木葉の幻想郷日記   作:バスタオル

62 / 296
これからすること

しばらくすると立花、双葉、美穂、琴音が帰ってきた。 

 

双葉「お?光。帰ってたのか?」

 

木葉「あぁ、ついさっきな」

 

立花「何しに行ってたんだ?何も伝えずに」

 

木葉「俺は話を聞きに行ってたんだ。和人に殺されると思ったからな」

 

双葉「なるほどな」

 

美穂「では私たちは」

 

琴音「これを…んしょ…持っていきますね」

 

双葉「あぁ、ありがとう」

 

スタスタスタスタ 

美穂と琴音は買ったものを持って行った。

 

木葉「何を買いに行ってたんだ?」

 

立花「ん?今日の晩飯の材料だが」

 

木葉「おーおーそうかそうか」

 

双葉「そういえば光」

 

木葉「ん?」

 

双葉「霊夢さんがめっちゃ心配してたぞ?」

 

木葉「うっ…霊夢にはあとで謝っとくよ」

 

双葉「そうしな」

 

立花「朝から木葉がいない!木葉がいない!って叫んでたしな」

 

木葉「みんなすまねぇな」

 

立花「まぁ、しばらく待ってたら帰ってくるだろうからとりあえず入ってようか」

 

木葉「あぁ、そうだな」

 

木葉、立花、双葉は神社に戻った。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

またそれから少し時間が経って…

 

霊夢「…」

 

本庄「あら、霊夢さん。どうしたんですか?」

 

霊夢は木葉を探して飛び周っていたため疲れていた。

 

霊夢「…木葉、見つからなかった」

 

本庄「光さんですか?光さんならいますよ?」

 

霊夢「………え!?」

 

ドタドタドタ

霊夢は大きな足音を立てて木葉の元に走った。

  

木葉「ん?随分騒がしいな」

  

ピシャン! 

襖が勢いよく開いた。

 

霊夢「木葉!」

 

木葉「霊夢?」 

 

ドタドタ!ギュッ!

霊夢は木葉に飛び込んで抱きついた。 

 

木葉「霊夢?」

 

霊夢「…急にいなくならないでよ。心配したじゃない」

 

木葉「…すまん霊夢」

 

霊夢「ほんとに…心配したんだから」

 

木葉「…うん」

 

条乃「愛されてるっていいなー!なぁ?光よ〜?」

 

木葉「あぁ。愛されるのはいいな」

 

条乃「見せつけてんじゃねぇよ!」

 

木葉「お前はもっと口を直した方がいいぞ」

 

条乃「うるせぇ!おめぇに言われたくねぇよ!」

 

木葉「そうかそうか」

 

本庄「光さん。みんな集まったそうですので」

 

木葉「あぁ、じゃあ始めよっか」

 

霊夢「始めるって?何を?」

 

木葉「お話。ある人のね」

 

霊夢「?」

 

そしてみんなが席に着いた。小夜、美穂、琴音も含んで。 

 

木葉「さぁ、話を始めようか…の前に、まずは自己紹介してもらおうかな」

 

後藤「…分かりました。私は後藤 直樹と言います。ここにいる紅葉、穂乃果、梨乃の父親です」

 

双葉「紅葉?穂乃果?梨乃?誰だそれは」

 

木葉「あ、小夜が紅葉、美穂が穂乃果、琴音が梨乃なんだ」

 

双葉「?」

 

木葉「まぁ、そのことも話すからちょっと待っててくれ」

 

双葉「分かった」

 

木葉「とまぁ、さっき言ってもらった通りこの人は小夜、美穂、琴音の実の父親だ」

 

小夜「え…」

 

美穂「私たちの…」

 

琴音「お父さん…」

 

倉本「でもこの子たちは…」

 

木葉「この子たちは名前が無いと言ったが実はあったんだ。名前が」

 

立花「どんな名前?」

 

木葉「さっきも言ったが小夜が紅葉、美穂が穂乃果、琴音が梨乃と言う名前だ」

 

立花「ほう」

 

木葉「この子たちは実験により記憶が飛んでいるんだ。だから名前が無いと言ったんだ」

 

早乙女「そういう事だったのね…」

 

木葉「ちなみに、この子たちは後藤さんが父親ってことを忘れてると思うよ」

 

小夜「…はい」

 

美穂「思い出せないわ」

 

木葉「やっぱりね」

 

早乙女「じゃあ記憶が消えたのはその人が実験をしたせい?」

 

木葉「いや、この人がした実験ではない。この人の部下にあたる人がこの子たちを傷つけて無理やり能力を取り出そうとして挙句牢屋にまで入れたりした」

 

佐野守「そういうことだったんですね」

 

木葉「あぁ、だから俺たちは何もしていない言わば善人を殺そうとしていたんだ」

 

条乃「けっ…」

 

木葉「良かったな和人。俺が行ってなかったらほんとに人殺しになってたぞ」

 

条乃「うるせぇ!」

 

木葉「それでこの子たちなんだけど、この子たちを傷つけていたのはその部下の人でその他の研究者もみんな銃や刃物を持ってたんだ。物騒だろ?」

 

本庄「確かに…」

 

木葉「俺も一発貰っちまったが何とか抜け出すことができた」

 

本庄「光さん怪我したんですか!?」

 

木葉「あぁ、でも治ってるから大丈夫だぞ?」

 

本庄「ならもっと早く言ってください!」

 

木葉「すまねぇ…」

 

本庄「もう…」

 

木葉「それでこの子たちをどうするかなんだが」

 

早乙女「私はこの子たちと一緒にいたいです」

 

木葉「…」

 

小夜「私も」

美穂「私も」

琴音「私も」

 

木葉「…やはりか」

 

後藤「…娘たちがそれでいいならそうしてあげましょう」

 

木葉「…いいのか?」

 

後藤「…えぇ、私の元を離れるのは寂しいですが、この人たちといることでこの子たちが幸せになるなら私はそちらを選びます。それに、向こうにいてもまた嫌な思いをするだろうし」

 

木葉「…そうか」

 

後藤「この子たちを…よろしくお願いしますね」

 

早乙女「…はい。分かりました」

 

木葉「…」

 

後藤「さ、天野さん」

 

木葉「ん?」

 

後藤「帰りますね。私」

 

木葉「いいのか?もう少しいても」

 

後藤「…いいんです。この子たちに会えました。今まで研究ばっかりだったのであまり顔を見せてあげられなかった。でも、今こうして面と向かっているんですから、もう満足です」

 

木葉「…そうか」

 

条乃「なぁよ?ひとついいか?」

 

後藤「はい。何でしょう」

 

条乃「この三人を傷つけたのはお前の部下か?」

 

後藤「えぇ、そうです。名前は篠澤(しのざわ) (りん)です。私の部下でもあり昔の友人でもあります」

 

条乃「ならそいつを叩けばいいだろ?」

 

後藤「それはどういう…」

 

条乃「俺たちはこの世界の人間ではない。現実世界の人間だ。だからずっとここにいる訳では無い。いずれ現実世界に帰らなければならない。この子たちが早乙女といたいならその時に一緒に帰らなければならない」

 

後藤「…」

 

条乃「ならやることはひとつだろう。この子たちが安全かつ幸せに暮らすためにそいつらを叩けばいいだろう」

 

木葉「なるほどね」

 

後藤「…確かに、このまま私が帰っても何も解決しない。それにあなたたちが住んでいるのはここではなく現実世界…いずれ帰るとなるとあの危険な人を残したまま帰すのはまずい。分かりました。そうしましょう」

 

条乃「光。それでいいな?俺はこいつを殺さない。だが、この子たちを傷つけたそいつを俺は殺す。いいな?」

 

木葉「…あぁ」

 

霊夢「ねぇ…木葉」

 

木葉「ん?」

 

霊夢「それ、私もついてってもいいかな?」

 

木葉「霊夢が?」

 

霊夢「うん。私も木葉の力になりたい」

 

木葉「ダメ。危険だから。それに守護者が幻想郷から出たらダメでしょ」

 

霊夢「…」

 

霊夢はしょんぼりした。

 

木葉「…」

 

木葉は周りを見渡した。 

 

木葉「!?」

 

早乙女、本庄、佐野守、風和瀬、倉本が木葉を睨んでいた。

 

木葉 (…はぁ、仕方ない)

 

風和瀬 (ふふっ…)ニコッ

 

風和瀬はニコッと微笑んだ。心が読めるから他の四人よりも先にどうするかを聞けたからだ。

  

木葉「…分かった」

 

霊夢「え?」

 

木葉「…霊夢もついてきてもいいよ」

 

霊夢「ほんと!?」

 

木葉「あぁ、いいよ」

 

霊夢「やったぁ!」

 

ギュッ

霊夢は木葉に抱きついた。

 

木葉「その代わり、紫にこの事を伝えないとね」

 

霊夢「うん!ありがとう木葉!」

 

早乙女「良かったね。危うく私の手が光の頬を通過するところだったよ」ボソッ

 

本庄「前に決めましたもんね。霊夢さんを困らせたりしたら」ボソッ

 

風和瀬「殴り込みに行くって」ボソッ

 

倉本「でも少し残念」ボソッ

 

佐野守「一度本気で光さんを殴ってみたかったのに…」ボソッ

 

木葉 (お前ら…全部聞こえてるぞ…)

 

霊夢「それで木葉。いつ行くの?私早く木葉が住んでいた世界を見てみたい!」

 

木葉「それは紫に話して許可をもらってからだ」

 

霊夢「許可…ね…」

 

木葉「当然。幻想郷を守っている人がそこから離れたらどうなるか分かったもんじゃないからな」

 

霊夢「…分かったわよ」

 

魔理沙「その話!聞かせてもらった!私も行きたい!木葉が住んでいた世界に!」

 

木葉「魔理沙もか?」

 

魔理沙「一度見てみたいと思ってたんだ!だから私もつれてってくれ!」

 

木葉「俺たちは遊びに行く訳では無いぞ?」

 

魔理沙「大丈夫だぜ!全部話は聞いたぜ!」

 

木葉「全く…」

 

魔理沙「あ、ちなみに他の連中もこの話を聞いてるぞ?」

 

木葉「他の連中?」

 

スタッスタッスタッ

次々と屋根から人が降りてくる。

  

霊夢「…あんたたちなんでいるのよ」

 

レミリア「当たり前じゃない。面白そうな話をしていたんだから」

 

アリス「ちょっと興味深かっただけよ」

 

木葉「この流れは…」

 

霊夢「えぇ、もしかすると」

 

レミリア「私たちも連れていきなさい」

 

木葉「…やっぱり」

 

霊夢「ダメよ!そんなに大人数じゃ紫は許してくれないわ!行くなら私一人だけ!」

 

レミリア「あらあらそれは無理なご相談ね」

 

魔理沙「木葉を独り占めはよくないぞ!霊夢!」

 

霊夢「ひ、独り占めなんかじゃないわよ!」

 

魔理沙「とかなんとか言ってどうせ見せつけてくるんだろ!」

 

霊夢「うるさいわね!」

 

木葉「…はぁ、分かった。とりあえず話してみるから許可がもらえなくても恨むなよ」

 

魔理沙「分かったぜ!」

 

後藤「…慕われているんですね。天野さんは」

 

本庄「えぇ、ここの人たちには特に」

 

後藤「いいですね…この人たちのやり取りを見るのは…」

 

本庄「えぇ、とても温かく感じます」

 

後藤「私も少し、頑張らないとね」

 

本庄「頑張ってくださいね…」

 

後藤「…はい」

 

木葉「とにかく紫に話さないとな」

 

霊夢「私も行くわ」

 

木葉「あぁ、お願いね」

 

霊夢「分かったわ。じゃあ早速行くわよ」

 

木葉「おう」

 

シュッ! 

霊夢と木葉は空を飛び、紫の家を目指すのだった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。