「さて!続きまして第1巡 4回戦!三柱 二刻神から生まれた強大な力を持つ星座!低下や言霊の能力で敵を翻弄するその姿はまさに鬼!だが状態異常に弱いのがたまに傷!第七星座 天秤座
観客「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
霊夢「木葉ーーーーー!!!」
霊葉「お父さーーーーん!!」
天野家の傘下たち「光様ーーー!!」
「そして対するは!あらゆる状態異常を操ることに長けている星座!さらに相手の状態異常すら全く効かないまさに第七星座 天秤座の天敵!!第十星座 山羊座
観客「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
風和瀬家の傘下たち「麻莉様ーーー!!」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
場所…舞台
光「ははっ…すんげぇ紹介のされ方だな…」
風和瀬「光さん」
光「ん?」
風和瀬「私…今日は本気でやります」
風和瀬は目の色を変えた。
光「…そうか。分かった。手を抜くのは失礼だな」
光も目の色を変えた。
光「俺も本気でやるからな。風和瀬」
「では!試合開始です!!」
光「来て。
シュゥゥゥゥゥゥ!
すると右手に浄穢、左手に呪斬が出てきた。
風和瀬「行くよ!カタストロフィ!」
シュゥゥゥゥゥゥ!
すると風和瀬の目の前に大きな杖が出てきた。
光「…」
風和瀬「…」
両者、睨み合う。
風和瀬「
ドォン!ドォン!ドォン!ドォン!ドォン!
すると光の頭上から圧の塊が降り注いだ。
光「ぐぉっ…あがっ…がっ…このっ…」
シュゥゥゥゥゥゥ…
光は全部被弾してしまった。
光「ぐぁぁぁぁぁっ…いってぇぇぇぇ…」
光は被弾したところを押さえていた。
風和瀬「
ブゥゥゥゥゥゥゥゥン…
すると青黒い空間が光を包み込んだ。
光「なっ…にこれ…」
光の視界がだんだんと暗くなってきた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
場所…光の心の中
光「えっ…ここは…」
そこは白い空間だった。辺り一面何も無く、光がただ一人立っていた。
光「…これ風和瀬のやつだな…だから状態異常は厄介だってのに…」
スタスタスタ
光は白い空間を歩いていく。
シュゥゥゥゥゥゥ…
すると光の右斜め前にシャボン玉のようなものが現れ、その中に何やら風景が見えた。
光「な…なんだこれ…」
???「全く…こんな身勝手なことをするとは!」
光「!」
すると突然男の声が聞こえた。声色から怒っているのが分かる。
???「こんなやつに天秤座を任せていたのか!」
???「そうだ!三柱のやつはどういう考えをしているのだ!!」
???「天野 真也!あのバカはこの世界を壊す気なのか!」
???「しかも次は天野 沙耶だぞ!」
???「まさかまた天野家か!ふざけるな!」
???「何が世界の均衡を司るだ!!ふざけるのも大概にしろよ!!」
???「世界の前に自分の仲間を守れよ!」
光「これ…何だ…見たことない…」
???「ケッ、ふざけた家だ。でかでかと家を建てやがって。無駄にでけぇ家なのに住んでるのはほんの数人だとよ」
???「はっ、何だそれ。土地の無駄だ」
???「天野家って言えば少し前に天野 真也が世界の均衡を傾けるくらいのことをしでかしたって聞いたぞ」
???「あぁ、そのせいで三柱はその修正に手間取っているそうだ」
???「んで?次の後継者は奥さんだとよ」
???「あら可哀想に。まだお子さんも小さいでしょうに」
???「知ったことか。ガキがいようがいまいが関係ねぇ」
???「そうだ。やったのは父親だ。子供に罪はないとは言うが、父親がしでかした罪はやがて子供が背負うことになる」
???「借金とかもそうだよな」
???「どのみちあんな身勝手なやつから生まれた子供なんざ、この先また同じように身勝手なことをするだろうな」
???「違ぇねぇ」
光「これ…昔の記憶なのか…?」
シュゥゥゥゥゥゥ…
すると左斜め前に同じようにシャボン玉が出てきた。
光「これと同じだ。なにか見える」
スタスタスタ
光は次のシャボン玉の前に立った。
???「やっぱりこの家はダメだな」
???「あぁ。まさか2人も死ぬとはな」
???「光代も可哀想だ。唯一の息子を亡くして息子の嫁さんも亡くしたんだ。年寄りになってまさかの独りとはな」
???「まぁあの人もこの先長くない。独りでぽっくり死ぬには丁度いいだろ」
???「確かに」
???「ということは次はあの子供か?」
???「あーあ…子供に継がせるなんてな」
???「なんて酷い両親なのかしら」
???「子供に頼んだら今度こそこの世界が消えるぞ」
???「俺たちの命はここまでだな」
???「せめて余生を楽しく過ごそうや。あんな何も知らねぇガキにこの世界を任せらんねぇよ」
光「やっぱり…記憶なのか…?でも知らない…なんだこれ」
シュゥゥゥゥゥゥ…
またシャボン玉が現れた。
光「…」
だが光は見に行こうとしなかった。
光「…これ、もし本当にあった過去の記憶なら徐々に現代に近づいているのか?とすると、これから見る過去ってまさか…あの記憶も…」
光は周囲を見渡した。
光「…やっぱり何も無い。出る方法は無いのか」
光は何とか色々やってみた。でも全く進展なし。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
場所…舞台
風和瀬「さて、これくらいでいいかな」
光が心の中に入っている間に風和瀬は何やら準備をしていた。
風和瀬「光さんが起きてきたらまずは拘束。そのあとに全部の状態異常を付与してフラフラになったところを一気に叩く。光さんはタフだから一番強い技で倒さないとね」
コンッ…
風和瀬は杖を地面に立てた。
風和瀬「…魔力の全消費は仕方ない。勝つためには覚悟を決めないとね」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
場所…天野家の観客席
霊夢「木葉…全然起きてこない…」
霊葉「お父さん…」
傘下「光様は強いんですが、状態異常にはめっぽう弱いんですよ」
霊夢「え…」
傘下「私たち傘下の者の状態異常ですら効くくらいです」
霊葉「そうなんだ…」
傘下「しかもそこだけじゃないんです」
霊夢「え?」
傘下「光様は状態異常に効きやすいだけじゃなく、状態異常をより長い時間受け続けてしまうんです」
霊夢「それって…どういう…」
傘下「普通1分くらいで解ける状態異常でも、光様が受ければ何倍もの時間がかかってようやく解けるようになるんです」
霊夢「それって今起こってるやつ…」
傘下「最初に光様が受けたあの状態異常がどれほどの効果があるのかは知りませんが、間違いなく光様はあの状態異常をより強く受けています。今は相手のあの人が何かしない限りずっとあのままでしょう…」
霊夢「そんな…」
霊葉「お父さん…」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
場所…舞台
風和瀬「あとは光さんを起こすだけ…起こしたら拘束…そのあとは状態異常。大丈夫。光さんは状態異常に弱い。私ならできる!」
シュゥゥゥゥゥゥ!
風和瀬は白い光の玉を作り出し、光に向けて撃った。
風和瀬「さぁ、起きてください光さん」
シュゥゥゥゥゥゥ!
すると白い光の玉が光の体に入った。
光「っ…んっ…ん?」
すると光が起きてきた。
光「あれ…俺は…ここ…」
風和瀬「
ビリビリビリビリビリビリ!
すると光は麻痺の状態異常を受けてしまった。
光「あぐぁっ…なんだ…これ…」
風和瀬「よしっ…」
風和瀬は光に杖を向けた。
光「こ…っの…風和…瀬…」
風和瀬「光さんは十二天星の中で一番状態異常に弱いですからね。拘束するのも一番簡単ですよ」
光「こ…のっ…く…そっ…」
光は何とか動こうとしたが、体が全く言うことを聞かなかった。
光「ぐっ…」
風和瀬「
ブゥゥゥゥゥゥゥゥン!
すると、光に全ての状態異常が付与された。
光「がっ…」
光は急激に力が抜けた。
光「こ…れ…マズ…イ…」
シュゥゥゥゥゥゥ…
すると浄穢と呪斬が消えてしまった。
光「しまっ…た…」
光は指一本すら動かせなかった。
風和瀬「
ギュォォォォォォォォ!
すると風和瀬の目の前に大きな玉が出現した。
風和瀬「はぁぁぁぁっ!」
ゴォォォォォォォ…バゴォォォォォォォン!!
その大きな玉は光に向かって放たれた。
霊夢「木葉ーーー!!!」
ドゴォォォォォォォォン!!
木葉は回避する様子もなかった。風和瀬の攻撃は光に命中した。
シュゥゥゥゥゥゥ…
辺りに煙が立ち込める。
霊夢「木葉…待って…負けてないよね…」
傘下たち「っ…」
霊葉「お父さん…」
風和瀬「はぁっ…はぁっ…はぁっ…」
風和瀬は一度に大量の魔力を消費したため、疲れきっていた。
ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥ…
やがて煙が晴れると、光の様子を見ることができた。
霊夢「!!」
霊葉「!!」
傘下たち「!?」
風和瀬「…」
光「…」
光は力なくその場に倒れていた。
風和瀬「よしっ…倒した…」
スタスタスタ
風和瀬は光に近づいた。
風和瀬「光さん。あなたが私に当たったのが悪いんですよ。私は全力で戦いました。私の相手が光さんで良かったです。簡単に勝てましたから」
光「…」
風和瀬「さて、このまま上がらせていただきますね」
クルッ…スタスタスタ
風和瀬は光に背を向け、歩き始めた。
霊夢「木葉ーーー!!!」
すると霊夢が大声で光のことを呼んだ。観客たちは一斉に霊夢の方を見る。
霊夢「あんた!こんなところで負けてるんじゃないわよ!あんたは強いんだから!私よりも何倍も強いんだから!!私と霊葉の前でそんな弱いあんたを見せないでよ!あんたは強いあんたでいなさいよ!立って木葉!立って私たちに笑顔でも見せてみなさいよ!!!」
風和瀬「…」
クルッ
風和瀬が後ろを振り向いた。
風和瀬「!?」
するとそこにはすでに立っている光がいた。
光「…」
風和瀬「へっ…なんで…」
光「…」
スッ
光は後ろを振り向いた。
霊夢「!」
光「…」ニコッ
そして光は霊夢に笑顔を見せた。
霊夢「…バカ。あんたはそれが一番よ」
光「…」
そして光は風和瀬の方を振り向いた。
風和瀬「光さん…まだ倒れなかったんですか」
光「…もう…体力も少ないよ。さっきの一撃が…どれほど強いものかが…すぐに分かった…」
風和瀬「…あの攻撃が私の中で一番強い技でしたから」
光「…そっか、でも俺を倒せなかった」
風和瀬「っ…」
光「この勝負…さっきの一撃で倒せなかった風和瀬の負けだよ」
風和瀬「…瀕死くらいにまで落ちた光さんに何ができますかね」
光「…魔力がない風和瀬も何ができるの」
風和瀬「!」
光「もう限界なんじゃない…?十二門の鍵を使うか…堕落を使わないと…」
風和瀬「…よくご存知で」
光「まぁ…ね…」
風和瀬「では…お言葉に甘えて」
スッ…
風和瀬は胸元から鍵を取り出した。
風和瀬「十二門の鍵
シュゥゥゥゥゥゥ!
風和瀬は銀色の光に包まれた。
光「っ…」
光はこの時、少しフラフラな状態だった。
ヒュォォォォォォォォ…
やがて風和瀬を包み込んでいた銀色の光が消えていった。
風和瀬「…いきますよ光さん。覚悟はいいですか」
光「…あぁ。ここが踏ん張りどころだな」
風和瀬「…いきます」
ビュン!
すると風和瀬が一気に距離を詰めてきた。
光「!?」
風和瀬「はぁっ!」
ドゴッ!!
風和瀬は持ってた杖を使って光を攻撃した。
光「ごほっ…」
ヒュッ…スタッ!
風和瀬は光から距離を取った。
風和瀬「…」
光「うぐっ…がぁっ…」
ヒュォォォォォォォォ…
すると光の体から青黒い煙のような何かが出てきた。
霊夢「何…あれ…」
光の傘下「あれは第十星座 山羊座の能力です」
霊葉「山羊座…?」
光の傘下「はい。山羊座はとても状態異常の操作に長けています。それに、十二門の鍵を使った際の覚醒能力に無感情というものがあります」
霊夢「無感情…?」
光の傘下「そうです。無感情は相手の感情を全て奪う能力です」
霊葉「感情を奪うって…どういうことですか」
光の傘下「そのままです。楽しい、悲しい、嬉しい、辛い、あらゆる感情を奪う能力です」
霊夢「壊れ…ないよね…その感情が戻らないとかないよね…?」
光の傘下「星座なら何とかなるかもしれませんが、私たちは光様の傘下ですので何とも…」
霊夢は光を見た。
霊夢「…木葉…」
光「がぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ビュォォォォォォォォ!!
すると青黒い煙のような何かが勢いよく光の体から出ていった。
光「…」
すると光が気迫のない脱力した状態になった。
風和瀬「…よしっ」
風和瀬は光に杖を向けた。
風和瀬「…ふぅ」
カプリコーン「…麻莉」
風和瀬「…光さん。やはり状態異常が弱点なあなたは私に勝てません。感情も奪いました。これからあなたに色々な状態異常を付与します」
ブゥゥゥゥゥゥゥゥン…
すると風和瀬の杖が青いオーラを纏った。
風和瀬「…光さんの感情はとても強いものですね。霊夢さんとの思い出も全てこの杖に入ってますよ」
光「…」
風和瀬「まぁ、あなたの思い出はカプリコーンに頼んで戻してもらいます。…ですが、この戦いが終わってからです」
ビリビリ…ブゥゥゥゥゥゥゥゥン…
すると風和瀬の杖に纏ったオーラが杖先に一点集中した。
風和瀬「…さようならです。光さ…」
光「 "揺らぎ" 」
グラッ…
風和瀬は急に視界が揺らいだ。
風和瀬「!?」
ドサッ…
風和瀬はその場に倒れた。
霊夢「えっ…」
霊葉「何が起きたの?」
光「よかった…間に合った…」
風和瀬「これは一体…私…何で倒れてるの…」
光「 "言霊" 」
風和瀬「!」
光「俺の能力だ…」
風和瀬「言霊…状態異常じゃない…」
光「そう…言霊は状態異常じゃない…風和瀬は…操れない…」
風和瀬 (盲点だった…)
光「でもこの能力は使い方を間違えたらすぐにこの世界が傾く…だから普段は使わない…あと…」
ドカッ!
光は地面を殴った。
ドゴッ!!
すると風和瀬のお腹に衝撃波が当たった。
風和瀬「ごふっ…」
風和瀬はあまりの痛さに悶絶していた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
場所…第七星座の観客席
霊夢「何…あの能力…」
光の傘下「…あれは光様の音を操る能力です」
霊夢「音…」
霊葉「聞いたことがある…音を出して色んな効果を与える力?だったかな」
光の傘下「…間違いではないです。出す音によってバフやデバフ、状態異常や攻撃だってできます。今回は地面を殴って相手に攻撃したということです」
霊夢「なるほど…」
光の傘下「光様の能力は音と言霊です。どちらも音に関する能力です。言霊は声です。それも音になります」
霊葉「…?」
光の傘下「光様は普段、能力を封じて生活しています」
霊夢「えっ…?」
光の傘下「当然です。光様が発する音が何かしら影響を及ぼすからです」
霊葉「ど…どういう事ですか」
光の傘下「さっき見たと思います。地面を殴ったら相手に攻撃が届きました」
霊夢「!」
光の傘下「あれは故意的にしましたが、無意識下でも発動します。それが日常生活で考えてみてください」
霊葉「…?」
光の傘下「地面を歩く時や座る時、立つ時。日常生活では常に音が発生しています。その音が全て能力によって外界に影響を及ぼすんです。しかもその影響も計り知れません。そんなのが毎日、24時間、365日続くとしたらどうですか?」
霊夢「!」
光の傘下「光様の周りは今頃どうなっていることやら」
霊葉「確かに…」
光の傘下「もし能力を封じることができなかったら、光様はずっと動かないで生活しなければなりません。どんな音がどのように周りに影響するのか知らないので」
霊夢「木葉…」
光の傘下「そしてもうひとつ。言霊の能力です。これも普段から封印されています」
霊葉「えっ…それも?」
光の傘下「はい。言霊は言った言葉が現実になる能力です。となると、日常会話で発生した言葉が現実に現れます。例えば誰かを憎んで、その人に雷に打たれろとか言ってしまったら本当にそうなってしまいます」
霊夢「!」
光の傘下「この能力も無意識下で発動します。つまり、ふとした言葉が現実になってしまうんです」
霊夢「確かに危ないわね…」
光の傘下「はい。しかもそれが起こりすぎると世界の均衡が崩れてしまいます」
霊夢「!」
霊葉「!?」
光の傘下「この世界の均衡を司っている光様にとって、そのような行為は禁忌なのです。なので、普段の日常生活を送れるように音と言霊を操る能力は封印されています。これはライブラ様が管理しているので、この戦いの場では解除されます」
霊夢「じゃあ今は…」
光の傘下「はい…完全に解除されていますので、光様が発する音や言葉が全て現実になります」
霊夢「…木葉」
光の傘下「それに、相手の無感情という能力のせいで光様は今、感情を持っていません。つまり、無慈悲に攻撃するでしょう」
霊葉「…お父さん」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
場所…舞台
光「 "圧" 」
ブゥゥゥゥゥゥゥゥン…ドシン!!
すると、風和瀬の杖に圧がかかり始めた。
風和瀬「うぐっ…ぐっ…」
風和瀬は杖を持ち上げられなかった。
風和瀬「お…重い…」
光「 "槍" 」
ドスッ!ドスッ!ドスッ!
すると風和瀬の手と足に槍が突き刺さった。
風和瀬「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
風和瀬は杖から手を離した。
光「…」
風和瀬「ぐっ…ぁぁっ…」
光「 "切り傷" 」
ズシャッ!ズシャッ!ズシャッ!
すると風和瀬の体に切り傷が入った。
風和瀬「がぁぁぁぁぁっ!!」
風和瀬は痛みに悶えていた。
風和瀬 (鍵を使ってるのに攻撃が通るなんて…こんなの…)
光「 "粉さ… 」
風和瀬「堕落
ギュォォォォォォォォ!
突然、青黒い光が風和瀬を包み込んだ。
ノーレ「…あっははは。そうね。無感情なのがいいわ」
ヒュォォォォォォォォ…
光の目の前に現れたのは感情人 ノーレだった。
ノーレ「あなたの無慈悲な攻撃…感情無き人間はこうも無慈悲になるのねぇ」
光「…」
ノーレ「音に言霊。どちらもラディアが使い慣れている能力。でもその本人は使いこなせていない。今は頭に出てきた言葉をただ発しているだけ。これじゃあ無感情には遠いわね」
光「十二門の鍵
シュゥゥゥゥゥゥ!
すると、白い光りが光を包み込んだ。
ノーレ「…知識が無いわけではないでしょう?何故相手が堕落なのに対し、あなたは鍵を使っているのか。よく分かりませんね」
光「…」
光が姿を現した。
ブゥゥゥゥゥゥゥゥン!
すると、舞台全体に白い結界が展開された。
ノーレ「…低下の能力ですか」
光「…」
光は体育座りをして顔を伏せた状態で宙に浮いていた。
ノーレ「愚かです。十二門の鍵に対抗できるのは十二門の鍵だけ。堕落も同じです。堕落に対抗できるのは堕落だけです。それなのに…」
パキッ!パキパキッ!
すると白い結界が小さくなり始めた。
ノーレ「確か、攻撃しなければ押し潰されるんでしたね」
ギュォォォォォォォォ!
ノーレはありったけの魔力を込めて大きな魔力玉を作り出した。
ノーレ「最初の一撃で倒せなくても勝機はあります。堕落には堕落しか通じないので」
バゴォォォォォォォン!!
ノーレは魔力玉を放った。
霊夢「木葉ーーーー!!!!」
ドゴォォォォォォォォン!!
光はノーレの魔力玉に被弾した。
霊夢「そんな…木葉…」
光「…敵の攻撃を感知」
ブゥゥゥゥゥゥゥゥン!!
すると、光の体から青い光が舞台全体に広がった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
場所…第七星座の観客席
光の傘下「これが光様の低下の能力ですね」
霊葉「低下…確か、色々な効果があるって言ってた」
光の傘下「はい。攻撃力や防御力、あらゆるステータスが低下します。…ですが、これは状態異常に分類されます。つまり、状態異常を操る相手には全く効果がないんです」
霊夢「!」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
場所…舞台
ノーレ「…まぁ、そうなるでしょうね」
光「…」
光はノーレを見ていた。
ノーレ「私に状態異常は効きません。あなたの自慢の低下の能力もこの通り、全く意味をなさない」
光「…」
ノーレ「あなたが私に勝つ方法は自分で攻撃することです。私に状態異常で勝つのは不可能です。まして、あなたが鍵を使ってる時点で私の勝ちです」
光「…」
ブゥン…ブゥン…ブゥン…ブゥン…
すると、光の周りに浄穢、呪斬、星剣 ウラノス、焔剣 ルヴィカンテが出現した。
ノーレ「…だから、私に攻撃は通じませんよ」
ビュン!ビュン!ビュン!ビュン!
すると4つの剣がノーレに向かって飛んだ。
カン!カン!カン!カン!
ノーレの体に当たった4つの剣はことごとく弾かれてしまった。
光「…」
ノーレ「…」
ヒュッ!カン!ヒュッ!カン!ヒュッ!カン!
弾かれた剣は何度も何度もノーレを攻撃した。だが、一度もまともに攻撃を与えることができなかった。
ノーレ「…まだ分からないとは。ここまでして理解できないのは異常ですよ。あなた」
コンッ!
ノーレは地面に杖を突き立てた。
ビュォッ!!
すると周囲に暴風が発生して4つの剣を全て吹き飛ばした。
光「…」
光は飛ばされた4つの剣を見た。
ドスッ!
すると光の胸に何かが突き刺さった。
光「!?」
光がそれに気づくと、胸元に刺さっていたのはノーレの杖だった。
ノーレ「余所見とは感心しませんね。第七星座…いえ、ラディア」
光「っ…」
光は何とか杖を引き抜こうとした。だが、全く力が出なかった。
ノーレ「あなたは低下の力を受けています。先程ご自分で拡散されてましたから、私が余さず全て吸収しましたよ」
光「っ…」
ドサッ…
光は地面に膝を着いた。
ノーレ「…さぁ、そろそろ出てきたらどうですラディア。でなければ、あなたの主が消えてしまいますよ」
光「堕落
ビュォォォォォォォォ!
すると、黒い煙が光を包み込んだ。
ノーレ「…ようやくですか」
ヒュッ…パシッ!
ノーレは杖を戻した。
ノーレ「あなたはこんな絶望的な状態にならないと起きないんですね。主が可哀想ですよ」
ヒュォォォォォォォォ…
黒い煙が晴れると、ラディアがそこに立っていた。
ラディア「…」
ノーレ「…やっと顔を見せてくれましたね。ラディア」
ラディア「…お前が呼んだのか。ノーレ」
光は堕落を使って真実の天秤 ラディアとなった。
ノーレ「えぇ。あまりに可哀想でしたので」
ラディア「可哀想?…ふっ。この体がそう見えたのか?」
ノーレ「いいえ、あなたの体ではなく、主の体が…ですよ」
ラディア「お前…こいつの心を読んだのか」
ノーレ「…悲鳴…あげてましたよ」
ラディア「それで?俺を呼び出して何とする」
ノーレ「…この戦いに決着をつけようかと」
ラディア「…」
ノーレ「堕落に十二門の鍵は通じない。その逆も然り。十二門の鍵には十二門の鍵、堕落には堕落しか効果がありません」
ラディア「…そうだな」
ノーレ「あなたの体が悲鳴をあげていたのでこのまますぐに終わらそうかと」
ラディア「…それで、俺を呼んだわけか」
ノーレ「…えぇ。あなたの主は十二門の鍵を使っていたので」
ラディア「…いいだろう」
ビュン!バゴォォォォォォォン!!
ラディアは一瞬でノーレに近づいてノーレの腹に攻撃を入れた。
ノーレ「うぐっ…」
ノーレは何とか吹き飛ばされずに持ちこたえた。
ラディア「…硬いな。ノーレ」
ノーレ「当然…私はこの中で2番目に防御力が高いんです…」
ラディア「…そうだな」
ドゴォン!ドゴォン!ドゴォン!ドゴォン!
ラディアはノーレに何発も攻撃を入れる。
ノーレ「あぐっ…ぐっ…がぁっ…」
ノーレは防御するしかなかった。
ラディア「お前からも攻撃しろノーレ。でなければ死ぬぞ」
ノーレ「そうですね」
ブゥゥゥゥゥゥゥゥン…
するとノーレは光が使った低下の能力をラディアに付与した。
ラディア「!?」
ノーレ「そこっ!」
ドカッ!
ノーレは低下の能力に驚いているラディアの隙を突いて攻撃した。
ラディア「くっ…低下の力か…」
ノーレ「えぇ。あなたの主のお陰ですよ。あれがなければ私は本当にやられていたでしょうね」
ラディア「くっ…」
ラディアは光と同じで状態異常にめっぽう弱い。ノーレは少し前に光が拡散させた低下の力を杖で吸収し、ラディアにぶつけた。
ラディア「…厄介なものだ…状態異常は…」
ノーレ「弱いのが仇となりましたね」
ラディア「チッ…」
ビュン!バゴォォォォォォォン!!
ラディアはノーレに攻撃した。だが、ノーレは何ともなかった。
ノーレ「痛くも痒くもありませんね。それに、先程よりも遅く見えます」
ラディア「っ…」
ノーレ「低下の能力は強いですね。しかもあなたは状態異常に弱い。こんな弱点は私にとっては有利にしか働きませんよ」
ラディア「くっ…」
ノーレ「では…」
ビリビリビリビリビリビリ!!
ノーレは麻痺を使ってラディアを拘束した。
ラディア「うぐっ…なんだ…これ…」
ノーレ「
ラディア「麻…痺…」
ノーレ「これで最後です。ラディア」
ギュォォォォォォォォ!
ノーレは自分の中にある魔力を全て使って魔力玉を生成し始めた。
ラディア「お前…この…」
ノーレ「私はこの一撃に全てを賭けます。あなたが負けるか、私が負けるか」
ラディア「くっ…」
ノーレ「では、いきますよ」
ギュォォォォォォォォ!
ノーレの魔力玉がさらに大きくなった。
ノーレ「
バゴォォォォォォォン!!
ノーレはラディアに向かって魔力玉を放った。
ラディア「こい…つ…」
ドゴォォォォォォォォン!!
ラディアは麻痺によって動けず、真正面から攻撃を受けてしまった。
霊夢「木葉ーーーー!!!!」
シュゥゥゥゥゥゥ…
辺りに煙が立ち込める。
ノーレ「…」
霊夢「…」
霊葉「…」
光の傘下たち「…」
やがて煙が晴れると、ラディアの姿が見えるようになった。
ノーレ「…」
霊夢「!」
霊葉「!」
光の傘下たち「!」
ラディア「…」
ラディアは力なく倒れていた。一切抵抗する様子もなくぐったりと。
霊夢「そんな…木葉…」
ノーレ「…勝てましたね」
霊葉「そんな…」
光の傘下「光様…」
ノーレ「…やはりあなたは強いです…私の背後を取るなんて…あの一瞬でどうやって…」
ラディア「まぁ音と言霊を操るのは俺の得意分野だからな。ノーレ」
ラディアはノーレの背後に立っていた。
ノーレ「…みなさんには本当のあなたが見えていないんですか」
ラディア「…あぁ。あれは分身。本物そっくりの分身だ」
ノーレ「…そうですか。音と言霊は盲点でした。勝てると確信して状況を見誤りました」
ラディア「…次の課題だな。ノーレ」
ノーレ「…えぇ」
ラディア「…正直、お前を相手にするのは骨が折れる。状態異常は無効化。まして、相手の状態異常を自分のものにする。俺の低下の能力も意味をなさない」
ノーレ「えぇ。そうですね」
ラディア「…だが、それ以外なら勝てる。防御力が高いのは厄介だが、それでも勝つ方法はそれしかない」
ノーレ「…厄介でしょう…?私は」
ラディア「…あぁ。とてもな」
ノーレ「…そう思っていただけて…光栄です」
ラディア「 "槍" 」
ドスッ!ドスッ!ドスッ!ドスッ!ドスッ!ドスッ!
突然、ノーレの体に何本もの槍が突き刺さった。
ノーレ「ごふっ…」
ラディア「魔力を失ったお前は防御力を保つこともできんだろうな」
ノーレ「よく…ご存知で…」
ドサッ…
ノーレは力なくその場に倒れた。
ラディア「…消すか」
パチン!シュゥゥゥゥゥゥ…
ラディアは分身を消した。
ラディア「…勝ったぞ。お前の想い人が心配してる。早く顔を見せてやれ」
ヒュォォォォォォォォ…
ラディアが消え、元の光に戻った。
光「…んっ…あれ…」
光が目を覚ますと、目の前に風和瀬が倒れていた。
光「えっ…風和瀬?」
「なんとなんと!!最後の攻撃は分身を使った身代わりだったぁぁぁぁぁ!!今この場で舞台に立っているのは!!第七星座 天秤座 天野 光様だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
光の傘下たち「っしゃああああああああああ!!」
観客「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
霊夢「木葉…やった…勝った…」
霊葉「やったよお母さん!お父さんが勝った!!」
霊夢「うん…良かった…木葉…」
光「はぁっ…てかすげぇ疲れてる…」
光はラディアが受けた疲労を全て請け負っていた。
光「とりあえず今は…休みたい…」
ドサッ…
光は舞台に座り込んだ。
「第1巡 4回戦 第七星座 天秤座 天野 光様 VS 第十星座 山羊座 風和瀬 麻莉様の試合は天野 光様の勝利ーー!」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第1巡 4回戦
第七星座 天秤座 天野 光
VS
第十星座 山羊座 風和瀬 麻莉
勝者:第七星座 天秤座 天野 光
〜物語メモ〜
光が使っている5本の剣のうちの1つ。白い刀身に赤いラインが入った剣。光が主に使っている剣で、持てば軽くなり、地面につけると重くなる特異な能力を持つ。
光が持っている5本の剣のうちの1つ。赤い刀身にオレンジ色のラインが入った剣。浄穢とは全く逆の色合い。剣を振った時の音が出ない特異な能力を持つ。
星剣 ウラノス
光が持っている5本の剣のうちの1つ。色は青く、持っている剣の中で最も重い。使う時は両手で握らなければならない。
焔剣 ルヴィカンテ
光が持っている5本の剣のうちの1つ。呪斬の様に赤い剣。振ると斬撃の代わりに爆発が起こる特異な能力を持つ。5本の中で最も軽い剣。
風和瀬が使った技。丸い形で型どった重力を相手にぶつける技。上から下に向けて放つと効果が上がる。
風和瀬が使った技。風和瀬の精神を操る能力を使ったもので、相手を精神世界に引きずり込んでトラウマを思い出させる技。本人が忘れている記憶も全て見せることになるので、あらゆるトラウマを見せて精神的ダメージを与える。
風和瀬が使った技。状態異常の麻痺を使って相手を拘束する技。
風和瀬が使った技。全ての状態異常を一度に与える技。
風和瀬が使った技。自分の魔力を魔力玉として生成して相手に撃つ技。込める魔力が多ければ多いほど、ダメージも大きくなる。