木葉の幻想郷日記   作:バスタオル

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みんなで温泉④

昼食を食べた一行はそれぞれ自由な時間を過ごしていた。

 

 

条乃「なぁ智志」

 

長津「なんだい?」

 

条乃「俺こいつとプリン見てくるわ」

 

 

条乃は三室を指さした。

 

 

長津「分かった。夜ご飯までには帰ってきて」

 

条乃「おう。よし晃大。行くぞ」

 

三室「参ろうぞ」

 

 

条乃と三室はプリンを求めて外に出た。

 

 

長津「相変わらずあの二人はプリンが好きだなぁ」

 

本庄「プリンは美味しいですからね〜」

 

長津「実は僕は甘いものってよく分からないんですよね」

 

本庄「あ、じゃあ私たちも甘いものを見に行きませんか?」

 

長津「いいんですか?」

 

本庄「はい!確か雪さんも甘いもの好きじゃありませんでしたか?」

 

長津「あ、そうそう。前会った時は甘いものを欲しがってたんだけど、僕は甘いものが分からなくてね。ちょうどいい機会だから君に教えてもらおうかな」

 

本庄「分かりました!じゃあ行きましょう!」

 

倉本「姫乃ちゃん。どこ行くんですか?」

 

本庄「長津さんと甘いものを見に行くんです!結衣ちゃんも一緒に行きますか?」

 

倉本「行く!」

 

早乙女「甘いものなら私も!」

 

佐野守「私も行きたいです!」

 

風和瀬「私も!」

 

長津「じゃあみんなで行きましょうか」

 

早乙女「イェーイ!」

 

本庄「じゃあ私は準備してきますね」

 

倉本「私も!」

 

早乙女「私も〜」

 

佐野守「私は準備できてますよ」

 

風和瀬「同じく」

 

長津「じゃあ3人が来るまで待ってましょうか」

 

佐野守「あ、そう言えば」

 

長津「?」

 

佐野守「長津さんって甘いものって何が好きなんですか?」

 

長津「あ、僕甘いものってよく分からないんですよ」

 

佐野守「え?そうなんですか?」

 

長津「えぇ。だからちょっと困ってましてね。でもこの機会にあの子が甘いものを見に行こうと提案してくれたのでこれを機に甘いものを知ろうかと思っています」

 

佐野守「あーなるほど!甘いものならプリンも良いですが、やっぱりケーキとかもいいですよ!」

 

長津「ケーキ…ですか。あの誕生日に食べるものですよね?」

 

佐野守「もちろんそうなのですが、ケーキは誕生日限定じゃないんですよ?」

 

長津「え?そうなんですか?」

 

佐野守「はい!」

 

長津「へぇ…僕は昔からケーキは誕生日くらいしか食べませんでしたね」

 

佐野守「え?クリスマスは何食べたんですか?」

 

長津「お寿司かな」

 

佐野守「じゃあ友達の誕生日とかは?」

 

長津「僕は友達の誕生日を祝いに行ったことないですね」

 

佐野守「あ、じゃあ家族の誕生日なら」

 

長津「あー…確かにありましたが結局は誕生日にくらいしか食べてないですね」

 

佐野守「あ、そっか…」

 

長津「ケーキってそんなに高い頻度で食べるものなんですか?」

 

佐野守「なんか私の友達は祝い事の時はケーキを食べるそうですよ」

 

長津「うーん…」

 

風和瀬「あ、じゃあパンケーキとかはどうですか?」

 

長津「パ…パンケーキ…?」

 

 

長津はパンケーキのイメージが無く、首を傾げていた。

 

 

風和瀬「え…パンケーキ知りませんか?」

 

長津「え…っと…知りません」

 

風和瀬「あ、じゃあホットケーキなら知ってますか?」

 

長津「ホットケーキ…ケーキの親戚でしょうか」

 

風和瀬「えっと…ま、まぁ近いですね!」

 

長津「?」

 

風和瀬「これから見に行く時にあったら一緒に食べましょうよ!」

 

長津「そうですねぇ…体験も大事ですし…分かりました。食べましょうか」

 

風和瀬「やったぁ!」

 

佐野守「麻莉ちゃんってパンケーキ好きなの?」

 

風和瀬「うん!好き!」

 

佐野守「じゃあ見つかるといいね!」

 

風和瀬「うん!」

 

 

そうして3人で話していると…

 

 

本庄「みなさん。お待たせしました」

 

 

準備しに行った本庄たちが戻ってきた。

 

 

長津「よしっ。じゃあ行きましょうか」

 

本庄「はい」

 

佐野守「楽しみ〜!」

 

風和瀬 (パンケーキ…ふふふ…パンケーキ…)

 

倉本「甘いものって何があるんですかね?」

 

早乙女「何があるんだろ?でもそれが楽しみでもあるね!」

 

倉本「ですね!」

 

 

そして長津、佐野守、早乙女、風和瀬、本庄、倉本は甘いものを食べに出かけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所…大広間

 

 

矢巾「長津さーん」

 

 

矢巾は昼食を食べた部屋に来ていた。

 

 

矢巾「長津さー…あれ?」

 

 

部屋に入ったが、そこには長津はいなかった。

 

 

矢巾「あれー…どこか行ったのかな…」

 

 

現在、長津は十二天星(女性メンバー)と一緒に甘いものを食べに行っている。

 

 

矢巾「うーん…」

 

さとり「矢巾さん?どうされたんですか?」

 

矢巾「あ、えーっと…長津さんがいないんだ。出かけようと思ってたけど…」

 

さとり「じゃあそのまま行きませんか?」

 

矢巾「え?」

 

さとり「お夕飯まで時間ありますし少しくらい良いのではないですか?」

 

矢巾「うーん…」

 

 

矢巾は少しだけ考えた。

 

 

矢巾「そうですね。じゃあ行きましょうか」

 

さとり「はい!」

 

 

そして、矢巾とさとりは外へ出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所…旅館近くの川

 

 

さとり「あの…矢巾さん」

 

矢巾「何ですか?」

 

さとり「ここは?」

 

矢巾「川ですね」

 

さとり「なぜ川なんですか?」

 

矢巾「…1番落ち着く場所だからです」

 

さとり「落ち着く…」

 

矢巾「はい。心がザワついてる時はいつもこんな感じで川に行って水音を聞いているんです。まぁ、いつもはここじゃないんですが」

 

さとり (ザワついている…?)

 

矢巾「…さ、行きましょうか」

 

さとり「矢巾さん」

 

矢巾「?」

 

さとり「あの…ザワついてるって…何でですか?」

 

矢巾「!?」

 

さとり「あの…何かお悩みでも…」

 

矢巾「あ、いや…そんなんじゃなくてその…」

 

さとり「?」

 

矢巾「えっと…ちょっと…緊張しちゃって…」

 

さとり「!」

 

矢巾「心を落ち着かせてから行こうかと思ったんです」

 

さとり「心…落ち着きましたか?」

 

矢巾「…はい」

 

さとり「じゃあ…」

 

 

パシッ!

 

 

矢巾「!」

 

 

さとりは矢巾の手を握った。

 

 

さとり「行きましょうか。矢巾さん」

 

矢巾「は…はい…」

 

 

矢巾は顔を赤らめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

矢巾とさとりは旅館から少し離れたデパートっぽいところに着いた。

 

 

さとり「おぉ…大きいですね…」

 

矢巾「ですね…」

 

さとり「行ってみましょう!」

 

矢巾「は、はい!」

 

 

さとりと矢巾はそこへ向かった。

 

 

さとり「中は広いですね!」

 

矢巾「ですね。あ、さとりさん」

 

さとり「?」

 

矢巾「あれ、食べませんか?」

 

 

矢巾が指したのはアイスの売店だった。

 

 

さとり「あれはなんですか?」

 

矢巾「アイスです!アイスクリーム!」

 

さとり「アイス…ですか。どういったものですか?」

 

矢巾「え、知らないんですか?」

 

さとり「はい」

 

矢巾「じゃあ食べてみましょう!」

 

 

すると矢巾はアイスを買いに行った。

 

 

さとり「アイス…白いですね」

 

矢巾「さとりさーん!」

 

 

アイスを買いに行った矢巾が戻ってきた。

 

 

矢巾「はい!」

 

 

矢巾はそれをさとりにあげた。

 

 

さとり「綺麗ですね」

 

矢巾「ですよね!味もいいですよ!」

 

 

ペロッ

 

さとりはアイスを舐めた。

 

 

さとり「美味しいですね。正直驚きました」

 

矢巾「そうですか!?いやぁ…良かったです!」

 

さとり「…」

 

 

さとりは喜んでいる矢巾を見た。

 

 

さとり「矢巾さん」

 

矢巾「はい?」

 

さとり「あーん」

 

矢巾「え!?」

 

 

矢巾がさとりを見るとさとりはアイスを矢巾に向けていた。

 

 

さとり「さ、矢巾さんも」

 

矢巾「あ…あー」

 

 

パクッ

 

矢巾はそのアイスを食べた。

 

 

矢巾「んー冷たぁ…」

 

さとり「美味しいですか?」

 

矢巾「はい!もちろん!」

 

 

さとりはそんな矢巾の顔を見て笑みを浮かべた。

 

その後、2人でアイスを食べ、その場をあとにした。

 

 

さとり「あの…矢巾さん」

 

矢巾「はい。何ですか?」

 

さとり「矢巾さんって…その…」

 

矢巾「?」

 

さとり「私たちと一緒に暮らすようになったら…何したいですか?」

 

矢巾「え?」

 

さとり「これはその…ひとつの興味として気になっただけでその…」

 

矢巾「…そうですねぇ。自分はさとりさんたちと一緒に時間を過ごせたらそれでいいです」

 

さとり「え、それだけでいいんですか?」

 

矢巾「…はい」

 

さとり「なぜ…ですか?」

 

 

矢巾はさとりの顔を見て答えた。

 

 

矢巾「…心地いいからです」

 

さとり「!」

 

 

矢巾は優しい笑みを浮かべて答えた。

 

 

矢巾「…僕はさとりさんやこいしちゃん、お空さんにお燐さん。みなさんが自分を必要としてくれることに嬉しさを感じています。それに、こんな僕を好いてくれたさとりさんのために力を使いたい。好きな人がそばにいるなら僕はその人の背中を借りて一緒に時を過ごしたい。何をするにもいつも一緒に」

 

さとり「…」

 

矢巾「だから僕は…」

 

 

矢巾が言葉を放ったその時、柔らかい感触があった。

 

 

矢巾「!!」

 

 

矢巾は状況判断ができなかった。

 

分かるのは目の前にさとりさんがいること…

 

 

さとり「っぷはぁ!」

 

矢巾「あ、あの…さとりさん?」

 

さとり「…私も同じです。私は矢巾さんと一緒の時を過ごしたいと思っています。なのであの時、一緒に住みませんかと聞きました」

 

矢巾「!」

 

さとり「わがままだと思ってたんですが、矢巾さんがそう思ってくださったのを知れてよかったです!」

 

矢巾「さとりさん…」

 

さとり「あの子たちも喜びます。もちろん…私も…」

 

 

さとりは矢巾に抱きついた。

 

 

矢巾「…」

 

 

そして矢巾も抱きついた。

 

 

それから時間が経ち、矢巾とさとりは一緒に時間を過ごした。

 

2人で同じものを食べ、同じものを見て、同じものを体験した。

 

この日矢巾とさとりはまた1歩関係が前進した。

 

 

その夜…

 

 

長津「いやぁありがとうねみんな。おかげで甘いものを体験出来たよ」

 

本庄「それは良かったです」

 

早乙女「やっぱ甘いものっていいよね〜」

 

倉本「…同じく」

 

佐野守「私もそう思います!」

 

風和瀬「私も!」

 

矢巾「あ、みなさんもういたんですか?」

 

 

長津たちに遅れて矢巾とさとりが帰ってきた。

 

 

長津「やぁ2人とも。夕飯に間に合ってよかった」

 

矢巾「はい」

 

霊夢「…どうしたのよさとり」

 

さとり「いえ…なんでもありません」

 

霊夢「?」

 

 

それから少しして夕食が運ばれた。

 

それは昼食のように豪華なものだった。

 

夕食の時もお刺身が出て、その度に倉本が興奮していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

倉本「お刺身の他にお寿司という生魚の下にご飯がある食べ物がありましてそれがまた美味しくみなさんにも食べていただきたいと思っていまして…」

 

光「相変わらず魚のことになると…」

 

魔理沙「なぁ木葉。お寿司って美味しいのか?」

 

光「そりゃあ…」

 

倉本「美味しいですよ!この世界で1番美味しいと言っても過言ではありませんよ!魔理沙さんも是非食べてみてください!」

 

光「…だそうだ」

 

魔理沙「お、おう…機会があれば…な?」

 

倉本「はい!」

 

霊夢「木葉。この白いのは」

 

倉本「それはイカですね!タコみたいに歯応えがあって美味しいですよ!」

 

霊夢「そ、そうなのね…」

 

本庄「結衣ちゃん!」

 

倉本「?」

 

本庄「ご飯中に立ち上がるのは行儀が悪いですよ」

 

倉本「あ、すみません」

 

 

倉本はそう言って自分の席に戻った。

 

 

霊夢「あの人…よっぽどお魚が好きなのね」

 

光「…らしいな」

 

魔理沙「でもまぁ、好きなものがあるっていいよな」

 

光「…だな」

 

 

その後夕食を食べた一行はまた温泉を楽しむのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所…浴場 (男)

 

 

長津「ふぅ…やっぱり1番落ち着くな」

 

条乃「確かに」

 

三室「今日もいい収穫だったしな」

 

条乃「あぁ。あのプリンはぜってぇうめぇぞ」

 

三室「あぁ。同感だ」

 

長津「どんなプリンだったんだい?」

 

条乃「いや、これといって特別なプリンじゃなかったんだ。プリンの上に生クリームとさくらんぼが乗ったプリンだ」

 

長津「おー美味しそうだね」

 

条乃「いやそれが食べてみたらすっげぇよ。俺と晃大2人して黙っちまったよ」

 

三室「そうそう」

 

長津「いつものプリンと何が違うんだい?」

 

条乃「んーなんだろな…」

 

三室「いや、違いは難しいんだがこう…なんというか優しい味だった」

 

長津「優しい味?」

 

条乃「そう。いつも食べてるプリンよりも遥かに優しく生クリームもプリンの味を邪魔しなかった。そしてあのカラメル…あれは良かった」

 

三室「そうそう。高いものってなんか後味が悪いんだよな。なんか舌にへばりつくような感じ。でも今回得たやつはそれが無かった。どうやって作ったのか全然分からなかった」

 

条乃「そうそう」

 

長津「ほープリンにも色々な種類があるのかい?」

 

条乃「多分あると思う」

 

三室「少なくとも今回のやつは別格だった」

 

長津「それは是非1度食べてみたいものだなぁ」

 

条乃「あれ?智志って甘いものを食べられるのか?」

 

長津「え?」

 

三室「確かに。甘いものを食べてるところ見たことないぞ?」

 

長津「あー僕自身甘いものってよく分からないんだ。だから今日、みんなと一緒に甘いものを探しに行ってたんだ」

 

三室「みんなって?」

 

長津「姫乃さん、渚さん、麻莉さん、麗奈さん、結衣ちゃんの5人と一緒に」

 

条乃「あーあいつらなら甘いものくらいは知ってるだろうな」

 

三室「確かに」

 

長津「おかげで甘いものを勉強できてよかったよ」

 

条乃「そうか。なら俺たちと甘いものを食べる日も近いな」

 

三室「だな」

 

長津「その時はプリンの事も教えてもらおうかな」

 

条乃「任せろ!」

 

三室「俺たちが教えるなら間違いねぇな」

 

長津「頼りにしてるよ」

 

条乃「おう!」

三室「おう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

矢巾「あの…光さん」

 

光「ん?」

 

矢巾「その…さとりさんの事なんですが」

 

光「うん。どしたの?」

 

矢巾「その…僕は地霊殿に住むことに決めました」

 

光「…」

 

矢巾「さとりさんともっと同じ時を過ごしたいと思いました。それに、さとりさんは僕を好いてくれました」

 

光「…」

 

矢巾「僕は…さとりさんやこいしちゃん、お空さんにお燐さん。地霊殿のみんなと一緒に生きたいと…そう思いました」

 

光「…そっか」

 

矢巾「なので僕も幻想郷に…」

 

 

ポンッ…なでなで…

 

 

矢巾「!」

 

 

光は矢巾の頭を撫でた。

 

 

光「決めたならしっかりやりな。さとりさんと結ばれて嬉しく思うよ。俺も幻想郷にいるから何かあったら頼って。俺がいなくても霊夢が何とかしてくれると思うから」

 

矢巾「…はい」

 

光「…あの時はまだ幼かったのにいつの間にかこんなに大きくなって…」

 

矢巾「…」

 

光「…ようこそ。幻想郷へ」

 

矢巾「…はい」

 

 

こうして一行は温泉旅行1日目を終えたのだった。




〜物語メモ〜


長津 智志
長津は甘いものをよく知らない。
唯一知ってるものとしては彼女さんである篠崎 雪さんと一緒に行ったお店だけ。
その他の甘いものはよく知らない。
今回、十二天星の女性陣のおかげである程度の甘いものを知ることができて満足していた。
それと同時に雪さんにも教えてあげようと思ったのだった。
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