私は、ああいう子供達が笑って暮らせるようにと活動に打ち込んできたのだ。
「それにしても、本当によかったのか?警察に情報をリークするだなんて。」
私は、爆弾職人だ。私の作った爆弾が多くの人を殺すのを知っている。しかし、私は私のあり方を変えるつもりはない。
「関係ないわ。そもそも、誘拐ってハイリスクなものだし。あいつらを爆破しなかっただけ私はまともよ。」
人質に素顔を見せていた。つまり、彼女を生かして返すつもりはないってこと。
「そうだな、フランカ。君も少し大人になったな。」
確かにフランコにあったばかりの私なら殴りかかっていたかもしれないわ。
「そうね。」
そう思うとなんだか懐かしい気分になって、少し笑ってしまった。
「警察に匿名の電話があったそうだ。」
ケータイを捨てられてしまったらしく、奴等の居場所が突き止められない。そんな絶望的な状況から一転。希望の光が差し込んだ。
バタバタと準備をして向かうは敵の居城。囚われのお姫様を助けにいくのだ。
「…姉様、怖がりすぎです。待ちに待った救出作戦ですよ?」
「うん、そうだね。ヘリってのは聞いてなかったんだけどね?」
現実逃避はここまでにしよう。駆けつけるのが、白馬でも荷車でも結果がよければいいのだ。
「なんだ、怖いのか?」
正直なところ、高いところは苦手だ。
「怖くはないです。苦手なだけです。」
「安心しろって。これだけの戦力だ。ついでにエルザもいる。エルザが仕損じることは滅多にないからな。期待してるぜ、エルザ。」
…なんだか、エルザとの接し方が少し変わった気がする。クリスマス作戦の成果かな。少しは役に立ててたらいいな。
「はい、頑張りますね。ラウーロさん。」
エルザの指輪はラウーロさんのプレゼントしたネックレスが通されていて、首に下がっているらしい。
二人お揃いのスタイルなんだと嬉しそうに語っていた。
「ちょっと、私もいるんですよ?姉様のフラテッロは私。グレーテルに決まってるじゃないですか。」
「はいはい、いつも頼りにしてますよ。」
グレーテルの頭を軽く撫でて、思考回路をリセットする。別にパラシュートを背負って飛び降りろと言われているわけでもない。空飛ぶタクシーに揺られているだけだ。地面を走るか空を飛ぶか。些細な違いだろう。そう些細な違いなんだ。
「まったく、お前も担当官なんだから自信をもって構えてりゃいいんだ。」
…そうだ。私は友達を助けにいくのだ。緊張したって自信がないと泣いても事態は好転しない。
「わかりました、お互い頑張りましょうね。」