穢土の改変者 オロノア・レイヴンは「オスカー」という名前になっています。
前回の思想の改変者 テラ・ホルンと同じように改変者は別名の方で書いていますのでご注意ください。
場所…博麗神社
木葉「なぁ…智志」
長津「ん?」
木葉「なんか…変に感じない…?」
長津「どうした?気分悪いのか?」
木葉「違う…でもなんか…息苦しさが…」
長津「もう少し寝たらどうだ?」
木葉「いや、もう大丈夫」
霊夢「何かあったの?」
木葉「ううん…分からない。霊夢も感じない?息苦しさ」
霊夢「え、全然」
木葉「そっか」
長津「僕も感じないな」
うどんげ「私もです」
妖夢「私も」
木葉「そっか…」
本庄「光さん熱はどうですか?」
ピトッ
霊夢が木葉のおでこを触る。
霊夢「…大丈夫よ」
本庄「うーん…」
倉本「ここまで体調って崩れるんですか?」
風和瀬「さ、さぁ…」
木葉「ラ、ライブラ…」
木葉はライブラを呼んだが、ライブラが出てこなかった。
木葉「…ライブラ?」
双葉「出てこないな」
佐野守「確かに」
木葉「どうしたんだろ…何かあったんじゃ…」
長津「アリエス。ライブラの様子を見てきてくれない?」
シュゥゥゥゥゥゥ…
長津の体から牡羊座のアリエスが出てきた。
アリエス「あぁ。いいよ。見てくる」
長津「…お願い」
スッ…
アリエスは木葉の前に行き、木葉に掌を向けた。
アリエス (ライブラ。いるのか?主の中に)
アリエスは木葉の中にいるライブラに声をかけた。
アリエス (おい。ライブラ。聞こえないのか?)
アリエスは何度も声をかけるが、ライブラが返事を返すことは無かった。
アリエス「…ダメだ。全然返事をしない」
長津「じゃあ眠ってるのかい?」
アリエス「さぁ?分からん。眠ってても俺の声は聞こえるはずだが…」
ピスケス「じゃあ直接中に入って見てきたら?」
シュゥゥゥゥゥゥ…
倉本の体の中から魚座のピスケスが出てきた。
ピスケス「よっと」
アリエス「ピスケスか」
ピスケス「外から声をかけても聞こえないなら中に入って直接起こした方がいいんじゃない?」
アリエス「俺だってできるならそうしたいさ。でもできないだろ?」
ピスケス「なぜ?」
アリエス「ライブラの主は万全な状態じゃない。お前だって知っているだろう?星座が自分の主以外の体に入ればどうなるか」
ピスケス「…」
アリエス「星座は何ともないが、入られた人は拒絶反応を起こす。人間の血液も同じだろ?A型の血を持つ人間にB型の血を混ぜればどうなるか…つまりはそういうことだ」
カプリコーン「つまりはライブラの主の中に入れるのはライブラだけ…という事ですね」
シュゥゥゥゥゥゥ…
風和瀬の体から山羊座のカプリコーンが出てきた。
カプリコーン「それに拒絶反応が起きたとして、ライブラの主がその拒絶反応に耐えられるかどうかも分からない…そうですよね?アリエス」
アリエス「…あぁ。そういうことだ」
ピスケス「ならどうしたら?」
レオ「ならライブラのパートナーに聞いたらどうだ?」
シュゥゥゥゥゥゥ…
佐野守の体から獅子座のレオが出てきた。
アリエス「ライブラのパートナー?」
レオ「あぁ。俺たちじゃどうにもできないがライブラのパートナーならそれを許可されているはずだ。だからヴァルゴを呼べばいいんじゃないか?」
ジェミニ「確かにそうですね」
シュゥゥゥゥゥゥ…
双葉の体から双子座のジェミニが出てきた。
ジェミニ「私たちも同じく、自分のパートナーであれば大抵の事は許可されています。なら、ライブラのパートナーであるヴァルゴならライブラを呼び出すことも可能かと」
アリエス「ならヴァルゴを呼ぼう」
アクエリアス「それは難しいかもしれないわ。アリエス」
シュゥゥゥゥゥゥ…
本庄の体からアクエリアスが出てきた。
アリエス「難しい…それはどういう事だ?アクエリアス」
アクエリアス「まだ気づいてないの?」
ピスケス「なんの事?アクエリアス」
アクエリアス「ピスケスは知らないと思うわ。でもレオ。あなたなら分かると思うわよ」
レオ「何がだ。全然分からんぞ」
アクエリアス「…自分のパートナーの気を探れる?」
レオ「スコーピオの事か?」
アクエリアス「えぇ。やってみなさい」
レオ「お、おう…」
レオは蠍座のスコーピオの気を探った。
レオ「あれ…スコーピオの気配が…感じられない」
アリエス「な…どういう事だ?」
アクエリアス「アリエス。聞いて」
アリエス「なんだよ」
アクエリアス「私のパートナーの気配も感じられないのよ」
アリエス「タウラスか?」
アクエリアス「えぇ。そうよ。さっきからずっと呼びかけたり気配を探ったりしてるわ。でも全然見つからない。返事もない」
アリエス「ど、どういう事だ…」
アクエリアス「簡単な話。あっちの世界に戻った人たちに異変が起きてるのよ。あっちの世界に行ったのはタウラス、キャンサー、ヴァルゴ、スコーピオ、サジタリウスの5人。この内キャンサーとサジタリウスはペアだから仕方ないしヴァルゴに関してはライブラが機能してないから分からない。でも、タウラスとスコーピオは私とレオがペアだからお互いの気配を感じることができる。でも、私もそうだしレオもスコーピオの気配が感じられない…ここまで言えば分かるんじゃない?」
アリエスはこの時、嫌な予感がした。
アリエス「…主」
長津「…あぁ。これはちょっとマズイ状況かもね」
霊夢「何があったの?」
長津「これは予想なんですが、恐らく私たちの仲間が大変なことになっています。私たちは足して13になる数字同士がペアなんです。そして、ペアになった者同士はお互いの気配を感じることができるんです。ですが、それができないんです…これはあくまで予想なので分かりませんが、もしこの予想が当たっているのなら、あっちの世界に戻った5人は意識不明の状態…もしくは何者かにやられた可能性があります」
本庄「長津さん!助けに行きましょう!」
長津「だか…」
倉本「早くしないとみんなが!」
長津「しかし…」
双葉「なるほどね」
長津「!」
双葉「助けに行きたいのは長津さんも思ってるけど、ここを離れると光の面倒を誰が見るのか…てことですよね」
長津「…そう。ここに動けない光を残すのは…」
霊夢「なら私たちに任せなさい」
長津「霊夢さん…」
霊夢「ここには私と妖夢、うどんげ、桜餅がいるわ」
幽々子「あなた…桜餅って…」
霊夢「だから大丈夫よ」
長津「そ、そうですか…」
本庄「長津さん!」
倉本「長津さん!」
長津「…霊夢さん」
霊夢「何?」
長津「光の事…少しの間、お願いしますね」
霊夢「分かったわ。任せなさい」
長津「ありがとうございます」
本庄「さ、行きましょう!」
長津「分かった。アリエス。行こう」
アリエス「あぁ」
そして、残りの十二天星のメンバー6人は外に出た。
長津「さ、行くよ」
本庄「はい!」
パキン!
長津は結晶を使った。
シュゥゥゥゥゥゥ…
すると、白い光りが十二天星たちを包み込んだ。
そして…
シュッ…シュッ…シュッ…
長津たちは順々に現代に戻っていった。
場所…博麗神社 上空
オスカー「あら、あの人たちが出て行っちゃったわね。さ、八雲 紫さん。ここに張られている結界を解いてください」
紫「…何するつもりよ」
オスカー「そうですね。私個人の目的としては可愛い弟を迎えに行きたいだけです。この世界には微塵も興味はありません。もちろんあちらの世界にも」
紫「…あなた、あの人たちの仲間でしょ…この行動は仲間の裏切りになるんじゃないのかしら?」
オスカー「何を今更。私は一度も三柱を倒すなんて言ってませんよ。私の目的は消えた弟の回収です。いつからか私の弟の気配は綺麗さっぱり消えてしまいました。なので心配になった私はその弟を探しに来たのです。なのでこの世界やあちらの世界になんて興味無いです」
紫「…あの子たちに何もしないのは…ほんとなのね?信用してもいいのね?」
オスカー「ひとつ言っておきます。私とフリューゲルは世界の支配のために動いている訳ではありません。私とフリューゲルは自分の願いを叶えるために行動を起こしています。私は弟のお迎えに。フリューゲルはかつて人間だった頃に愛した人のお墓参りに。なので、何度も言いますが、この世界やあちらの世界には興味ありません。私とフリューゲルは自分の願いが叶えばそれで満足です。ですが、もしそれを邪魔する人がいれば、いくら改変者だろうと本気で潰す予定です」
紫「…あの子たちには手を出さないのね?」
オスカー「…あなたの言っている"あの子たち"が私の邪魔をしなければ手を出すつもりはないです」
紫「…そう。分かったわ」
スッ…
紫は手を出した。
紫「はぁっ」
紫は力を込め、博麗神社に展開されている結界を解除しようとした。
紫「!」
紫はここで違和感を感じた。
紫 (どうして…結界が2つある…誰の結界かしら…)
現在、博麗神社には2つの結界が展開されている。
ひとつは紫が展開した結界。
もうひとつは第四星座 蟹座の立花が展開した結界。
紫の結界は博麗神社を離れる時に展開された。
立花の結界は紫が離れた後に展開された結界。
そのため、紫は立花の結界の存在を知らなかった。
紫 (誰のか分からないけど…ごめんなさい。霊夢たちを守るためなの。許してちょうだい)
パキパキ…パキン!
そして紫は博麗神社に展開されている2つの結界を解除した。
紫「さ、これでいいわよ」
オスカー「ありがとう。助かったわ」
紫「そう」
オスカー「あ、あなたも来てね」
紫「何でよ」
オスカー「さっきも言ったけど私の邪魔をする人は誰であろうと潰すつもりなのよ。もしあなたの言う"あの子たち"が私の邪魔をしたら…どうなると思う?」
紫「…」
オスカー「あなたが想像する最悪の結果になるんじゃない?」
紫「…」
オスカー「それが嫌なら着いてきて。もしあの子たちが邪魔しそうになったらあなたが説得して。私じゃ絶対無理だから」
紫「…分かったわ」
オスカー「さ、なら行きましょう」
そしてオスカーと紫は博麗神社に向かった。
場所…現代
シュゥゥゥゥゥゥ…
十二天星たちが幻想郷から戻ってきた。
長津「!?」
双葉「!!」
佐野守「え…」
本庄「な…」
倉本「!!」
風和瀬「え…」
長津たちは帰ってきて早々自分たちの世界の現状を目の当たりにした。
本庄「な、何が…」
長津「何があったんだ…」
双葉「これは…」
長津たちの世界は建物が崩壊していたり、空が曇っていたり、人が一人もいない廃墟のような状況だった。
風和瀬「何が…あったんでしょうか…」
佐野守「私たちが知らない間に…」
アクエリアス「姫乃」
シュゥゥゥゥゥゥ…
本庄の体からアクエリアスが出てきた。
本庄「アクエリアスさん…」
アクエリアス「微かだけど、タウラスの気配がする。でも微かにね。恐らく意識もそう無いでしょうね」
本庄「どこにいますか!」
アクエリアス「あっちの方ね」
本庄「行きましょう!長津さん!」
長津「あ、あぁ…」
そして6人はアクエリアスが指した方角へと進んだ。
タッタッタッ…ザッ…
6人はひとつの大きな窪みに辿り着いた。
本庄「こ、ここは…」
長津「ここだけ妙に穴が空いているね。ここにいるのかい?アクエリアスさん」
アクエリアス「えぇ。ここにいるはずよ」
佐野守「ねぇレオ」
ヒュゥゥゥゥゥゥゥ…
佐野守の体からレオが出てきた。
レオ「なんだ」
佐野守「三室さんがどこにいるか…分かりますか?」
レオ「スコーピオか。あぁ…分かるぞ」
佐野守「どこにいますか」
レオ「…」
ヒュゥゥゥゥゥゥゥ…
レオは何も言わずに空を飛んで三室がいる所へ向かった。
スタッ…
レオは三室を見つけたのかその場に降りた。
レオ「麗奈…ここにいる」
レオはそう言って指さした。
佐野守「…」
ズサー…タッタッタッ
佐野守はレオが指さした方へ向かった。
ザッ…
そして佐野守はそこへ辿り着いた。
佐野守「!?」
佐野守はそれを見るなり声が出なかった。
佐野守「え………み…三室………さん……?」
佐野守は三室の姿を見て言葉を失った。
三室の体には槍が貫通していた。
この槍は思想の改変者 テラ・ホルンが降らせた槍だった。
佐野守「み…三室さん……起きてくださいよ…冗談は…やめてくださいよ…」
ドサッ…
長津「!!」
佐野守はその場に座り込んでしまった。
佐野守「三室さん……ダメですよ……そんな冗談……」
レオ (…スコーピオ。お前、死んだのか…)
佐野守「ね、ねぇ…レオ」
レオ「…」
佐野守「三室さんは…治せるよね…まだ…死んでないよね…」
レオ「…」
レオは何も言わなかった。
三室の体を貫通しているその槍は三室の心臓の部分に刺さっていた。
到底治りそうにもなかった。
佐野守「何か言ってよレオ!」
佐野守はレオに対して大声をあげる。
佐野守「何か言ってよ…レオ…」
レオ「…」
レオは何も言えなかった。
長津「…」
長津は遠くからそれを見ていた。
それと同時に辺りを見渡した。
すると、佐野守とレオのいる所にある柱のようなものがその周辺に3つあることが分かった。
ザッザッザッ…
長津は歩き出した。
風和瀬「長津さん…」
長津「…」
長津は真剣な顔で残りの三本の柱のようなものに向かった。
ザッザッザッ……ザッ
そして辿り着いた。
長津「…」
長津が向かった1本目の柱のようなものには矢巾 光輝がいた。
長津「…光輝」
そして長津は遠くから柱のように見えていたその正体を知った。
その正体こそ、テラ・ホルンが降らせた槍だった。
長津「…」
クルッ…スタスタスタ
長津は振り返り2本目の槍に向かった。
スタスタスタ…ザッ…
そして、2本目の槍に辿り着いた。
長津「…」
2本目の槍の先には早乙女 渚がいた。
長津「…」
長津は何も言えなかった。
クルッ…スタスタスタ
そして長津は3本目の槍に向かった。
スタスタスタ…ザッ…
長津は3本目の槍に辿り着いた。
長津「…」
3本目の槍の先には条乃 和人がいた。
長津「みんな…」
条乃、早乙女、矢巾。
この3人の体を貫通している槍は全て心臓部分に刺さっていた。
長津「…誰がこんなことを…」
長津は怒りと悲しみに飲み込まれそうになった。
スッ…
長津はそのまま条乃に刺さっている槍に触れた。
すると…
ボロボロボロ…
その槍は酸化し崩れ始めた。
長津「…」
長津は怒りを抑えながら崩れゆくその槍を見ていた。
長津「…次は誰でしょうか。この槍のように崩れていくのは…」
双葉「…長津さん」
その様子を見ていた双葉の元にある通知が届いた。
双葉「?」
双葉はその通知を開く。
双葉「!!」
双葉はその通知を見て驚いていた。
本庄「双葉さん?どうしたんですか?」
双葉「…本庄…」
本庄「はい」
双葉「さっき通知が来たんだ。その通知には…こう書かれてあった」
双葉「…この世界に存在する人間は…俺たちだけ…だと」
本庄「…え……私たち…だけ…」
〜物語メモ〜
十二天星と十二星座
十二天星と十二星座はリンクされた状態にあるため、天星たちに起こっていることがそのまま星座にも伝わる。
今話にあったタウラスとスコーピオの気配が感じられないのは、その主である条乃と三室の意識がないか、もしくは死んでいるから。
もしこの時にタウラスとスコーピオの気配が感じられればこの2人の意識はまだ残っているということ。
他の主の体への侵入
星座は本来、自分の主の体にしか入ることができない。
つまり、自分の主じゃない人の体には入ることができない。
入れば拒絶反応が起こり、その人は死に至る可能性がある。
だが、ペア同士であれば、拒絶反応を起こさずに主以外の人の体に入ることができる。
ただし、それが可能なのはペア同士の星座と十二天星だけ。
ペア以外の十二天星の体に入れば当然拒絶反応が起きる。
十二天星や十二星座のペア制度
十二天星と十二星座は足して13になる者同士がペアとなり、十二天星はお互いに同じ腕輪を装着している。
星座には腕輪は無いが、気配の察知ができるようになる。
ペアになると、星座たちは自分の主のペアとなった人の体に入ることができる。
↓十二天星と十二星座のペアは下記の通り
第一星座 牡羊座 長津 智志
第十二星座 魚座 倉本 結衣
第一星座 牡羊座 アリエス
第十二星座 魚座 ピスケス
第二星座 牡牛座 条乃 和人
第十一星座 水瓶座 本庄 姫乃
第二星座 牡牛座 タウラス
第十一星座 水瓶座 アクエリアス
第三星座 双子座 双葉 宗司
第十星座 山羊座 風和瀬 麻莉
第三星座 双子座 ジェミニ
第十星座 山羊座 カプリコーン
第四星座 蟹座 立花 悟
第九星座 射手座 矢巾 光輝
第四星座 蟹座 キャンサー
第九星座 射手座 サジタリウス
第五星座 獅子座 佐野守 麗奈
第八星座 蠍座 三室 晃大
第五星座 獅子座 レオ
第八星座 蠍座 スコーピオ
第六星座 乙女座 早乙女 渚
第七星座 天秤座 天野 光 (木葉)
第六星座 乙女座 ヴァルゴ
第七星座 天秤座 ライブラ