木葉の幻想郷日記   作:バスタオル

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不可解な現象

朝食を食べた霊葉は木葉と一緒にいた。

 

霊葉「ねぇお父さん」

 

木葉「ん?」

 

霊葉「お父さんにも能力ってあるの?」

 

木葉「あぁ、あるよ」

 

霊葉「どんなの?」

 

木葉「音と言霊を操る能力だよ」

 

霊葉 (やっぱり…)

 

木葉「それがどうかしたのか?」

 

霊葉「ううん。なんでもない」

 

木葉「そうか」

 

霊夢「木葉」

 

木葉「何?」

 

霊夢「ちょっとお買い物行ってきてくれないかしら。材料少ないから」

 

木葉「あぁ、良いよ」

 

霊夢「はい。じゃあお願いね」

 

木葉「任せて」

  

スタスタスタ 

木葉は買い物に出かけた。

  

霊葉「ねぇお母さん」

 

霊夢「ん?何?」

 

霊葉「お母さんってお父さんのどこに惚れたの?」

 

霊夢「!?」

 

霊葉「お父さんが言ってたよ?お母さんがお父さんにキスしたって」

 

霊夢「ま、まぁ、したわね」

 

霊葉「お母さんはお父さんのどこに惚れたの?」

 

霊夢「そうね。木葉の笑顔と優しさかな」

 

霊葉「…」

 

霊夢「でも急にどうしたの?」

 

霊葉「ううん…なんでもない」

 

霊夢「そう」

  

スタスタスタ 

霊夢はその場をあとにした。

  

霊葉 (お父さん…お母さん…やっぱり違うな…)

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

場所…人里

 

木葉「ふぅーこれくらいあったら充分だな」

 

木葉は買い物を済ませ帰ろうとしたその時。

 

霊葉「お父さん」

 

木葉「!!」

  

霊葉は木葉の後ろに立っていた。

 

木葉「どうした?霊葉」

 

霊葉「ううん。ちょっと助けてあげようと思って」

 

木葉「ん?いや、大丈夫だぞ?荷物は少ないし」

 

霊葉「ううん。その事じゃないよ」

 

木葉「?」

 

霊葉「とにかく帰ろっ!」

 

木葉「あ、あぁ」

  

スタスタスタ 

木葉と霊葉は一緒に神社に帰った。

  

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

場所…博麗神社

 

霊夢「霊葉ー!何処にいるのー!霊葉ー!」

  

霊葉は返事をしなかった。

  

霊夢「おかしいわね。さっきまでそこにいたはずなのに…」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

場所…人里

 

木葉「それで?霊葉はなんでここに来たんだ?何も無いぞ?」

 

霊葉「いいの。私はお父さんを助けるために来たから」

 

木葉「?」

 

霊葉「あ、お父さん。止まって」

 

木葉「お、おう」

 

霊葉「そのまま3歩後ろに下がって」

 

木葉「わ、分かった…」

 

ザッザッザッ…

木葉は3歩後ろに下がった。

  

木葉「で…下がったがどうし…」

  

ガランガラン!

するとさっきまで木葉が立っていたところに木材が落ちてきた。

 

木葉「こ、これって…」

 

霊葉「ね、言ったでしょ」

 

木葉「え、どういう事…霊葉は俺を助けたのか?」

 

霊葉「だからそう言ってるじゃん」

 

木葉 (霊葉の能力って姿を変える能力じゃないのか?)

 

霊葉「どしたの?」

 

木葉「いや、なんでもない。帰るか」

 

霊葉「うん!あ、あと」

 

木葉「?」

 

霊葉「この先は何も無いから安心して帰ってね」

 

木葉「お、おう」

  

スタスタスタ 

木葉はそのまま歩き始めた。

  

木葉「あ、そうだ霊葉」

  

木葉は霊葉に話そうと思い振り返った。

  

木葉「あれ…霊葉?」

  

そこに霊葉の姿は無かった。

  

木葉「ん?どこ行ったんだ?」

  

木葉は周りを見渡した。

  

木葉「どっか行ったのか?…まぁ、何も無いって言ってたし…帰ってから探しに行くか」

  

スタスタスタ 

木葉はそのまま神社に帰った。

 

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場所…博麗神社

 

木葉「霊夢ー!買ってきたよー!」

 

霊夢「お帰り。ねぇ、霊葉知らない?」

 

木葉「霊葉?俺と一緒にいたけど?」

 

霊夢「そう。で?その霊葉はどこ?」

 

木葉「それが途中でいなくなっちゃってな」

 

霊夢「え!?」

 

木葉「今から探しに行こうかなって思ってたんだ」

 

霊夢「そう。お願い出来る?」

 

木葉「あぁ、任せて」

 

スタスタスタスタ

そして木葉は霊葉を探しに行った。

  

木葉 (霊葉の心音は事前に聞いてるからそれを捉えることが出来たら…)

 

木葉「ライブラ。力を使うよ」

 

ライブラ「分かりました」

 

木葉は音の能力を使って霊葉の心音を探った。

 

木葉「!!」

  

木葉は驚いた。霊葉の心音が目の前で聞こえる。木葉は目を開いた。

  

木葉「!!」

  

木葉の目の前に霊葉が立っていた。 

 

木葉「れ、霊葉!?」

 

霊葉「え、うん。そうだけど、どしたの?」

 

木葉「え、いや、ん?」

 

霊葉「?」

 

木葉「ま、まぁいい。見つかって良かった」

 

霊葉「?」

 

木葉「霊夢が呼んでたよ」

 

霊葉「お母さんが?」

 

木葉「おう」

 

霊葉「分かった!」

 

スタスタスタ 

霊葉は霊夢のところに行った。

  

木葉 (ライブラ…今のは…)

 

ライブラ (えぇ…私も驚きました。さっきまで無かった音がいきなり目の前で聞こえたんですから)

 

木葉 (…だよな。どうだ?ライブラから見て霊葉は危険だと思うか?)

 

ライブラ (いえ、思えませんね)

 

木葉 (…少し探る必要がありそうだな)

 

ライブラ (そうですね…)

 

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その夜…

 

木葉「霊葉ーいるかー?」

 

霊葉「何?お父さん」

 

木葉「霊葉ってさ、ほんとに俺と霊夢の子供?」

 

霊葉「そうだよ?嘘ついてないよ?」

 

木葉「そうか」

 

霊葉「?」

 

木葉「じゃあさ、霊葉のお父さんは今何してる?」

 

霊葉「お父さん?今頃私を…あ…なんでもない」

 

木葉「そうか…」

 

木葉 (ライブラ。やっぱりそうかもしれん)

 

ライブラ (えぇ、私も聞いていますよ)

 

木葉 (もっと探ったら答えが出そうだな)

 

ライブラ (そうですね)

 

霊葉「ねぇお父さん」

 

木葉「どうした?」

 

霊葉「私ね。今とても幸せだよ」

 

木葉「…そうか。それは良かった」

 

霊夢「木葉」

 

木葉「ん?何?」

 

霊夢「そろそろ寝るから布団敷くのを手伝って」

 

木葉「はいよ。ほら、霊葉も行くぞ」

 

霊葉「…うん」

 

そしてみんなで布団を敷いて川の字で寝ることにした。

 

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木葉 (んっ…んー…)

 

??? (起きろ)

 

木葉 (ん?)

 

??? (起きろ)

 

木葉 (んぉ?だれだ?)

 

??? (いいから。起きたら神社裏に来てくれ)

 

木葉「ん…何だ…今のは…」

 

スタスタスタ

木葉は起きて言われた通りに神社裏に行った。

 

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場所…博麗神社裏

 

木葉「!!」

   

そこには黒服の男性がいた。木葉より少し背が高く少し圧を感じた。

  

木葉「…お前、誰」

 

???「それに関しては答えない」

 

木葉「何?」

 

???「ひとつだけ言いたいことがあるんだ。聞いてくれ」

 

木葉「…あぁ」

 

???「博麗霊葉…君と霊夢をお父さんお母さんと言っているあの子なんだが…」

 

木葉「…」

 

???「あの子は正真正銘君たちの子だ」

 

木葉「!!」

 

???「2人の遺伝子を持った子供…それが博麗霊葉だよ」

 

木葉「だが俺たちにはその覚えがない」

 

???「当然だろうね。君が霊葉に会ったのも最近だろ?」

 

木葉「…あぁ、そうだが」

 

???「君、霊葉が持っているものを調べたかい?」

 

木葉「霊葉が持っているものだと?」

 

???「あぁ、霊葉はある物を持っている。とても大事なものだ」

 

木葉「それは誰にとって大事なものなんだ?」

 

???「…私たち家族にとって大切なものだよ」

 

木葉「私たち家族?」

 

???「あぁ、そうだ」

 

木葉「じゃあ霊葉は俺たちじゃなくそっちの家族なんじゃないのか?」

 

???「…」

 

木葉「なぜ黙る」

 

???「…まぁ、君も知らなければならないな。こうなってしまった以上…」

 

木葉「…なんだよ」

 

???「いい?よく聞いて…博麗霊葉は…………」

 

木葉「!!」

 

???「ここまでヒントをあげたんだ。答えは自分で見つけて欲しいな」

 

木葉「仮にそうだとしたらなぜあんたはここに…」

 

???「さぁ…ね…やっぱり…気になるから…かな」

 

木葉「…」

 

???「娘の願いを聞くのが親の仕事なんじゃないかな?」

 

木葉「!!」

 

???「あの子に願いを聞いてみたら?何したいかって」

 

木葉「…」

   

ジジジ…ジジ…ジジジ… 

その男の体が消えかけていた。 

 

木葉「!!」

 

???「どうやら時間みたいだね」

 

木葉「どういう事だ」

 

???「最後に…」

 

木葉「…」

 

???「桜が舞い散るその日まで…」

  

ジジジ… 

その男は消えてしまった。

  

木葉「桜が舞い散るその日まで…か」

 

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そして翌日…

 

ガバッ! 

木葉は起き上がった。 

 

木葉「何だ…今の…全部…夢だったのか?」

 

霊夢「あら木葉。起きてたのね」

 

木葉「あ、あぁ、霊夢か」

 

霊夢「どうしたのよ」

 

木葉「い、いや…なんでもない…」

 

霊夢「朝ご飯できてるわよ」

 

木葉「あ、あぁ、ありがと」

  

木葉は霊夢に言われ朝食を食べた。

 

木葉「なぁ霊葉」

 

霊葉「何?」

 

木葉「霊葉はさ、何かしたい事ないか?」

 

霊葉「したい事?」

 

木葉「あぁ、したい事」

 

霊葉「私は…お父さんとお母さんと一緒に暮らしたい…これから先もずっと…私が大きくなっても…ずっとお父さんとお母さんと一緒に暮らしたい」

 

木葉「…そうか」

 

霊葉「ねぇ…お父さん…」

 

木葉「ん?」

 

霊葉「お父さんは私がいなくなったら…悲しくなる…?」

 

木葉「あぁ、悲しくなる…」

 

霊葉「そっか…私と会ってから少ししか経ってないのにね…」

 

木葉「まぁ…今更霊葉の父親を否定する気にもなれないよ」

 

霊葉「お父さん…ありがとう…とても…幸せだよ」

 

木葉「あぁ、それは良かった」

 

霊夢「木葉」

 

木葉「ん?どうした?」

 

霊夢「霊葉いる?」

 

霊葉「どうしたの?お母さん」

 

霊夢「ここにいるならいいわ」

 

木葉「どうした?」

 

霊夢「さっきまでの話…全部聞いてたのよ…」

 

木葉「!!」

 

霊夢「だから…母親として…娘に何かしてあげたいなって思って」

 

霊葉「お母さん…」

 

木葉「霊夢…」

 

霊夢「木葉…ちょっと来て」

 

木葉「あ、あぁ…」

 

霊夢「霊葉はここにいて」

 

霊葉「え、うん」

  

スタスタスタ 

霊夢と木葉はその場をあとにした。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

木葉「霊夢…何か話でもあるの?」

 

霊夢「…えぇ、あるわ。とても大事な」

 

木葉「?」

 

霊夢「実はね…昨日の夜…ある人に言われたのよ」

 

木葉「?」

 

霊夢「私と同じ巫女服を着た人に」

 

木葉「…」

 

霊夢「起きて神社裏に来てって」

 

木葉「!!」

 

霊夢「でも次の日起きたら布団の中にいたのよ」

 

木葉「え…それって…」

 

霊夢「やっぱり…木葉も同じ夢を見ていたのね」

 

木葉「…夢?」

 

霊夢「えぇ、そうよ」

 

木葉「でも俺は実際に起きて神社裏に行ったよ?」

 

霊夢「いいえ。それ自体が夢なのよ」

 

木葉「!!」

 

霊夢「すごい力だったわ。夢を夢として見せないようにしていたのよ」

 

木葉「ということは…あたかも現実で起こっているかのように見せかけていたってこと…」

 

霊夢「えぇ…そうよ」

 

木葉「でもどうやって…」

 

霊夢「私はね…その時に会った人に話を聞いたの。博麗霊葉の事について」

 

木葉「!!」

 

霊夢「木葉。あんたが会ったのは黒服の人だった?」

 

木葉「え…なんで知ってるの?」

 

霊夢「…どうやら本当のようね」

 

木葉「え?どういう事?」

 

霊夢「木葉。よく聞いて。昨日の夜、木葉が夢の中で会った人物はね…」

 

霊夢「名前は博麗木葉。博麗霊葉の父親にして、未来のあんたなのよ」

 

木葉「…え?」

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