もし、サイドスペースに異星の神が攻めてきたら 作:レッドファイッ!
今回はクリプターの一人のお話から……。
カドックってこんな感じで良かったんだよな……?
やば、ロシア見直さないと……。
2018年、クリプターは敗北した。
異星の神によるキリシュタリア・ヴォーダイムの蘇生から始まる各クリプターの蘇生、そして2017年12月31日において隕石という形で空想樹を地上へ落下させ、同時に既存人類を全て消滅させ、文明をも破壊し文字通りの漂白をする予定であり、これで第1段階。
その後の第2段階は各クリプターは7つの空想樹を育て、7つの異聞帯を作り、文字通り競わせるものであった。
異星の巫女及び3体のアルターエゴにより監視をさせつつも……。
最終的にはどこか一つの異聞帯が残り、それが地球の新たなる文明となる……だったが。
まず第一段階で完膚なきまでに失敗してしまった。
理由は一つ。平行宇宙より急遽駆けつけた
異星の神は全人類を抹殺させる手段は完璧なものを用意していたのだが、地球を真に愛する
なおこれによる一般人の損害はパニックによる怪我などがあり、重傷者も出ていたものの、ウルトラ戦士達やAIBがすぐに医療施設へ急行させたという努力もあり、死亡者はゼロであった。
この戦いにおいての人類側はカルデアの大多数の人員及び施設が犠牲になった「だけ」……しかもこれも表沙汰にはならないため、人類側の損傷は皆無であると一般的には考えられるであろう。
だが、残りのクリプターはどうなったか?
まず、代表者のキリシュタリア・ヴォーダイムは異星の神に一番近かったがゆえに異星の神の消滅と同時に消滅したと考えられている。
芥ヒナコ、スカンジナビア・ペペロンチーノ、ベリル・ガット、デイビット・ゼム・ヴォイドはAIBが宇宙規模で目下捜索中であるが消息は不明。
カドック・ゼムルプス、オフェリア・ファムルソローネは地上に投げ出されるような形で脱出ポッドの中に居たのをAIBが捕捉し拘束に成功。
だが双方とも無理に射出されたようなものであったがために身体機能の一部に損傷が見られており、意識も失っていたがためにAIBの医療施設へ送られることとなった。
なおカドックの隣には、まるで寄り添うような形で彼のサーヴァント「アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァ」が消滅しそうになりつつも存在したという……。
――――――――――――
――と、カルデアの面々と朝倉リクにクリプターの現在について話しているゼナであった。
「つまり…カドックさんやオフェリアさんは今も?」
「ああ、AIBの医療施設で治療中だがまだ目が覚めては居ない。異星の神が干渉した影響で意識が混濁状態になっているのだろう」
「そうですか……目が覚めてほしいのですが……」
「……でも、目が覚めたら罪に問うの?その二人を」
リクの疑問にはゼナはこう答える。
「表向きは異星の神とキリシュタリア・ヴォーダイムが行ったことであり、異星の神がウルトラマンにより消滅し、キリシュタリアもそれと同時にと国連には発表させている。少なくとも表ではない。裏のAIBとしても難しい案件だ……だが、あのウルトラマン達ならおそらく再起を与えるだろう……だな?朝倉リク」
「はい。ウルトラマンならきっと…」
「本当にウルトラマン達ってお人好しなのね……私達人類を完全に凌駕してるのはわかってはいるけど……そこまでだと少し嫉妬……なんてね」
ダ・ヴィンチは苦笑いしつつも、そんなことを話していたそうな。
――――――――――――
「……僕は……」
それより少し後の地球のAIB医療施設(表向きは通常の総合病院)で彼――「カドック・ゼムルプス」は目が覚めた。
最初はぼーっとしており、自身がなぜここにいるか理解ができなかったが、次第に記憶が呼び戻され、理由が理解できた。
「くっ……そういうことか……」
(結局僕は……!)
カドックは頭を抱えた。そう自分たちは
ウルトラマンという人類史外の存在により……。
なおその目覚めはもちろん看護師は気づき、直様AIBへ報告が成された。
――――――――――――
「………」
「………」
その後、回復したカドックは拘束された上で「カルデア」に移送された。
AIBにおいては判断がしづらいということで最終的には「魔術師」の担当部署であるカルデアに任されることになったということである。
そして尋問ということだが、カドックに取り調べを行うのはチームリーダー兼マスターの藤丸立香、その補佐エージェントのマシュ・キリエライトであり、そしてシャドー星人ゼナ、ウルトラマンジードの朝倉リク、ウルトラマンゼロになっている伊賀栗レイトが同席した。
なお部長であるゴルドルフは魔術を使っての自白を強要させるような取り調べをする気満々であったが、ダ・ヴィンチとホームズにより無理やり部長室に押し込まれ、暫くは出てこれないであろう。
「君は……一応知っているけど、確認のため、名前を聞いていいかな?」
「……カドック・ゼムルプス。出身はポーランド。職業は一応魔術師」
「そ、そうですよね……カドックさん…」
「……藤丸立香。僕はどう料理されるんだ」
「ど、どうって……確かに処遇はカルデアが決めることになってるから……これから次第としか」
「なら僕からの要望は一つだ。今すぐ僕のことを消してくれ」
「!?」
カドックから突然のその言葉により辺りの一同は驚く、そしてすぐにゼロがそれに追及する。
「お前、急に何言ってやがる!」
「当然だ!人理漂白とそれに異聞帯を構築することも失敗して、人類史は2018年に進んだ。そしてお前たちと対峙することもできなくなった……そして僕は約束していた事……彼女を皇帝にすることもできなかった……!なら何故生きている意味がある?」
「そんなこと……」
リクは何かを言おうとするもカドックのその悲しみには何も声をかけられなかった。
かつての敵のことも思い出していたからであろう。
「……カドック…」
「ハァハァ……すぐに消してくれないなら、僕と勝負しろ。そこで勝っても負けても僕のことは好きにしていい」
「カドックさん、それはつまり……」
「ああ……《八つ当たり》だ」
――――――――――――
そして誰も居ない森の原っぱのところで、『人類最後のマスターとして人理修復を達成させた一般人』と『人理修復もできず、異聞帯を構成させるのもできなかった魔術師』が対峙することとなった。
なおこれはサーヴァントを使わないタイマンであった。
それを見守るのはマシュ・キリエライト、朝倉リク、鳥羽ライハの3人であった。
マシュはそれに難色を示したが、立香は魔術礼装「カルデア戦闘服」を着込み、タイマンに受けて立つことにしたのだ。
対するカドックは礼装はつけず、自身が持つ魔術と拳だけであった。
「……始めるぞ、藤丸立香」
「ああ……カドック・ゼムルプス!」
そしてその戦いは火蓋を切って落とされた。
後ろには何もない戦い。
あるのはただ二人だけ。
拳と拳のぶつかりあい……。
立香は特異点を回っていくにつれ身体能力がそれなりにあがり、対するカドックは元々そうではないために魔術で身体を強化していた。
だがそれでも互角であった。
「ぐっ……ハアッ…ハアッ」
「ハアッ…ハアッ……まだだ…まだだ。「人類最後のマスター」!!!」
どちらも倒れてもすぐに立ち上がる。
「ライハ、これって…」
「ええ、作法もなにもない…ただのステゴロよ……リクと同じくらい」
「そ、そうなの…?」
「……だけど、二人の必死さは伝わってくる。どちらも…譲る気がないって」
ライハが解説するように二人の戦いはそのまま続くかに見えた。
だが――
「緊急、緊急」
レムからの通信がリクへ届いた。
「レム?どうしたの?」
「新たな怪獣が出現しました。怪獣名は「ペスター」です。現在港エリアから市街地へ侵攻中。転送しますか?」
「ああ!ジーッとしててもドーにもならねえ!」
リクは直様怪獣の戦闘へと向かった。
そしてカドックは急にはっとした表情になったと思いきや、急に怪獣が出現した方へと走り出した。
「カドック!?」
「カドックさん!?」
まるで何かを求めているかのようであった。
ちなみに怪獣は基本ジード本編では登場していないのを抜選しています。
本当に種類多いな……。