2月には実習があるため、投稿が極端に減ります。
もしかしたら2月中は1回だけの投稿になるかもしれません。
もしくは2月中は投稿が無いかもしれません。
ご了承ください。
お知らせは以上です。
場所…光の部屋
光「ふぅ…やっぱり緊張するなぁ…」
霊葉「お父さん。あの人がお父さんのお婆さんなの?」
光「うん。そうだよ」
霊葉「へぇー!初めて見た!」
ライブラ「あの人は昔は強気で誰にでも頼られる人だったんですよ」
霊葉「え!?そうなの!?」
ライブラ「はい。とても強い方でした」
霊葉「お父さんとどっちが強い?」
ライブラ「昔の光代の方が強いですね」
霊葉「へぇー!」
光「まぁ…あの人には敵わんよな…強すぎるし…」
霊葉「そんなに強いんだ!」
スッ…
部屋の襖が開いた。
霊夢「木葉。戻ったわ」
光「お、霊夢。大婆様と何話してたんだ?」
霊夢「これからの事と紫の事よ」
光「紫?なんで?」
ライブラ「…」
霊夢「あの人、紫に助けられたことがあったらしいの」
光「え!?」
霊夢「でも会ってから何十年か経って一度も会えてないらしいの。よろしく言っておいてって言われたけど…」
光「…なるほど」
霊夢「紫って相変わらず不思議ね」
光「あぁ。それは分かる」
霊葉「ねぇお父さん」
光「ん?」
霊葉「どこか遊びに行きたい!」
光「んーそうだなぁ…」
光は色々と考えた。
光「ねぇ冬華。いる?」
冬華「はい。お呼びでしょうか」
冬華は襖を開けて部屋に入ってきた。
霊葉 (こ…この人も凄い…)
光「夕飯は何時からになる?」
冬華「そうですね。6時になりますね」
光「分かった。ありがとう」
冬華「はい」
スタスタスタ
冬華はその場をあとにした。
光「よし霊葉」
霊葉「何?」
光「遊びに行くか」
霊葉「やったぁ!」
光「霊夢。今から出かけるけどいい?」
霊夢「え?えぇいいわよ」
光「よしっ。行くか」
霊葉「わーい!」
こうしてみんなで遊園地に行くことになった。
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場所…光代(大婆様)の部屋
光代「…」
ライブラ「光代。入りますよ」
光代「ライブラかい?入りな」
ライブラ「…失礼します」
スッ…
ライブラは襖を開けて光代の部屋に入った。
光代「どうしたの?」
ライブラ「今からお出かけします」
光代「そう。分かったわ。夕飯までには戻ってきなさい」
ライブラ「はい。それでは」
光代「えぇ」
ライブラは光代の部屋を出た。
光代「…」
光「んじゃどこ行こうか」
霊葉「私!大きな所で遊びたい!」
光代「ん?」
外から光たちの声が聞こえる。
光代は小さな窓から光たちを見た。
光代「…ふふっ。仲が良さそうでなによりだわ」
フワッ…
誰かが光代の部屋に入ってきた。
光代「!!」
光代は気配を感じ、後ろを振り返った。
光代「あなたは…お久しぶりですね。八雲 紫さん」
紫「…久しぶりね。光代」
光代の部屋に入ってきたのは八雲 紫だった。
光代「あぁ…私の名前を…覚えていらしたんですね。嬉しいです」
紫「えぇ。まぁね」
光代「驚かれましたか?」
紫「?」
光代「私はあの時からこんなに姿が変わりましたよ」
紫「…」
光代「あなたはあの時のまま。綺麗なお姿ですね」
紫「…あなたも十分綺麗よ。光代」
光代「あら、ライブラにも同じことを言われたわ。ですが、私はもう老いてしまいました。以前の力ももうありません。老いぼれですよ」
紫「…それでもあなたはあの時のままよ」
光代「あなたが言うなら…信じてもいいかもしれませんね」
紫「…」
光代「八雲 紫さん」
紫「?」
光代「幻想郷は…どうですか?あなたが思い描いた世界を作ることができましたか?」
紫「…えぇ。十分にできてるわ」
光代「そう。それは良かったです」
紫「今はあなたのお孫さん…いえ、光が幻想郷を見てくれています」
光代「なんと…」
紫「あの子は私たちのために力を振るいます。…以前のあなたのように」
光代「そう…やっぱり優しい子なんだね。光は」
紫「…光代。あなたもう…」
光代「はい。長くはないでしょうね。ですが、私は十分に生きましたよ。息子が先に亡くなりましたが、それでも孫は元気です。霊葉ちゃんというひ孫も見れました。おまけに私が成し得なかったことを光がやってくれました。もう悔いはないですね」
紫「…そうね」
光代「…私は…今になって思います。光の見る世界を…あなたが見る世界を…霊夢さんが見る世界を…一度見てみたい。…そう思います」
紫「…」
光代「あなたが作り上げると言った幻想郷という世界…一度だけでもいいから…見てみたいものですね」
紫「…なら、見に来る?」
光代「…え?」
紫「今なら胸を張って見せられるわ。私が作ろうとした幻想郷という世界。あなたと約束した幻想郷という世界。あなたが望んだ幻想郷という世界。全てを成し得た幻想郷という…光たちが住む世界を」
光代「…一度は見てみたい…見てみたいですが、私にはもう…そんな力はありませんよ」
紫「…」
光代「もう少し元気な体だったら…是非一度、あなたの隣で共に時間を過ごしたいですね」
紫「…初めてよ。あなたが」
光代「?」
紫「外の世界で自分が守りたいと思った人。自分の力や代償を払ってでも一緒にいたいと思った人は。あなたが初めてよ。光代」
光代「…嘘は良くないですよ。八雲 紫さん」
紫「!」
光代「あなたには、かけがえのない友人がいるじゃありませんか」
紫「…?」
光代「…西行寺幽々子さん。あなたをよく知っている人物ですよね」
紫「!」
光代「あの人にも一度会ってみたいものです。さぞお綺麗なんでしょうね」
紫「あなた…幽々子を知ってるの…」
光代「…はい。知ってますよ。ライブラから色々聞きましたから」
紫「…そう」
光代「八雲 紫さん」
紫「?」
光代「どうか光を…私の孫を…よろしくお願いしますね」
紫「光代…」
光代は深く頭を下げた。
紫「…分かったわ」
光代「!」
紫「光たちのことなら私に任せて」
光代「…はい。お願いしますね」
紫「…もう行くわ。話せて良かったわ。いい時間をありがとう」
光代「私の方こそ…二度とない時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました」
紫「…それじゃあね」
光代「あ、少し待ってください」
紫「?」
光代は机の引き出しからあるものを取り出した。
綺麗に袋包みされたものだった。
光代「…これを…受け取ってください」
紫「!」
それは、紫色に光る結晶のようなものだった。
光代「私があなたに会った後にまたいつか会えるようにと願って作ったものです。私の最初で最後の贈り物です。受け取ってください」
紫「…」
紫はそれを受け取った。
紫「…いいの?こんな良いものを…」
光代「私がそれを作ったのは、またいつかあなたに会ってそれを渡したかったからです。なので、受け取ってください。私の願いを込めて作りました」
紫「…」
ギュッ…
紫はそっとその結晶を握った。
紫「…ありがとう…受け取っておくわ」
光代「…ありがとう…ございます」
ヒュッ…
紫はスキマを出した。
紫「ありがとう光代。また会えたら良いわね」
光代「はい。八雲 紫さんもお体にお気をつけ下さい」
紫「…紫でいいわよ」
光代「!」
紫「紫…そう呼んで。光代」
光代「…」
光代は少し躊躇ったが、覚悟を決めて言った。
光代「…元気でね。紫」
紫「…えぇ。光代もね」
ヒュッ…
紫はそのスキマに入った。
スキマが閉じるまで、紫は光代から目を離さなかった。
光代もまた、紫の姿が見えなくなるまで紫から目を離さなかった。
スキマが閉じて、静寂が訪れる。
光代「…巡り合わせに感謝します。私を助けてくれて、ありがとう。…紫」
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場所…幻想郷 (紫の家)
藍「紫様。どうかされましたか?」
紫は光代から貰った紫色の結晶を見ていた。
紫「…いいえ、なんでもないわ」
藍「そうですか。何かあったら仰ってください」
紫「分かったわ」
スタスタスタ
藍はその場をあとにした。
紫「光代。とても綺麗ね。以前のあなたのようだわ」
紫は太陽の光に紫色の結晶を当てた。
紫「…透き通ってる。あなたの心のようね。とても意志が強いあなたにピッタリだわ。姿が変われど光代は光代ね」
ポタッ…ポタッ…
紫「!」
紫は涙を流しているのに気づいた。
紫「…やっぱり…失いたくないわね」
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場所…遊園地
霊葉「お父さん!あれ乗りたい!」
光「あれ?」
霊葉「ほら!あのすっごい速いやつ!」
霊葉はジェットコースターを指していた。
光「げっ…」
霊葉「ねぇお父さん!行こ!行こ!」
光「え、あ、うん。行こっか…」
霊葉「やったぁ!」
光と霊葉、霊夢はジェットコースターに向かった。
光「お、結構長いな」
霊葉「あれ?乗れないの?」
光たちは自分の番になるまで順番待ちした。
光「いや、乗れるけど俺たち以外の人も乗るから順番待ちだね」
霊葉「へーすぐには乗れないんだ」
光「まぁどこもそんなもんだよ」
霊葉「え?そうなの?」
光「うん」
霊葉「人気なんだね」
光「おうよ。特にこういうアトラクションはな」
霊葉「じゃあ楽しみ!」
光「お、おう…そうだな…」
光は乗り気ではなかった。
3人はこのまま待ち続けて30分が経過した。
ようやく自分たちの番が来た。
霊葉「やっと来たよ!」
光「お、おう…」
霊葉「お父さん?」
光「た、楽しみだな霊葉!」
霊葉「うん!」
光 (あとで休憩入れよ…)
光はジェットコースターが苦手だった。
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ガコン…ガコン…ガコン…
ジェットコースターは不穏な音を立てながら前え進む。
光「…」プルプル
光は恐怖に震えていた。
光 (なんで…こんなことに…)
ガコン…ガコン…ガタン!
ジェットコースターが頂点に着いたのか、音が変わった。
光 (あぁ…もう…ダメだ…)
霊夢 (高いわね…これ…大丈夫かしら)
光「…」プルプル
霊夢「!」
霊夢は光が震えているのに気づいた。
霊夢 (木葉…)
ギュッ…
光「!」
霊夢は木葉の手を握った。
光「霊夢?」
霊夢「木葉。大丈夫?」
光「えっと…正直言うと…そんなに大丈夫じゃな…」
ゴォォォォォォ!
光が話していると突然ジェットコースターが下降し始めた。
光「あぎゃああああああああ!」
霊夢「!!」
霊葉「わーははははー!」
ライブラ「こ…これは…」
ジェットコースターに乗る際、3人だと知らない人が隣に座ることになるので、事前にライブラを呼び出していた。
光「うおおおお!んぎぃ!ギィエエエエエエエ!」
霊夢「こ…これは…」
ジェットコースターは無慈悲にも右往左往する。
光はジェットコースターが苦手なため、安全バーをガッチリ握っていた。
霊葉「お父さーん!これ楽しー!」
光「ごふっ…ぐえぇ…」
光はそれどころではなかった。
ライブラ (光…大丈夫でしょうか…)
ライブラは光とリンクされているため、光の感情などが全て伝わっている。
光「おぎょおおおおおおおおお!」
ジェットコースターはレールを走り終えると急減速した。
光「うげぇ!…はぁ…はぁ…はぁ…」
霊夢「こ、木葉…大丈夫?」
光「うぇ…だ、大丈夫…」
霊夢「全然大丈夫そうには見えないけど…」
霊葉「お父さん!楽しかった!もう一回乗ろ!」
光「無理ぃ!」
霊葉「えー!なんでー!」
光たちはアトラクションを降り、休憩を取った。
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霊夢「はい木葉。お水よ」
光「ありがとう…」
キュッキュッ…ゴクゴクゴク…
光は水分補給をした。
光「はぁ…はぁ…はぁ…」
霊夢「なんで苦手なのに乗ったのよ…」
光「だって…霊葉が乗りたいって言ったから…」
霊夢「全く…」
霊葉「お父さーん!」
光「?」
霊葉「今度はあれ行こ!」
霊葉が指したのはなにやら不穏な空気を放つ建物だった。
光 (お…ば…け…屋敷!?)
光はまたもや背筋が凍った。
霊葉「行こ!行こ!」
光「お、おう!行くぞ!」
光は我慢して霊葉と一緒に向かった。
霊夢「木葉…大丈夫かしら…」
ライブラ「ま、まぁ…大丈夫ですよ…多分」
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場所…光の家
冬華「ん?」
冬華は掃除をしていた。
冬華「これは…光様のものでしょうか」
冬華は1枚の紙を手に取った。
冬華「!!」
冬華が拾い上げたものは1枚の写真だった。
光を含めた家族写真。
天野家だけでなく、使用人や冬華も入っていた。
冬華「光様…」
冬華はその時の事を思い出す。
冬華「…私が良かったなぁ…」
冬華は少し悲しい気持ちになった。
冬華「私にもっと力があれば十二天星になれたのに…光様の隣に立てたのに…」
冬華はそっとその写真を戻した。
冬華「…光様」
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場所…遊園地
光「はぁ…はぁ…はぁ…」
霊葉とお化け屋敷に向かった光は疲れ果てていた。
光「まさか…たった2つアトラクションを体験するだけでこんなに疲れるとは…」
ライブラ「全く…高所恐怖症に加えてお化けまで怖いなんて…あなたほんとに男の子ですか?」
光「紛れもなく男だよ…」
ライブラ「全く…だらしないですね」
光「うっ…」
霊葉と霊夢は近くのアトラクションに並んでいた。
光「そういえばもうそろそろお昼?」
ライブラ「ですね」
光「じゃあ食べるところ探さないとな」
ライブラ「あ、それなら大丈夫ですよ」
光「?」
ライブラ「私、事前に頼んでおいたので」
光「え、誰に?」
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光「お、おい…ライブラ…」
ライブラ「はい。何ですか?」
光「なんでこいつらが…」
条乃「おう光!食べに来たか!」
三室「とびっきりのあるから食えよ!」
光「なんでこいつらがいるんだよ…」
ライブラが連れてきたのは条乃と三室が経営しているお店だった。
ライブラ「以前タウラスとスコーピオが言ってたんですよ。主人が店開いたって」
光「それで…」
ライブラ「はい。食べに来ました」
光「おぉい…」
条乃「おい光!今不味そうだなとか思っただろ!」
光「思ってねぇよ…」
三室「まぁ味は問題ない。食べてってくれ」
光「まぁ…晃大がそう言うなら」
条乃「おい光!てめぇふざけんじゃねぇ!」
三室「場所はどこでもいいよ。好きな席に座ってくれ」
光「おう。じゃあ遠慮なく」
光たちは好きな席に座った。
三室「メニューはこれね。決まったら呼んでくれ。基本これにあるものは作れるから」
霊葉「うわっ!凄い!」
霊夢「なんだか初めて見るものもあるわね」
ライブラ「私はパンケーキで」
三室「え、もう決まってる感じ?」
ライブラ「はい。決まってます」
三室「分かった。じゃあパンケーキひとつね。他の人は?」
光「あ、じゃあ俺はナポリタンくれ」
三室「おう。ナポリタンひとつね」
霊葉「私ハンバーグ!」
三室「ハンバーグひとつな」
霊夢「私は…木葉と同じもので」
三室「じゃあナポリタン2つね。んじゃできたら持ってくるから待っててくれ」
三室は厨房に戻った。
奥から料理を作る音が聞こえる。
霊葉「お父さん!楽しみだね!」
光「だな!」
しばらくして料理が運ばれてきた。
三室「はいお待ち。全員分な」
光「ありがとう」
霊夢「これは凄いわね…」
霊葉「美味しそー!」
三室「今日はお代はいいからな」
光「そうか。悪いな」
霊葉「いただきまーす!」
パクッ!パクッ!
霊葉はハンバーグを食べた。
霊葉「おいしー!」
三室「そうか。そりゃ良かった」
光「んじゃ俺たちも」
霊夢「そうね」
光「いただきます」
霊夢「いただきます」
ライブラ「いただきます」
光たちも料理を楽しんだ。
料理は思いのほか美味しく、三室と条乃はその姿を見て微笑んでいた。
〜物語メモ〜
光代と紫の関係
光代は女性の力が弱い時代に生きていたため、何をするにも全て否定されてきた。
父親の言うことを聞き、結婚相手も自分では決められなかった。
でもそんな時、紫が現れ、初めて光代と対面する。
光代はそのただならぬ気配に希望を抱き、紫に力の使い方を学んだ。
それから1ヶ月。
光代は超人的な力を得て、今までの人生を払拭するかのように父親を殴り飛ばし、家を出た。
その後、光代は実家から遠く離れた場所に移り住み、結婚し、家を建てた。
その家が、現在の天野家のある場所となっている。
紫とはその時に別れてから一度も会っていない。
光代が紫に渡した紫色の結晶
光代は新しい場所に移り住んでから、紫と会えなくなった。
それを寂しく思った光代は再び会えるようにとお守りのために結晶を作った。
結晶の色が紫なのは「紫」という名前と服が紫色だったから。
冬華
冬華は昔、十二天星になるために修行をしていた。
だが力が足りず、十二天星になれなかった。
そんな時、光が冬華を家に招き入れ、冬華はその家で使用人として働くことになった。