木葉の幻想郷日記   作:バスタオル

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不思議な人たちの幻想入り⑦

場所…博麗神社

 

木葉「う〜ん…」

リール「やっぱりできませんよね…」

アンナ「こんなこと初めてだよね」

スカーレット「そうね。そうそう起こらないと思うわ」

木葉「う〜ん…君たちの世界とこの世界は全く別の世界なのかもね」

霊葉「使えないとなると不便だよね」

リール「はい…」

霊葉「お父さん。何とかしてよ」

木葉「いや、何とかって…」

霊葉「このままだとリールさんたちが帰れないよ!!」

木葉「いや、分かってるけど…」

霊夢「木葉」

木葉「ん?」

霊夢「ちょっと…」

 

霊夢が手招きをした。

 

木葉「ちょっと待っててね」

 

スタスタスタ

木葉と霊夢は部屋を出た。

 

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場所…博麗神社 外

 

木葉「何?霊夢」

霊夢「あの子たちが魔法を使えない原因は分かった?」

木葉「いや、分からん。智志みたいに魔力で魔法が使えるなら単に枯渇って理由で済むけど…」

霊夢「3人も幻想入りしてるのに今のところこの世界には異変がないらしいわ」

木葉「…」

霊夢「この先何かあるかもしれないけどもし何かあったらその時は…って紫が」

木葉「そっか…」

 

霊夢「!」

木葉「!」

 

木葉と霊夢は別の3つの気配を感じた。

 

木葉「…霊夢」

霊夢「…えぇ。また増えた」

木葉「今度も3人かな」

霊夢「さぁね。見に行ってみる?」

木葉「…うん」

 

ヒュゥゥゥゥゥゥ!

木葉と霊夢は博麗神社をあとにした。

 

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場所…太陽の畑

 

ドゴォォォォン!

太陽の畑に3つの光が落ちた。

 

幽香「…あら、誰かしら」

 

???「ぐぁぁぁ…痛ぇ…」

???「痛てて…」

???「なんだよ一体…」

 

落ちた場所には3人の男性がいた。

 

???「あ?なんだよここは…」

???「何これ…花か?」

???「そうみたいだな」

???「え、でも俺たちよりも大きいぜ…」

???「しかも見たことないし…」

???「う〜ん…」

 

ザッザッザッ…

3人が話していると誰かが近づいてきた。

 

???「…2人とも」

???「ん?」

???「なんだ?」

???「…誰か来る。足音が聞こえる」

???「え?」

 

2人は耳を澄ませた。

 

ザッザッザッ…

確かに誰かの足音がする。

 

???「…ほんとだ…誰の足音だ?」

???「音の数的に1人か?」

???「そうみたい」

 

ザッザッザッ…

そしてその音はピタリと止まった。

 

???「…?」

???「あれ、聞こえなくなった」

???「あれ?ほんとだ」

 

幽香「あら、こんなところに害虫がいるわね」

 

???「!」

???「!」

???「!」

 

そこにいたのは緑色の髪をした日傘をさしている女性だった。

 

幽香「一体どこから入ってきたのかしら?私の大事なお花が酷い目に遭ってるけど」

 

???たちの周囲に咲いていたお花が何本か折れていたり、ちぎれて地面に落ちていた。

 

???「これ…あんたのか?」

幽香「えぇそうよ。私の大事なお花。いえ、私と霊葉の大事なお花ね」

??? (霊葉?)

幽香「あなたたち。どこから入ってきたのかは知らないけど覚悟しなさい。私と霊葉の大事なお花に傷をつけてタダで済むとは思わないことね」

???「ディア!ノーラ!気をつけろよ!」

ノーラ「分かってるよ」

ディア「オードもな」

オード「あぁ!」

 

3人の男性の名前はオード、ディア、ノーラというらしい。その3人は何やら細い棒のようなものを取り出した。

 

幽香「あら、私と戦うつもり?後悔するわよ」

オード「あんたこそ。俺たちと喧嘩するとロクなことにならねぇぜ?」

幽香「何言ってるのかしら。私からすれば知らない人に大事なお花を傷つけられてるのよ。怒らない方がおかしいわ」

ディア「先に言っとくと俺の魔法は火だからな。ここら一帯を火の海にすることだって簡単だぜ」

幽香「…」

 

幽香は一瞬でディアに視線を向けて睨んだ。

 

ディア「覚悟するんだな。俺たちはそう易々と負けはしな…」

 

ドゴォン!

 

オード「!?」

ノーラ「!?」

 

ズサァァァァァァ!

ディアが話していると突然ディアが後方へ吹っ飛ばされた。

 

オード「ディア!」

ディア「がっ…ごふ…」

 

ディアは痛みに悶えていた。

 

幽香「あら、案外脆いのね。あなた」

ディア「!」

 

ディアは幽香の睨んだ目を見て恐怖を感じた。

 

幽香「あなた、さっきここを火の海にするって言ってたわね」

 

ザッザッザッ…

幽香は一歩ずつディアに近づいた。

 

幽香「よくもそんなことを私の前で言えたわね」

 

ザッ…

幽香はディアの目の前で止まった。

 

幽香「死にたいのかしら?」

ディア「!」

 

ディアの恐怖心はさらに強くなった。

 

幽香「…」

 

幽香はずっとディアを睨んでいる。

 

オード「ディア!」

ディア「!」

オード「逃げろ!!」

ディア「え、いや…」

オード「いいから早く行け!」

ディア「っ…」

 

ザッ…タッタッタッ!

ディアはその場から走って逃げた。

 

幽香「…逃がさないわよ」

オード「おい待てよ!」

幽香「…?」

 

幽香が振り向くとオードとノーラが杖を構えていた。

 

オード「俺の魔法もあいつと同じ火だ!もし俺から視線を外したらここら辺は丸焦げだろうな?」

幽香「…あなたも死にたいのかしら」

 

幽香はオードを睨んだ。

 

オード (うおっ…こりゃすげぇ…)

ノーラ「オード。あんまり刺激するな」

オード「大丈夫だ。このままディアを逃がせたらそれで…」

 

ドゴォン!

 

ノーラ「!!」

 

ヒュゥゥゥゥゥゥ!

オードが一瞬幽香から視線を外すと途端にオードが吹き飛ばされた。

 

ズサァァァァァァァ!

オードは大きくぶっ飛ばされた。

 

ノーラ「オード!!」

 

スタッ!

 

ノーラ「!!」

 

ノーラが何かに気づいて後ろを振り返った。そこにはノーラを睨んだ幽香がいた。

 

ノーラ「っ…」

 

ノーラは後退りした。

 

幽香「…それで?あなたの魔法も火なのかしら?」

ノーラ「!!」

 

幽香はノーラの魔法だけ聞いていなかった。

 

ノーラ「…残念。俺の魔法は水だ。あいつらとは全く違う魔法だ」

幽香「…」

 

すると幽香の目が戻った。

 

ノーラ「!」

幽香「そう。あなたの魔法は水なのね。なら丁度いいわ」

ノーラ「?」

 

幽香は折れた花のところに向かった。

 

幽香「あなたたちがやったこれ。あなたが何とかしなさい」

ノーラ「!!」

幽香「できるわよね?あなたは水を使うらしいし」

ノーラ「…」

 

ノーラはさっきまでの光景を見ていたため幽香の強さを大まかに理解していた。

 

幽香「どうするの。やるの、やらないの」

ノーラ (ここでやらないって言ったら俺も2人みたいになるな…だったらここは従っておくか)

幽香「ねぇ、どうするの」

ノーラ「…分かった。やるよ」

幽香「じゃあよろしく。私はさっき逃げたやつを連れ戻してくるわ。それまでに治ってなかったら覚悟することね。さっきの2人みたいになると思うから」

ノーラ (マジかよ…)

幽香「それじゃあね」

 

スタスタスタ

幽香はディアを追いかけた。

 

ノーラ「オード…すまねぇ、俺もお前らと同じ目に遭いそうだ」

 

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場所…太陽の畑

 

スタッ!スタッ!

霊夢と木葉が太陽の畑に着いた。

 

木葉「確かこの辺だったよね」

霊夢「えぇ。私が見る限りここだったと思うわ」

木葉「う〜ん…でもあんまり変わってないような…」

霊夢「そうねぇ…」

 

タッタッタッ!

 

木葉「ん?」

霊夢「どうしたの?木葉」

木葉「あ、いや、誰かの足音が…」

霊夢「足音?」

 

木葉はライブラの音の能力を持っているため人よりも耳が良い。

 

木葉「ほら、聞こえない?誰かが近くを走ってるっぽい」

霊夢「…」

 

霊夢は耳を澄ましたが何も聞こえなかった。

 

霊夢「何も聞こえないわよ?」

木葉「え?嘘?こんなに大きな音なのに?」

霊夢「え?」

 

木葉は人よりも耳が良いため、小さな音も大きく聞こえる。ただ普段の木葉ならこの足音は聞こえないが、今はライブラの能力を持っているから小さな音でも拾ってしまう。

 

タッタッタッ!

その足音は次第に近くなってきた。

 

木葉「あ、ほら、聞こえない?」

霊夢「え?」

 

霊夢は耳を澄ましたがやはり聞こえなかった。

 

霊夢「聞こえないわよ?」

木葉「う〜ん…おかしいなぁ…」

 

バサッ!

すると突然目の前から男が1人飛び出してきた。

 

ディア「な!!」

霊夢「え…」

木葉「霊夢!!」

 

ドンッ!…ドサッ!

木葉とその男がぶつかった。男はそのまま後ろに倒れ、木葉は霊夢に覆い被さるように倒れた。

 

ディア「痛っててて…」

木葉「う〜ん…霊夢…大丈夫?」

霊夢「え、えぇ…なんとか…」

 

木葉と霊夢は起き上がってその男を見た。

 

木葉「君大丈夫?ちゃんと前を見て走らないと」

ディア「え、あ…」

木葉「あれ?霊夢…この人…」

霊夢「えぇ。間違いなく外の世界の人ね。見たことないわ。こんな服」

木葉「あ、やっぱり」

ディア (なんだこいつら…見たことない服装だな)

 

スタッ!

ディアがそんなことを考えていると誰かがディアの後ろに立った。

 

ディア「!?」

幽香「あら、どこに逃げるつもり?」

 

そう。後を追ってきた幽香だった。

 

木葉「あれ、幽香さん」

幽香「あら、あなたたち…」

霊夢「一体なにしてるのよあんた」

幽香「何って私のお花を傷つけた害虫を始末するのよ」

木葉「害虫?」

幽香「そう。害虫」

霊夢「それってその人のこと?」

幽香「そうよ。あと2人いるけど1人が逃げたから捕まえに来たのよ」

霊夢「ふーん」

ディア「あ、あんたら…」

木葉「?」

 

ディアはゆっくり立ち上がった。

 

ディア「あんたらは一体何者なんだよ…ここは一体どこなんだよ!」

霊夢「はぁ…ここは幻想郷。忘れられたものの最後の楽園よ」

ディア「忘れられたもの?」

霊夢「えぇ。外の世界で存在を忘れられたものがこの世界に流れ着くのよ」

ディア「ふ〜ん…そうか…」

幽香「さて、じゃあね2人とも。私はこの害虫を駆除しなきゃだめだから」

木葉「そ…そうか…」

霊夢「分かったわ」

 

ガシッ!

幽香はディアの服を持ってディアを持ち上げた。

 

幽香「さぁ、あなたのお仲間があなたのために頑張ってくれてるわよ。感謝しなさい」

ディア「え?」

幽香「じゃあね2人とも。また霊葉ちゃんを連れてきて」

木葉「あぁ」

霊夢「分かったわ」

 

スタスタスタ

幽香はディアを連れて太陽の畑に戻っていった。

 

木葉「な、なんか幽香さん怒ってたね」

霊夢「そりゃあお花が傷ついてたら誰だって怒るわよ」

木葉「お、おう…そうか…」

霊夢「…さ、私たちも帰りましょ」

木葉「うん。そうだね」

 

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場所…博麗神社 居間

 

霊葉「へぇ!魔法って便利だね!」

リール「はい!遠くのものを引き寄せたり物を浮かせたりするだけでもとても便利ですよ!」

霊葉「いいなぁ…私も使ってみたいなぁ…」

リール「え?霊葉さん使えませんでした?」

霊葉「使えないよ。使えるのは魔理沙さんとかパチュリーさんとかじゃないかな?」

リール「あ、そうなんですね」

霊葉「うん…使ってみたいよ…私も…」

 

木葉「霊葉ー!」

 

遠くから木葉の声が聞こえてきた。

 

霊葉「あれ?お父さん?」

 

木葉「霊葉ー!」

 

霊葉「ごめんね、ちょっと行ってくるから」

リール「は、はい」

 

スタスタスタ

霊葉はその場をあとにした。

 

アンナ「霊葉さん。とてもいい人だね」

リール「はい。とても温かな人です」

スカーレット「…」

 

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場所…博麗神社 外

 

霊葉「何?お父さん」

木葉「ちょっと頼みたいことがあるんだ」

霊葉「頼みたいこと?」

木葉「あぁ」

霊葉「何?」

 

霊葉は木葉からある頼み事を聞いた。

 

霊葉「え?そんなことできるの?」

木葉「できるかもしれない。断言はできないけど可能性はある」

霊葉「そ、そっか…分かったやってみる」

木葉「あぁ。頼む」

霊夢「それじゃあ私はお買い物に行こうかしら」

木葉「今日はご飯お願いね。霊夢」

霊夢「任せて。木葉も気をつけてよ」

木葉「あぁ。んじゃあとのことは頼むぞ霊葉」

霊葉「うん」

 

ヒュゥゥゥゥゥゥ…

木葉はその場から姿を消した。

 

霊夢「さて、私もお買い物に」

霊葉「お母さん」

霊夢「ん?何?」

霊葉「何か、知らない人が3人くらいいる気がするけど、もしかしてさっきのお父さんの頼み事って…」

霊夢「そうね。異変解決するためには1箇所に集めておく方がいいのよ。幸いなことに大結界に異常は見られないから今のうちにこの異変を進めたいのよ」

霊葉「…うん。分かった」

霊夢「じゃあお願いね」

霊葉「うん」

 

スタスタスタ

霊夢はお買い物に行った。

 

霊葉「…じゃあ私も」

 

スタスタスタ

霊葉はさっきの場所に戻った。

 

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場所…博麗神社 居間

 

リール「え!男の子が!?」

霊葉「うん。さっきお父さんが太陽の畑に男の子が3人いるから連れてきて欲しいって言ってたよ。何か心当たりない?3人の男の子に」

アンナ「まさか…」

スカーレット「はぁ…恐らくオードとディアとノーラね」

リール「オード君…」

霊葉「もしかして知り合い?」

リール「そうですね。その方々が私たちの考えてるような方々なら私たちの知り合いですね。ですが3人の男の子としか情報がないのでまだ何とも…」

霊葉「う〜ん…今からその男の子を連れてくるから3人はここにいてくれないかな?」

リール「あ、はい。分かりました」

霊葉「今から私が帰ってくるまで3人以外いなくなるけどごめんね。もし落ち着かなかったら外に出てもいいからね」

リール「はい。お気遣いどうもありがとうございます」

霊葉「それじゃあ行ってくるね」

リール「はい。お気をつけてください」

 

スタスタスタ…ヒュゥゥゥゥゥゥ!

霊葉は空を飛んで太陽の畑に向かった。




〜物語メモ〜

オード、ディア、ノーラ
太陽の畑に落ちた3人の男の子。オードは幽香の攻撃を受けたせいで倒れており、ディアは幽香に追いつかれて引き戻され、ノーラはお花を治しているところ。
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