「どうしたんだい?一体いつもは隣に誰かいるのに」
「……って絡新婦か。珍しい。」
「ボクには中村恵里って名前があるんだけど……」
と最近妖怪になった百鬼夜行の一人でもある中村恵里と呼ばれる絡新婦が睨みつける
今いるのは地獄であり、俺の傘下の妖怪の依頼を終わらせ宴会を開いた後、明日から高校なので急いで帰宅する準備を整えたのだ
「一応特別な妖怪以外は妖怪の名前で呼ぶことになっているんだよ。俺が結んだのは義兄妹の誓いを契った鈴だけだ。」
「……えっと?」
「猫又族の少女。所謂金銭収取のための妖怪でよく歌舞伎座で飲食店を経営しているな。猫カフェとか開いているし明るい武力を持たない妖怪」
「……やっぱり難しいね」
「仕方ないだろ……つーか一年で全員覚えろとは言ってないだろうが。せめて10年以内にはなるべく覚えていて欲しいけどな」
俺は小さく苦笑する。鈴は俺と同じ年という希少な妖怪である。
恵里は同じ年だが元々人間で、去年自殺事件を起こした際に妖怪化した妖怪だ。
絡新婦。本来なら四百年たった蜘蛛が人間の姿に化ける妖怪であるのだが恵里の場合は、家族の恨みから
俺が初めて会った時はそれはもう悲惨だった。
恵里の母親が糸を包まれ恵里に食べ散らかれていたのだから
「……でも、なんで鈴なの?てっきり君のことだから戦闘向けの妖怪と盃を結んでいると思ったんだけど」
「ん?盃を結んでいる妖怪は結構いるぞ?妖狐とか土蜘蛛とか閻魔とか」
「ちょっと聴きたくなかった名前があるんだけど。……って閻魔?閻魔って閻魔大王のこと?」
「ん?それ以外に何があるんだ?今回の件も氷河組傘下閻魔組の要請で地獄に向かっていたわけだしな」
「……君の百鬼夜行はどうなっているの?」
基本的な百鬼夜行とはひとつの組が重なりそれを引き連れるものであるのだが俺の場合は少しだけ特殊であり、他の独立勢力による混合部隊からなっている。ひとつひとつの大将と義兄弟のちぎりを結び対等な役割をになっているのである意味同盟と呼べる勢力なのだ。
地獄や安倍晴明による弱体化が懸念された京妖怪や九州組など応用力が持ち、秩序と好戦的で圧倒的な戦力をかかげている
所謂独立遊軍、強さに誇りを持ち、誰もがバラバラであり、各自の勢力を持つ。だけど蹴散らす相手が同じであれば……個の能力として俺たちはかなり優れているものとなる
なお、総大将は各自の代表が毎年正月にする決闘で決めることになっているので、百鬼の主はコロコロ変わるのであるが、三年前からずっと俺が総大将を勤めている
「百鬼といっても時期を見て解散になるだろうな。元々は各地方のかなり強力な勢力だ。それに今は奴良組と協力関係を結んでいるからな。まぁ閻魔組と妖狐組は俺の傘下なんだけどな」
「…君本当奴良組の主じゃないんだよね?」
「あんな束縛されたものやりたくねぇよ。それに今は雫の護衛だからな……あいつがいる限りは俺は奴良組じゃなくて八重樫の及川氷河ってわけだ」
「……あの女のこと随分買っているんだね」
するとジト目で睨む絡新婦。確かに少し関わりすぎと言われてもいいだろう
……感情がどうとか分からない
「……まぁ仁義は守るのが当たり前だろ。……守るって決めたのに約束を破るのって恥ずかしくね?」
「そういうところは律儀だね」
「……それにお前にとっては嫌かもしれないが家族だしな……家族や仲間は守る者。俺はそうやって教わってきたから」
そうやって育ってきたんだ。強き物は弱者を守る
それが父さんの教えだったから
「……」
「ん?何かいったか?」
「何でもない。……それじゃあ久しぶりに戻ろうか」
「あぁ。さてと久しぶりの現世だ。……平和ならいいけどな」
「はぁ。どうせ平和だよ」
と言いながらも地獄の門を開き現世へと向かう
そしてまた日常が始まろうとしていた
「は?」
俺が入学式で最初の発言は、雫や鈴たちと同じクラスになったということよりもたった一行に俺は驚きを隠せないでいた
及川セララ
俺の姉貴の名前がそこには書かれていた。姉貴といっても俺とセララ姉さんは20歳以上離れているが……100%雪女のためセララ姉さんは高校には通っていない。というよりも元服の儀を13で行うため高校には通わないのが普通だ。
籍どうするんだよと思いながらよくよく考えたら八重樫にそういう専門の人がいたなと小さくため息を吐く
「……あっ。あはは」
隣にいる鈴もどうすればいいのか分からず乾いた笑いで戸惑っていた。年代的にも正直厳しいが……確かに見た目は女子高校生にしか見えないし、趣味も少しアレなので混じれるだろうけど
そうやって入学式が終わり鈴と恵里と話しながら教室に向かい自分の席に座ると
「氷河!!」
バタバタと走りながら雫がこっちにやってくる
「おっ!雫か。どうした?」
「放課後どこか寄って帰らないかしら。午前中で終わるでしょ?昨日まではいなかったから少しだけ遊びにいきたいけど」
そういえばそうだったな。……まぁいいか
と俺が声を出そうと思った時
一瞬で空気が冷えた気がした
俺でさえ冷たいと思う雰囲気。
そしてその方を見ると一人の黒髪の女子が強烈な冷気を放ち後ろの鈴が震えて俺の後ろに隠れる
「雫ちゃん?何抜け駆けしようとしているのかな?かな?」
「か、香織!?」
「……えっと?」
「白崎香織さんだよ。ボクの学校と同じだったから覚えている」
「……ってことは雫と同じ学校か。そりゃしらねぇわ」
俺は少しだけ苦笑してしまう。
「えっと3人は雫ちゃんと知り合いなの?」
「俺は雫の家に厄介になっているからな。二人は俺の友達で……鈴は何度か雫にあったことがあったよな?」
「えぇ。氷河が毎日って言っていいほど家に連れてくるから」
「……もしかして付き合っているの?」
「付き合ってない。噂は結構されるけど親友だな」
「うん。よく噂はされるけど今はまだ親友だよ?」
あれ?もう一度冷気が強くなったような気がする。
「地雷踏みすぎでしょ」
「……恵里なんか言ったか?」
「別に?」
と呆れ顔でこれだからと呆れた様子の絡新婦
まぁ大体理解はできたけど、
……白崎に関しては完全に謎なんだよなぁ?どこかであったか?
まぁのらりくらりとかわしていけばいいか
「えっと。私は雫ちゃんの親友の白崎香織です。」
「知っているのか分からないけど俺は及川氷河。これから一年よろしくな」
「ねぇ。せっかくだし雫ちゃんの家で交流会しない?せっかくだから皆で」
「いや。今日は雫に付き合うかな」
「えっ?」
驚く雫に俺は少しだけ苦笑する
「俺実家に戻っていたから雫と会うの結構久しぶりなんだよ。元々雫と春休み中卒業旅行行く予定だったけど、家の急用でキャンセルになったからな。今日一日くらいなら付き合おうって思って」
「……」
すると雫がキョトンとしている。まさか自分が選ばれるとは思いもしなかったんだろう
「えっ?どこに行く予定だったの?」
「九州。阿蘇山とか福岡とかその辺り」
二人があぁ、妖怪関連かって苦笑しているのだが今回に限っては完全に遊びに行くことが目的である
なお、毎年夏休み中に京都で修行に向かっているので部活動がない限りは基本的に京都で修行兼関西観光になっていた
「仲いいんだね?」
「まぁ八重樫流の同門で一緒に住んでいるからな。もう三年目だしそりゃ仲もよくなるだろ?」
するとうぅと地団駄を踏む白崎。雫が少し苦笑し俺の方をいい
「……ふふ。別にいいわよ。せっかくだし二人も参加しないかしら」
「えっ?」
「いいの?」
「いいわよ。氷河も来るでしょ?」
「……天之河が来ないのであればな」
俺はうんざりした顔で言っているのだろう。すると3人は不思議そうにしている
「はぁ。本当に光輝のこと苦手なのね」
「生理的に受け付けないし、面倒になることはほぼ確定だろ?」
「分かったわ。光輝が来なければいいんでしょ?まぁ破門になった以上これないわよ」
それもそうか
まぁとある事件がきっかけになり一度破門騒動が起こったのだ
「席についてください。ホームルームを始めますよ!!」
「ん。それじゃあまた後で」
「えぇ」
といいながら別れていく俺たち。これから騒がしく、そして楽しくなりそうだと学園生活に胸をときめかせた
プロフィール及び設定集
及川氷河 種別 不明
主人公でありぬらりひょんと人間と雪女の混合種族である
妖怪と人間のコントロールを完全にこなすことができ、2代目と戦闘スタイルが同じと曾祖母の治療能力と再生能力を受け継いでいることから2代目の生まれ変わりと言われることが多い
畏を完全に操ることができ纏も含め15歳ながら独立百鬼夜行を持つほどの強さを持つ。実力的にいつリクオを抜いてもいいと答える妖怪が多く、奴良組を離脱しなくてはいけないほどのシマを持っている。成績は中の中性格は少し寂しがりやの義理深い性格
なお谷口鈴と義兄弟の盃を結んでおり、ほとんど一緒にいることからよく付き合っているのかと勘違いされている
なお天然のたらし。妖怪では守るなどリクオの教育の為弱者を守ることを優先しているのだか、昔から鈴を1人にしないという約束と、雫との約束より何事よりもその二人を優先する。地獄に向かっているときは自分の護衛を、恵里以外連れて行かずこの他を雫と鈴に残す程の過保護。
ヒロイン枠妖怪側
谷口鈴 種別 猫又
氷河と義兄弟の盃を結んだヒロインの一人。明るくいつも笑顔で振る舞っているのだが、氷河がいないと畏れを急激に失い子供みたいに泣きじゃくるほどの寂しがり屋。また氷河のいる場所なら何処でも付いてくき、雫との旅行も猫の姿で擬態しながらも着いていくほど。氷河の過保護癖の元凶。でも弱いってことに劣等感を抱いてり戦闘向けの妖怪を羨ましく思っている。なお地獄が苦手で猫舌。ぬらりひょんの孫でいう雪女ポジション。
妖怪のときの見た目は人型は黒色の猫耳をつけている。なお猫は黒猫であることを少し気にしている
中村恵里 種族 絡新婦
この世界軸では光輝が自殺現場に訪れなかった事により悪くどころが悪く痛みをじわじわと苦しみ続けたことにより、死への恐怖と犯されそうになったときに助けなかった母親への恨みによって妖怪になった。氷河の組で唯一の人を食べる妖怪。戦闘スタイルは糸により動きをとめじわじわと苦しみを与えながら殺していく。
普段は毒舌や少し嫌味を言っているだが、恵里は拾ってくれて、さらに家族当然のように振る舞ってくれる氷河に感謝している。氷河組の居心地が良く鈴と特に仲が良く、ライバルだらけの氷河攻略戦で裏から応援兼サポートしている。
サブヒロイン候補
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恵里
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鈴
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リリィ
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メインに恵里、鈴追加
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追加なし