女神と妖   作:孤独なバカ

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ステータス

昨夜は色々あり会食が終わった後お開きになったんだがあまりにもいろいろ有りすぎて詳しい話はまた明日ということになった

そして俺は夜中に行動することはなく少し疲労の回復を開けた翌日から早速訓練と座学が始まった。

 

 まず、集まった生徒達に小さい長方形の銀色のプレートが配られた。何もヘンテコもないプレートに疑問を覚えていると説明役である騎士団長メルド・ロギンスが直々に説明を始めた。

 

「よし、全員に配り終わったな? このプレートは、ステータスプレートと呼ばれている。文字通り、自分の客観的なステータスを数値化して示してくれるものだ。最も信頼のある身分証明書でもある。これがあれば迷子になっても平気だからな、失くすなよ?」

 

証明書?この板が?

俺は首を傾げながらそのプレートを見る。

 

「プレートの一面に魔法陣が刻まれているだろう。そこに、一緒に渡した針で指に傷を作って魔法陣に血を一滴垂らしてくれ。それで所持者が登録される。 〝ステータスオープン〟と言えば表に自分のステータスが表示されるはずだ。ああ、原理とか聞くなよ? そんなもん知らないからな。神代のアーティファクトの類だ」

「アーティファクト?」

 

アーティファクトという聞き慣れない単語に天之河が質問をする。

 

「アーティファクトって言うのはな、現代じゃ再現できない強力な力を持った魔法の道具のことだ。まだ神やその眷属達が地上にいた神代に創られたと言われている。そのステータスプレートもその一つでな、複製するアーティファクトと一緒に、昔からこの世界に普及しているものとしては唯一のアーティファクトだ。普通は、アーティファクトと言えば国宝になるもんなんだが、これは一般市民にも流通している。身分証に便利だからな」

 

へぇ〜なるほどな。即ちこの世界ならではの道具と捉えることができるだろう。俺はそうすると隣の鈴と一緒に指先に針をチョンと刺し、プクと浮き上がった血を魔法陣に擦りつけた。すると、魔法陣が一瞬淡く輝くとその先に表が見える

 

及川氷河 17歳 男 レベル:1

天職 総大将

筋力 300 (+3000)

体力 300 (+2000)

耐性 300 (+1000)

敏捷 500 (+3000)

魔力 0

魔耐 300 (+4000)

 

技能 剣術 体術 気配遮断 気配感知 再生 妖力操作 妖力変換 畏 鬼纏 妖術[+ぬらりひょん][+雪女] 妖化 先軍 回復魔法 言語理解

 

なんか両極端だな。まぁ強い方がありがたいが

しかし魔力にかんしてはゼロか。

まぁ妖力があるから別に構わないけど

 

「全員見れたか? 説明するぞ? まず、最初に〝レベル〟があるだろう? それは各ステータスの上昇と共に上がる。上限は100でそれがその人間の限界を示す。つまりレベルは、その人間が到達できる領域の現在値を示していると思ってくれ。レベル100ということは、人間としての潜在能力を全て発揮した極地ということだからな。そんな奴はそうそういない」

 

人間として限界は100ってことだから俺たちには変わらないということか

 

「ステータスは日々の鍛錬で当然上昇するし、魔法や魔法具で上昇させることもできる。また、魔力の高い者は自然と他のステータスも高くなる。詳しいことはわかっていないが、魔力が身体のスペックを無意識に補助しているのではないかと考えられている。それと、後でお前等用に装備を選んでもらうから楽しみにしておけ。なにせ救国の勇者御一行だからな。国の宝物庫大開放だぞ!」

 

魔力がゼロなんですがと言いたがったがそれでも最初のアドバンテージをもらえるのには変わりはない

というよりも俺にとっては十分すぎる。

それよりも装備っていうのが気になるところだ。この世界ではどんな武器と出会えるのだろうか

 

「氷河?これってステータス見せない方がいいよね?」

「ん?」

「私たち魔力がないし、全員妖力変換もっているから。それに鈴に帰っては擬人化あるから」

 

元々半妖の俺とは違い絡新婦は人型だが鈴に限っては本来なら猫又である。なので擬人化の技能も納得だった

 

「あ〜……まぁ適当に誤魔化せばいいって。そういえばお前ら天職なんだ?」

「僕は軍師だね。いつも参謀役として氷河の隣で采配振るっているし妥当じゃないかな」

 

絡新婦の天職には納得する。確かに作戦面では絡新婦が入って戦闘が楽になったのだ

 

「鈴は?」

「鈴は結界術師だよ」

「結界術師?」

 

陰陽師がよく使っているイメージがあるし、どちらかといえば陰陽師側だと思っていたのだが

しかし次の言葉で俺は固まることになった

 

「後は……各ステータスは見たままだ。大体レベル1の平均は10くらいだな。まぁ、お前達ならその数倍から数十倍は高いだろうがな! 全く羨ましい限りだ! あ、ステータスプレートの内容は報告してくれ。訓練内容の参考にしなきゃならんからな」

 

……絶対見せられないステータス。それも本来の姿になったら恐らく化け物級のステータスであろう

軽く冷や汗をかく

 

「……ステータスは見せない。いいよな?」

「う、うん」

「えっと、氷河もしかしてステータス酷いの?」

「……強すぎる。これくらいの力があったら教会に目をつけられてもおかしくはないからな」

「あぁなるほど」

 

と言いながらもコソコソ話していると

 

「ほお~、流石勇者様だな。レベル1で既に三桁か……技能も普通は二つ三つなんだがな……規格外な奴め! 頼もしい限りだ!」

「いや~、あはは……」

 

と照れる天之河どうやら勇者という天職だったらしい

まぁどうでもいいけど

そして進むにつれてホクホク顔のメルド団長たち。そして俺の番になるのだがちょっと前に適当にいじっていたステータス隠蔽で技能とステータスを隠していた

 

「ん?総大将は聞いたことない職業だな。それとステータスを隠蔽してあるのだが……」

「いや。隠蔽するでしょ?技能とステータスは生命線なんだろ?信頼できる人にしか見せないっていうのが当たり前だろうし。正直見られたくないからな」

「だが」

「信用できるかは俺が決める。自分の宣告が信じられないのであれば協力しないっていうのも一手だろうしな」

 

メルド団長が何か言おうとするがすると口を噤む。

雫もこっちに気づいた。恐らく殺気について

 

「……私たちに危害を加えるつもりは?」

「今のところない。……ただ。俺のダチに手を出すのだったら」

 

俺は刀を取り出し頰を当てる

 

「容赦なく殺す」

 

一瞬の出来事。俺は殺気を放ちながら告げる

 

「……っ!わ、分かった」

「ひょ、氷河くん?」

「ん?」

 

と言いながら俺は軽く刀を向けそして自分の方へ下ろす

すると当たり前だが人間の体であれば斬れない祢々切丸であるので何もない

 

「模擬刀だよ。師範から何か会った時に脅す道具として持たされているんだ」

「えっ?あっ!」

「つーか本物の刀な訳ないだろ?普通に法律で持っていただけで務所行きだしな」

 

俺はケラケラと笑う。するとだよなぁとか言い出すクラスメイトに俺は少しだけため息を吐く

今笑い事じゃないんだけどな

俺の殺気が本物だと気づいていれば恐らく本当のことに気づいているだろう

 

本当の刃を持っていることに

 

そして南雲は錬成師だったらしく一人だけ非戦闘職でクラスメイトから絡まれていたが先生のだめ押しによってだめ押しされ、姉貴によって慰められていたのはまた別の話

サブヒロイン候補

  • 恵里
  • リリィ
  • メインに恵里、鈴追加
  • 追加なし

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