俺は部屋にいた。ここがどこなのか、なぜここにいるのかも分からん。周りの景色も初めて。漂う匂いも初めて。周りのものが全て初めてに見える。だが何故だろう、とても心惹かれる。何故だろう、とても調べたくなる。何故だろう、とても懐かしい気がする。この場所は見たことない初めての場所なのに何故か懐かしい感じがする。
ガチャ…
部屋のドアが開いた。
長津「やぁ光。起きたかい?」
光「…
長津「あぁ、光ずっと寝てたんだけど、記憶ある?」
光「いや、ない。ここがどこなのかも、何故ここにいるのかも分からん」
長津「…そっか」
光「なぁ智志。ここはどこだ?なぜ俺はここにいる」
長津「…ここは幻想郷。光はドレインとの戦いで気を失ったんだ」
光「幻想郷…聞いたことないところだな」
長津「まぁね」
光「てか意識を失った?俺が?ドレインとの戦いで?」
長津「うん」
光「…なんの冗談だ?」
長津「冗談じゃないよ。じゃあ逆になぜ光が寝てたのか説明できる?」
光「…できない」
長津「信じられないと思うけど実際光は意識を失ったよ。みんなの目の前で」
光「…」
長津「で、身体は大丈夫?」
光「んー…少し身体が重いけど十分に動けそう」
長津「そっか。それは良かった。でももう少しだけこの部屋にいて」
光「はぁ、仕方ない。それよりあいつらはどうだ?元気か?」
長津「他のメンバーの事?なら大丈夫だよ」
光「そうか。それは良かった」
長津「光が倒れた時みんな驚いてたよ」
光「まぁ、俺自身倒れることは珍しいしな」
長津「まぁね」
光「…なぁ、智志」
長津「ん?なに?」
光「俺はここに初めて来たんだよな?」
長津「…?そうだよ?」
光「…だよな。でもな、初めて来たはずなのに何故か懐かしい感じがする」
長津「!!」
光「なぁ、この…なんて言ったっけな」
長津「幻想郷?」
光「そう。幻想郷。この場所は現実世界にあったか?」
長津「いや、無かったよ」
光「だよな。見たこと無かった」
長津「ここは
光「結界を見たのか?」
長津「そう言うこと。でも見えてたのは悟だけだよ」
光「なるほどね。しかしここは何故か落ち着くな。空気が美味しい。フワフワしている気分だ」
長津「そう。それは良かった」
ガチャ…
光が智志と話していると部屋のドアが開いた。
光「ん?」
そこにいたのは倉本と早乙女だった。
光「
倉本「光さん!起きたんですね!」
早乙女「良かった〜起きないのかと思ったよ」
スタスタスタスタ
倉本と早乙女が部屋に入ってきた。
光「あぁ、すまなかったな」
倉本「あれ?今私たちの名前を呼びました?」
早乙女「あ、あれ?光。今私たちのことをなんて呼んだの?」
光「結衣と渚」
倉本「え、てことは光さん記憶戻った!?」
早乙女「やっぱりそうだよね!?記憶が戻ってなかったら渚なんて言ってくれないもんね!?」
光「…なぁ智志。なんの話をしてるんだ?」
長津「あ、光はしばらく記憶がなくなっててな」
光「記憶が無くなってた?」
倉本「でも良かった!記憶が戻って!」
早乙女「ほんと!良かった!」
光「なぁ結衣」
倉本「なんですか?」
光「お前、堕落を使ったのか?」
倉本「え、やっぱ分かっちゃいます?」
光「まぁな、堕落は一日あれば治るがお前の場合、時々完治していても跡が残っているからな」
倉本「あはは、まぁ使えるようになってまだ日は浅いですから」
光「今後の課題だな」
倉本「…はい」
光「渚は大丈夫そうだな」
早乙女「あー私は使ってないよ?」
光「そうなのか」
早乙女「使ったのは結衣ちゃんと長津さんですよ」
光「智志、お前も使ったのか」
長津「まぁね」
光「敵はそれほど強かったのか?十二天星が二人も堕落を使うとか」
長津「あぁ、まぁまぁ強かったよ。光が気を失うくらいだしね」
光「なんと…」
ガチャ…
またドアが開いた。
光「今日は来客が多いな。ドアも大忙しだ」
そこに現れたのはレミリアだった。
レミリア「あら、木葉。起きていたのね」
光「おい智志。こいつは…」
長津「うん。吸血鬼だよ。名前はレミリア・スカーレットさん」
光「吸血鬼…」
レミリア「あなた三日も寝ていたのよ?」
光「三日だと?」
レミリア「えぇそうよ。三日間看病してくれた人がいるんだからちゃんとお礼言っときなさい」
光「誰だそいつは」
レミリア「博麗霊夢と霧雨魔理沙」
聞いたことのある名前だった。
光「俺はそいつらのことを知らない。特徴があるなら教えてくれ」
レミリア「一人は赤い服を着た子。もう一人は白黒の服を着た子よ」
光 (さっき見た二人か。そいつらが博麗霊夢と霧雨魔理沙か)
レミリア (そうゆう事ね。霊夢が言ってた通り記憶が戻っているのは間違いなさそうね。私のことも霊夢や魔理沙の事も知らないなんて)
光「そうか。また見かけたらお礼を言おう」
レミリア「そうしなさい。あなたのために二人とも頑張っていたんだからね」
光「…そうか」
レミリア「それじゃあね」
ガチャ…
レミリアは部屋を出た。
光 (さっきのあの赤いやつが泣いていたのはそう言うことだったのか。悪い事してしまったのかもしれんな)
倉本「とりあえず私たちは行きますね」
光「どこにだ?」
倉本「見回りですよ。またドレインが来るかもしれないですからね」
光「そうか」
倉本「それでは…」
ガチャ…
倉本と早乙女は部屋を出た。
長津「ねぇ光。さっきのレミリアさんの話を聞いてどう思った?」
光「悪い事したなって思った」
長津「そっか…」
光はある気配を感じた。
光「ん?」
長津「どうしたの?」
光「ドレインの反応だ。この近く。二人いる」
長津「え!?どこに!?」
光「俺が行く」
長津「ちょっと待って光!今起きたばかりでしょ!もう少し寝てて!」
光「いや、いい。ドレインを倒すのが俺の役目だからな」
光はベッドから降り、部屋を出た。
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場所…紅魔館 外
早苗「あ!神奈子様!諏訪子様!どこ行ってたんですか?心配してたんですよ!」
神奈子「…」
諏訪子「…」
神奈子と諏訪子は何も言わなかった。
早苗「どうしたんですか?神奈子様?諏訪子様?」
立花「おい!そこの緑の子!そいつらから離れろ!」
早苗「え?」
立花「そいつらはドレインだ!」
早苗「え、そんなわけ…」
ブゥン…
早苗が向き直ると神奈子と諏訪子が攻撃をしようとしていた。
早苗「え、ちょ、神奈子様?諏訪子様?」
立花「
キィン!ドゴォン!
早苗は立花の結界のお陰で無傷で済んだ。神奈子と諏訪子は立花の結界の効果で自分に攻撃が返ってきて被弾した。
立花「大丈夫か!?緑の子!?」
早苗「大丈夫です…あと私は早苗です…東風谷早苗」
立花「おう。そうか」
光「悟!」
タッタッタッタッタッ!
光が紅魔館から出てきた。
立花「光!?お前起きたのか!身体は大丈夫なのか!?」
光「あぁ、ある程度は動かせる」
立花「そうか…って、え?俺の名前…」
光「ライブラ。ドレインを倒すから力を貸して」
光がライブラに言ったが返答はなかった。
光「ん?ライブラ!ライブラ!おい!聞こえないのか!?」
しかし返事がなかった。
光「なぜだ、なぜ何も答えない」
光がもたついてると前から攻撃が来た。
立花「光!」
光「な!?」
立花「プロテクト!」
カン!
光は攻撃を受けたが、あまりダメージを負わなかった。立花が咄嗟に硬化の能力で光の防御力を底上げしたからだ。
光「悟…すまねぇ」
立花「おうよ」
光「でもなぜライブラは答えてくれないんだ。いつもなら来てくれるのに」
長津「光!一旦下がって!」
光「ダメだ!こいつらは俺が!」
長津「
条乃「あいよ」
ドォン!
条乃は地面を勢いよく足で踏みつけた。
グニャグニャ…グニャグニャ…
すると光の周りの地面が動き、光は館に連れ戻された。
光「何するんだ和人!」
条乃「仕方ねぇだろ?お前今能力使えないんだから」
光「え!?」
長津「
風和瀬「はい!」
長津「
矢巾「はい!」
風和瀬「ヘビーグラビティ!」
矢巾「視界阻害の矢!」
長津「風和瀬!その後覚醒の能力で敵を眠らせて!」
風和瀬「はい!
ブゥン!ドシーン!
神奈子と諏訪子だけ重力が重くなり、2人はその場に倒れ込んだ。
キィン!
倒れ込んだ2人は突然目が見えなくなった。
神奈子「…」
諏訪子「…」
ヒュゥゥゥゥゥゥ…
2人は風和瀬の覚醒の能力で眠ってしまった。
長津「人とドレインを切り離すことはできないけど、これなら力も使われる心配はない。あ、そうだ。ねぇ
双葉「なんですか?」
長津「宗司の分離の能力で二人をドレインから切り離せない?」
双葉「あー。やってみます」
ヒュゥゥゥゥゥゥ…
双葉は分離の能力を使って神奈子と諏訪子をドレインから切り離した。
双葉「できました」
長津「あぁ、普通にできたな」
双葉「これで俺も光の手伝いができるな」
光「は、手伝いなんかいらねぇよ」
双葉「とかなんとか言って〜ほんとは嬉しいんでしょ?」
光「やかましいわ」
その光景を見ていた霊夢。
霊夢「ねぇ、魔理沙。私、木葉と約束したの」
魔理沙「どんな約束なんだ?」
霊夢「もう私から離れないで、私の事を忘れないでって」
魔理沙「…」
霊夢「そしたら木葉はね、離れたり忘れたりなんかしないって言ったの…」
魔理沙「そうか…」
霊夢「でも見て…木葉は皆に囲まれてすごい楽しそうなの…。あれが木葉の本来の仲間なんだなって思ったの。木葉は…私たちよりもあの人たちと一緒にいた方が幸せなのかな…」
魔理沙「…」
霊夢「木葉…嘘ついたの…一緒にいてくれるって思ってた…離れないって忘れないって言ってくれた…でも、私の事を覚えていなかった…そして今は私から離れて…あの人たちと一緒にいる…もう一緒に…いられないのかな…」
魔理沙「そんなことないぜ!木葉は戻ってくる!誰かは分からないけど一時的なものって言ってたんだろ!だったら戻るまで待ってたらいいだろ!」
霊夢「もうここには木葉はいない…私と約束した木葉はここにはいない…私があいつを看病する意味なんてなかったのよ」
魔理沙「霊夢…」
霊夢「ごめんね魔理沙。私、少し休むわ」
霊夢はそう言って部屋に戻った。魔理沙はその背中を見ることしかできなかった。