木葉の幻想郷日記   作:バスタオル

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桜が舞い散るその日まで…

木葉は霊夢と話し合い、霊葉に色々聞くことにした。

 

木葉「霊葉」

 

霊葉「何?」

 

木葉「色々聞きたいことがあるんだ霊葉のことや刻の音のことも」

 

霊葉「!!」

 

木葉「聞いてもいいか?」

 

霊葉「あー…気づいちゃったんだね」

 

木葉「…」

 

霊葉「いいよ。何でも聞いて。私もお父さんとお母さんに嫌われたくないから」

 

木葉「じゃあ聞くぞ。まず刻の音ってなんだ?」

 

霊葉「刻の音はお父さんが作った過去に行くための物だよ。それを鳴らせば過去に行くことができる。でも未来に行くことはできないの。でも戻る方法があって鳴らした人の目的が達成されたら自動的に戻ることができるの」

 

木葉「目的が達成されなかったら?」

 

霊葉「消えちゃう…」

 

木葉「…そうか」

 

霊夢「じゃあさ、霊葉の目的は何?」

 

霊葉「…お父さんとお母さんと一緒にいること…これからもずっと…」

 

霊夢「…分かったわ」

 

木葉「その期限は知ってる?」

 

霊葉「うん。知ってる。3ヶ月」

 

木葉「じゃあさ、霊葉はなんで過去に戻ったの?」

 

霊葉「寂しかったから…お母さんはいつもいるけど、お父さんは時々家を空ける…私にとってお父さんは心の支えだったの…でもそのお父さんが家を出るとしばらく帰ってこなくなる…寂しいの…そんな時はお母さんが寄り添ってくれるけど…やっぱりお父さんとお母さんが一緒にいてくれた方がいいの…」

 

木葉「…なるほどね」

 

霊夢「じゃあさ霊葉」

 

霊葉「?」

 

霊夢「その刻の音の効果が切れる3ヶ月を私たちと一緒に過ごさない?」

 

霊葉「!!」

 

霊夢「私たちは未来の私たちよりもまだ力が弱いから木葉が家を空けることもないわ。だからずっと霊葉と一緒にいられるわよ」

 

霊葉「ほんと…お母さん…ほんとに…一緒にいてくれるの?」

 

霊夢「えぇ、ほんとよ」

 

霊葉「…うん!私、お父さんとお母さんと一緒に過ごす!」

 

木葉「よっしゃ!霊葉!これからよろしくな!」

 

霊葉「うん!」

 

霊夢「何かあったらちゃんと言うこと!いい?」

 

霊葉「うん!」

 

木葉「じゃあ霊葉を寂しくさせないように俺たちが一緒にいるから存分に甘えてもいいぞ!」

 

霊葉「分かった!」 

 

こうして木葉、霊夢、霊葉の3人で刻の音の効果が切れるまでの3ヶ月を一緒に過ごした。その間、色々あった。紫がお祝いを届けてくれたり… 

 

紫「霊夢ー!お祝い持ってきたわよー!」

 

霊夢「げ…紫…」

 

霊葉「紫おばさん!」

 

紫「霊葉ちゃん元気してた?」

 

霊葉「はい!」

 

木葉「お?紫、どした?」

 

紫「お祝い持ってきたのよ!」

 

木葉「そっか!そりゃありがとうな!」

 

紫「当然よ!可愛い霊葉ちゃんのためなんだから!」

 

木葉「あっはは!ありがとうな!ほら、霊葉も」

 

霊葉「あ、ありがとうございます!」

 

紫「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!霊夢!光!私このまま冥界に逝くわ!博麗大結界の事は任せたわ!」

 

霊夢「はぁ!?ちょっと!?」

 

木葉「おぉい!丸投げはねぇだろ!」

 

紫「それじゃあ元気でね!」

 

霊夢「えちょ!?」

 

木葉「…なぁ霊夢…大賢者が身を投げたぞ…」

 

霊夢「ま、まぁ…大丈夫でしょ…」

 

霊葉「あはは!紫おばさん面白い!」

 

早苗に取られそうになったり…

 

早苗「霊葉ちゃーん!おいでおいでー!」

 

霊葉「何ですか?早苗さん」

  

ガバッ

早苗が霊葉に抱きついた。

 

霊葉「!?」

 

早苗「霊葉ちゃん!私と一緒に守矢神社に行きましょう!」

 

霊葉「え…でも…」

 

霊夢「何やってんのよ!」

 

ドゴォン!

霊夢は容赦なく早苗を攻撃した。

 

早苗「れ、霊夢さん…い、痛いです…」

 

霊夢「自業自得よ!霊葉は渡さないから!」

 

早苗「ぐぬぬ…独り占めですか…」

 

霊夢「違うわよ!大体ね!人の家族を誘拐するなんて巫女として恥ずかしくないの!」

 

早苗「な!?誘拐じゃないです!ちょっと持って帰ろうと思っただけです!」

 

霊夢「それが誘拐ってんでしょうがーーー!」

  

ドゴォン!ヒューーーーーン

早苗は吹っ飛ばされた。

 

早苗「霊葉ちゃーん!必ず迎えに来ますからねー!」

 

霊夢「全く…」

 

霊葉「ありがとうお母さん」

 

霊夢「えぇ、霊葉は私たちが守るから」

 

3人で太陽の畑に行ったり…

 

木葉「幽香さーん!いますかー!」

 

幽香「ここにいるわよ。あら、珍しいお客様ね」

 

木葉「実は霊葉に花を見せてやりたくてな」

 

幽香「そう、いいわよ。好きなだけ見ていって」

 

木葉「ありがとうございます」

 

霊葉「お父さん!ここのお花綺麗!なんでこんなに綺麗なの!?」

 

木葉「そりゃあ幽香さんが管理しているからね。幽香さんはすごいんだぞー?幽香さんがいればお花はとても綺麗に育つんだ!」

 

霊葉「へぇー!幽香さんってすごい人なんだね!」

 

木葉「あぁ!とってもすげぇぜ?お花に関しては幽香さんに聞けば確実よ!」

 

霊葉「へぇー!」

 

幽香「…霊夢」

 

霊夢「何?」

 

幽香「あの子私にくれないかしら」

 

霊夢「はぁ!?」

 

幽香「私…こんなに褒められたの初めてよ。いつもみんな怖がるのにあの子だけは違った。あの子がいたら私はもっと綺麗な花を咲かせることができるわ」

 

霊夢「…ダメよ」

 

幽香「…なんでよ」

 

霊夢「あんたはここの花を摘まれるのは嫌でしょ?」

 

幽香「当たり前じゃない」

 

霊夢「それと一緒よ。霊葉は私たちにとって花なのよ。そんな花を摘むなんて私が許さないんだから」

 

幽香「…上手いわね」

 

文の取材を受けたり…

  

文「霊葉ちゃんは霊夢さんと木葉さんの事が好きですか?」

 

霊葉「はい!」

 

文「いいですね〜家族愛!」

 

霊葉「えへへ…」

 

文「ちなみに…私のところで働きませ…」

 

霊夢「何言ってんのよ!」

 

文「霊夢さん!?」

 

霊夢「霊葉はあんたなんかに渡さないわよ!」

 

文「いいじゃないですか〜少しくらい持ち帰っても〜」

 

霊夢「ダメよ!あんたは何するか分かったもんじゃないわ!」

 

文「ぶー!ケチですねー!」

 

霊夢「なんとでも言いなさい!」

 

霊葉「文さん!できた新聞読ませてくださいね!」

 

文「霊葉ちゃん…やっぱり私!霊葉ちゃんを持って帰ります!」

  

スッ…

そう言って文は霊葉に手を出そうとした時

   

霊夢「やめんかー!」

 

ドゴォン!

霊夢は文を蹴飛ばした。

 

霊夢「全く…油断も隙もあったもんじゃないわね…」

 

霊葉が風邪を引いたり…

   

木葉「大丈夫だ霊葉。俺たちがいるからな」

 

霊葉「お父さん…」

 

霊夢「私たちに任せなさい」

 

霊葉「お母さん…」

 

木葉「霊夢。とりあえず永遠亭に行こう」

 

霊夢「えぇ、そうね」

  

移動中…  

 

木葉「永琳!いるか!?」

 

永琳「あら、どうしたのよ」

 

木葉「霊葉が風邪引いた!薬を作ってくれ!」

 

永琳「当然ね。でも分かったわ。とりあえずその子をここに寝かせて」

 

霊夢「えぇ」

 

永琳「…これくらいなら大丈夫よ。これを飲ませて付き添ってあげて」

 

霊夢「分かったわ。木葉…」

 

木葉「ちょ…なんだこいつら」

 

兎「うわー!ゴツゴツしてるー!」

 

兎「ほんとだー!硬ーい!」

 

うどんげ「そうでしょ!そうでしょ!それに木葉さんはとってもいい人なんですよ!」

 

兎「へぇー!」

 

霊夢「うどんげー!」

 

霊葉「お父さんお母さんごめんね。1日無駄にしちゃった…」

 

木葉「霊葉は無駄にしたって思うのか?」

 

霊葉「?」

 

木葉「俺は霊葉が風邪を引いててもずっとそばにいられるから無駄にはなってないと思うぞ?」

 

霊葉「お父さん…」

 

霊夢「そうよ。霊葉は私たちの娘なんだからもっと頼ってもいいのよ?」

 

霊葉「お母さん…」

 

突然未来の自分たちが来たり…  

 

木葉α「どうだ?霊葉は元気にしてるか?」

 

木葉「あぁ、まぁな」

 

霊夢α「良かった。普段は家族3人でいることなんて少ないから…」

 

霊夢「大丈夫よ。霊葉は楽しんでるわ」

 

木葉α「それじゃあ…最後まで…頼むぞ」

 

木葉「あぁ…任せてくれ」

 

霊夢α「あの子のこと…お願いね」

 

霊夢「えぇ…任せて…」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

あれから3ヶ月……楽しかった3ヶ月は終わりを告げようとしていた。 

 

木葉「霊夢…あれから3ヶ月だな…」

 

霊夢「えぇ…来てほしくなかったわね…」

 

霊葉は縁側から空を見ている。

  

木葉「霊葉の願いは叶っただろうか…」

 

霊夢「分からないわ…でも私はこの3ヶ月とても楽しかったわ。木葉と霊葉と私の3人で暮らした3ヶ月…」

 

木葉「あぁ、俺も楽しかった…できることならこの生活が続けばいいなとも思った」

 

霊夢「…そうね」

 

霊葉「…ねぇ、お父さん、お母さん」

 

木葉「!!」

霊夢「!!」

 

霊葉「私ね…この3ヶ月…とても楽しかったよ…」

 

木葉「…」

霊夢「…」

 

霊葉「…お父さん」

 

木葉「…何?」

 

霊葉「あの時…私を見つけてくれてありがとうございました…私…あのままお父さんじゃない誰かに見つれられてたらどうなってたか分かりませんでした…あの時お父さんが私を見つけてくれたおかげで私はこんなにも幸せになれました…」

 

木葉「…霊葉」

 

霊葉「…お母さん」

 

霊夢「…何?」

 

霊葉「いつも私を守ってくれてありがとうございました…早苗さんが私を連れて帰ってたらどうなってたか分かりませんでした…お母さんが一緒に暮らすことを提案してくれたおかげで私はこんなにも幸せになれました…」

 

霊夢「…霊葉」

 

霊葉「お父さん…お母さん…こんな身勝手な私を…幸せにしてくれて…ありがとうございました…」

 

木葉「…」

霊夢「…」

 

霊葉「私は…お父さんとお母さんと一緒に暮らせて…とても…とても…楽しかったです…」

 

木葉「霊葉…」

 

霊夢「…霊葉」

 

シュゥゥゥゥゥ…

すると白い光が霊葉の周りに現れ始めた。

 

霊葉「…時間が来たみたいです」

 

木葉「…」

霊夢「…」

 

霊葉「お父さん…お母さん…今まで本当にありがとうございました…私はお父さんとお母さんの元に来れて…とても良かったです…この3ヶ月…色々なことがありましたが…とても楽しく、とても幸せでした…また…お父さんとお母さんに…会いたいです…」

 

木葉「…霊葉」

霊夢「…霊葉」

 

霊葉「お父さん…お母さん」

 

木葉「?」

霊夢「?」

 

霊葉「最後に…こんな身勝手な私の最後の願いを…聞いてくれませんか…」

 

木葉「…何?」

 

霊夢「…何でも言って」

 

霊葉「最後に…抱きしめてください…お父さんとお母さんの温もりを感じたいです…」

 

木葉「あぁ…いいぞ…」

 

霊夢「私も…いいわよ…」

 

ギュッ 

木葉と霊夢は霊葉を抱きしめた。

  

霊葉「温かい…お父さんとお母さんの温もり…」

 

木葉「…霊葉」

霊夢「…霊葉」

 

霊葉「お父さん…お母さん……私は…とても…幸せ…でした…」

 

この時、霊葉がこの時代に来てちょうど3ヶ月が経った。

 

シュゥゥゥゥゥ…  

白い光と共に霊葉は消えていった…

  

木葉「あ…あぁ…霊葉ぁ…」

 

霊夢「霊…葉…」

 

木葉「うっ…くっ…」

 

霊夢「うっ…うぅ…」

 

木葉「あぁぁぁぁぁ!」

 

霊夢「あぁぁぁぁぁ!」 

 

木葉と霊夢は泣きじゃくった。 そして今まで溜め込んでいた感情を全て出した。

  

霊葉に会ったあの日から3ヶ月……3人一緒に起きて、3人一緒に朝食を取り、3人一緒にどこかへ出掛け、3人一緒に昼食を取り、3人一緒にお昼寝し、3人一緒に夕食を取り、3人一緒に寝た。3人はこれまでずっと同じ時間を過ごしてきた。木葉、霊夢、霊葉にとって3ヶ月はとても短い時間だったがそれでも大きな思い出となった。その思い出が涙となって溢れ出てくる。3ヶ月の思い出を振り返るかのように…

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