木葉の幻想郷日記   作:バスタオル

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第3巡 2回戦 乙女座 ヴァルゴ VS 月 ルナ・ムーン

「さぁ次に参りましょう!続いて乙女座 ヴァルゴ様と二刻神 月 ルナ・ムーン様!ここまで力の限り勝ち上がってきたヴァルゴ様ともう1人の二刻神 ルナ・ムーン様との戦い!見逃せません!!」

 

ヴァルゴ (…勝てるか…いや、落とすくらいなら…)

 

ルナ (…少し不安そうな感じですね。戦闘前に気分が高鳴らないならもうその戦闘は負けとしか言いようがないですね)

 

「では、試合開始です!!」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

ヴァルゴ「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

ブゥゥゥゥゥゥゥン!!

ヴァルゴは自身のパワーを上乗せした。

 

ルナ「…ヴァルゴ。来なさい」

 

ヴァルゴ「ッ!!」

 

ビュン!!

ヴァルゴは地面を蹴ってルナに接近した。

 

ヴァルゴ「はぁぁぁっ!!」

 

バゴォン!!

ヴァルゴはルナに攻撃した。ルナは全く避ける素振りを見せずただ仁王立ちしていた。

 

ルナ「…」

 

ルナは無傷だった。サンと同じく特殊な結界で守られているため、ダメージを与えるためにはまずこの結界を突破しなければならない。

 

ヴァルゴ「くっ…」

 

ヒュッ!

ヴァルゴは上に飛んだ。

 

ヴァルゴ「はぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

ドゴォン!!

ヴァルゴはそのままかかと落としをした。周囲にヴァルゴのパワーが広がったが、これもルナには通じていなかった。

 

ルナ「…弱くなりましたか?ヴァルゴ」

 

ヴァルゴ「ッ…」

 

ヒュッ!スタッ!

ヴァルゴは一旦ルナから離れた。

 

ルナ「どうしました?私は全く痛くありませんよ。本気できてください」

 

ヴァルゴ「はぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

ドゴォン!!ドゴォン!!ドゴォン!!ドゴォン!!

ヴァルゴはルナを連続で攻撃した。ヴァルゴの拳がルナに当たる度に凄まじい音が響いているが、ルナには全く効いていなかった。

 

ルナ「…ダメですね。ヴァルゴ」

 

ヴァルゴ「やぁぁぁぁぁ!」

 

ドゴォン!!

ヴァルゴはルナに蹴りを入れた。これもまたルナには効いていなかった。

 

ヴァルゴ「くっ…」

 

ヒュッ!スタッ!

ヴァルゴは何度も攻撃したが、全く顔色も変えずただそこに立っているルナに気味悪さを覚えた。

 

ルナ「もう終わりなのですか?なら次はこちらですね」

 

ヴァルゴ「!!」

 

ゴロゴロゴロゴロ!!

ルナが手を挙げると天井から雷のような音が聞こえた。

 

ルナ「避けなさいヴァルゴ。致命傷になりますよ」

 

スッ…

ルナが挙げた手を下ろした。

 

バリバリバリバリバリバリ!!

その瞬間、舞台全体に無数の落雷が襲ってきた。

 

ヴァルゴ「!?」

 

ドォォォォォォォォン!!

ヴァルゴはその雷に被弾してしまった。

 

ヴァルゴ「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ルナ「…」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…

ルナの落雷は数秒間続いた。一発目で被弾したヴァルゴはその後の落雷を避ける力は残っておらず、続けて落雷に被弾した。

 

ヴァルゴ「くっ…うっ…」

 

ヴァルゴはルナの攻撃で大ダメージを受けた。

 

ジリッ…

ヴァルゴはゆっくり立ち上がった。

 

ヴァルゴ (まだ…破壊の能力で…)

 

グッ…

ヴァルゴは拳を握った。

 

ヴァルゴ「ッ!」

 

ビュン!

ヴァルゴは一気に距離を詰めた。

 

ルナ「!」

 

ヴァルゴ「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

バゴォン!!

ヴァルゴはめいっぱい力を込めて攻撃した。

 

ルナ「…」

 

ピシッ…

するとルナにかかっている結界にヒビが入った。

 

ルナ「!」

 

パリィン!!

ルナの結界が破壊された。

 

ヴァルゴ「やぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

ビュン!

ヴァルゴは続けて攻撃した。しかしルナはヴァルゴの攻撃を簡単に避けた。

 

ヴァルゴ「はぁっ…はぁっ…はぁっ…」

 

ヴァルゴは疲弊していた。

 

ルナ「…破壊の能力ね。まさか結界が破壊されるとは思わなかったです。私もサンも衰えたようですね。あなた方星座ですら突破できなかったこの結界が破壊されるなんて」

 

ヴァルゴ「でも…突破できるのは…私…だけだよ」

 

ルナ「そうですね。あなたは破壊の能力のお陰でこの結界を突破できた。他の星座にはそのような能力は無いからね」

 

ヴァルゴ「ははっ…突破できただけでも…すごいことだよ…」

 

ルナ「そうですね。それで、この後はどうしますか」

 

ヴァルゴ「ッ!」

 

ビュン!タッタッタッタッタッ!

ヴァルゴはルナに接近した。

 

ヴァルゴ「まだ試合は終わってない!!」

 

ドゴォン!!ドゴォン!!ドゴォン!!ドゴォン!!

ヴァルゴはルナに攻撃した。結界が無くなったルナは手でヴァルゴの攻撃を受け流した。

 

ヴァルゴ「やぁっ!」

 

ヒュッ!!

ヴァルゴは回し蹴りをした。しかしルナは簡単に見切って避けた。

 

ルナ「流石は超近接型の星座。攻撃が速いですね」

 

ヴァルゴ「はぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

ドカ!ドカ!ドカ!ドカ!ドカ!ドカ!ドカ!ドカ!

ヴァルゴはさらに攻撃を重ねる。しかしルナは全て攻撃を受け流した。

 

ヴァルゴ「くっ!このぉぉぉぉぉぉ!!」

 

ドゴォン!!

ヴァルゴは左の拳で攻撃した。ルナは手でガードしたが、少し仰け反った。

 

ルナ「…ふむ。いい攻撃ですね」

 

ヴァルゴ「はぁっ…はぁっ…はぁっ…はぁっ…」

 

ルナ「あら、疲れてますね。ヴァルゴ。私はまだピンピンしてますよ」

 

ヴァルゴ「くっ…」

 

ルナ「ヴァルゴ。いきますよ」

 

ピュン!

ルナが言葉を発した瞬間、ヴァルゴの左肩に小さな穴が空いた。

 

ヴァルゴ「!?」

 

ヴァルゴは激痛を感じた。一瞬の事だったので反応が大幅に遅れた。

 

ルナ「あら、気づきませんでしたか。鈍いですね。ヴァルゴ」

 

ヴァルゴ「ぐっ…」

 

ヴァルゴは左肩を押さえた。激痛に耐えながらもルナから目を離さなかった。

 

ルナ「…いい目をしてますね。ヴァルゴ」

 

ヴァルゴ「っ…」

 

ルナ「さて、私は二刻神としてあなた方星座に負けるわけにはいきません。今からあなたを本気で倒しにかかります。いいですね?ヴァルゴ」

 

ヴァルゴ「っ…」

 

ジリッ…

ヴァルゴはルナに接近するために構えをとった。

 

ルナ「…来ますか。最後の攻撃になりますのでどうぞご存分に」

 

ルナは他にもしないことを宣言して無防備になった。

 

ヴァルゴ「…その言葉…後悔するよ!!」

 

ドォォォォォォォォン!!

ヴァルゴは力をめいっぱい解放した。

 

ヴァルゴ「天覚神拳(ゴッド・ブレッド)!!」

 

ブゥゥゥゥゥゥゥン!!

ヴァルゴの身体機能が大幅に上昇した。

 

ルナ「さぁ、来なさい」

 

ヴァルゴ「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

ビュン!

ヴァルゴは一瞬でルナの目の前に現れた。

 

ヴァルゴ「やぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ドゴッ!!ドゴッ!!ドゴッ!!ドゴッ!!

ヴァルゴはルナに連続で攻撃した。

 

ヴァルゴ「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ガシッ!!

ヴァルゴは少し浮いたルナの足を掴んだ。

 

ヴァルゴ「せやぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

ドゴォン!!ドゴォン!!ドゴォン!!ドゴォン!!

ヴァルゴはルナを何度も地面に叩きつけた。そしてヴァルゴが地面に叩きつける度に地面が揺れ、周囲に衝撃波が走った。

 

ヴァルゴ「はぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

ドゴォォォォォォォォン!!

ヴァルゴは最後に思いっきり地面に叩きつけた。その際、今までの中で1番地面が揺れた。

 

ヴァルゴ「まだまだぁ!!」

 

ドゴォン!!

ヴァルゴは空中に飛び、そのままかかと落としをした。

 

ルナ「…やりますね。ヴァルゴ」

 

ヴァルゴ「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ドカ!ドカ!ドカ!ドカ!ドカ!ドカ!ドカ!

ヴァルゴは何度もルナを攻撃した。

 

ドォン!ドカ!ドカ!ドカ!ドカ!ドカ!ドカ!

ルナはヴァルゴの攻撃で壁に激突した。ヴァルゴは構わず攻撃し続け、ルナに反撃の隙を与えなかった。

 

ヴァルゴ「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

バゴォォォォォォォォン!!

ヴァルゴは最後に強めの一撃をお見舞した。

 

シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…

その瞬間、天覚神拳(ゴッド・ブレッド)の効果が切れてしまった。

 

ヴァルゴ「奥義!!」

 

ブゥン!バゴォォォォォォォォン!!

ヴァルゴはさらに奥義を重ねて自分のパワーを底上げした。

 

ヴァルゴ「純愛 ()きぬ(おも)(びと)への(あい)!!」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!

ヴァルゴの右手にヴァルゴの力の全てが集約された。

 

ヴァルゴ「ぐっ…がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

ヴァルゴはあまりの力の消費に必死に耐えた。

 

パラパラ…パラパラ…

ルナがゆっくりと起き上がってきた。

 

ルナ「…成長しましたね。ヴァルゴ」

 

ポタッ…ポタッ…ポタッ…

ルナは血を流していた。さっきのヴァルゴの猛攻が効いていたのだった。

 

ルナ「…全てを破壊するヴァルゴの能力。私の結界すら破壊するまでに練り上げられたのですね。母として誇らしいですよ」

 

ヴァルゴ「ぬぅあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ビュン!

ヴァルゴは一気に距離を詰めた。

 

ルナ「…私はあなたを拒みません。さぁ、いらっしゃい。母の元へ…あなたの力を示しなさいな」

 

ヴァルゴ「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

バゴォォォォォォォォン!!

ヴァルゴは容赦なくルナを攻撃した。その際、周囲には衝撃波とともに爆音が駆け巡り、地面は揺れ、観戦していた他の十二星座や十二天星、三柱たちにも影響を与えた。

 

タウラス「うおっ…ヴァルゴのやつ…すげぇな…」

 

アクエリアス「っ…流石はヴァルゴね」

 

ピスケス「ルナの結界を破壊してダメージまで与えてる…」

 

アリエス「十二星座の中でトップレベルに強いと言っても過言ではないぞ」

 

ジェミニ「…」

 

ライブラ「…」

 

カプリコーン「あれほどの攻撃力で戦えるなんて…」

 

サジタリウス「しかし力を使いすぎてるようにも見える」

 

スコーピオ「あぁ。あれだと長くはないぞ」

 

キャンサー「…俺の結界が耐えられないわけだ。あんなんじゃ粉微塵だぞ」

 

レオ「…俺じゃ歯が立たない。なんだあの攻撃は…」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…

周囲に煙が立ち込める。ヴァルゴは力の全てを使い切った。これ以上ない力でルナを攻撃した。

 

ヴァルゴ「はぁっ…はぁっ…はぁっ…」

 

ルナ「…凄いですよ。ヴァルゴ」

 

ヴァルゴ「っ…」

 

ルナは静かにヴァルゴに語りかける。

 

ルナ「あなたのような強い子に育って私はとても嬉しいです」

 

ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…

煙が少しづつ晴れてきた。ルナは血を流しながらヴァルゴの攻撃に耐えた。ヴァルゴはその姿に諦めすら感じていた。

 

ルナ「ジェミニ、キャンサー、ライブラ、アクエリアス、ピスケス。私の力を受け継いでくれた我が子たちは私にとってかけがえのないものです。ヴァルゴ。あなたもその一人です。長い間、手塩にかけて育てた愛する我が子を受け止められずして母にはなれません」

 

ヴァルゴ「っ…」

 

ルナ「我が子が全力で私に力を示してくれました。母として、答えなければなりません」

 

スタスタスタスタ

ルナはヴァルゴの横を通り過ぎて舞台の中央まで歩いた。

 

ルナ「…ヴァルゴ」

 

ヴァルゴ「…」

 

ジリッ…

ヴァルゴはゆっくりとルナの方に体を向けた。

 

ルナ「…あなたからの愛はちゃんと受け取りましたよ。だから最後に…」

 

ヒュォォォォォォォォォ…

ルナは異様な気配を放った。

 

ヴァルゴ「!」

 

キャンサー「!」

ジェミニ「!」

ライブラ「!」

アクエリアス「!」

ピスケス「!」

 

ルナの力を受け継いだ星座たちがその異様な気配に反応した。

 

ルナ「母として、あなたに愛を与えましょう」

 

ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…

ルナはゆっくりと宙に浮いた。

 

ルナ「受け取ってください。ヴァルゴ」

 

ブゥン…ブゥン…ブゥン…ブゥン…ブゥン…

ルナは自分の分身を作り出した。

 

ギュォォォォォォォ!!

するとルナとその分身たちが魔力を高め、魔法を放つ準備をした。

 

ルナ「ヴァルゴ」

 

ヴァルゴ「!」

 

ルナ「…いい攻撃でしたよ」

 

ヴァルゴ「…ははっ…そっか」

 

ギュォォォォォォォ!!

ルナの魔力が頂点に達した。

 

サン「…子供たちに向ける攻撃じゃないだろうに…ルナ。よほど嬉しかったんだな。子供たちの愛を受け取れて」

 

ルナ「神の怒り(ゴラ・ソドム)

ルナ(分身)「天地からの炎(メギド・ロゴス)

ルナ(分身)「冷徹な死に水(ユーリディウム)

ルナ(分身)「微塵と化す狂風(アルファ・シャルル)

ルナ(分身)「絶命の氷(クイーン・ティリス)

ルナ(分身)「天罰の光(キリエライト・ハーフ)

ルナ(分身)「深淵の誘い手(アイン・ザーク)

 

バゴォォォォォォォォン!!

ルナは分身とともに無、火、水、風、氷、光、闇属性の魔法を放った。

 

ヴァルゴ「…ははっ…すごいなぁ…お母さんは…」

 

ヴァルゴは一切の抵抗を見せず、やられる事にした。

 

キュィィィィィィィィ…ドゴォォォォォォォォン!!

ルナたちの魔法が混ざり合い、ヴァルゴを襲った。その際、舞台だけでなく、舞台を覆っている結界や観客たち、三柱たち、十二星座たち、十二天星たちにもすくなからず影響は出た。

 

シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…

ルナの魔法が終わると舞台は静寂に包まれた。少しづつ煙が晴れるとその様子を見ることができた。

 

ルナ「…」

 

ヴァルゴ「…」

 

ヴァルゴは血だらけで倒れていた。ルナは同じくらい血だらけだが舞台に立っていた。ルナの分身たちはすでに消えており、残っているのはルナ本体だけだった。

 

「試合終了ー!!凄まじい戦いでした!!ルナ様の最後の攻撃も初めて見た方は多いのではないでしょうか!!この試合、本来ならルナ様の勝利ですが、サン様の時と同様、特別参加という扱いですので勝ち上がりはありません!!よってこの試合、ヴァルゴ様の勝利となります!!」

 

観客たち「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

ルナ「…久しぶりに力を使いました。ヴァルゴ。あなたが私を本気にさせたんですよ。…誇ってください」

 

スタスタスタスタ

ルナはヴァルゴの元まで歩いた。

 

ルナ「…」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…

ルナがヴァルゴに魔力を注ぐと、ヴァルゴの傷が一瞬で癒えた。

 

ルナ「…それでは」

 

スタスタスタスタ

ルナはその場をあとにした。

 

早乙女「ヴァルゴ!!」

 

タッタッタッタッタッ!

早乙女はヴァルゴのところまで走った。

 

早乙女「ヴァルゴ!ヴァルゴ!」

 

早乙女はヴァルゴを抱きかかえると、ヴァルゴが目を覚ました。

 

ヴァルゴ「…あぁ…渚…」

 

早乙女「よかった…よかったぁ…」

 

ヴァルゴ「大丈夫よ…」

 

ヴァルゴは早乙女の頭を撫でた。

 

ヴァルゴ「心配かけてごめんね渚」

 

早乙女「ううん…いいよ…」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

場所…舞台裏

 

スタスタスタスタ

ルナは舞台から降りて廊下を歩いていた。

 

ルナ「!」

 

するとそこにある人物が現れた。

 

ルナ「…どうしましたか。ジェミニ」

 

ジェミニ「…」

 

そこにいたのは第三星座 双子座 ジェミニだった。

 

ジェミニ「…私とも戦いなさいよ」

 

ルナ「…それはできません」

 

ジェミニ「なんで!ヴァルゴとは戦ったのに!」

 

ルナ「それがルールです」

 

ジェミニ「くっ…」

 

ルナ「…それじゃあ失礼するわね」

 

スタスタスタスタ

ルナはジェミニの横を通り過ぎた。

 

ジェミニ「待ってよ!!」

 

ピタッ…

ルナはジェミニの声で足を止めた。

 

ジェミニ「私はあなたに勝たなければならない。私と戦いなさい。三柱 二刻神 月 ルナ・ムーン!」

 

ルナ「…じゃあ聞きますね。ジェミニ。なぜ私に勝たなければならないのですか」

 

ジェミニ「!」

 

ルナ「何を急いているのです。あなたは今何に悩んでいるのですか」

 

ジェミニ「っ…」

 

ルナ「…まぁ、大体分かります。ライブラのことでしょう」

 

ジェミニ「!」

 

ルナ「…空気の流れが変わりましたね。図星ですか?」

 

ルナはジェミニに背を向けながら話していた。

 

ジェミニ「そうよ!私とライブラはあなた達から生まれた!まったく同じ三柱から生まれた!でもライブラの方が強い!力もある!!だから三柱の一角を落とすことができた!!でも私は落とせなかった…三柱には勝てなかった…」

 

ルナ「…それが悩みですか。ジェミニ」

 

ジェミニ「っ…」

 

ジェミニは悔しそうな表情になった。

 

ルナ「…それで、私に勝ってライブラよりも強いことを証明しようとしたわけですか」

 

ジェミニ「…それの何が悪いのよ」

 

ルナ「あなたは今回の天星祭でライブラに勝ったでしょう。それで力の証明になったはずです。何が不満なんですか」

 

ジェミニ「違う。今回は私が勝った。でも私に負けたライブラは三柱に勝った。対する私は勝ってない。この時点で大きな差が生まれてる。…それが嫌なのよ」

 

ルナ「…そうですか。でもそれは私を倒して強いことの証明にはなりませんよ」

 

ジェミニ「なるわ!三柱の中でいちばん強い二刻神に勝てば私はライブラよりも強いことになる!!」

 

ルナ「…劣等感。ジェミニ。もしあなたが本当に勝つ気があるのなら、この天星祭が終わったあとに刻領宝殿に来なさい。あなたが満足するまで戦ってあげます」

 

ジェミニ「!」

 

ルナ「しかし今は天星祭です。天星祭が終わるまではこのお祭りを楽しみましょう」

 

スタスタスタスタ

ルナはその場をあとにした。

 

ジェミニ「っ…」

 

ググッ…

ジェミニは強く拳を握った。

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

第3巡 2回戦

 

第六星座 乙女座 ヴァルゴ

VS

三柱 二刻神 月 ルナ・ムーン

 

勝者:第六星座 乙女座 ヴァルゴ




〜物語メモ〜

神の怒り(ゴラ・ソドム)
ルナが使った無属性魔法。魔力の塊を弾として相手に放つ。

天地からの炎(メギド・ロゴス)
ルナ(分身)が使った火属性魔法。地面から火柱を出す。

冷徹な死に水(ユーリディウム)
ルナ(分身)が使った水属性魔法。大量の水で剣や槍などの武器を生成し、相手に放つ。

微塵と化す狂風(アルファ・シャルル)
ルナ(分身)が使った風属性魔法。あらゆるものを吹き飛ばすほどの暴風を生成する。

絶命の氷(クイーン・ティリス)
ルナ(分身)が使った氷属性魔法。魔法陣から大きな氷の塊を出現させ、相手に放つ。

天罰の光(キリエライト・ハーフ)
ルナ(分身)が使った光属性魔法。魔法陣から高威力の光線を放つ。

深淵の誘い手(アイン・ザーク)
ルナ(分身)が放った闇属性魔法。背後から無数の紫色の腕が出現し、魔力の塊を生成し、相手に放つ。
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