木葉の幻想郷日記   作:バスタオル

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大きく、逞しく、優しく育ってくださいね

霊葉「ねぇお父さん」

 

木葉「ん?」

 

霊葉「お父さんって強い?」

 

木葉「まぁ強いな」

 

霊夢「嘘つかないの。弾幕はひよっこでしょ」

 

木葉「うっ…」

 

霊葉「え、お父さん弾幕ごっこできないの?」

 

木葉「いや、できるよ。できるけど」

 

霊夢「霊葉。木葉の弾幕は弱すぎるから誰にも勝てないだけよ」

 

木葉「くそっ…正直に言いやがって…」

 

霊葉「私でも勝てる?」

 

霊夢「さぁね。霊葉の強さが分からないから何とも…」

 

木葉「まぁ霊葉が勝つのは更に先かなぁ」

 

霊葉「うーん…」

 

霊夢「心配しなくても大丈夫よ。弾幕ごっこだったら霊葉でも勝てるわよ」

 

霊葉「ほんと!?」

 

木葉 (霊夢…いらんこと言うなって…)

 

霊夢「木葉は弾幕ごっこになると最弱よ。誰にも勝てないから」

 

霊葉「へぇー!」

 

木葉「全く…」

 

霊夢「さ、夕飯の準備しましょうか」

 

霊葉「私もやるー!」

 

木葉「さぁて俺もいっちょ腕を振るうか〜」

 

霊夢「弾幕ごっこできない人はそこで寝てなさい」

 

木葉「!?」

 

 

そう言われた木葉は部屋の隅っこでちょこんと座った。

 

 

木葉「俺だってできないわけじゃないし勝てないだけだし…」ボソボソ

 

霊葉「お母さん…流石に可哀想だよ…」

 

霊夢「いいのよ。木葉はあれくらいが丁度いいから」

 

霊葉「うーん…」

 

 

すると霊夢と霊葉はご飯を作りに行った。

 

それからご飯を作り終え、3人でご飯を食べ始めた。

 

 

木葉「うーん。美味いな」

 

霊夢「当たり前よ。私が作ったんだから」

 

霊葉「私も作った!これ食べて!」

 

木葉「お、おう」

 

 

パクッ

 

木葉は霊葉が作った料理を食べた。

 

 

木葉「お、これも美味い…」

 

霊葉「でしょ!覚えてる?これお父さんが教えてくれた料理だよ!」

 

木葉「え、そうなのか?」

 

霊葉「あ、そっか、お父さんたちからすれば未来の話だった」

 

木葉「お、おう」

 

霊夢「じゃあ明日は木葉がお夕飯作ってね」

 

木葉「お、おう。それは構わんが」

 

霊葉「お父さんの手料理食べられるの!?やったぁ!」

 

木葉「元々今日作ろうと思ってたけど誰かさんが弾幕ごっこできない人はそこで寝てなさいとか言ったからなぁ…」

 

霊夢「何?私のせい?」

 

木葉「いえ、なんでもないです」

 

霊葉「あ、あはは…」

 

 

その後ご飯を食べた3人は寝るまで各々自由な時間を過ごした。

 

そして寝る時間になった。

 

 

木葉「んじゃそろそろ布団敷こうかな」

 

霊葉「私も!」

 

霊夢「あら、じゃあ私も敷こうかしら」

 

木葉「んじゃ3人で敷こうか」

 

霊葉「うん!」

 

 

3人は寝室で布団を敷き始めた。

 

 

霊葉「ねぇお父さん」

 

木葉「ん?」

 

霊葉「私、真ん中がいい」

 

木葉「真ん中?」

 

霊葉「うん。お父さんとお母さんの間がいい」

 

木葉「あ、そういう事か。いいぞ。真ん中で寝な」

 

霊葉「やった!」

 

霊夢「全く…霊葉はまだまだ子供ねぇ」

 

霊葉「な…」

 

木葉「あっははは!」

 

 

布団を敷き終えた3人は寝ることにした。

 

 

霊葉「お父さん」

 

木葉「ん?」

 

霊葉「手を握って」

 

木葉「手?」

 

霊葉「うん。ほら」

 

 

すると霊葉は布団から自分の手を出した。

 

 

木葉「お、おう」

 

 

ギュッ…

 

木葉は霊葉の手を握った。

 

 

霊葉「お母さんも」

 

霊夢「え?私も?」

 

霊葉「うん。お母さんも」

 

霊夢「…しょうがないわね」

 

 

ギュッ…

 

霊夢も霊葉の手を握った。

 

 

霊葉「温かい…」

 

木葉「そっか。それはよかった」

 

霊葉「やっぱり…いいなぁ…」

 

 

すると霊葉はゆっくり眠った。

 

 

木葉 (霊葉はやっぱりまだ子供だなぁ…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー翌日ー

 

 

木葉「霊葉。朝だぞ」

 

霊葉「んー…」

 

木葉「起きないと霊夢がうるさいぞー」

 

霊葉「んー…」

 

霊夢「霊葉ー!起きなさーい!」

 

 

遠くから霊夢の声が聞こえた。

 

 

木葉「ほら、うるさいのが来たぞ」

 

霊葉「うーん…もう少し…」

 

霊夢「こら霊葉!もう朝よ!起きなさい!」

 

 

すると霊夢が霊葉を起こしに来た。

 

 

霊葉「もうちょっと…」

 

霊夢「ダメよ!ほら!早く起きなさい!」

 

 

バッ!

 

霊夢は霊葉の布団を取り上げた。

 

ゴロゴロゴロ…

 

霊葉はそのまま転がった。

 

 

霊葉「んー…お父さんお母さんおはよう…」

 

木葉「あぁ。おはよう」

 

霊夢「おはよう。さ、朝ごはんできてるから食べに行くわよ」

 

霊葉「うーん」

 

 

スタスタスタ

 

霊葉は居間の方へ向かった。

 

 

霊夢「全く…ああいうところはアンタに似てるわね。霊葉」

 

木葉「何が?」

 

霊夢「朝全然起きられないところよ」

 

木葉「そうか?俺結構起きられる方だと思ってたけど」

 

霊夢「起きられない時はいつもあんな感じよ」

 

木葉「あーなるほど…」

 

霊夢「さ、私たちも行くわよ」

 

木葉「はいはい」

 

 

スタスタスタ

 

木葉と霊夢も居間の方へ向かった。

 

 

霊夢「さ、できたわよ」

 

霊葉「うーん…いただきまーす…」

 

木葉「いただきます」

 

霊夢「はい。どうぞ」

 

 

そして3人は一緒に朝食を食べた。

 

 

霊葉「そういえば朝はお母さんが作るんだね」

 

霊夢「え?」

 

霊葉「だってこれお母さんが作ったんだよね」

 

木葉「いや、早く起きた方がいつも作ってるよ」

 

霊葉「え、そうなの?」

 

霊夢「そうね。今日は私が早かったから私が作ったわ」

 

霊葉「え、でもあっちではお父さんが作ってたよ?」

 

霊夢「え?」

 

霊葉「朝起きたら大体お父さんが台所に立ってご飯作ってるの」

 

木葉「ということは…」

 

霊葉「うん。こっちではお母さん起きるの遅いの。だからほぼ毎日お父さんがご飯作ってるの」

 

木葉「あれ?霊夢ぅ?」

 

霊夢「な、何よ…」

 

木葉「朝あんなに霊葉に起きなさいって言ってたのに自分は長く寝てるんですかぁ?」

 

霊夢「ぐっ…」

 

木葉「それじゃあ世間は許してくれませんよ」

 

霊夢「う、うるさいわね。今の私が早く起きてるんだからいいじゃない」

 

木葉「ふぅ〜ん」

 

霊夢「木葉。あとで覚えておきなさいよ」

 

木葉「にっししし」

 

 

その後ご飯を食べた3人は縁側で休憩していた。

 

 

霊葉「ふぅ…」

 

木葉「ふぅ…」

 

霊夢「やっぱ似てるわね。2人とも」

 

霊葉「そりゃあお父さんとお母さんの子供だし」

 

木葉「当たり前だよなぁ?」

 

霊葉「うん」

 

 

すると神社に誰かが来た。

 

 

霊夢「あら、誰か来たみたいね」

 

霊葉「誰かって?」

 

霊夢「さぁね」

 

 

するとその人は姿を現した。

 

 

木葉「おっ」

 

霊葉「あ!」

 

霊夢「はぁ…」

 

レミリア「ごきげんよう。霊夢、木葉」

 

フラン「木葉ー!」

 

 

神社に来たのはレミリア、フラン、咲夜の3人だった。

 

 

霊夢「厄介なのが来たわね」

 

木葉「おーい!」

 

 

木葉は3人に手を振った。

 

 

レミリア「あら、あの子が来てるって話。本当だったのね」

 

霊夢「霊葉のこと?」

 

レミリア「そうよ。咲夜から聞いてたわ。だから会いに来たのよ」

 

霊葉「お久しぶりです!レミリアお姉さん!フランお姉さん!」

 

レミリア「久しぶりね博麗霊葉。あれからずいぶん大きくなったわね」

 

霊葉「はい!お陰様で!」

 

フラン「え!?この子があの時お花見した子!?あの霊夢と木葉の子供!?」

 

レミリア「そうよ。知らないでついてきたの?」

 

フラン「うわー!大っきい!」

 

木葉「確かに体の大きさで見れば2人よりも大きいな」

 

霊葉「お二人も若いですね!」

 

レミリア「あら、分かってるじゃない」

 

霊葉「あっちの世界と全然雰囲気違う!」

 

レミリア「あら、そっちの私はどんな感じなのかしら?」

 

霊葉「もう少し大人びてますね。いつも私を助けてくれます!」

 

レミリア「な…」

 

木葉「よかったなレミリア。若いって言ってもらえて」

 

レミリア「うるさいわね」

 

フラン「ね!ね!私は!そっちの私はどんな感じ!?」

 

霊葉「そうですねぇ…もう少し大人びているのは変わりませんね。あとはあんまりレミリアお姉さんやお父さん、お母さんに頼ってないってところですね」

 

フラン「へー!」

 

霊葉「あ、ちなみになんですが、弾幕ごっこはお母さんから習って弾幕の出し方とかはレミリアお姉さんから習いました」

 

レミリア「あら、未来の私やるじゃない」

 

霊葉「はい!教え方も上手ですぐに上達しましたよ!」

 

レミリア「はぁ…どこかの出来の悪い人とは大違いね。この子は」

 

木葉「おい…それは誰のことだ?」

 

レミリア「さぁね。誰のことかしら」

 

木葉「くっ…」

 

霊葉「そういえば咲夜さん」

 

咲夜「何かしら」

 

霊葉「咲夜さんってお父さんよりも強いんですよね?」

 

咲夜「そうね。一撃で倒せるくらいにね」

 

霊葉「へぇー!」

 

木葉「昔の話だろ?」

 

咲夜「あら、今もそう思ってるわ」

 

木葉「ま、俺はやらないけどな」

 

咲夜「でしょうね。いくらあなたが強くても私に攻撃は通らないのよね」

 

木葉「はいはい。通りませんよ」

 

咲夜「嫌な言い方ね」

 

霊葉「実は私、咲夜さんから料理や洗濯、掃除とか習いましたよ!」

 

レミリア「あら、それは木葉や霊夢が教えてくれたんじゃないの?」

 

霊葉「あ、大まかに教えてもらいましたが、細かなところを咲夜さんに」

 

咲夜「あら、そうだったの」

 

霊葉「咲夜さんの料理って凄く美味しいの。だから私も教えてもらおうかなって」

 

レミリア「私も?」

 

霊葉「はい!私よりも前に咲夜さんはある人に料理を教えていたそうなんですよ」

 

咲夜「あら、それは誰なのかしら」

 

霊葉「お父さん!」

 

木葉「!」

咲夜「!」

霊夢「!?」

 

咲夜「あらあら…木葉?」

 

木葉「な、なんだよ…」

 

咲夜「あなたこの先私に頼ることになりそうね?」

 

木葉「やかましい」

 

霊葉「実はその時お母さんが高熱で倒れちゃってお父さんがいつにもなく動揺しててまともに料理できなかったの。だから咲夜さんに料理を頼むのと熱が出た時に良い料理を教わってたらしいの」

 

レミリア「あなたはその時どうしてたの?」

 

霊葉「まだ生まれてなかったから分からないの。でも咲夜さんからその話を聞いた」

 

咲夜「霊夢が高熱…ね?」

 

霊夢「な、なによ…」

 

レミリア「あんたたち…結構脆いのね…」

 

木葉「人間だし許してくれ…」

 

フラン「ねぇねぇ!」

 

霊葉「はい。何ですか?」

 

フラン「フランは!フランはどうなの?」

 

霊葉「そうですね…フランお姉さんは小さい時に一緒に遊んでくれたとお父さんが言ってましたよ」

 

フラン「へぇ!」

 

霊葉「私はその時のことは覚えてませんが、フランお姉さんは私を大事にしてくれました。お父さんがフランお姉さんから私を取ろうとした時は神社の一部が壊されたそうです」

 

フラン「え!?」

 

レミリア「フラン…あなた…」

 

フラン「ちょ!私やってないよ!」

 

木葉「これはおっかないなぁ…」

 

霊葉「でも確かな温かみを感じました」

 

霊夢「ま、ちゃんと育ってそうで何よりだわ」

 

木葉「まぁ、確かにな」

 

 

その後6人で談笑したのち、レミリア、フラン、咲夜は紅魔館に帰っていった。

 

 

霊葉「はぁー久しぶりに見た!」

 

霊夢「そ、ここにいたら毎日見れるわよ」

 

霊葉「私もう少しお話しても良かったなぁ」

 

木葉「またいつか紅魔館に行った時はご馳走してもらおうか」

 

霊葉「やったぁ!」

 

霊夢「ちょっと…レミリアが許すと思う?」

 

木葉「大丈夫だろ?霊葉がいるし」

 

霊夢「全く…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お昼が過ぎて、またある人が尋ねてきた。

 

 

映姫「木葉さん。博麗の巫女。お元気ですか?」

 

木葉「お、映姫」

 

霊夢「げっ…」

 

映姫「げっ…とは失礼ですね博麗の巫女」

 

霊葉「あなたが四季映姫さんですか!?」

 

映姫「はい。そうですが、あなたは?」

 

霊葉「私は博麗霊葉です!」

 

映姫「博麗…お二方のお子さんですか?」

 

木葉「まぁ…未来ではそうなってる」

 

映姫「未来…ということは過去に遡ってきたということですか?」

 

霊夢「そうよ」

 

映姫「…」

 

霊葉「あの!四季映姫さん!」

 

映姫「はい。何ですか?」

 

霊葉「お父さんが今まで色々お世話になったそうです。私としてもあなたがいる事で自分を律することができました。本当にありがとうございます」

 

映姫「えっと…私とあなたは初対面のはずでは?」

 

霊葉「あ!すみません!つい向こうの出来事を!」

 

映姫「…そちらの私はどうですか?」

 

霊葉「はい。こちらの四季映姫さんは私を叱ってくれます」

 

映姫「しか…」

 

霊葉「でもそれは私にとって大事なものを気づかせてくれるものでした。私のこの言葉遣いも四季映姫さんから教えていただきました」

 

映姫「そうですか。しっかりとした言葉遣いですよ」

 

霊葉「はい!叩き込まれましたので!」

 

映姫「私…そんなに厳しかったんですか?」

 

霊葉「そうですね。厳しかったと言えば厳しかったですね」

 

映姫「…」

 

霊葉「ですが私が大きくなると四季映姫さんは私に優しくなりました。私は仕事をしている時の厳格な四季映姫さんも好きですが、笑っている四季映姫さんの方が好きですね」

 

映姫「…私の職場は一度も見せたことないはずですが」

 

霊葉「いえ、未来では見させていただきました。かっこよかったです」

 

映姫「そうですか」

 

霊葉「はい!」

 

映姫「あの、博麗霊葉さん」

 

霊葉「はい!」

 

映姫「あなたは真面目そうですね」

 

霊葉「そりゃあ四季映姫さんに色々教えていただきましたから」

 

映姫「その真面目さを買いたいです。私のところで働きませんか?」

 

霊葉「え?」

 

霊夢「ダメに決まってんでしょうが!」

 

映姫「…何故ですか?」

 

霊夢「当たり前でしょ!私たちの子供よ!」

 

映姫「…? 関係ないのでは?」

 

霊夢「それにこの子は未来から来たのよ!期限が過ぎたらまた未来に戻ることになるわ!」

 

映姫「そうですか。それは残念です」

 

霊夢「…」

 

映姫「博麗霊葉さん」

 

霊葉「はい!」

 

映姫「大きく、逞しく、優しく育ってくださいね」

 

霊葉「はい!」

 

映姫「それでは私はこれで失礼しますね」

 

霊葉「はい!気をつけてくださいね!」

 

映姫「はい」

 

 

スタスタスタ

 

映姫はそのまま帰っていった。

 

 

映姫 (人を気遣える心の持ち主。木葉さん。霊葉さんはあなたに似ていますね)




〜物語メモ〜


は、今回は無いので次回ですね。
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