創世日記でのび太が作った世界が実は型月の世界だったら。 作:マッキーガイア
ふとした昼過ぎのことだった。
お昼を貰おうかと食堂に向かうと何やら少し騒がしい。エミヤからプレートを貰いつつその正体を探す。
真ん中の席が怪しいなと目を覗くと二人の同じ顔が目に映った。
「ジャンヌと……ジャンヌ?」
片方が鎧で片方が水着、夏イベのジャンヌと普通のジャンヌが何か話しているようだった。なんだか険悪な雰囲気に気を取られる。
とりあえず周りに聞いてみようと近くにいたクー・フーリン(ランサー)に話しかけてみる事にする。なんか顔が楽しそうだ。
「どうしたの?」
「あ? なんだマスターか、
あの二人が言い争ってんだよ。どうも記憶の食い違いがあるらしい」
「記憶の食い違い……?」
「たしか、12歳の時あいつらに声をかけてくれた天使の名前が違うんだとよ」
そう言うと言い合いをしている二人のジャンヌに目を移した。たしかジャンヌは12歳の時神様の声を聞いたんだっけ、それがきっかけで戦争に出たんだったか、頭の片隅で学んだ事を思い出す。
「だから!! 大天使ミカエル様だったでしょ!」
「いいえ! 私は大天使"ドラえもん"様の声を聞いて戦いに出たのです!」
水着の方のジャンヌが何か聞き覚えの無い言葉を言う。なんだろう、ドラえもん様って……。
「ドラえもん……?」「ドラえもん……ってなんだ?」「ドラえもん……」「美味しいんでしょうか?」
周りのサーヴァント達も困惑している様子。なんだろうドラえもんって……?
「訳の分からない事を!」
ルーラーの方のジャンヌが少し苛立ち始めたようだ。
因みにアヴェンジャーとリリィの方のジャンヌは端でおいしくお昼をとっている。なんかほんわかする。
まぁ、あの二人だったら殴り合いにはならないだろうと思い、なるべく離れた位置に座った。
うん、今日もカルデアは平和(嘘)です。
☆ーー☆ーー☆ーー☆ーー☆ーー☆ーー☆
東京、
とある家にて一人の少年と一匹の猫型ロボットがゴロゴロとしていた。冬休みというのもあり、特にやるべき事もない。
「ねぇ、ドラえもん……」
少年、のび太はふと親友の名を呼ぶ。
「なんだい? のび太くん」
ドラえもんは読んでいた漫画に目を離さずにそう返す。
「そう言えばさ、夏休みに自由研究の宿題で地球作ったじゃない?」(創世日記)
「うん、作ったね。」
ふと、漫画を読んでいたらふと思い出した事を口走った。
「あの後、どうなったんだろ?」
「気になるの?」
「気になる」
それを聴くとドラえもんは仕方ないなと漫画を片方に置き四次元ポケットに手を突っ込む。
「創世セットーー!!」
そう言い『創世セット』と書かれた箱をポケットから取り出した。
「神様シートを引いて……これでよし」
ベースマットを引き終えると同時にマットの中にパーっと光が広がる。
地球だ。僕が作った地球だ。
「一応言うけど、この中ではあれから大体100年くらいしかたってないよ。
あの時はコントロールステッキを使って倍速とかしていたから時間の流れが早く感じたけど、
それでも今の僕らと同じぐらい社会には発展してる筈だよ。」
そう言うとドラえもんは地球の影の方を見て指差した。そこには粒々と沢山の光が寄せ集まって、まるで地球自体が星空のように広がっていた、僕でも一瞬でわかる。あそこに人が住んでいるって事くらいは。
「なんだかこうも文明が発達していると僕が凄い人みたいに思えるね!」
「実際向こうの人達からしてみたら凄い人なんだよ。なんたって地球を作った神様だからね」
ドヤ顔でそう言うドラえもんを横目に箱の中に置いてあった、"フワフワリング"と“神さま雲"と"コントロールステッキ"を手にする。
「じゃあ! ドラえもん、行こうよ!」
「うん! 行こう!」
そう言うと久しぶりに頭にフワフワリングを乗せ、二人で神様雲に乗り、神様シートの中に降りていく。
ワクワクと下を覗きながら地球に近づいていく。
しばらくすると、ドラえもんは地球を見て苦渋の顔をしているような気がした。
「……う〜ん……」
「……ん? なんだよ、ドラえもん」
「どうも胸騒ぎがするんだ。なんだか、地球が回っていないような……と言うよりも生命が活動していないような……」
「え? 何それ……?」
神さま雲に急ブレーキをかける。
「この中は僕たちの世界と時間の感覚が違うんだ。なのにさっきから地球が一切動いていないように見える……まるでこの世界の時間という概念が消失したかのように……」
みると、確かにさっき見た影が同じ位置からずれていない。
「なんでだろう……?」
「とりあえず、UFOカメラで確認しよう」
ポケットから取り出した。UFOカメラを地球に投げる。
ぐんぐんと進んでいき肉眼では確認できなくなった頃、ドラえもんはテレビを出してUFOカメラから送られてきた映像を確認する。
次、次、次、次、すべての国々を巡りみる。
「誰も……いない……?」
ドラえもんは呟いた。
誰もいない世界……でも確かに人がいた形跡はあるのだ。だが世界も人を除いて時間が止まっている。草も花も一切、成長していない。
「どうなっているんだ?」
わからない事が多すぎる。こんな異常事態。
「……人は……」
人を探してUFOカメラを操り続ける。
ふと、とある雪山に入った頃。
「なっ」
ドラえもんは操縦桿に手をひっぱられる。
何かカメラが感知したようにカメラが自動で走っていく。
「どうしたの?」
「UFOカメラがおかしいんだ! こんな事は初めて起こった!」
そう言うと、カメラがキュッと止まった。
「と、止まった?」
「なんでカメラが……」
「故障かなぁ」とテレビ画面をドラえもんが弄っていると、
のび太はふと、雪山を良く見直す。
鉄の塊が見えた。
「ね、ねぇ、ドラえもん……あれって……」
のび太が指を刺すと「え?」とドラえもんは目を画面に移す。
「……な、なんだろう、あれ?」
のび太は画面の端の端の方を指差し、それをゆっくりとUFOカメラの拡大モードで広げていく。
「……カルデア……?」
建物に彫られていた名前を呟く。
雪山に埋められたようにドーナツ状に広がった建物があった。
「カルデアって何?」
「歴史用語としてのバビロン第11王朝の名前だよ」
ドラえもんはそう言うと例のカルデアにUFOカメラを近づける。
「なんだか明るいね。電気が付いてるみたい……」
「人がいるの……?」
ふと周りを回っているといくつか見落としていた物に気がついた。
「窓がある…」
窓から出る電気が周りを照らしていたのだ。
窓に近づき、何かいるか探してみる。
ふと、何かが開く音をカメラが掴んだ。
「ねぇ、あれ……人じゃない?」
「あれ? あの人見たことあるような……」
ドラえもんは女の人を見て呟くとUFOカメラを中の音を聴けるように調整する。
『ねぇ、ジャンヌ……なんであんなに怒っていたの?』
『まだ、他の人に間違われるのは我慢がいきます。が、自分自身に間違われるのは我慢がいきません。あんな私、私じゃありませんよ!』
自分自身だとか良く分からない事を申している。あの中の男の子は困ったように頭を掻く。
「あの子“のび一族"じゃない?」
ドラえもんはのび太に向けてそう言う。
前にこの地球を作った時に観察していた一族の一人だ。のび太に似ているし、名前の最初にみんなのびと付くからのび一族としている。あの時、基本的に日本から動かなかったのび太はすこし動揺していた。のび一族は日本にしかいなかった筈。
「なんでこんな場所にいるんだろ?」
「わかんない。……じゃあ、行ってみる?」
ドラえもんは神さま雲を叩く。
「うん、そうだね。行ってみよう。」
☆ーー☆ーー☆ーー☆ーー☆ーー☆ーー☆
ジャンヌが言っていた事が嘘とは思いたくない。
「だから、私に聞こうって?」
「うん、天才のダ・ヴィンチちゃんなら知ってるかなって。」
ダ・ヴィンチちゃんはため息を吐きつつ、一つ話してくれた。
「そもそもわすれたのかい? このカルデアのサーヴァントは様々な世界から集合される。彼女の世界での天使が"ドラえもん"って名前だっただけなんだよ。」
そう言われると納得できるようなできないような。
「でも、なんか違和感があるんだよ。
昔、そのドラえもんって言うのを聞いた事があるような気がして……」
「なんだって?」
「ひいお爺ちゃんが昔南極を調査しに行ったって話は知っているでしょ?
その時、ひいお爺ちゃんは神様を見たんだってさ。その時、ドラえもんって名前を聞いた事が……」
なんて事を思い出すが、あの時は老人の戯言として聞き流していた。
「確かに君のお爺さんは素晴らしい人だね。南極大陸を横断し、南極の巨大な穴を調査した……だけど最終的にはあの調査は蛇足だったとされている。何も見つからなかったとね。」
嗚呼、そうだ。そのせいでウチの資金の大半が押収されてしまい、今や僕らは貧乏一家だ。
「だけど、本当に神様を見たんだとしたら…納得がいく。」
「納得?」
「ああ、君ら一家がなんで南極調査で何も無かったと言ったかがね。
ずっと疑問だったんだよ。ちょっと前に私もあの南極の例の穴を調査したとき文明の痕跡があったんだ。しかもかなりの高文明だと言う事がわかる物も沢山。……そんなもの無かったとした君のお爺さんや他の人はおかしいんじゃないかと思ったよ。」
そう言うとダヴィンチちゃんは「神様を見たか……」と面白そうに笑った。
「そういえば言い忘れてたけど。ノビ助君……シズカ・チャンって言う女神さまを知っているかい?」
「有名な女神さまでしょ? 時々世界の様々な問題を素晴らしい力で解決してくれるって言う。ローマ達が見たことあるって言ってた。そう言えば、女神様は沢山見た事あるけどシズカ・チャンは見たことないなぁ……」
「そうだね。人理焼却の危機であるのに現れない神様と天使様、どう言った事だろうか?」
「う〜ん、こっちの危機に気付いてないとか?」
「ふふふ、まさか、君じゃあるまいし、」
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