ー翌日ー
魔理沙「ふぁ〜あ。ん〜もう朝か…」
魔理沙は木葉を見た。
魔理沙「やっぱりまだ起きないか…」
ガチャ…
ドアが開いた。
咲夜「魔理沙。朝食できてるから食べなさい」
魔理沙「おう。分かったぜ」
魔理沙は部屋を出た。
咲夜「…まだ寝ているんですか。早く起きてください」
咲夜はそう言い残し部屋を出た。
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霊夢「魔理沙。木葉はまだ起きなかった?」
魔理沙「あぁ、起きなかったぜ」
霊夢「これで三日目。いつになったら起きてくれるのかしら」
魔理沙「さぁ、どうだろうな」
霊夢「咲夜。ご馳走様。木葉の部屋に行ってくるわね」
咲夜「えぇ。行ってらっしゃい」
スタスタスタスタ
霊夢は木葉が寝ている部屋に向かった。
魔理沙「なぁ咲夜。霊夢は昨日しっかり寝れていたか?」
咲夜「多分あまり寝れてないと思うわ」
魔理沙「そうか…」
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場所…木葉が寝ている部屋
ガチャ…ギィィィィィィィ…
霊夢は木葉のいる部屋のドアを開けた。木葉はまだ眠っている。
スッ…ギュッ…
霊夢はベッドの横に座って木葉の手を握った。
霊夢「木葉…早く起きてよ…待ってるから…」
霊夢はあまり寝てなかったせいかそのまま寝てしまった。
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木葉「ん…ん〜…ん…」
ギューッ
木葉は霊夢の手を握った。
霊夢「!」
手を握られた霊夢は目を覚ました。
霊夢「手が!木葉聞こえる!?私よ!霊夢よ!」
すると木葉は目を覚ました。
木葉「ん…ん〜」
霊夢「木葉!」
すると木葉はゆっくりではあるが目を開けて起き上がった。
木葉「うるせぇなぁ…誰だよ」
木葉はこの時、誰かが自分の手を握っていることに気づいた。
木葉「ん…?誰、お前」
霊夢「木葉!霊夢よ!博麗霊夢!」
木葉「博麗…霊夢…?知らん。誰だ」
木葉が放ったのは「知らん」という言葉だった。
霊夢「え…木葉どうしたの…私よ?博麗霊夢。忘れたの…?」
光「木葉って誰だ。俺は光。
霊夢「え…光…」
光「それよりここはどこだ。見たことも無い建物だな。外の景色も初めてだ」
霊夢「ねぇ木葉。ほんとに私が分からないの?」
光「俺は木葉じゃない。光だ。忘れるな。それに俺はお前なんか知らん。初対面だ」
霊夢「え…」
光「それよりいつまで手を握っている。離せ」
霊夢「あ…うん…ごめんね」
スッ…
霊夢はそっと手を離した。
光「おい。ここはどこだ。見たところ知らない場所だな」
霊夢 (どういう…こと…こいつは今、光って言った…はっきりそう聞こえた。じゃあ…今…目の前にいるのって木葉じゃなくて…光…)
光「おい。お前。聞いてんのか?」
霊夢 (あの人たちが言ってた…感情が無い…今の木葉には…木葉が…存在しない…私が待っていたのは…光なんかじゃない…木葉…なのに…)
霊夢「ッ!」
タッタッタッ!
霊夢は走って部屋を出た。
光「なんだあいつ。人の話も聞かないで出ていくとか」
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場所…紅魔館 廊下
霊夢は走った。その途中で魔理沙とすれ違った。
魔理沙「あ!おい霊夢!」
霊夢は何も言わずに走った。
魔理沙「…?」
魔理沙は不思議に思った。木葉の部屋に行くと言った霊夢が廊下を走っている。
魔理沙「霊夢…何かあったのか」
タッタッタッタッタッ!
魔理沙は木葉のいる部屋に行った。
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場所…木葉がいる部屋
ガチャ…
ドアが開いた。誰かが来たみたいだ。ドアが完全に開かれ、そこにいたのは白黒の服を着たやつだった。そいつは俺を見るやいなや走ってきた。
魔理沙「木葉!お前起きたのか!良かった!ずっと心配してたんだぜ?」
光「…」
魔理沙「あ、そうださっき霊夢とすれ違ったんだが何かあったのか?霊夢は泣いてたし木葉の部屋に行くって言ってたからお前と何かあったんじゃないかって思ってな」
霊夢。この名前に聞き覚えがあった。おそらくさっきの赤い服を着ていたやつの事だろう。
魔理沙「それで、どうしたん…」
俺は白黒のやつが話してるのを遮って聞いた。
光「お前、誰。お前は俺のことを知ってるようだけど、俺はお前のことを全く知らない。さっきからなんの話をしているんだ?」
魔理沙「!」
魔理沙は聞き間違いだと思った。今木葉の口から「お前は誰だ。俺はお前のことを全く知らない」という言葉が聞こえた気がした。聞き間違いだと思った私は聞き返した。
魔理沙「え…何言ってるんだぜ…知らないってどうゆう事だぜ。木葉、お前は私の事を忘れたのか?」
光「忘れたも何も俺とお前は初対面のはずだ。俺は今までお前のような格好のやつは見たことがない」
魔理沙は動揺して声が出なかった。
光「それに、俺は木葉じゃない。光だ」
魔理沙 (光。その名前に聞き覚えがある。昨日倉本って名前の人と早乙女って名前の人が自分を助けた人だとか言っていた気がする。でも、今は感情が欠けてるって言ってた気が…)
光「お前もさっきのやつと同じ呼び方、同じ反応だな」
魔理沙 (さっきのやつ…おそらく霊夢の事だろう…)
光「ところで、ここはどこだ。お前は誰だ」
バンッ!
魔理沙はその言葉を聞いた瞬間、勢いよくドアを開けて逃げるように走った。
光「お前も部屋を出るのかよ。さっきのやつと全く同じじゃないか」
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魔理沙は走った。今さっき木葉が話していた事が耳から離れなかった。信じられなかった。木葉は自分のことを光と呼んだ。昨日あの二人に木葉のことを聞いた。正直驚いた。木葉の過去、そして今の木葉。二人にとって恩人だったやつが今では変わり果てていた。そして、魔理沙が話していたやつは木葉じゃなかった。昨日二人が話していた天野 光。感情が無いただドレインを退治するだけの人間…
魔理沙はしばらく走っていると霊夢に会った。
霊夢「…」
魔理沙「…」
霊夢と魔理沙は同じ顔をしていた。
魔理沙「霊夢…」
霊夢「魔理沙。木葉の部屋に行ったのね」
魔理沙「あぁ、行ったぜ」
霊夢「ねぇ魔理沙…木葉は…木葉はどこなの…どこにいるの…」
魔理沙「…」
霊夢「うるさくても笑顔を振りまくあの木葉はどこなの…」
魔理沙「…」
霊夢「私、聞いたの。長津って人から。木葉に天秤の魂が戻れば木葉の記憶が復元されるって…でも、そうすると私たちのことを忘れて光という人間になってしまうって…」
魔理沙「…!?」
霊夢「私…怖かったの。記憶が戻ってしまうのが…でも、大丈夫だと思ってた。長津って人と一緒にいた人は天秤の魂の反応が無いって言ってた。だから安心してた。でも、魔理沙を助ける時に木葉は天秤の力を使ったらしいのよ…その人は木葉を見て、ライブラの反応があるって言ってた。私はその時、もしかしたら記憶が戻ったんじゃないかって…思った。でも、一時的なものって言ってた。だから起きたら治ると思ってた。でも、木葉は光と呼んで、私の事は分からなかった…」
魔理沙「…」
霊夢「ねぇ…魔理沙。私はどうしたらいいの。どうすればいいの。ずっと見てきた人が全く違う人になってた…私はどうすれば良かったの…」
魔理沙は答えられなかった。
長津「どうしましたか」
魔理沙が答えるのを躊躇っていると、長津が声をかけた。
魔理沙「お前は誰なんだぜ」
長津「私は
魔理沙 (霊夢が言ってた人か…こいつが)
長津「見たところ霊夢さんは泣いているようですけど、何かありましたか?」
魔理沙「木葉が…目を覚ました」
長津「!?」
魔理沙「でも、木葉は私と霊夢の事を知らないって言った」
長津「…」
魔理沙「木葉は自分の事を光って呼んでた」
長津「なるほど…記憶が…戻ってしまったんですね」
魔理沙「そういう事なのかもしれん」
長津「…止められませんでした」
魔理沙「どうゆう事だぜ」
長津「実は私も光の記憶が復元される事には反対だったんです」
魔理沙「お前の仲間なのにか」
長津「えぇ、二年前の事件のことをあなたは知っていますか?」
魔理沙「あぁ、昨日あんたの仲間が話してくれたぜ」
長津「そうですか…私はあの時、その事件を二度と繰り返さないために光の記憶を改変しました。そのせいで光は感情を一部失い、ドレインを見れば問答無用で攻撃するようになりました。ですが、ここに飛ばされた時に完全に記憶が消えてしまったのでしょう。ここで光に会った時は驚きました。その時の光は昔の光そのものでした。人を守るために戦い、新しい事には目を輝かせる。あなたのお友達から色々聞きましたよ」
魔理沙「そうだったのか…」
長津「霊夢さんと魔理沙さん。あなたたちは一度、光から距離を置いてください。後は私たちが引き受けます」
魔理沙「そうか、じゃあお願いするぜ」
長津「はい」
スタスタスタスタ…
霊夢は魔理沙に連れられながらその場をあとにした。
長津 (光…本当に記憶が戻ってしまったんだな…お前が大切にしていた人が傷ついてるぞ。早く木葉としての記憶を取り戻してくれ」