付けられた力を取り除くのは簡単じゃないよ。取り除くには倒すか封印するしかない。だから当時の私たちは封印を選んだ。封印されてからの改変者の力は発動しなかった」
エア「確かにそうだけど…」
ルナ「でも、今になってその考えが甘かったと痛感したわ。だから今度は消すのよ。跡形もなく」
エア「そんな…」
ルナ「さ、死ぬ心の準備は出来た?」
ルル「…ゴフッ…うん…できてるよ…」
ルルは吐血しながらそう言った。
ルナ「…そう」
ジジジ…バリバリバリ!
ルナは魔力を溜めた。
ルナ「じゃあ、さようなら」
ルル「えぇ。さようなら」
ルナが魔力を放とうとした。
エア「待って!」
ルル「!」
ルナ「…」
だが、エアが割って出た。
エア「あ、あの…」
ルル「?」
エア「次に生まれてくる時は…私と一緒に暮しませんか!」
ルナ「…」
ルル「…そうですね。また次生まれ変わることができたら…そうしたいですね」
ルナ「…いいですか?」
ルル「…はい」
ジジジ…バリバリバリ!
ルナは魔力を膨張させた。
ルル「三柱…」
ルナ「?」
ルル「ありがとうね」
ルナ「…はい」
ジジジ…ドゴォォォォォォォォン!
ルナは魔力を放った。
ルナが放った魔力はルルに直撃した。
シュゥゥゥゥゥゥ…
そして、ルルも跡形もなく消え去った。
エア「…」
ルナ「…」
2人は黙ったままだった。
エア「また…生まれ変わりがありますように…」
エアはそう願った。
ルナ「…行こう。エア」
エア「…はい」
そして、ルナとエアは白い空間から脱出した。
フォーン「あらあら…やられちゃったか」
スッ…スタスタスタ
フォーン「ごめんね三柱。僕も、アルマと同じ考えなんだ…だから…」
ヒュッ!
フォーンは力を使った。
フォーン「このまま負けるわけにはいかないんだ」
〜物語メモ〜
ゲイボルグ
天野 光の母親である天野 沙耶が作り出した槍のこと。
元々天秤座の暴走を止めるために作られたもの。
昔、ドレインによる異変が起こった時に天秤座が暴走したが、それを使う沙耶は既に亡くなっていたため、使われることがなかった。
サンとルナは沙耶と仲が良かったこともあってゲイボルグは刻領宝殿で保管されることになった。