木葉の幻想郷日記   作:バスタオル

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早乙女の怒り

小夜、美穂、琴音「うわああああああああ!」

 

光「!!」

 

小夜と美穂と琴音がゲートから出てきた。

 

ガシッ

奈落はその三人を掴んだ。

 

光「お前!何するつもりだ!」

 

奈落「忘れたのか?八重は三つに分散した。八重を蘇らせるにはこの三人が必要だと」

 

光「…」

 

奈落「察しが悪いな…つまりは…こういう事だよ!」

 

グサッ!

奈落は手を変形させ小夜と美穂と琴音の体を貫いた。

 

小夜、美穂、琴音「がっ…」

 

光「!!」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

その光景を見ていた早乙女は叫んだ。

 

早乙女「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

長津「早乙女!落ち着け!」

 

条乃「くっ…こいつ、馬鹿力過ぎだろ…」

 

風和瀬「渚ちゃん…」

 

早乙女「あぁぁ!あぁぁ!あぁぁぁぁぁぁ!」

 

長津「な!?」

 

条乃「うぉっ!?」

 

ブゥン!

早乙女は長津と条乃を振り払った。

 

矢巾「男二人を振り払うほどの力…」

 

三室「毎度思うが凄まじいな」

 

双葉「…」

 

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奈落「どうした!天秤!何もしないのか!」

 

光「くっ…」

 

奈落「言っただろう!こいつらさえいなければ八重が復活できる!」

 

光「…おい」

 

奈落「なんだ?」

 

光「…お前が八重を蘇らせるメリットってなんだ?」

 

奈落「なんだと…」

 

光「後藤さんが蘇らせたいってのは分かるが、お前が蘇らせようとしているのは理解出来ん」

 

奈落「あぁ?そんなの決まってんだろ。八重の持つ能力を奪うためさ!」

 

光「!!」

 

奈落「奴はなこの三人の持つ能力を全て使える!しかもそれを日常生活でだ!俺はそれを奪いこの世界の王となるのだ!」

 

光「…愚かな」

 

奈落「なんとでも言うがいい!」

 

グググ…

奈落は小夜と美穂と琴音ちゃんを吸収しようとした。

 

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早乙女「あぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

風和瀬「渚ちゃん!落ち着いて!」

 

早乙女「うぁぁぁぁぁ!」

 

炎天「…流石乙女座だな」

 

キル「あぁ、ここまで力を持っているとは…」

 

トガミヒメ「この人は暴走させたくないですね」

 

アクア「そうね」

 

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光「…だが八重さんは能力を持っていない!お前が吸収したところで変わらんぞ!」

 

奈落「お前アホか?確かに八重は能力を持たない普通の人間だった。だが、八重は死に、それが能力として開花した」

 

光「…」

 

奈落「そして八重は俺の中にいる。こいつらを吸収すればこいつらは八重の元に戻り、八重は能力を持つ人間となる」

 

光「その後どうするつもりだ!」

 

奈落「当然八重に戻れば俺が殺すさ。この三人を八重に返せば八重は蘇る。その後俺はこいつらのように吸収して最強に近づく」

 

光「…そううまくはいかないぞ!」

 

奈落「何だ?俺が強くなるのが怖いのか?」

 

光「くっ…」

 

奈落「情けないなぁ天秤座。十二天星最強と言われた天秤座もここまで落ちぶれたか」

 

光「…」

 

奈落「もういいだろう」

 

光「!!」

 

奈落「お前と話していると時間が過ぎるのが早く感じる。お前はそこで見てな。八重の復活を」

 

光「やめろー!」

 

グァン!

奈落は小夜と美穂と琴音を吸収し始めた。すると小夜、美穂、琴音は光の粒となって奈落に取り込まれた。

 

光「あ…あ…」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

早乙女「離して!小夜ちゃんが!美穂ちゃんが!琴音ちゃんが!」

 

条乃「待て!光がなんとかしてくれる!今は光に任せろ!」

 

早乙女「離してください!」

 

ドゴォン!

早乙女は条乃の腹を殴った。早乙女は十二天星の中で最も攻撃力が高いためそのダメージも凄まじかった。

 

条乃「ごふっ…が…あ…」

 

ドサッ!

条乃は立つことができなかった。

 

早乙女「小夜ちゃん!美穂ちゃん!琴音ちゃん!待ってて!今行くから!」

 

シュッ

早乙女はゲートに入り、方界へ向かった。

 

条乃「…あの野郎」

 

長津「全く…みんな、行くよ」

 

双葉「え、でもあいつは来るなと…」

 

長津「敵の言うこと聞くほど俺たちは素直じゃないからな」

 

三室「やっとその考えに辿り着いたか」

 

風和瀬「みんなで助けに行きましょう!」

 

佐野守「私も…もう大丈夫ですよ!」

 

本庄「麗奈ちゃん無理はしないでね」

 

佐野守「分かりました!」

 

レミリア「じゃあ私たちも行きましょうか」

 

咲夜「そうですね」

 

長津「待ってください!あなたたちまで巻き込むのは流石に…」

 

レミリア「あら、私たちそんなに弱く見えるかしら?」

 

長津「いや、そういう訳では…」

 

レミリア「じゃあ幻想郷の住人だから?」

 

長津「はい。そうです」

 

レミリア「でも見て?木葉はこっちの世界の人間よ?前はこの世界の人間だっただろうけど今は幻想郷の人間なのよ?木葉は許して私たちは許してくれないのかしら?」

 

長津「…」

 

条乃「智志…いいんじゃないか?」

 

長津「…和人」

 

ザッ…

条乃はよろめきながら立ち上がった。

 

条乃「元々この事件を解決するためにここに来たんだ。ちょっとは手伝ってやってもいいんじゃないか?」

 

長津「…」

 

霊夢「私からもお願い」

 

魔理沙「私からもだぜ」

 

パチェ「私はアリスとここで敵の弱点を探ってるわね」

 

文「私も少しは戦えますよ!」

 

長津「…みなさん。分かりました。それではお願いします」

 

レミリア「望むところよ」

 

霊夢 (木葉…)

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

奈落「…すごい、すごいぞ。これはいい!さぁ蘇れ八重!お前の力を見せてみろ!」

 

キィン!

何かが外れた音がした。すると奈落の中から八重が出てきた。

 

光「…八重さん」

 

だが八重は生前のように明るい表情はなかった。ただ一点を見つめているだけだった。

 

光「…」

 

奈落「さぁ八重!あいつを倒せ!」

 

八重「…」

 

シュバッ!

八重は猛スピードで距離を詰めた。光はそれに反応が出来なかった。

 

ドゴーン!

光は八重の攻撃を受けた。

 

光「…あれ、痛くない…何故だ」

 

八重「…」

 

光「!!」

 

光の目の前に立っていたのは…早乙女だった。

 

光「渚!お前何で!」

 

早乙女「光。ちょっと黙ってて…」

 

光「あ、あぁ…」

 

早乙女「…あなたですか…小夜ちゃんたちを殺したのは…」

 

奈落「あ?誰だお前」

 

ドゴォン!

早乙女は八重を吹っ飛ばした。

 

光「!!」

八重「!?」

奈落「!?」

 

早乙女「…邪魔」

 

奈落「なんだこの女…」

 

早乙女「覚悟して…今からあなたが立てなくなるまで殴るから」

 

光「待て渚!お前が殴ったら…」

 

シュッ

早乙女は光に一気に近づいた。

 

光「!」

 

ドゴォン!

そして光を殴った。

 

光「ごふっ…」

 

早乙女「光…黙っててって言ったよね」

 

光「げほっ…すまねぇ」

 

早乙女「…」

 

スタスタスタ 

早乙女は奈落に向かって歩を進める。

 

奈落「くっ…」

 

早乙女「あなたが小夜ちゃんたちを殺したんだよね?」

 

奈落「…」

 

早乙女「なぜ黙ってるの?私はあなたに聞いてるんだけど?」

 

ギロッ…

早乙女は奈落を睨んだ。

 

奈落「くっ…なんという威圧…光かそれ以上の圧…」

 

早乙女「ねぇ…聞いてるんだけど?」

 

奈落「…」

 

早乙女「答えないんだね。でも大丈夫。私はあなたが小夜ちゃんたちを殺したのを見てたから…」

 

奈落「!!」

 

ドゴォン! 

早乙女は奈落を殴った。

 

奈落「ぐっ…ごふっ…」

 

ズサァァァァァァァ!

奈落は大きく後ろにぶっ飛ばされた。

 

早乙女「…覚悟してって言ったよね?忘れた?」

 

奈落はなんとか受け身をとって難を逃れた。

 

奈落「なんだ…この力…普通の人間じゃ…ない…」

 

早乙女「私は十二天星 第六星座 乙女座。早乙女 渚」

 

奈落「な!?乙女座だと!?」

 

早乙女「…」

 

奈落「じゃ、じゃあ…あのヴァルゴの…」

 

早乙女「えぇ、ヴァルゴは私の星座」

 

奈落「!!」

 

早乙女「ヴァルゴは関わった人に愛と信頼を置く。でもそれは親しく、仲良くなった人だけ。あなたのように人を殺す人には愛も信頼も置かない。それに…」

 

奈落「!!」

 

早乙女は奈落を威圧した。

 

早乙女「私が愛したあの子たちを殺されて黙ってるはずがないでしょ」

 

奈落「な…」

 

ゴキッゴキッ

早乙女は指の骨を鳴らした。

 

早乙女「覚悟して。今からあなたが立てなくなるまで殴り続けるから」

 

奈落「や、八重!俺を守れ!」

 

ブォン! 

早乙女は奈落を殴った。

 

早乙女「…」

 

シュゥゥゥゥゥ…

間一髪のところで八重が奈落を守り、早乙女の攻撃をガードした。

 

八重「…」

 

バッ!

二人は距離を置いた。

 

八重「!!」

 

シュゥゥゥゥゥ…

八重は両腕を使って早乙女の攻撃をガードした。その時右腕の前に左腕をクロスさせていたため左腕への負担が大きく、攻撃を受けたとこから湯気が出ていた。

 

八重「…」

 

早乙女「…どいて、あなたは傷つけたくない。あなたは小夜ちゃんたち同然だから」

 

八重「…」

 

早乙女「…あなたも喋らないのね」

 

八重「…」

 

シュッ! 

早乙女は無視して奈落との距離を詰めた。

 

奈落「!!」

 

早乙女「覚悟して」

 

ドゴォン!

早乙女は奈落を攻撃した。

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ…

しかし八重が奈落を守っていた。

 

早乙女「…あなた、何故その人を守るの」

 

八重「…」

 

早乙女「答えないのね」

 

奈落「へ、へへ。こいつには何言っても無駄だぜ!こいつは喋らない!ただ俺の言うことを聞くだけの言わば機械同然なんだ!」

 

早乙女「…」

 

ビキッ…

早乙女は怒った。

 

早乙女「…あなたに聞いてない。黙ってて。次喋ったら容赦しないから」

 

奈落「へっ…何言っても…」

 

ドゴォン!

早乙女は奈落を攻撃した。

 

奈落「ごふっ…」

 

八重「!!」

 

光「!!」

 

バタッ 

奈落はその場に倒れ込んだ。

 

早乙女「…ねぇ、次喋ったら容赦しないって言ったよね?聞いてなかった?」

 

奈落「くっ…」

 

早乙女「…」

 

スタスタスタ 

早乙女は八重に向かって歩を進めた。

 

八重「…」

 

早乙女「ねぇ、なんであなたはあいつを守ってるの?」

 

八重「…」

 

早乙女「…」

 

しばらく沈黙が続いた。

 

八重「…わ、私は…命令…が…ある…から」

 

早乙女「やっと話した。で?命令って?」

 

八重「守る…命令…」

 

早乙女「どういう事よ」

 

光「渚!そいつの能力は命を奪ったものを支配する能力だ!だから八重さんを殺したあいつは八重さんを思い通りに動かせる!八重さんはそれに従ってるだけだ!」

 

早乙女「…そう」

 

スタスタスタ

早乙女は奈落の元へ歩を進めた。

 

奈落「な、なんだ…」

 

早乙女「…こんな弱い人にいいように使われるなんてね」

 

奈落「なんだと!」

 

早乙女「ねぇ…あなた。自分の思い通りに動いてみたら?」

 

八重「!!」

 

早乙女「こんなやつの言うことなんて聞く意味なんてない。あなたは生き返った。ならやるべき事やしたい事があるんじゃないの?」

 

八重「…」

 

早乙女「あなたがするべき事を考えて」

 

ガシッ 

早乙女は奈落の胸ぐらを掴んだ。

 

奈落「な、なにをする…」

 

早乙女「何ってあなたが小夜ちゃんたちを殺したように私もあなたを殺すの」

 

奈落「なんだと!」

 

早乙女「文句ないよね?抵抗できなかったあの子たちを無惨にも殺したのは…あなただもんね」

 

奈落「な!」

 

早乙女「覚悟して」

 

ググッ… 

早乙女は拳に力を込めた。

 

早乙女「…ヴァルゴ。私に力を貸して」

 

ヴァルゴ「…良いよ。存分に使って」

 

早乙女「…ありがとう。ヴァルゴ」

 

グググッ…

早乙女はさらに力を込めた。

そして能力を発動した。

 

ビリビリビリ…

大気が振動する。

 

早乙女の能力は妖艶と剛力。その覚醒の能力は破壊と不動。早乙女は能力を発動すれば剛力の効果で攻撃力が段違いに上がる。そして覚醒した能力を使えば不動の効果で敵の攻撃を仰け反らなくなり破壊の効果で敵の防御力を無視して攻撃することが出来る。

 

早乙女「…死ぬ覚悟は出来た?」

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