木葉の幻想郷日記   作:バスタオル

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第2巡 3回戦 射手座 矢巾 光輝 VS 獅子座 佐野守 麗奈

「さて!第2巡 十二天星最後の試合!脅威の射撃術と分析が得意な第九星座 射手座 矢巾 光輝様!対するは熱血パワーなら誰にも負けない!武闘派女性!第五星座 獅子座 佐野守 麗奈様ー!」

 

矢巾家の人たち「光輝様ーーー!!!」

佐野守家の人たち「麗奈様ーーー!!!」

 

「それでは!試合開始です!」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

ボワッ!

矢巾は弓を生成した。

 

矢巾「…」

 

ビュン!

矢巾は光の矢を放った。

 

ドスッ!

矢巾の矢が佐野守の左肩に当たった。

 

佐野守「!?」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ…

矢巾の矢が消え去った。

 

佐野守「いっ…」

 

佐野守は左肩を押さえた。

 

佐野守「いきなりやるね…光輝くん」

 

矢巾「当たり前です。本気でやらないと勝てませんから。卑怯な手は使いません。正々堂々と戦います」

 

佐野守「…ははっ。真面目だね。光輝くんは」

 

スッ…

佐野守は左肩から手を離した。

 

佐野守「解放」

 

ブワッ!

すると佐野守の体が赤いオーラに包まれた

 

佐野守「…ふふっ」

 

スッ…

佐野守は矢巾に手を向けた。

 

佐野守「こっちへいらっしゃい」

 

グワッ!

すると矢巾が佐野守の方へ引き寄せられた。

 

矢巾 (しまった!引力!)

 

矢巾は脱出しようとしたが、佐野守の力から逃れることができなかった。

 

佐野守「難しそうね。光輝くん」

 

ガシッ!

佐野守は矢巾の胸ぐらを掴んだ。

 

佐野守「よっと!」

 

ドゴォン!

佐野守はそのまま地面に叩きつけた。

 

矢巾「がはっ!」

 

佐野守「ほいっ」

 

ドゴォン!

佐野守はさらに矢巾を地面に叩きつけた。

 

矢巾「うげっ!」

 

佐野守「よいしょっ!」

 

ビュン!

佐野守は矢巾を投げた。

 

スタッ!

矢巾はなんとか地面に着地した。

 

矢巾「ゲホッ…ゲホッ…」

 

佐野守「光輝くん。やるね」

 

矢巾「はぁっ…はぁっ…全く…これだから近接系の相手は苦手なんだ…なんでも力でごり押そうとする…」

 

佐野守「そりゃあ力がものを言うからね」

 

矢巾「はぁ…」

 

ザッ…

矢巾はゆっくり立ち上がった。

 

矢巾「全く…」

 

ギリギリギリギリ…

矢巾は矢を射る構えをとった。

 

矢巾「実に扱いづらい」

 

バシュッ!

矢巾は矢を射た。

 

佐野守「ははっ」

 

バゴォン!

すると矢巾の矢が爆ぜた。

 

ドシュッ!

しかし矢巾の矢が佐野守の腕に命中した。

 

佐野守「!?」

 

ポタポタ…

佐野守の腕から血が滴る。

 

矢巾「油断しすぎですよ麗奈さん」

 

佐野守「!」

 

矢巾「僕は複数の矢を射ることができる。知ってるでしょう?」

 

佐野守「ははっ…忘れてた…」

 

矢巾「天を射落とす矢(アルベリー・ソルト)

 

ピュン!

矢巾は天に向かって矢を射た。

 

佐野守「?」

 

パパパパパパパパパパパパ!

するとその矢が一瞬で数を増やし、一気に佐野守に降り注いだ。

 

佐野守「!」

 

ダッ!!

それを見た佐野守はその場から移動し、舞台中を走り回った。

 

ドスドスドスドスドスドス!

矢巾の矢は舞台を覆うほどに増えており、佐野守を追いかけるように落ちていく。

 

佐野守「くっ…!多すぎて対処できない…私の能力は熱を操るだけで炎は出せない…でもレオなら…」

 

矢巾「視覚妨害の矢」

 

ピュン!ドスッ!!

矢巾は逃げ惑う佐野守に向かって矢を放った。矢巾に背を向けていた佐野守はその矢を受けてしまった。

 

佐野守「!!」

 

その瞬間、佐野守の視界が真っ暗になった。

 

佐野守 (なっ…何がっ…)

 

ドスドスドスドスドスドスドスドスドス!

視界が真っ暗になって佐野守が足を止めた時、佐野守を追いかけていた矢が一斉に佐野守に命中する。

 

佐野守「がはっ…!」

 

ドサッ!

佐野守は力なくその場に倒れた。

 

矢巾「…」

 

ギリギリギリギリ…パシュッ!

矢巾は倒れた佐野守に追撃をした。

 

ドスッ!!

佐野守は視界が真っ暗のため、どこに何があるのか全くわからない状態にあった。

 

佐野守「がっ!」

 

矢巾の矢は佐野守の足に命中した。佐野守は刺さったところを必死に押さえる。

 

佐野守「いっつ…」

 

矢巾「ふぅ…」

 

ギリギリ…

矢巾は矢を射る体勢をとった。

 

矢巾「…」

 

ビュン!

矢巾は天に向かって矢を射た。

 

パパパパパパパパパパパパ!

すると矢が一瞬で数を増やし、佐野守に襲いかかる。

 

ドスドスドスドスドスドス!

佐野守は矢巾の攻撃を全て受けた。

 

佐野守「がぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

佐野守の体に激痛が走った。

 

矢巾「…まだいくよ」

 

ピュン!ドスッ!!

矢巾はさらに攻撃を重ねる。

 

佐野守「あがっ…」

 

佐野守は矢巾の矢を受けすぎて思うように体が動かなかった。

 

佐野守 (このままじゃ…)

 

ジリッ…ジリッ…

佐野守は地面を這って移動する。

 

矢巾「…その程度の移動で僕の矢から逃れられるとでも?」

 

ギリギリギリギリ…

矢巾は構えた。

 

矢巾「…」

 

ピュン!ドスッ!!

矢巾の矢は無慈悲に佐野守に命中する。

 

佐野守「がはっ…」

 

すると佐野守は完全に体が動かなくなった。

 

矢巾「…安心してください。頭は狙ってませんよ。だから考えることはできるはずです麗奈さん」

 

佐野守「はぁっ…はぁっ…はぁっ…はぁっ…」

 

佐野守はあまりの痛みに矢巾の話を聞いてなかった。

 

佐野守 (どうしよう…このままじゃ…負ける…どうしよう…)

 

ジリッ…ジリッ…

佐野守はまた這って移動する。

 

矢巾「…僕の話を聞いてないようですね」

 

ギリギリギリギリ…

矢巾は矢を射る構えをとった。

 

佐野守「ぬぅあああああああああああ!!」

 

すると突然佐野守が叫び始めた。

 

矢巾「!」

 

佐野守「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

バゴン!バゴン!バゴン!バゴン!バゴン!

すると佐野守を中心に周囲が突然爆ぜ始めた。

 

矢巾「くっ!」

 

タッタッタッタッ!

矢巾は一旦攻撃をやめて舞台の端に移動した。

 

バゴン!バゴン!バゴン!バゴン!バゴン!

佐野守の爆発は止まらなかった。

 

矢巾「初めて見た…なにあれ…」

 

佐野守「ぐぅぅぅわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

バゴン!バゴン!バゴン!バゴン!バゴン!

佐野守の爆発はさらに過激になっていく。

 

矢巾「くっ…!」

 

タッタッタッタッ!

今度は矢巾が舞台中を逃げ惑う。

 

矢巾 (これはマズイ…この爆発が止まない限り攻撃できない)

 

バゴン!バゴン!バゴン!バゴン!バゴン!

矢巾の近くが爆発した。

 

矢巾 (くっ…この爆発じゃゆっくり狙うこともできない…どうにか止める方法はないのか…)

 

佐野守「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

バゴン!バゴン!バゴン!バゴン!バゴン!

佐野守の周囲がさらに爆発する。

 

矢巾「くっ…デタラメな力だ…なんでもかんでも爆発させる…これが獅子座の力か…」

 

矢巾は周囲を見渡した。しかし爆発のせいで煙が上がっており、視界が遮られていた。

 

矢巾「これはダメだ…状況確認ができない…」

 

佐野守「ウゥゥゥゥッ!」

 

ジリッ…

佐野守はゆっくりと立ち上がった。

 

佐野守「グゥッ!」

 

ビュン!

佐野守は矢巾に接近した。

 

矢巾「っ!?」

 

ドゴォン!

佐野守は矢巾の腹に拳を入れた。

 

ズサァァァァァァァッ!

矢巾は大きく吹き飛ばされた。

 

佐野守「グゥゥゥゥゥゥッ…」

 

佐野守は赤いオーラに包まれていた。

 

矢巾 (なんで…俺のことは見えてないはず…どうして…)

 

佐野守「…」

 

佐野守は矢巾の視覚妨害の矢の影響を受けており、視覚は奪われている状態にある。しかし的確に矢巾の位置を特定して攻撃した。なぜそんなことができたのか、矢巾には分からなかった。

 

矢巾 (偶然か…それとも…)

 

ビュン!

すると佐野守が矢巾に接近した。

 

矢巾「なっ…!?」

 

ドゴォン!

佐野守は矢巾を攻撃した。

 

矢巾「がはっ!」

 

ドゴォン!

矢巾は壁に打ち付けられた。

 

矢巾「うっ…くっ…やっぱり…見えてるのか…?」

 

佐野守「…」

 

佐野守は天井を見上げた。

 

矢巾「っ…」

 

スタスタスタスタ

矢巾はその場から移動した。

 

矢巾 (さっきは同じ場所に立ってたから攻撃できたのか、それとも本当に分かるのか)

 

佐野守「…」

 

矢巾が移動していると、佐野守が急に矢巾の方を見た。

 

矢巾「!!」

 

タッタッタッタッ!

それを見た矢巾は走った。

 

佐野守「…」

 

佐野守は矢巾の方をずっと見ている。

 

矢巾 (やっぱり見えているのか…でもあの矢の効果はまだ続いている…それに麗奈さんも目を閉じている)

 

佐野守は矢巾に攻撃している時、目は閉じていた。それなのにあれほど的確に攻撃できることに矢巾は疑問だった。

 

矢巾 (どうしてそんなことができる…)

 

佐野守「…」

 

ビュン!

佐野守は矢巾に接近した。

 

矢巾「!!」

 

ドゴォン!

佐野守は矢巾に攻撃した。

 

矢巾「くっ…」

 

ズサァァァァァァァッ!

矢巾はなんとか耐えきった。

 

矢巾「…なぜ」

 

佐野守「…まだ分からないんだ」

 

矢巾「!」

 

佐野守は未だ目を閉じている。

 

矢巾「…目は見えてないはず…どうして…」

 

佐野守「…分かるの。君のいる場所が」

 

矢巾「なっ…」

 

佐野守「見えなくてもわかる。今光輝くんは少し体温が高いね。ちょっと熱が揺らいでる」

 

矢巾「!」

 

佐野守「興奮してるのかな?」

 

矢巾「…」

 

矢巾は一瞬で冷静になった。

 

佐野守「ん…ちょっと体温が低くなった。落ち着いたのかな」

 

矢巾「…」

 

佐野守「流石だね光輝くん。弓道やってるからすぐ冷静になれるのかな」

 

矢巾「…」

 

ギリギリギリギリ…

矢巾は弓を構えた。

 

佐野守「…ん?光輝くんの指先が熱を帯びてる。攻撃するのかな。お、心臓が暖かくなってきてるよ。全身に血を送ってるからかな」

 

矢巾「…」

 

ビュン!

矢巾は静かに矢を射た。

 

佐野守「よっ!」

 

ピュン!

佐野守は矢巾の矢を避けた。矢巾の矢は佐野守の胸元へ正確に飛んでいた。

 

矢巾 (…これを避けるんだ。しかも目を閉じて…)

 

佐野守「…」

 

佐野守は矢巾の様子を伺っている。

 

佐野守「…あれ、攻撃が来なくなったね。どうしたのかな」

 

矢巾「…見えてないのによく分かりますね」

 

佐野守「ん〜…なんだろうね。光輝くんの一挙手一投足全部分かるの。攻撃しようとする時も今みたいに様子を伺ってるのも全部わかる。説明難しいね」

 

矢巾「…」

 

佐野守「攻撃しないの?」

 

矢巾「…」

 

佐野守「…なら」

 

ゴォォォォォォォォォ!

佐野守は熱を取り込んだ。

 

佐野守「これで終わりにしましょうか?」

 

矢巾「超解析(フルエット・エジデント)

 

ブゥゥゥゥゥゥゥン…

矢巾は佐野守の状態を全て把握した。

 

矢巾「…なるほど」

 

佐野守「いくよ光輝くん」

 

ゴォォォォォォォォォ!

佐野守はさらに熱を取り込んだ。

 

佐野守「終焉の戦火(ラグナロク)

 

ジュワァァァァァァァァァ…

佐野守の手足がマグマのように赤くなった。

 

矢巾「…」

 

佐野守「ほら、構えて。今の私は危ないよ」

 

ビュン!

佐野守は矢巾に接近した。

 

矢巾「奥義 天明 天翔(あまかけ)(みちび)きの(ひかり)

 

バゴォォォォォォォォォォン!!

矢巾は光の矢を放った。その矢は光線のようにまっすぐ佐野守へと飛んだ。

 

佐野守「ぬあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ドゴォォォォォォォォン!!

矢巾の矢と佐野守の拳がぶつかった。その瞬間、周囲に光と熱が拡散した。

 

ビュォォォォォォォォォ!!

それと同時に衝撃が周囲へ広がった。

 

矢巾「うっ…くっ…」

 

矢巾はその衝撃に負けないよう踏ん張っていた。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

ヒュォォォォォォォォ…

しばらくすると衝撃は止んだ。

 

矢巾「っ…」

 

矢巾は周囲を見渡した。しかし煙が立ち込めており、視界は悪かった。

 

矢巾「…」

 

ビリビリ…ビリビリ…

矢巾の腕が痺れていた。さっきの奥義が腕に負担をかけていたからだ。

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ…

矢巾の弓が消えてしまった。

 

矢巾「っ…」

 

矢巾は右腕を掴んだ。

 

矢巾「…こんなに強い力を使ったのは…久しぶりだ…」

 

ヒュォォォォォォォォ…

少しずつ煙が晴れてきた。

 

矢巾「…」

 

煙が晴れると佐野守の姿も見えるようになってきた。

 

矢巾「!?」

 

ゴォォォォォォォォォ!

佐野守は立っていた。しかも自分の熱を使って炎の力を集めていた。

 

佐野守「…油断したね。光輝くん」

 

矢巾「っ…」

 

佐野守「最後まで諦めないのが…人間の強さだよ…」

 

矢巾「…僕が人間じゃないような言い方ですね」

 

佐野守「最後の最後まで切り札を…残さなくちゃ…」

 

矢巾「…結果を急いてしまった僕の失態ですね…さぁ…どうぞ…」

 

矢巾は手を広げて無抵抗さを示した。

 

佐野守「っ…」

 

ゴォォォォォォォォォ!

佐野守の力が頂点に達した。

 

佐野守「奥義 断罪 地を灼き尽くす天上の業火(サンライト・ソル・マギア)

 

矢巾 (はぁ…僕はまだ成長の余地がありそうですね…)

 

バゴォォォォォォォォォォン!!

佐野守の炎の力は光線となって矢巾に命中した。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ…

佐野守の攻撃は矢巾と矢巾の周囲を全て巻き込むほどだった。

 

矢巾「…」

 

佐野守「…」

 

矢巾は佐野守の攻撃で力なく倒れていた。

 

佐野守「…私の…勝ちだね…光輝くん…」

 

「試合終了ーーー!!!!勝ったのは第五星座 獅子座 佐野守 麗奈様ーーー!!!」

 

観客たち「うぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

佐野守家の人たち「麗奈様ーー!!!」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ…

佐野守の視覚が戻ってきた。そして佐野守は矢巾の顔を見た。

 

佐野守「…光輝くん…なんで…」

 

矢巾「…」

 

佐野守「なんで…微笑んでるの…」

 

矢巾「…」

 

矢巾は佐野守に負けたというのに少し微笑んでいた。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

第2巡 3回戦

 

第九星座 射手座 矢巾 光輝

VS

第五星座 獅子座 佐野守 麗奈

 

勝者:第五星座 獅子座 佐野守 麗奈




〜物語メモ〜

天を射落とす矢(アルベリー・ソルト)
矢巾が使った技。天に向かって矢を放つことでその矢が一瞬で数を増やし、相手に一気に襲いかかる。
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