コォォォォォォォ…
辺りには何も無かった。奈落が起こした大爆発は方界を揺るがすほどの威力だった。方界は消滅することは無かったが崩れかけている。所々に亀裂が走り、瓦礫はそこら中に転がっていた。
…そんな中、方界には二つの影があった。そう。パチェとアリスだった。
パチェ「…レミィ」
アリス「…魔理沙」
私たちは言葉を失っていた。敵の弱点を探るために家に残った私たちは木葉や早乙女さんが戦っている中ずっと敵の弱点を探っていた。
そんな中、急に十二天星たちが家に帰ってきた。でもすぐに方界へ戻った。
その後だった…私たちは敵の弱点を探っているので手一杯だった。そのせいでその後起こることに反応できなかった。
気付いたのは…木葉が結界を張っている所だった。でもその結界も意味をなさなかった。その結界は爆発に耐えきれず破壊され、みんなは爆発に巻き込まれた。
…私たちは言葉が出なかった。目の前のスクリーンには爆発に巻き込まれている友人や家族、知り合いが映し出されていた。
私たちは…何も出来なかった。私たちはこの異変を解決するためにここに来た。でも…何の役にも立てなかった。
残ったのは…この…何も無い空間だけだった。まるで私たちの心の中を表しているようだった。
パチェ「…レミィ」
すると私は目の前にある何かに目がいった。私はそれを手に取った。それは紫色に光る結晶のようなものだった。
パチェ「…綺麗」
私はそこである事を思い出した。
パチェ「!!」
そう。これは木葉たちが持っていた八雲紫から貰った紫色に光る水晶だった。私はここである事を思いつく。
パチェ「アリス!」
アリス「…なに」
パチェ「これを…」
私はアリスにその結晶を見せた。
アリス「…これは」
パチェ「これは木葉たちが紫から貰ったものよ。これはここと幻想郷を行き来する為のものなの。これがあれば幻想郷に戻って…」
アリス「…戻ってどうするのよ。幻想郷にも医者がいる。とても腕の立つ医者がね…でも…ここには魔理沙や霊夢たちの体はない…たとえ凄腕の医者でも…体が無ければ治療もできない…もう…無理なのよ…」
パチェ「…」
しばらく沈黙が続いた。
パチェ「…なら」
アリス「!」
パチェ「なら、守矢の巫女に頼めばいい。守矢の巫女の能力は奇跡を起こす程度の能力。この状況を打破してくれるかもしれないわ」
アリス「…でも、上手くいくかしら」
パチェ「とりあえずやらなきゃ始まらないわよ!」
アリス「…そうね」
パチェ「ならまずはこれを直しましょう。直ったらすぐに戻って守矢の巫女の所に行くわよ!」
アリス「…分かったわ」
その後、パチェとアリスはその結晶の修復を行い、無事に直すことが出来た。
パチェ「これで…」
アリス「でも使い方わかるの?」
パチェ「大丈夫よ。使うところを見てたから」
パチェは紫色に光る水晶を掲げた。
シュゥゥゥゥゥ…
するとたちまち紫色の光がパチェとアリスを包んだ。そして、パチェとアリスは幻想郷に戻った。
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その頃幻想郷は…
紫「くっ…ダメね。全然収まらない…」
藍「紫様!このままじゃ…」
神奈子「全く…私らがいてこのザマとはね…」
聖「えぇ、正直悔しいですね」
永琳「私たちじゃダメなのかしら」
幽々子「紫。どう。やっぱりダメかしら」
紫「…分からない。でも、このままだと…大結界は…」
幽々子「…」
グワァン!
博麗大結界に動きがあった。
紫「!!」
幽々子「!!」
紫「何…今の…」
幽々子「分からないわね…」
ビキビキビキビキ…
動きがあったと同時に大結界は崩れつつあった。
紫 (くっ…さっきよりも酷くなってる…)
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シュゥゥゥゥゥ!
パチェとアリスは守矢神社に着いた。
パチェ「え…どうして…」
アリス「なんで…幻想郷が…」
幻想郷は荒れ果てていた。それと同時に普段は見えない博麗大結界が視認できるようになっていた。
パチェ「一体…何が…」
早苗「パチュリーさん!アリスさん!」
タッタッタッ
早苗が神社から出てきた。
アリス「…早苗」
早苗「早く!神社に入って下さい!急いでください!」
パチェ「ちょ…何があったのよ!」
早苗「事情はあとで!とにかく今は神社に入ってください!」
パチェとアリスは早苗に言われるがまま神社に入った。
パチェ「…それで、どうしたのよ」
早苗「実は…少し前から博麗大結界に異常が見られたそうなんです」
パチェ「な…」
アリス「博麗大結界が…」
早苗「はい。神奈子様は紫様の元へ行きました。私は神奈子様からここから出るなと言われていまして…」
パチェ「じゃあ幻想郷はどうなるのよ!」
早苗「…分かりません。それよりもパチュリーさんアリスさん。木葉さんと霊夢さんが何処にいるか知りませんか?」
パチェ「!!」
アリス「!!」
早苗「博麗大結界は木葉さんと霊夢さんが管理していたはずです。お二人に聞けば何かわかるんじゃないかと…」
パチェ「…」
アリス「…」
早苗「パチュリーさん?アリスさん?」
二人は黙ったままだった。
早苗「もしかして…お二人に何か…」
パチェ「早苗」
早苗「はい!何でしょう!」
パチェ「…折り入ってお願いがあるの…」
早苗「な、何でしょうか」
パチェ「実は…」
パチェは事の経緯を話した。
パチェ「だから、早苗の能力を貸してほしいの」
早苗「…」
アリス「あなたの能力なら魔理沙たちを生き返らせることが出来るかもしれないのよ!」
早苗「…分かりました!任せてください!」
パチェ「…良かった」
アリス「じゃあお願いね!」
早苗「はい!」
諏訪子「早苗」
早苗「諏訪子様」
諏訪子「…何しに行くつもり」
早苗「木葉さんたちを助けに行くんです!」
諏訪子「…ダメ。出ちゃダメ」
早苗「何故ですか!」
諏訪子「…出られないからよ」
早苗「出られない…それは…どういう…」
諏訪子「もし行くならスキマ妖怪のところに行きなさい。勝手にここを出ることは私が許さないから」
早苗「…分かりました。それでは行きましょう」
パチェ「えぇ」
アリス「分かったわ」
シュバッ!
早苗とパチェ、アリスは紫の元へ飛んだ。
諏訪子「全く…」
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スタッ!
早苗たちは紫の元へ着いた。
早苗「紫様!」
紫「!!」
神奈子「早苗じゃないか!何してるんだい!出ちゃダメだって言ったじゃないか!」
早苗「すみません神奈子様!でも、木葉さんが大変なことに!」
紫「…」
早苗「紫様!私たちにここを出る許可をください!私が木葉さんを助けに行きます!」
紫「…ダメよ」
早苗「!!」
パチェ「!!」
アリス「!!」
早苗「何故ですか!」
紫「もう…博麗大結界が限界なのよ…さっき何かがここに入ってきた時に博麗大結界は大きなダメージを受けてしまった。私たちは博麗大結界が壊れないように維持してるだけ…それが精一杯なのよ」
パチェ「それってもしかして…」
アリス「…私たちのせい」
紫「あなたたち…だったのね。良かった。外の人だったらどうしようかと思ったわ」
早苗「じゃあ私たちは…」
パチェ「…戻れないってこと」
紫「…えぇ」
早苗「そんなの嫌です!私は行きます!パチュリーさん!あれを!」
神奈子「早苗!」
早苗「!!」
神奈子「…これ以上は無理なのよ。私ら神でもこれを止めることは出来ない。さっきそこの二人が入ってきただけでも大結界は大きなダメージを受けた。それなのに今度は三人がここを出るってなったら…大結界はさっきよりも大きなダメージを受けることになる。私らはただ維持してるだけ…直してるわけじゃない。早苗なら分かるだろ。これ以上大結界にダメージを与えるともう修復はできなくなる。そうなると幻想郷はもう終わりよ」
早苗「…そんな」
アリス「じゃあ早苗一人ならどうかしら」
紫「無理よ…もう大結界は限界なのよ…ちょっとでもダメージを与えれば大結界は崩れてしまう…私たちじゃ…何も出来ないのよ」
パチェ「…そう」
アリス「…私たち二人が来るんじゃなくて一人向こうに残ってたら良かったわね」
パチェ「えぇ全く…その通りね」
早苗「そんな…霊夢さん木葉さん…助けてください」