魔理沙「ふんふんふふふーん♪今日も魔導書盗りに来たぜパチュリー!」
ヒューーーーー
魔理沙は紅魔館に侵入した。
魔理沙「よっと」
コツッ
魔理沙はできるだけ音を立てずに着地した。
魔理沙「さぁーて…仕事を始めますか…」
コソコソコソ…
魔理沙は物陰に隠れながら図書館を目指した。
魔理沙「ん?あれは…」
魔理沙が見たのは図書館の扉の近くで言い合っている霊夢とフラン、そして近くに立っているパチェの姿。
魔理沙「げっ…パチュリーいるじゃん…これじゃあ盗れないぜ…しばらく待つか…」
魔理沙は安全策を取った。
だが、その後すぐに霊夢とフランはその場を去った。
魔理沙「お?もう終わったのか…なら早速…」
バタン
魔理沙(ん?今バタンって音がしなかったか?)
魔理沙は恐る恐る顔を出した。
すると図書館の扉は閉まっていた。
魔理沙(な!?扉が閉まっちまった!くっ…やるな…パチュリーのやつ…)
魔理沙は周囲を見渡した。
魔理沙(仕方ない…パチュリーの部屋の窓はこの近くだからそこから…)
トコトコトコ…
魔理沙はパチュリーの部屋の窓を目指した。
パチェ「はぁ…とにかく遠ざけることはできたわ」
美鈴「パチュリー様。さっきは誰が来たんですか?」
パチェ「あー霊夢とフランだったわ」
小悪魔「霊夢さんとフラン様?じゃあレミリア様はいなかったんですか?」
パチェ「えぇ、いなかったわ。レミィじゃなく霊夢だったわ」
小悪魔「うわー…」
パチェ「とにかくこのままいれば安心ね」
小悪魔「そうですね」
ひょこっ
魔理沙はパチュリーの部屋の窓から中を覗いた。
魔理沙(なんだ?パチュリーの部屋に誰かいる…あれは…門番と秘書じゃないか…なんでパチュリーの部屋に……って木葉!?なんで木葉もパチュリーの部屋に?……しかも何かあったのか?霊夢が近くにいないし…なんか苦しそうだな……仕方ない…私が助けてやるぜ!)
そう言って魔理沙はパチュリーの部屋の窓から侵入した。
パチェ「美鈴はもう少しだけこのままいて。その間に私はここに結界と魔法陣を展開するから」
美鈴「は、はい!分かりました!」
小悪魔「パチュリー様!私は何をしたらいいですか?」
パチェ「あなたは私と来て。結界を展開するのを手伝って」
小悪魔「分かりました!」
そう言ってみんなが行動しようとした時…
バリン!
突然ガラスが割れたような音がした。
パチェ「!!」
小悪魔「!!」
美鈴「!!」
三人が音のした方を見ると魔理沙がパチェの部屋に窓を割って突撃していた。
魔理沙「よっと…」
パチェ「魔理沙…」
小悪魔「あ!泥棒!また盗りに来たんですね!?」
魔理沙「いや、今回は違う。ちょっと木葉が心配になってな」
パチェ「木葉を?」
魔理沙「あぁ、ここに来た時に霊夢とフランが図書館から出てくるのを見てな。いつも霊夢は木葉と一緒に行動していたのに今はいない。そして、パチュリーの部屋に木葉がいた。となると木葉に何かあったんじゃないかって思ってな」
パチェ「で…どうするのよ」
魔理沙「私は何したらいい?」
パチェ「帰って…今は人が増えると面倒なことになるのよ」
魔理沙「むー!なんだと!私だって役に立つぞ!」
パチェ「何ができるのよ…」
魔理沙「木葉を運ぶことが出来る!」
パチェ「それは美鈴で充分よ」
魔理沙「魔法が使える!」
パチェ「私がいるじゃない」
魔理沙「結界作れるぞ!」
パチェ「私がいるじゃない」
魔理沙「割った窓を直せるぞ!」
パチェ「それは早く直して」
魔理沙「木葉を治す薬を作れるぞ!」
パチェ「薬は必要ない」
魔理沙「永琳に薬を作るのを頼めるぞ!」
パチェ「薬は必要ない」
魔理沙「私は美鈴と違って空を飛べるぞ!」
パチェ「なら今すぐ空を飛んで帰って」
魔理沙「…」
パチェ「分かった?今のあなたにできることはここにいる人たちで十分補えるのよ」
魔理沙「な、なら…」
パチェ「?」
魔理沙「私が木葉を寝取るぞ!」
パチェ「それは勝手にして。霊夢に怒られても知らないからね」
魔理沙「…」
パチェ「分かったら早く帰って。ついでに窓も直してよね」
コツコツコツ
パチェと小悪魔は結界と魔法陣を展開しに行った。
魔理沙「むー…パチュリーのやつ…」
美鈴「まぁ、今は非常事態ですので…」
魔理沙「ん?美鈴はなにやってるんだぜ」
美鈴「私は木葉さんを看てるんですよ」
魔理沙「何でだ?」
美鈴「それは…」
美鈴が立ち上がろうとした時
ガシッ
木葉が美鈴の腕を掴んだ。
木葉「待って…行っちゃダメ…」
美鈴「とまぁ、こうなるんです」
魔理沙「な、な、なんだそれ!?え!?それどうなってるんだぜ!?いつもの木葉じゃない!?」
美鈴「魔理沙さん静かに!」
魔理沙「お、おう。すまねぇ。で、なんで美鈴は木葉に懐かれてるんだ?」
美鈴「私が木葉さんに触れちゃったからなんです…」
魔理沙「木葉に触れた?」
美鈴「はい。どうやら今の木葉さんは触れた相手に依存するらしいんです」
魔理沙「触れた相手に…依存?」
美鈴「はい。一応これは明日の朝に太陽の光を浴びれば治るそうなんですが…」
魔理沙(明日の朝には治る…なら…)
魔理沙「なぁ。お前はどうやって木葉に触れたんだ?」
美鈴「あぁ、それはですね、木葉さんの熱を測ろうとしておでこに手を当てたんですよ。そしたらこうなっちゃったんです」
魔理沙「おでこに…手を?」
美鈴「はい」
魔理沙「こんな感じか?」
美鈴「あ!ダメですよ!」
ピトッ
魔理沙は木葉のおでこに触れてしまった。
魔理沙「…」
美鈴「…」
木葉「ん…んっ…」
魔理沙「なんだ?何も変わらないぞ?」
美鈴「おかしいですね」
魔理沙「なぁんだこれじゃあ…」
魔理沙はそう言いながら手を離したが…
ガシッ
魔理沙「!!」
木葉は魔理沙の手を掴んだ。
魔理沙「こ、木葉…?」
木葉「ん…んーーー…」
スーーーッ
グイッ
木葉は魔理沙の手を引き木葉の隣に添い寝させた。
魔理沙「!?」
美鈴「!!」
木葉「…」
魔理沙「ちょ…木葉…何やってるんだぜ…」
木葉「んー…」
ギュゥゥゥゥゥゥゥゥ…
木葉は添い寝した魔理沙に抱きついた。
魔理沙「!?」
木葉「ん……暖かい…」
魔理沙「ちょ…木葉…」
美鈴「こ、木葉さん…大胆ですね…」
木葉「んーーーー…………」
パチェ「さて、これであとは明日を待つだけねって…何してるのよ…あんた」
魔理沙「い、いやーこれはその…えへへ…」
木葉「スゥーーッ」
魔理沙「!?」
木葉「魔理沙…いい匂い…」
魔理沙「ちょ、ちょっと待ってくれ木葉!」
魔理沙は木葉の腕を解こうとしたが力が強く解けなかった。
魔理沙(うぅ…やってしまったぜ…ちょっと触れるだけで終わろうと思ってたのに…こんな…抱きついて……でも…ちょっと…気持ちいいかも…)
パチェ「何いかがわしい事考えてんのよ」
魔理沙「な!?か、考えてないぜ!」
パチェ「はぁ…全く…」
パチェは魔法で窓を直した。
パチェ「全く…あんたどうするのよ…それ明日の朝まで続くわよ。誰かが触れない限り」
魔理沙「いや…まぁ…私は…このままでも…あ、いや!なんでもないぜ!」
パチェ「はぁ…」
小悪魔「まぁ…仕方ないですね」
美鈴「まぁ、私は解放されてちょっと安心したんですけどね…霊夢さんに怒られないで済みそうだし…」
そうこう話していると…
バリン!
パチェ「!!」
小悪魔「!!」
美鈴「!!」
魔理沙「!!」
いきなりガラスが割れる音が聞こえた。
スタッ
パチェ「はぁ…全く…何でこうも1日で2回も窓を割られなくちゃいけないのよ…」
小悪魔「し、しかも…この短期間に…」
美鈴「あ、あはは…」
魔理沙「れ、霊夢…」
窓を割って入ってきたのは霊夢だった。
霊夢「…」
霊夢は魔理沙をじっと見た。
霊夢「魔理沙…あんた…何してるのよ…」
魔理沙「あ…いや…その…これは…」
霊夢「あんた…木葉に何したのよ…」
魔理沙「いや!私は何も!ただ木葉のおでこに触れただけで…」
霊夢「…」
スタスタスタ
霊夢は魔理沙に向かって歩を進めた。
魔理沙「う…」
霊夢「…」
木葉「スゥーーッスゥーーッ」
霊夢「魔理沙…木葉から離れて…」
魔理沙「そ、それが…」
パチェ「無理よ」
霊夢「なんで…」
パチェ「木葉は今重度の依存状態にある。もしこのまま魔理沙を剥がせば何するか分からないわ」
霊夢「じゃあ…どうすればいいのよ」
パチェ「魔理沙から離したいならあなたが木葉に触れなさい。そしたら木葉はあなたに依存するはずよ」
霊夢「…」
霊夢は木葉の頬に触れた。
木葉「ん…んっ…」
木葉は目を開けた。
木葉「霊…夢…?」
霊夢「そうよ。私よ」
木葉「霊夢…」
霊夢「…パチュリー。これが依存状態ってやつ?」
パチェ「そうよ。あなたは今から誰かが触れるまで木葉と一緒にいなくちゃいけないわよ」
霊夢「そのくらい…別にいいわよ。むしろこれからは私が木葉の近くにいるわ」
パチェ「そう…」
霊夢「じゃあ部屋を出させてもらうわね」
パチェ「待って」
霊夢「…」
パチェ「あなたたちはこの部屋にいた方がいいわよ」
霊夢「…何でよ」
パチェ「フランとレミィがいるからよ。今木葉の体にはレミィとフランの血が入っているのよ。だから木葉は私たちと違ってレミィやフランを見ただけで依存状態になるかもしれないのよ」
霊夢「…」
パチェ「あなたも聞いたんじゃない?血を吸った相手を意識するって」
霊夢「!!」
パチェ「だから今日はここにいて。この部屋は貸してあげるから。ここには結界と魔法陣が展開されてるからここから出るのは危険よ」
霊夢「…そう。分かったわ。ならこの部屋借りるわね」
パチェ「えぇ」
小悪魔「じゃあ私たちはどこで寝ますか?」
パチェ「そうね…もう1つ部屋があるからそこで寝ましょう。美鈴も魔理沙も」
美鈴「分かりました!」
魔理沙「お、おう…」
パチェ「じゃあもう夜遅いから寝ましょうか」
小悪魔「そうですね」
美鈴「分かりました」
パチェ「ほら、行くわよ魔理沙」
魔理沙「お、おう」
そう言って四人は別の部屋に移動した。
そして二人取り残された木葉と霊夢は…
木葉「…霊夢」
霊夢「何よ…」
木葉「怒ってる…?」
霊夢「怒ってないわよ…」
木葉「その…ごめんね…」
霊夢「あんたは謝らなくてもいいわよ。悪いのはあの吸血鬼姉妹なんだし」
木葉「うん…ごめんね…」
霊夢「…ねぇ木葉」
木葉「…?」
霊夢「私の方こそ…ごめんね」
木葉「…何で?」
霊夢「私が見ていればこうはならなかったわ」
木葉「…」
霊夢「だからごめ…」
コツン
木葉は霊夢のおでこに自分のおでこをくっつけた。
霊夢「!!」
木葉「霊夢…謝っちゃ…ダメ…霊夢は…悪くない…」
霊夢「…」
木葉「霊夢…ずっと…一緒にいよ…」
霊夢「!!」
木葉「もう…離れないから…霊夢も…離さないで…」
霊夢「何言ってんのよ…当たり前じゃない」
木葉「あり…がと…」
チュッ
霊夢「!?」
木葉「もっと…欲しい?それとも…」
チュッ
木葉「…!?」
霊夢「バカ…欲しいに決まってるでしょ」
木葉「霊夢…大…好き…」
ギュゥゥゥゥゥゥゥゥ
木葉は霊夢を抱きしめた。
霊夢「何言ってんのよ。私の方が大好きよ」
ギュゥゥゥゥゥゥゥゥ
霊夢は抱きつき返した。
木葉「んっ…」ビクッ
霊夢「どうしたのよ」
木葉「ごめん…人に触られると…こうなるの…気持ちよく…なるの…幸せな…気持ちに…なるの…」
霊夢「…」
木葉「ねぇ霊夢…もっと…ギュッてして…」
霊夢「しょうがないわね…」
ギュゥゥゥゥゥゥゥゥ
霊夢はさっきよりも少し強く木葉を抱きしめた。
魔理沙(木葉…やっぱり霊夢の方がいいんだな…)
魔理沙はこっそり木葉と霊夢がいる部屋の近くに座っていた。
魔理沙(私じゃ…霊夢に勝てないのか…)
こうして忙しい一夜が終えた。
ー翌日ー
霊夢「で、これでいいのね?」
パチェ「えぇ、そこでいいわ」
霊夢たちは木葉を元に戻すためベランダにいた。
霊夢「はぁ…全く…あの姉妹はほんとに迷惑だわ」
パチェ「まぁ…仕方ないわね」
しばらく木葉を太陽の光に当てていると…
ボッ!
霊夢「!?」
木葉が燃え始めた。
霊夢「え!?ちょ!?木葉が!?」
パチェ「大丈夫よ。今太陽の光が木葉の中にあるレミィとフランの血を消してくれてるから。今木葉が燃えているのは全身にその血が回っていたからね」
霊夢「そ、そうなのね…」
しばらくすると…
シューーーーーッ
炎は徐々に消えていった。
パチェ「さ、もう大丈夫よ」
霊夢「木葉!」
霊夢は木葉の元へ駆け寄った。
霊夢「木葉!大丈夫!?」
木葉「ん…ん?何?もう…朝か?」
霊夢「はぁ…良かった…」
木葉は元に戻っていた。
木葉「どうした霊夢。何かあったのか?」
霊夢「え…何も覚えてないの?」
木葉「ん?あぁ、1番新しいのはフランに部屋に案内されて血を吸わせてってお願いされたところだな」
パチェ「はぁ…それで血を吸わせたと…」
木葉「あぁ、まぁな」
パチェ「ほんと…厄介事を持ち込んでくれたわね」
木葉「?」
その後霊夢たちはレミリアとフランの元に行き二人に謝ってもらった。
霊夢「もう二度とこんな事しないでよね。疲れるんだから」
レミリア「ごめんなさい。反省してるわ…」
フラン「ごめんなさい…でも!木葉の血を飲んでみたかったの!」
霊夢「なら別の方法で飲みなさいよ」
フラン「直接吸うのが良いの!」
霊夢「良くないわよ!もう二度とごめんなんだからね!」
咲夜「良かったわね…木葉…」
木葉「咲夜さん…ご迷惑をおかけして申し訳ないです」
咲夜「いいのよ。私もちょっと…良いなって思ってたから…」
木葉「え…!?」
パチェ「あら、そうだったの?」
咲夜「はい。甘えられるの好きなんです。なんと言うんでしょうか…その…母性が出ると言うか…」
パチェ「なるほどね…」
咲夜「とにかく治って良かったわ。さ、朝食にしましょ」
木葉「そうですね」
霊夢「あんたたちのおかげでこっちは大迷惑だったんだからね!」
フラン「私言ったもん!隙を見せたら私が奪うって!」
霊夢「あんたの場合隙を見せる前にするでしょ!」
木葉「…あの子たちは…ほおっておきましょうか」
パチェ「そうね。朝からうるさいし」
木葉「パチェもありがとうね。助けてくれて」
パチェ「別に…いいわよ。あんなことくらい」
小悪魔「みなさん仲がよろしいようで」
魔理沙「咲夜ー!私の分も頼むぜー!」
咲夜「はいはい」
こうして一夜に続く木葉の依存状態は幕を閉じたのだった。
〜物語メモ〜
は、無いのでまた次回に回します。