はーりぃすたーふぃしゅをお供にどうぞ
「……」
ふにふに。
……誰だ、俺の頬を突っついているのは。
「……」
ふにふに。
「うがーーー!!!」
寝ている俺の上に座っている何者かを突き飛ばしながら俺は起床を迎えた。最低の起床だ……
「……」
サッ、と軽い身のこなしでソイツは飛び起き、俺から隠れる様にタンスの物影に体を潜める。その後、タンスの端を掴みながら、左目だけを出してこちらを見ていた。
「誰だ、お前」
俺が声を掛けると、ソイツはビクッと体を震わせた。
「バレてますっ」
「そりゃそんだけ分かりやすければなっ」
声からして女の子か。
「出てこいよ」
「嫌です」
「拒否された!?」
俺は咄嗟にツッコミをいれた。
何だ、この既視感、前にもやった様な……ま、気のせいだろう。
「取って食ったりはしねえからさ」
「風子は食べられませんよっ」
「食わねえっつっただろっ」
また突っ込んでしまった。
「……ん?お前は風子って言うのか」
「どうして分かったんですか!?もしかしてエスパーですか」
「さっき名乗ってただろうがっ」
「止めてください、風子の個人情報がだだ漏れですっ」
「いや、お前自身がしてることだからな」
ふむ、なかなか面白いな、コイツ。
俺がそう思ったところで、玄関が来客を報せた。
「風ちゃん、勝手に入らないの」
「よお、岡崎。元気して……その様子じゃ復活したみたいだな」
「公子さんと芳野さん!?」
公子さんは風子をガシッと捕まえる。
芳野さんはいつもの如く、決めポーズを無駄に決めていた。
「知り合いですか?」
俺は人差し指を風子に向けながら訪ねた。
「妹なんです」
「……は?」
「正真正銘、公子さんの妹だ」
「嘘だろ…」
信じられない。
あの公子さんにこんな小さな妹がいたことも驚きだ。
「娘なら納得出来るんだけどな」
「ばかやろうっ」
何故か芳野さんに叩かれた。まあ、力を込めてないのか、痛くはなかったが。
「ほら、風ちゃん、挨拶して」
「嫌ですっ。風子、この危ない人とは仲良くしたくありませんっ」
あえて擬音を使うとするならば、風子はきゅ~、と公子さんにしがみつき、俺を見ながら言いのけやがった。
「失礼な奴だな」
軽い脅しのつもりで学生時代によく使った不機嫌な顔で、拳を握りしめながら、ドスの効いた声を出した。
「ひいっ、お姉ちゃん、この人怖いですっ。とっても恐いです。それはそうと、恐い怖いで恐怖ですね。風子、恐怖しましたっ」
「脅すな」
ペシッと芳野さんに頭を叩かれた。
「そうですよ、風ちゃんは"一応"岡崎さんより年上なんですからね」
「なっ」
嘘だろ…?
こんなちっこいのに俺より年上だと!?
「事実だ、つっても」
芳野さんが補足を入れようとしたところで、風子が強引に口を挟む。
「風子はずっと病院で寝てたので…」
…そうだったのか。
「確かに、高校一年生の時から入院してたけど、その頃と今、変わらないよ?」
更なる補足を公子さんが挟んできたっ。
「それは要らない情報です」
風子は拗ねた様にツーンと斜め上を向いた。
「必要な情報です」
構わず公子さんは続けた。
それから、俺と三人は昨日おっさんと早苗さんたちと話した様な世間話をした。
もっとも、それは芳野さん、いや祐介さんと公子さんとの間のみであって、風子はたまに毒を俺に吐くのみで、それ以外は俺の作った朝飯を勝手に食ってた。
……いや、食うなよな。
「美味しくは無いですけど、風子はお腹が減ってるので我慢してあげます」
本当に、失礼な奴だな。
昼頃になり、三人は去っていった。
また、一人になった。
「飯、作り直すか」
朝飯は結局風子に全部食べられちまったからな。
俺は立ち上がり、キッチンに立った。
「そうは言ったものの、何作ろうかな」
風子の相手で疲れたし、手軽に腹も膨れる飯が良い。
とりあえず、冷蔵庫の中見てから決めるか。朝飯で結構使った気もするが、まあなんとかなるだろ。
「ぐあ」
酒しか無かった。
俺は朝で全部使ってたのか。
自分の愚行に呆れつつ、後悔しつつ、俺は重い足をどうにか動かし、財布を持ち、買い物に出掛けることにした。
はい、と言うわけで一応書いてみた二話目です。
メインのプリキュアの方は文量とか内容も多いから全然進まない……。
私は智代派だったりします。
続きが書けたら、早く智代出したいな☆