木葉の幻想郷日記   作:バスタオル

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霊夢と霊葉の状況

場所…???

 

霊夢「…」

霊葉「…」

 

霊夢と霊葉は知らない場所に立っていた。そこは見た目こそ幻想郷にある博麗神社と全く同じだが、何か違和感を感じる所だった。

 

霊夢「…嫌な雰囲気」

 

霊葉「だよね…なんか変…」

 

霊夢「神社なんだろうけど何か違う…何なのかしら。この違和感」

 

霊葉「私たち…なんでこんな所に…」

 

霊夢「私も分からないわ。てっきり霊葉はどこかに遊びに行ってるんだと思ってたし」

 

霊葉「行ってないよ。知らないうちにここにいたし」

 

霊夢「私もよ。木葉のおつかい頼んでゆっくりしてたら何故かここにいたし」

 

霊葉「何か…あるのかな…」

 

霊夢「…さぁ、分からないわ」

 

???「よぉ。霊夢に霊葉」

 

ザッザッザッザッ…

霊夢と霊葉が話していると、目の前に木葉が現れた。

 

霊夢「木葉…あんたもここに…」

 

霊葉「お父さん!」

 

木葉「…」

 

目の前にいるのは寸分たがわず木葉だった。見た目も声も気配も全て一致している。

 

霊夢「あんたもここに呼ばれたの?」

 

木葉「呼ばれた…?どっちかって言うと俺が2人を呼んだんだが…」

 

霊葉「ねぇお父さん!ここどこ?神社っぽく見えるけどなんかちょっと違う感じもするの!」

 

木葉「…ここは博麗神社だよ」

 

木葉は霊夢と霊葉の後ろに建っている神社を見ながらそう言った。

 

霊葉「いやまぁそうなんだけど…なんかちょっと違うの…」

 

霊夢「木葉。ここは幻想郷で合ってるのよね」

 

木葉「そりゃもちろん」

 

霊夢「なら紫はいない?あいつに元の世界に戻すよう頼むから」

 

それを聞いた木葉の表情は一瞬で暗くなった。

 

木葉「…それはできないよ。霊夢」

 

霊夢「…どういうことよ」

 

ザッ…

木葉は後ろを振り返って空を見た。

 

木葉「…紫はもう…ここにはいないんだ」

 

霊夢「…は?」

 

霊葉「えっ、どういう事なの?」

 

木葉「…紫は先の戦いで命を落としたんだ」

 

霊葉「えっ!?」

 

霊夢「戦いってどういうことよ…しかも死んだって…」

 

木葉「…霊夢」

 

霊夢「何よ…」

 

木葉「…君もその時死んだよ。霊葉と一緒に」

 

霊夢「!?」

霊葉「!?」

 

その言葉を聞いた時、霊夢と霊葉は驚きを隠せなかった。

 

木葉「どこか別の次元から来たヤツに幻想郷を破壊されてしまった。紫たちはヤツを倒すためにめっちゃ頑張って戦ったけどダメだったみたい」

 

霊夢「そんな…」

 

木葉「…俺が帰ってきた時には幻想郷は荒れ果てていたよ。紫もいない。霊夢もいない。霊葉もいない。おまけに元いた世界から切り離されている。…もう…打つ手はなかった」

 

霊葉「でもなんでお父さんはここにいるの…?切り離されてるんじゃ…」

 

木葉「…俺がここに来たからかな…」

 

霊葉「えっ…」

 

木葉「俺がここに来てから急に戻れなくなった。多分俺がここに入ってしまったからだと思う」

 

霊夢「でも結界は…」

 

木葉「…霊夢」

 

霊夢「な…何よ…」

 

木葉「ここは幻想郷だったところだよ。俺が来た時にはもう崩壊は始まっていた。俺は最後の繋ぎとしてこの博麗神社だけ結界で覆って崩壊を止めた」

 

霊夢「えっ…」

 

木葉「幻想郷には2つの結界があるんだろ?でももうどっちもないんだ。消滅してる」

 

霊夢「そんな…」

 

木葉「正直崩壊を止めただけに過ぎない。これ以上はどうしようもなかった。でもそんな時、あるものを見つけたんだ」

 

ガサゴソ…ガサゴソ…スッ…

木葉は懐からあるものを取りだして霊夢と霊葉に見せた。

 

霊葉「えっ…これって…」

 

それは霊葉が未来から過去に遡ってくるために使った「刻の音」という物だった。これは三柱の太陽 サン・ソレイユと月 ルナ・ムーンが持っていたもので、あらゆる時間に行くことができる。

 

木葉「刻の音…霊葉がこの時間軸に来るために使っていたものだよ」

 

霊夢「それがどうしたの…?」

 

木葉「実はこの刻の音には別の使い方があるんだ。霊葉は知ってる?」

 

霊葉「えっ、知らない…」

 

木葉「…実はこの刻の音には時間を止める力があるんだ」

 

霊夢「!」

霊葉「!」

 

木葉「俺の結界は守るためのもので崩壊は止められなかった。だからふと見つけたこの刻の音で今この時間を止めている。だから崩壊は止まったんだ」

 

霊夢「なるほど…」

 

霊葉「でもそれじゃあ…」

 

木葉「この刻の音を解除したらこの博麗神社も全て崩壊する。俺たちも全部だ」

 

霊夢「!!」

霊葉「!!」

 

2人はすごく驚いていた。それと同時に周囲を見渡した。確かに言われてみると周囲に岩や木とかが宙に浮いて止まっている。異様な光景だった。

 

霊夢「確かに…見て霊葉。何もかも時間が止まってる」

 

霊葉「だね…」

 

木葉「俺だけがここにいても進展しないから勝手だけど2人を連れて来たんだ」

 

霊夢「何させるつもりよ」

 

木葉「もちろん幻想郷の復活だよ」

 

霊葉「復活?」

 

木葉「あぁ。その為には博麗の力がいる。俺は博麗じゃないから意味がないんだ」

 

霊夢「じゃあ私たちの世界はどうなるのよ。私、朝から霊葉を見かけなくて心配したのよ?このままじゃあっちの木葉が私たちを探しに来るわよ」

 

木葉「うん。だから2人の代わりとして人形を送ったんだ。2人の見た目、能力、特徴の全てが一致している人形をね」

 

霊夢「なによそれ…」

 

木葉「上手くできたと思ったけど何故か言葉だけ上手くいかなくてね。生まれたての状態だとまだ言葉を覚えてない赤子みたいになってる」

 

霊夢「なるほど…デコイみたいな感じね」

 

木葉「あぁ。数時間で言葉の成長は頭打ちになるからそれまでバレなければ問題ないわけ」

 

霊葉「でもお父さん。直すって言っても幻想郷だよ?世界を作りかえるレベルのことをしないと…」

 

木葉「あぁ。元よりそのつもり」

 

霊夢「?」

 

木葉「この状態じゃ三柱の方々は頼れないからね。どうにか戻す方法を考えたんだ」

 

霊夢「…何よ」

 

木葉「博麗の力で戻すんだよ。全ての力を代償に」

 

霊夢「!?」

霊葉「!?」

 

突然木葉は不穏なことを言い始めた。

 

木葉「この世界を元の状態に戻すには俺みたいな部外者はダメなんだ。純粋な力を持ってる人じゃないと」

 

霊夢「でもどうやって戻すのよ…」

 

木葉「…この幻想郷にはまだ黒幕がいるんだ。ヤツはこの幻想郷が全て崩壊したら消えるだろうけど、俺が刻の音で時間を止めてるからヤツはいつまで経っても消えない。そいつを叩くんだ」

 

霊夢「叩いてどうするのよ」

 

木葉「この幻想郷はヤツに取り込まれてる。ヤツを叩いて倒せば元に戻る」

 

霊夢「それと博麗の力がどう関係してるのよ」

 

木葉「博麗の力って三柱の方々から見るととても異質な力なんだ。幻想郷を守れるほど強大な力。今はその支えが失われているから崩壊している。だからヤツを倒して柱を作って幻想郷を立て直す。これが俺の考えだ」

 

霊夢「…そんなこと…できるの…」

 

木葉「…できる。三柱の方々がいれば」

 

霊夢「でも外との連絡が取れないんでしょ?どうやって…」

 

木葉「…」

 

木葉は霊葉の方を見た。

 

霊葉「!」

 

木葉「霊葉の能力…姿を変える程度の能力で三柱に姿を変えて幻想郷を元に戻す」

 

霊夢「!!」

 

霊葉「私の…能力…」

 

木葉「霊葉の能力は強い。それこそ世界を崩壊させるほどの力を持ってる。でもその逆、世界を作り出す力も持っている。三柱の方々に姿を変えればノーリスクで元の世界に戻せる」

 

霊夢「ちょっと待って!それをして霊葉の体はどうなるのよ!」

 

木葉「体?」

 

霊夢「力を使いすぎて霊葉が壊れたらどうするのよ!!」

 

木葉「…分からないよ」

 

霊夢「!」

 

木葉「初めてだからね。どうなるか分からない。でもしないと幻想郷は壊れる。もう何もかも消え去るんだ」

 

霊夢「っ…」

 

霊葉「ねぇお父さん」

 

木葉「ん?」

 

霊葉「私が幻想郷を戻したとして、私たちはどうなるの?」

 

木葉「どういうことだ?」

 

霊葉「未来のお父さんとお母さんが言ってたの。同じ時間軸に同じ人は存在できない。もし存在する場合は一方が消えてなくなるって…ねぇ、幻想郷の人たちが元に戻ったとして、私たちはどうなるの?」

 

木葉「……さぁ、分からない」

 

霊葉「!」

 

木葉「君たちは元の世界に戻るかもしれない。もしくは元の世界から遮断されてるからこのまま消滅するしかないかもしれない」

 

霊葉「!?」

 

霊夢「あんた…自分の娘に死ねって言ってるの分かんないの…」

 

木葉「…分かってる。幻想郷を復興させるには力がいる。でも俺にその力はない」

 

霊夢「だとしても異常すぎるわ。あんた、本当に博麗木葉なの」

 

木葉「…あぁ。木葉だ」

 

ゾォォォォォッ…

すると博麗神社に変な気配が紛れ込んできた。

 

霊夢「!」

霊葉「!」

 

木葉「…来たか」

 

クルッ…ザッザッザッザッ…

木葉は鳥居の方へ歩いていく。

 

霊葉「お父さん!どうしたの?」

 

木葉「ヤツらが来た。ヤツらはこの博麗神社を壊すために毎日来るんだ。今からそいつらを殺しに行く」

 

ザッザッザッザッ…

木葉はゆっくりと歩いていく。

 

霊葉「お父さん!」

 

霊夢「木葉…あんた…」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

場所…博麗神社 鳥居付近

 

ザッザッザッザッ…

木葉は鳥居の近くに着いた。もうすでにヤツらは大人数で来ていた。

 

木葉「…今日も来たか。時間が止まっているこの空間で動いてるとは奇妙なヤツらだ全く…」

 

ブゥン…

木葉は弾幕を展開した。

 

木葉「今日も全て始末してやる」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

バゴォン!バゴォン!バゴォン!バゴォン!バゴォン!

鳥居の方から爆発音が聞こえ始めた。木葉が戦闘を開始したらしい。

 

霊夢「…始まったみたいね」

 

霊葉「お父さん…大丈夫かな…」

 

霊夢「もし仮に本当に木葉ならこのくらい大丈夫よ。心配いらないわ」

 

霊葉「…ねぇお母さん」

 

霊夢「…何?」

 

霊葉「…私…この幻想郷を」

 

???「カッカカカカカカカカ!!」

 

霊夢「!!」

霊葉「!?」

 

突然変な笑い声が聞こえてきた。霊夢と霊葉は驚いて前を見ると、真っ黒い体の変なやつがそこに立っていた。

 

???「アヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!」

 

霊葉「お母さん!」

霊夢「霊葉は下がって!」

 

ザザッ!!

霊夢はすぐ戦闘態勢に入った。

 

???「オォォォォォォ!!」

 

タッタッタッタッ!!

するとその変なやつは霊夢に向かって走ってきた。

 

霊夢「はぁっ!」

 

ババババババババ!!バゴォン!バゴォン!バゴォン!

霊夢は弾幕を展開してヤツに攻撃した。ヤツは一切避けることなく全て被弾した。

 

???「アァァァァァァ!!」

 

ジュワァァァァァァ…

すると黒いヤツの体がボロボロに崩れて消えていった。

 

霊夢「何よこいつ。気にするほど強くないわね」

 

???「アァァァァァァ!!」

???「オォォォォォォ!!」

???「カカカカカカカ!!」

 

すると今度は大勢で霊夢の前に現れた。

 

霊夢「…なるほどね。面倒くさいわね!!」

 

バゴォン!バゴォン!バゴォン!バゴォン!バゴォン!

霊夢は霊葉を守るために応戦した。霊夢は相変わらずの強さでヤツらを蹴散らしていく。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

木葉「はぁっ!おらぁっ!こいつっ!どりゃあ!!」

 

木葉は次々にヤツらを蹴散らしていく。しかし思いのほか大勢おり、一人で捌くのは中々辛い。

 

木葉「性懲りも無く来やがって!舐めてんじゃねぇ!!」

 

バゴォォォォォォォン!!

木葉は弾幕を展開してヤツらを攻撃した。ヤツらは一気に消えていったが、まだまだ現れてくる。

 

???「カッカカカカカカカカ!!」

???「オォォォォォォ!!」

???「アァァァァァァ!!」

 

木葉「はぁ…ったく…鬱陶しい!!」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

霊夢「はぁっ!やぁっ!」

 

バゴォン!バゴォン!

霊夢は霊葉を守りながら戦っている。霊夢は大勢を相手にしても疲れる様子は全くない。

 

霊夢「霊葉!そこから動かないでよ!」

 

霊葉「わ、分かった!」

 

ドォン!

すると霊葉の後ろにヤツらが落ちてきた。

 

霊葉「わっ!!お母さん!」

 

霊夢「霊葉!」

 

ドカッ!!

霊夢が霊葉の声に反応して後ろを振り返った瞬間、霊夢はヤツらの攻撃を受けてしまった。

 

霊夢「ぐっ…このっ!」

 

ドゴォン!!

霊夢はヤツらを吹き飛ばした。

 

???「カッカカカカカカカカ!!」

 

ガシッ!

ヤツらが霊葉の腕を掴んだ。力が強く、霊葉の力では振り解けなかった。

 

霊葉「痛っ!離して!ちょっと!」

 

霊夢「霊葉!」

 

???「オォォォォォォ!!」

 

ガシッ!ガシッ!ガシッ!

ヤツらは霊葉を助けに行こうとした霊夢を拘束した。

 

霊夢「離せ!このっ!」

 

霊葉「お母さん!!」

 

???「アァァァァァァ!!」

 

ドカッ!ドカッ!ドカッ!

ヤツらは拘束した霊夢を攻撃し始めた。

 

霊夢「うぐっ…!!」

 

霊葉「お母さん!!もう!離してよ!!」

 

???「カッカカカカカカカカ!!」

 

ギュゥゥゥゥゥゥ!

ヤツらは霊葉の腕をより強く掴んだ。

 

霊葉「痛い!痛い痛い!!」

 

ドカッ!ドカッ!ドカッ!

霊夢は拘束されて何もできない。木葉は鳥居の近くで応戦中。霊葉は殴られてないけど拘束されている。全員手が離せない状況だった。

 

霊夢「うぐっ…がっ…ごふっ…」

 

ジリッ…

霊夢は攻撃され続けて力が抜けてきていた。

 

霊夢 (マズイ…このままだと…)

 

霊葉「邪魔するなぁぁぁぁぁぁ!!」

 

霊夢「!!」

 

ビュォォォォォォォ!!

何故か霊葉を中心に風が発生した。霊夢を攻撃していたヤツらは手を止めた。

 

霊葉「邪魔!邪魔!邪魔!邪魔ぁぁぁぁ!!」

 

キュィィィィィィ!!

霊葉は自分の能力で姿を変えた。

 

霊夢「!!」

 

???「オォォォォォォ…」

???「カッカカカカカカ…」

 

ヒュォォォォォォォ…

霊葉は三柱 月 ルナ・ムーンに姿を変えた。

 

ルナ「……離しなさい」

 

バゴォン!バゴォン!バゴォン!

それと同時に霊葉を拘束していたヤツらは地面にめり込むほど強い力で押しつぶされた。

 

???「カッカカカカカカ…」

???「オォォォォォォ…」

???「アァァァァァァ…」

 

ルナ「私に触れていいのは私が愛する人たちだけです。あなた方は論外です」

 

パァン!パァン!パァン!

ルナが言葉をかけた瞬間、霊葉を拘束していたヤツらが弾けるように消えていった。

 

ルナ「…」

 

霊夢「霊葉…あなた…」

 

ルナ「…この世界は穢れに満ちている…月の力で全て無に返してあげましょう」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!

すると大気が揺れ始めた。視認できないが、危険だと肌で感じる。

 

霊夢「霊葉!待って!力は使わないで!!」

 

木葉「!」

 

ビリビリ!

近くで戦っていた木葉も違和感に気づいた。

 

木葉 (何だこの力…)

 

ルナ「還るべき場所へお送りしましょう」

 

ゾワァァァァァァァァァ!

ルナが腕を広げた瞬間、博麗神社が暗い闇に包まれた。

 

霊夢「なっ…これは…」

 

???「カッカカカカカカ…」

 

木葉「えっ!?おいおい!この力って…!!」

 

タッタッタッタッ!!

木葉は何かに気づいてすぐに霊夢たちの方へ走った。

 

ルナ「さようなら。命なきモノよ」

 

パァン!パァン!パァン!パァン!パァン!

ルナが言葉を紡いだ瞬間、霊夢を拘束していたヤツらが一瞬で弾けて消えた。

 

木葉「霊夢!霊葉!!」

 

ザザッ!!

木葉は霊夢と霊葉がいる場所に着いた。

 

霊夢「木葉!」

 

木葉「!?」

 

木葉はルナに姿を変えた霊葉を見つけた。その瞬間背筋が凍るように冷たくなった。

 

木葉「待て霊葉!その方の能力はマズイ!!」

 

タッタッタッタッ!!

木葉は一目散に霊葉に駆け寄った。

 

木葉「霊夢!霊葉を止めるぞ!」

 

霊夢「えっ!?」

 

木葉「この方の能力はマズイ!今すぐ元の姿に戻さないと!」

 

霊夢「でも!どうやって!」

 

木葉「霊夢の力なら攻撃が通る!俺は無理だけどなんとか意識を逸らしてみる!早く!」

 

霊夢「っ!」

 

タッタッタッタッ!!

霊夢も霊葉に駆け寄った。

 

ルナ「あぁ…この世界には命が無い。ただの無が存在する。次元の歪み、空間の歪み…あぁ…なんと可哀想な…」

 

木葉「はぁぁぁぁっ!!」

 

ドォン!!

木葉はルナに攻撃した。だが予想通りルナには一切攻撃が通っていなかった。

 

ルナ「命なき世界に存在価値はありません。新しく作り変えて差し上げましょう」

 

木葉「!?」

 

霊夢「はぁっ!」

 

ドォン!!ズサァァァァァァッ!!

霊夢がルナに攻撃した。何故かは分からないが、霊夢の攻撃は通った。

 

ルナ「…誰ですか。私に攻撃するのは」

 

ジリッ…

ルナは霊夢の方を見た。

 

ルナ「…この私に対峙するのですか。あなたはこの世界の消滅を望んでいないのですか」

 

霊夢「霊葉!戻ってきなさい!!霊葉!!」

 

ルナ「あなたもこのまま消えてみますか。きっと楽しいでしょう」

 

スッ…

ルナは霊夢の方に手を向けた。

 

ルナ「…あら、あなた…この世界の人ではないですね」

 

霊夢「!!」

 

木葉「おらぁ!!」

 

ドゴォン!!

木葉はルナに攻撃した。しかしルナは全く表情を変えなかった。

 

木葉「っ…」

 

ルナ「不思議なものです。あなたは誰ですか。見覚えのある気配ですね」

 

霊夢「霊葉!戻ってきなさい!!早く!」

 

ルナ「…この世界…あなたにとっては存在価値があるものですか」

 

霊夢「当たり前よ!ここは私の家だから!!あんたもそうでしょ!霊葉!」

 

ルナ「…そうですか。命なきこの場所があなたにとって大事なものだったんですね」

 

シュゥゥゥゥゥ…

するとルナの体が光り出した。

 

ヒュォォォォォォォ…

ルナの姿から霊葉の姿に変化した。

 

霊葉「…?」

 

霊夢「霊葉!」

 

ギュッ!!

霊夢は霊葉に抱きついた。

 

霊葉「あれ…お母さん…どうしたの…?」

 

木葉「霊葉。もう少しでこの場所が消し飛ぶところだったよ」

 

霊葉「えっ…?どういうこと?」

 

木葉「覚えてないのか?」

 

霊葉「…うん。全く覚えてないけどお母さんの声は聞こえた」

 

木葉「そうか…」

 

霊葉「私…何かしたの…?ずっと真っ暗な世界にいたから分からないの」

 

木葉「どういう事だ?姿を変えても霊葉の意識はあるはずだろ?」

 

霊葉「うん…でも姿を変えてから私は真っ暗で何も見えない世界にいたの。何も感じないしどこまで行っても端が分からないくらいに真っ暗だった」

 

木葉「なぜ…じゃあ霊葉がルナ様に姿を変えている間は霊葉の意識なしに動いていたということか…」

 

霊葉「ルナ…?」

 

木葉「じゃあ今までのはあの方自身の考えのもと動いていたということか」

 

霊葉「お父さん…?」

 

木葉「じゃあなぜ最後は自分から霊葉に姿を戻したんだ…分からん…」

 

霊葉「お父さん?」

 

木葉「ん?何だ?」

 

霊葉「いや、なんでもない…」

 

木葉「…そうか」

 

霊葉「そういえば、結局このあとはどうするの?」

 

木葉「…この幻想郷を壊した元凶がいる。そいつを叩く」

 

霊葉「私たちでできるの…?」

 

木葉「分からない。この世界の人たちが跡形もなく消えたんだ。並大抵の力じゃ敵わないだろうね」

 

霊葉「っ…」

 

霊夢「木葉。あなたは私たちの世界にいる木葉とは違うのよね」

 

木葉「あぁ。同一人物だけど生きてる次元が違うからな」

 

霊夢「ならどうやって私たちをこっちに連れてきたの。木葉にそんな能力はないはずよ」

 

木葉「…まぁ、な」

 

木葉何か言いにくそうだった。

 

木葉「あれやこれやってしてると勝手にそっちの世界に接続しちゃったんだ。好機だと思った俺は2人をここに転送した」

 

霊夢「…あれやこれやってところが知りたいけど言えないのね」

 

木葉「…あぁ」

 

霊夢「とにかくあいつを倒さないとこの世界の幻想郷は元に戻らないのね」

 

木葉「あぁ。その通りだ」

 

霊夢「なら早くぶっ倒しましょう。私たちも早く帰りたいし」

 

木葉「…すまない。お願いするわ」

 

霊夢「でも相手に動きはないわね」

 

木葉「力を使いすぎて眠っているんだ。またいつか目を覚ます」

 

霊夢「分かったわ。近いうちじゃなさそうだしひとまず休憩しましょう」

 

木葉「あぁ」

 

スタスタスタスタ

木葉、霊夢、霊葉は縁側で休憩することにした。




〜物語メモ〜

霊夢と霊葉がいる場所
霊夢と霊葉は別次元の幻想郷に住んでいる木葉によって別次元の幻想郷に連れてこられた。そこは幻想郷を覆っているはずの結界が崩壊しており、幻想郷が跡形もなく消えている状態だった。木葉はその時幻想郷にいなかったが、帰ってきた時には手遅れな状態だった。そんな時、木葉は霊葉が持っていた刻の音を使って博麗神社とその周辺だけ時間停止してなんとか博麗神社だけ崩壊を防いでいた。

木葉
霊夢と霊葉が会っていたのは元の幻想郷にいる木葉ではなく、別次元の幻想郷に住んでいる木葉。

三柱 二刻神 月 ルナ・ムーン
ルナは三柱の中でトップレベルの強さを誇る。サンと同じく言霊を使うことができ、その気になれば動かずに相手を制圧することができる。またルナの力に耐えられない者は自身の体を保つことができず破裂するようになっている。
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